テクノアルファ 3089 東証スタンダード
半導体後工程装置・電子材料の輸入商社 ─ パワー半導体アルミ線ボンダーが主力、マリン・環境機器も展開
事業内容
テクノアルファは1985年設立、東京都品川区東品川に本社を置く電子機器専門商社。半導体後工程(組立工程)で使用されるアルミ線ウェッジワイヤボンダーやその部品・消耗品、理化学機器、特殊甲板機器など、海外メーカーの先端技術製品を輸入し、国内顧客向けに販売・技術サポートを提供している。2007年10月東証JASDAQに上場、現在は東証スタンダード市場上場。事業セグメントはエレクトロニクス事業、マリン・環境機器事業、SI(システムインテグレーション)事業、サイエンス事業の4つで構成。海外売上比率は約7%(2025年11月期)。
主要事業セグメント(4セグメント体制)
① エレクトロニクス事業(売上構成比58%)
パワー半導体製造プロセスの後工程で使用されるアルミ線ウェッジワイヤボンダー(米国F&K Delvotec社製等)を輸入し、自社設計の搬送装置等と組み合わせて販売。設置調整・ユーザ向けトレーニング・保守サービスも提供。半導体製造、電子部品製造、液晶等組立で使用される接着剤、消耗品、ボンドテスター、温度モニターシステム、自社開発のフリップチップ・ダイボンダー、プラズマ処理装置等も取り扱う。本社内に「接合技術センター」を設置し、顧客向けデモンストレーション、試作支援、トレーニングを実施。
② マリン・環境機器事業(売上構成比23%)
救命艇、舶用機器、特殊甲板機器など、海運業界向けの安全装備・機器を取り扱う。2025年11月期は売上構成比23%・営業利益率41%と高収益事業に成長。エレクトロニクス事業に次ぐ第二の柱として業績を牽引。
③ SI(システムインテグレーション)事業(売上構成比15%)
計測制御システムの受託開発を中心としたシステムインテグレーション事業。エレクトロニクス事業との技術シナジーを活かし、産業向けカスタム計測・制御システムを提供。
④ サイエンス事業(売上構成比4%)
理化学分野の機器開発および製造ならびに国内外からの仕入れを行い、主に国内の大学や研究所向けに販売。商品・製品の販売と併せて、専門的な技術サポートを提供。
直近の業績サマリー
2025年11月期は売上高4,522百万円(前期比+13.9%増)、営業利益586百万円(同+112.3%増)、経常利益603百万円(同+90.8%増)、当期純利益412百万円(同+94.3%増)と、利益面で大幅な増益を達成。エレクトロニクス事業のパワー半導体装置案件、マリン・環境機器事業の両輪が業績を牽引。2026年11月期1Q(2025年12月~2026年2月)も売上高9.81億円(前年同期比+45.7%増)、営業利益7,400万円と大幅な増収増益を達成し、前年同期の赤字から黒字転換した。
| 項目(連結・百万円) | 2021年11月期 | 2022年11月期 | 2023年11月期 | 2024年11月期 | 2025年11月期 | 2026年11月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,148 | 4,268 +35.6% |
4,369 +2.4% |
3,969 △9.2% |
4,522 +13.9% |
― |
| 営業損益 | 127 | 325 +155.9% |
196 △39.7% |
276 +40.8% |
586 +112.3% |
― |
| 経常損益 | 181 | 344 +90.1% |
238 △30.8% |
316 +32.8% |
603 +90.8% |
― |
| 当期純損益 | 113 | 229 +102.7% |
166 △27.5% |
212 +27.7% |
412 +94.3% |
― |
| EPS(一株利益) | 64.21円 | 129.81円 | 94.14円 | 120.31円 | 233.71円 | ― |
| 決算発表時株価 (参考) |
1,155円 | 1,069円 | 1,087円 | 892円 | 1,386円 | ― |
| 実績PER | 17.99倍 | 8.24倍 | 11.55倍 | 7.41倍 | 5.93倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| PBR | 1.34倍 | 1.12倍 | 1.06倍 | 0.81倍 | 1.06倍 | ― |
| PSR | 0.65倍 | 0.44倍 | 0.44倍 | 0.40倍 | 0.54倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
業績ハイライト
2025年11月期は売上・利益とも過去最高水準を更新。営業利益は前期比+112.3%と倍増し、EPSは233.71円(前期比+94.3%)まで上昇。実績PERは5.93倍と割安水準にあり、株価上昇の余地が示唆される。2026年11月期1Qも好スタートを切り、エレクトロニクス事業のパワー半導体装置案件の進展が業績拡大を牽引している。
