2026年5月22日のストップ高銘柄と理由 ─ 19銘柄、ストップ安なし
2026年5月22日(金)大引け
本日の東京株式市場は、米エヌビディアの好決算に加え、米商務省による量子コンピューター関連支援策(CHIPS法に基づく総額20億1300万ドルの出資意向表明書)の発表が好感され、AI・半導体・量子コンピューター・宇宙関連など複数の成長テーマ株に幅広く資金が流入。日経平均は前日比1654円高の63,339円と大幅続伸、最高値を更新しました。19銘柄がストップ高に買われ、ストップ安は0銘柄でした。
本日の要約
当日の適時開示が直接の急騰要因(4銘柄):フィックスターズ(Amplify Quantum発表)、日本ケミコン(LBYシリーズ発表)、オンコリスバイオファーマ(テロメライシン通常承認了承)、メディアリンクス(NTTスマートコネクトとIWAN接続試験)
前日までの好材料が継続物色(7銘柄):アストロスケールHD(5/18-20連続大型IR)、INEST(5/20決算)、インティメート・マージャー(5/21 Browsi連携)、ブランディングテクノロジー(5/21自社株買い)、マイクロ波化学(5/21 Amazon採択)、ユニチカ(5/14決算)、QDレーザ(5/14決算)
テーマ性物色(4銘柄):HPCシステムズ、データセクション、AKIBAHD、北川精機 ─ 好決算をベースにAI・半導体・量子物色の波に乗った
大量保有報告が材料(1銘柄):TMH(5/19シンプレクス・キャピタル保有比率16.01%)
その他テーマ性・思惑買い(3銘柄):リバーエレテック、YKT、ダントーHD
市場全体としては、エヌビディア決算、米CHIPS法による量子コンピューター支援策、円安継続、最高値更新の地合いが複合的に作用し、複数テーマの成長株に資金が幅広く流入した一日となりました。
量子コンピューター関連
5月22日11時30分、グループ会社Fixstars Amplifyが量子コンピューティング向けソフトウェア開発環境「Fixstars Amplify SDK」において、拡張機能「Amplify Quantum」の提供を開始したと適時開示。本拡張機能により、IBM Quantum、Qulacs、Amazon Braketなどへの接続がより簡便になり、ゲート型量子コンピュータへの対応がさらに強化される。特に新たに対応したAmazon Braketへの接続により、利用可能なソルバーの選択肢が大きく拡大した。米CHIPS法に基づく量子コンピュータ支援策の発表も追い風となった。
科学技術計算向け高性能計算機(HPC)の開発・販売を手掛ける。直近の2026年6月期3Q累計で売上高63.75億円(前年同期比+13.6%)、営業利益6.91億円(同+16.6%)の増収増益を達成済み。HPC事業・CTO事業ともに成長中で、特にCTO事業での大口案件獲得が業績を牽引。米国の量子コンピューター支援策発表を受け、HPC技術が量子コンピューティング分野でも活用できる関連銘柄として物色された。
5月14日に発表した2026年3月期決算で、来期売上18.5億円予想(+34.8%)、来期営業黒字転換予想を開示。同社のコア技術である量子ドットレーザ(1240-1310nm、シリコンフォトニクス用)は、データセンターや量子コンピューター用途で需要拡大が期待されている。半導体レーザー技術を量子分野に応用できる関連銘柄として、米CHIPS法発表を受けて急騰した。
AI・半導体・電子部品関連
5月22日、車載SRSエアバッグ装置およびAIサーバー用途に最適なリード形アルミ電解コンデンサー「LBYシリーズ」を開発したと発表。新開発の高倍率アルミニウム電極箔の採用により、従来シリーズ比で最大約23%の高容量化を実現。既にサンプル対応を開始しており、9月からの量産開始を予定。同社はアルミ電解コンデンサー世界最大手で、業界初のサーバー「液浸冷却」対応アルミ電解コンデンサ開発実績もある。2027年3月期は売上1,600億円・営業利益80億円の大幅増収増益を見込む。
