AKIBAホールディングス 6840 東証スタンダード
メモリ・PC関連デバイスの老舗 ─ 旧アドテックを軸に通信建設テック・HPC事業も展開する3事業体制
事業内容
AKIBAホールディングス(旧商号:株式会社アドテック)は、1968年設立のメモリ製品・PC関連デバイス分野の老舗企業。2015年10月に純粋持株会社体制へ移行し「株式会社AKIBAホールディングス」に商号変更、メモリ製品製造販売事業を新設子会社「株式会社アドテック」に承継。現在は3つの事業セグメント(メモリ・PC関連デバイス・IoT事業/通信建設テック事業/HPC事業)を持つ持株会社として、ハードウェア関連製品を中心とした事業を展開しています。
主要事業セグメント
メモリ・PC関連デバイス・IoT事業
主力事業。フラッシュメモリーは自社展開のほか、OEMも手掛ける。メモリ製品、PC関連デバイス、IoT機器の製造・販売を行う。子会社の株式会社アドテックが実質的な事業会社。生成AI需要拡大、法人PC更新需要、Windowsセキュアブート関連需要などが追い風。
通信建設テック事業
通信インフラ工事関連の事業。コンタクトセンター事業を含み、新規案件の獲得が順調に推移。安定的な収益基盤として機能。
HPC事業
高性能コンピューティング関連製品の提供。科学技術用PC、サーバー、ワークステーションなどを取り扱う。AIサーバー需要拡大の追い風を受けて成長中。
その他関連事業
「ダイヤモンドペッツ&リゾート」など、最先端のIT技術とホスピタリティを融合した新規事業領域へも進出。
直近3年の業績サマリー
2024年3月期は売上182.7億円、2025年3月期は売上130億円超で営業利益が大幅減(3Q累計で前年同期比85.7%減)に苦戦。2026年3月期は2025年5月8日に通期業績予想を71.6%上方修正、5月15日の本決算発表で経常利益が前期2.1倍の13.7億円となり、3期ぶりに過去最高益更新。1H中間期は売上94.14億円(+20.6%増)、営業利益2.75億円(+108.7%増)と好調。
| 項目(連結・百万円) | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,166 | 15,007 △7.2% |
15,848 +5.6% |
18,272 +15.3% |
26,782 +46.6% |
26,783 |
| 営業損益 | 721 | 1,063 +47.4% |
838 △21.2% |
716 △14.6% |
1,290 +80.2% |
1,291 |
| 経常損益 | 711 | 1,031 +45.0% |
844 △18.1% |
662 △21.6% |
1,372 +107.3% |
1,373 |
| 当期純損益 | 382 | 702 +83.8% |
292 △58.4% |
112 △61.6% |
883 +688.4% |
883 |
| EPS(一株利益) | 41.62円 | 76.44円 | 31.85円 | 12.22円 | 96.14円 | 96.14円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
388円 | 482円 | 410円 | 251円 | 738円 | ― |
| 実績PER | 9.32倍 | 6.31倍 | 12.87倍 | 20.54倍 | 7.68倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 7.68倍 |
| PBR | 1.47倍 | 1.42倍 | 1.10倍 | 0.65倍 | 1.54倍 | ― |
| PSR | 0.22倍 | 0.29倍 | 0.24倍 | 0.13倍 | 0.25倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
業績のポイント
2026年3月期はメモリ・PC関連デバイス・IoT事業およびHPC事業が第4四半期も継続して好調に推移し、5月8日に通期業績予想を上方修正:売上高255億円→267.83億円(+5.0%増)、営業利益9億円→12.91億円(+43.4%増)、経常利益8億円→13.73億円(+71.6%増)、当期純利益5.30億円→8.83億円(+66.6%増)。前回予想公表時点で一部保守的に織り込んでいた需給ひっ迫による仕入れの影響が概ね順調に推移したことから、通期予想を大きく上回って着地し、3期ぶりに過去最高益を更新。2026年3月期1H中間期も売上94.14億円(+20.6%増)、営業利益2.75億円(+108.7%増)と大幅な増収増益を達成。AIサーバ向け需要拡大とPC入れ替え需要が業績を牽引。2027年3月期の通期業績予想は非開示。
中期経営計画・成長戦略
同社は明示的な中期経営計画文書として数値目標を継続的に公表していないが、有価証券報告書および決算短信で重要KPIと成長戦略の方向性を示しています。2027年3月期通期業績予想は非開示としている。
経営方針・重要KPI
「より高い成長性を確保する観点から、売上高・営業利益・経常利益を重要な指標として位置づけ、営業基盤の拡大による企業価値の継続的拡大を目指す」を経営方針として掲げる。
成長戦略の柱
- メモリ・PC関連デバイス事業:生成AI需要拡大、法人PC更新需要、AIサーバ向け需要拡大の取り込み
- HPC事業:AIサーバー需要拡大に対応する製品ラインナップの拡充
- 通信建設テック事業:新規案件獲得による安定収益基盤の強化