強みと注目点
① パワー半導体関連の専門商社としての地位
パワー半導体の後工程(組立工程)で使用されるアルミ線ウェッジワイヤボンダーは、半導体製造装置の中でもニッチかつ高付加価値な領域。EV(電気自動車)、再生可能エネルギー、データセンター等のパワー半導体需要拡大が中長期的な追い風となる。
② 海外メーカーとの長期パートナーシップ
独F&K Delvotec社をはじめとする世界トップクラスの半導体装置メーカーと長期にわたる代理店契約を保有。自社設計の搬送装置と組み合わせた付加価値ソリューションを提供することで、単なる輸入販売を超える専門性を確保。
③ 接合技術センターによる技術サポート
本社内に「接合技術センター」を設置し、顧客向けデモンストレーション・試作支援・トレーニングを提供。販売後のアフターサービス(設置調整、ユーザ向けトレーニング、保守)まで一貫した技術サポート体制が、リピート受注と顧客ロイヤルティを支える。
④ 4セグメント体制によるリスク分散
主力のエレクトロニクス事業(58%)に加え、マリン・環境機器(23%)、SI(15%)、サイエンス(4%)の多角化により、半導体市場の景気変動リスクを分散。特にマリン・環境機器事業は営業利益率41%の高収益事業として成長中。
⑤ 割安な株価指標
2025年11月期実績ベースで実績PER 5.93倍、PBR 1.06倍、PSR 0.54倍と、業績拡大に対して株価指標は割安な水準にある。配当利回りも安定しており、バリュー株としての側面も持つ。
弱み・リスク要因
① 半導体市況の影響
主力のエレクトロニクス事業(売上構成比58%)は半導体製造装置販売に大きく依存しており、半導体市況の循環的な変動の影響を直接的に受ける。2024年11月期も売上が前期比△9.2%減と減収となった経緯がある。
② 為替変動リスク
海外メーカー製品の輸入販売を中核事業とするため、円安は仕入コスト増・販売価格転嫁の難しさという形でマージンを圧迫する可能性がある。逆に円高は売上の円換算額の減少リスクとなる。
③ 小型株ゆえの流動性リスク
時価総額が比較的小さい(2025年11月期EPS基準で時価総額数十億円規模)ため、株価が個人投資家の売買動向に左右されやすく、ボラティリティが高い傾向がある。
④ 海外サプライヤー依存度
主要取扱商品の多くを少数の海外メーカーから仕入れているため、サプライヤー側の経営判断(代理店契約変更、製品供給停止、買収等)が業績に大きな影響を与える可能性がある。
⑤ サイエンス事業の収益性
サイエンス事業は2025年11月期セグメント利益率が△10%と赤字。売上構成比4%と小さいが、収益性改善が課題となっている。
会社概要
| 会社名 | テクノアルファ株式会社(TECHNO ALPHA Co., Ltd.) |
|---|---|
| 証券コード | 3089(東証スタンダード) |
| 業種 | 卸売業 |
| 設立 | 1985年 |
| 上場 | 2007年10月10日(JASDAQ上場、現東証スタンダード) |
| 本社所在地 | 東京都品川区東品川 |
| 代表者 | 代表取締役社長 稲垣 映磨 |
| 資本金 | 100,210千円 |
| 決算期 | 11月(11月決算) |
| 単元株数 | 100株 |
| 主要事業 | エレクトロニクス、マリン・環境機器、SI、サイエンスの輸入販売・技術サポート |
沿革 ─ 設立からの歩み
- 1985年テクノアルファ株式会社設立
- 2007年10月JASDAQ(現東証スタンダード)に上場
- 2022年4月東京証券取引所の市場区分再編により東証スタンダード市場へ移行
- 2025年11月期売上高4,522百万円、営業利益586百万円(前期比+112.3%)と過去最高水準の業績達成
- 2026年5月15日2026年11月期第1四半期決算発表(売上+45.7%、営業益7,400万円黒字転換)
- 2026年5月20日・21日1Q決算好調を好感し連日ストップ高(5/21終値1,289円、+12.48%)
直近の急騰要因(2026年5月21日 ストップ高)
2026年5月15日発表の2026年11月期第1四半期決算が好調だったことが直接の急騰要因。売上高9.81億円(前年同期比+45.7%)、営業利益7,400万円と大幅な増収増益を達成し、前年同期の赤字から黒字転換。エレクトロニクス事業のパワー半導体装置案件の進展が業績を牽引した。5月20日にもストップ高となり、5月21日も連続ストップ高(一時)の1,289円(+12.48%)で引けた。パワー半導体関連の物色と1Q決算好調の相乗効果で、AI・半導体テーマ株への資金流入の中で買いが集中した形となった。

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