5月15日に2026年3月期決算を発表。同期は通期業績予想を大幅に上方修正済で、3Q売上高は前年同期比673%増の159.29億円。AIインフラ事業(旧AIデータセンター事業)が本格化し、NVIDIA製GPUを台湾サーバー機器サプライヤー各社等との業務提携を通じて確保する戦略を推進。大型GPUクラスター運用最適化アルゴリズム『TAIZA』を開発・構築中。シドニーで構築中のオーストラリア第1号AIデータセンターには、NVIDIA製B300搭載GPUサーバーを導入予定。エヌビディア決算後のAI関連物色で連日の物色人気となり、本日は上場来高値を更新。
5月15日に2026年3月期決算を適時開示。前期経常利益は2.1倍増となり、3期ぶり最高益を更新。3Q累計売上高169.14億円(+38.2%増)、営業利益5.63億円(+59.9%増)と大幅増収増益。メモリ・PC関連デバイス・IoT事業およびHPC事業が好調で、生成AI需要拡大と法人PC更新需要が追い風。今期業績予想は非開示としているが、エヌビディア好決算後のAI・半導体物色の流れで一段高となった。
5月8日に2026年6月期3Q決算を発表。3Q累計の経常利益は前年同期比79%増、1-3月期(3Q単独)は48倍増益と大幅な改善を達成。プリント基板用プレス機などの産業機械事業が好調で、半導体関連の設備投資需要を取り込んだ。エヌビディア決算後のAI・半導体関連物色の流れで物色対象となり、本日急騰した。
水晶振動子・水晶発振器メーカー(山梨県韮崎市)。世界最小の水晶デバイス供給、電子ビーム封止工法など独自技術が強み。同社の高精度1GHz KoTカットOPAW水晶振動子は、文部科学省ARIM「秀でた利用成果」最優秀賞および令和6年度優秀賞を受賞。AI・半導体・電子部品関連株として、本日の半導体物色の流れに乗って買われた。
創業100年超の機械専門商社(工作機械・産業機器・測定機器・エレクトロニクス機器)。2026年12月期第1四半期で、中国市場での電子部品実装機の輸出販売好調により、売上高が前年同期比172.0%増の55.88億円、営業利益2.1億円と黒字転換を達成。会社側は2026年12月期通期で「自動車やAI関連需要を取り込み、増収増益」を見込む。PBR 0.55倍の低PBR銘柄として、AI・半導体関連物色の流れでバリュー再評価の対象となった。一時ストップ高まで値を飛ばした。
宇宙・防衛関連
宇宙デブリ除去事業を手掛ける。5月18-20日に大型IR材料を連続開示。①18日:2026年4月期通期業績予想の修正、②19日:スカパーJSAT株式会社との資本業務提携(軌道上サービス分野での戦略的パートナーシップ)、③19日:海外一般募集による2029年満期ユーロ円建CB並びに第三者割当による新株式および第1回無担保CBの発行(ヒューリック・スカパーJSATが新株引受、調達総額約306億円)、④19日:第3四半期決算短信、⑤19日:戦略的成長資金調達補足説明資料。調達資金は人工衛星製造(70億円)、生産設備拡大(40億円)、防衛関連の受注拡大への投資、運転資金(160億円)に充当。また、野村證券が5月21日付で5.40%の新規大量保有報告書を提出。これらが本日の急騰の背景となった。週間で23%超の急伸で、上場来高値を連日更新。
バイオ・医薬関連
5月22日 7時30分、「腫瘍溶解ウイルス テロメライシン注の製造販売承認に関する薬事審議会 再生医療等製品・生物由来技術部会結果のお知らせ」を適時開示。厚生労働省が5月21日に開催した薬事審議会再生医療等製品・生物由来技術部会において、テロメライシン注(OBP-301)について「条件および期限付き承認」ではなく「通常承認」とすることが了承された。通常承認の場合、高薬価獲得の可能性が高まり、6月薬事審議会で承認、8月中医協で薬価設定、2026年12月期中の販売開始というベストシナリオで進む見通し。世界初の食道がん局所治療薬として上市予定。
個別好材料銘柄
5月21日付の公式リリースで、NTT西日本グループのNTTスマートコネクトとの業務提携(2024年2月締結)に基づき、大容量光ネットワーク「IWAN(Interconnected WAN)」を用いた高品質メディア伝送の接続試験を実施したと発表。同社のIPゲートウェイ「Xscend®」と低遅延圧縮規格「JPEG XS」(1ms以下の超低遅延)を用いた検証で、低遅延・高画質な素材伝送とリモートプロダクション環境の同時実現を確認。同社のJPEG XS技術は2024年パリ五輪で数百素材の伝送に採用された実績がある。今後は次世代ネットワーク「IOWN」の活用も視野に入れる。低位株のため、値幅制限の関係で上昇率が46.67%と極めて大きくなった。