- 前期に実施した各種戦略投資の成果を活かした持続的成長と収益力強化
事業環境認識(2026年3月期決算短信より)
- 米国の関税政策、為替相場の変動、地政学リスクの高まりなど、世界経済を取り巻く不透明感が継続
- 国内経済の物価上昇による個人消費への影響、人手不足の深刻化、エネルギー価格の高止まりなど不透明感
- こうした環境下で需給ひっ迫対応や戦略投資の継続実施
2027年3月期業績予想
- 非開示(経営環境の不透明感を理由とする)
強みと注目点
① 旧アドテックブランドのメモリ事業基盤
1968年設立で半世紀以上の歴史を持つ「アドテック」ブランドのメモリ製品事業は、業界での認知度と取引関係が確立されている。フラッシュメモリーの自社展開・OEMの両面で事業を展開できる体制が強み。
② 生成AI・AIサーバー需要の取り込み
HPC事業がAIサーバー需要拡大の波に乗り好調に推移。メモリ・PC関連デバイス事業でもAI関連需要が業績を牽引。エヌビディア決算後のAI物色テーマの恩恵を直接受けるポジション。
③ 3事業セグメントによるリスク分散
メモリ・PC関連デバイス・IoT事業(主力)、通信建設テック事業(安定収益)、HPC事業(成長分野)の3事業構成。特定事業の景気変動の影響を緩和できる構造。
④ 大幅な業績修正と最高益更新
2026年3月期は通期経常利益を71.6%上方修正し、3期ぶりの最高益更新。直近の業績モメンタムは強力で、市場からの再評価のきっかけとなりうる。
弱み・リスク要因
① 2025年3月期の大幅減益経験
2025年3月期3Q累計で最終利益が前年同期比85.7%減と大幅な減益を経験。通期計画進捗率も36.9%にとどまり5年平均84.9%を大きく下回るなど、業績ボラティリティが高い構造。
② 2027年3月期業績予想の非開示
2026年3月期は最高益更新となったが、翌2027年3月期の業績予想を「非開示」としている。経営環境の不透明感を理由としているが、投資家にとっては来期見通しの不確実性が大きい状況。
③ 小型スタンダード市場の流動性
東証スタンダード市場上場の小型株。プライム市場銘柄と比較して機関投資家の参入余地が限定的で、株価変動が大きくなりやすい構造。
④ 関税政策・地政学リスクへの感応度
米国の関税政策、為替相場の変動、地政学リスクなどの外的要因に業績が影響を受けやすい事業構造。会社側自身も決算短信で繰り返し言及している主要懸念事項。
⑤ 単体従業員数の少なさ
単体従業員数26名、連結266名と小規模組織。持株会社体制のため単体は管理機能に特化しているが、グループ全体としても大手競合と比較して人的リソースが限定的。
会社概要
| 社名 | 株式会社AKIBAホールディングス(AKIBA Holdings Co., Ltd.) |
|---|---|
| 設立 | 1968年12月 |
| 代表取締役社長 | 堀 礼一郎 |
| 本社所在地 | 東京都中央区築地二丁目1番17号 |
| 資本金 | 1億円 |
| 従業員数 | 単体26名/連結266名 |
| 事業内容 | 持株会社(メモリ・PC関連デバイス・IoT事業/通信建設テック事業/HPC事業) |
| 上場市場 | 東証スタンダード |
| 決算月 | 3月 |
| 主要連結子会社 | 株式会社アドテック(メモリ製品製造販売)他5社 |
| 監査法人 | KDA監査法人 |
沿革 ─ 創業からの歩み
- 1968年12月株式会社アドテックとして設立
- 1998年4月事業年度の期数を実質上の存続会社の期数に継承(第17期からスタート)
- 2015年10月純粋持株会社体制へ移行、「株式会社アドテック」から「株式会社AKIBAホールディングス」に商号変更。メモリ製品製造販売事業を、新設分割により設立する「株式会社アドテック」(子会社)に承継
- 2022年4月東証の市場区分見直しによりスタンダード市場へ移行
- 2024年3月期売上高158.47億円、営業利益8.38億円、当期純利益2.93億円
- 2025年3月期売上高182.72億円(+15.3%増)、営業利益7.16億円(-14.6%減)、当期純利益1.12億円(-61.6%減)。事業基盤強化に向けた成長投資等により減益
- 2026年5月8日2026年3月期通期業績予想を上方修正:売上267.83億円、営業利益12.91億円、経常利益13.73億円、当期純利益8.83億円。為替差益1.13億円を営業外収益に計上見込み
- 2026年5月15日2026年3月期決算発表、3期ぶり最高益更新を確定
- 2026年5月22日米CHIPS法・エヌビディア決算追い風でAI物色テーマの一角としてストップ高
- 株式会社AKIBAホールディングス 公式サイト
- 株式会社AKIBAホールディングス IR情報
- 株式会社AKIBAホールディングス「2026年3月期 決算短信」(2026年5月15日開示)
- 株式会社AKIBAホールディングス「2026年3月期通期連結業績予想の修正及び営業外収益(為替差益)の計上に関するお知らせ」(2026年5月8日開示)
- 株式会社AKIBAホールディングス「2026年3月期 第2四半期(中間期)決算短信」
- 株式会社AKIBAホールディングス「有価証券報告書 第43期」
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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