マイクロ波技術を活用した化学プロセスのリーディングカンパニー。三井化学が大株主で戦略的提携を締結済。5月21日の公式リリースで、米Amazonが主催する支援プログラム「Amazon Devices Climate Tech Accelerator」に採択されたと発表。金属回収ソリューションとして「低濃度貴金属回収事業」を提案(同事業のページを5月19日に公開)、10月のプレゼンテーションに臨む。エスクリプトエナジーとの業務提携と第23回新株予約権発行による約29億円調達も発表しており、調達資金は蓄電池およびAIデータセンター開発、マイニング事業推進に充当する。
5月21日 15時30分、「自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ」を適時開示。資本効率の向上を期待した買いが集中。同社は中堅・中小企業向けデジタルシフト支援を展開しており、AIエージェント開発・提供を行うJAPAN AI社との業務提携も判明している。自社株買い+AI関連の二重材料が物色を呼んだ。
中古半導体製造装置の取引業者。5月19日、シンプレクス・キャピタル・インベストメントが財務省に大量保有報告書を提出(同社および共同保有者シンプレクス・アセット・マネジメントの保有比率16.01%、保有株式696,947株のうち654,447株は潜在株式、報告義務発生日5月12日)。この大量保有報告を契機に株価が動意づき、半導体業界の需要拡大期待も追い風となって本日は一時ストップ高まで値を飛ばした。
5月14日に2026年3月期決算を発表。事業再生計画の進展により営業利益は前年同期比80.3%増、経常利益は121.4%増の大幅増益を達成。あわせて営業外収益(為替差益)、特別利益(債務免除益)、特別損失(事業構造改善費用)の計上も開示。市場では「米半導体設計大手のクアルコムが、データセンター向けAI半導体に注力する中、半導体パッケージ基板向けガラス繊維の需要急増を受け、同社のハイエンドガラスクロス部門にアプローチを図っている」との観測が継続的に株価を刺激。日東紡績のAI素材銘柄化に続く「次の銘柄」として再評価される構図。本日のAI素材物色の中で買い直された。
5月20日大引け後発表の2026年3月期決算で、当期利益327%増(180百万円)を達成。事業の選択と集中、組織再編によるコスト削減、ストック収益積み上げが寄与。子会社アイ・ステーションの株式譲渡による連結除外で売上はマイナス着地となったが、構造改革の成果が利益面で顕在化。また同日、2027年3月期予想として売上収益200億円(+9.9%)の増収増益見通しを開示。株探は「今期最終67%増益へ」と速報。自己資本比率は36.0%→45.5%へ9.5ポイント改善。前日に続き連日のストップ高(21日は配分、本日は一時S高)。
第三者データプラットフォーム「IM-DMP」を運営する広告テック企業。前日5月21日に世界最大級の広告インテリジェンス「Browsi」とのデータ連携開始を発表。グローバル広告市場における同社のデータ価値拡大期待で、前日に続き連日のストップ高となった。
個別材料が限定的な銘柄
建設用陶磁器(タイル)・不動産・住宅金融事業を展開。2025年12月期は固定資産売却益で純利益大幅増を計上したが、2026年12月期は再び赤字予想。本日5月22日時点で当該日付の固有適時開示は確認できず、出来高変化率ランキング上位にランクインしていることから、小型株(時価総額77〜289億円)への思惑買い・短期資金流入と判断される。
本記事は各社の公式IRリリース、TDnet適時開示資料を一次情報として確認し、二次情報(各種報道)と照合して作成した投資情報であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。
主な出典:各社公式IRサイト・適時開示資料、関東財務局 大量保有報告書、、各社プレスリリース

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