ソフトバンクグループ 9984 東証プライム
孫正義氏率いる世界的投資持株会社 ─ ARM、OpenAI、ビジョン・ファンドを通じた世界的AI投資、IFRS連結ベースで投資成果を計上
事業内容
ソフトバンクグループは、孫正義氏が代表取締役会長兼社長執行役員を務める投資持株会社で、東証プライム上場(業種:情報・通信業)。1981年9月に設立、現在は世界最大級のAI・テクノロジー投資ファンド「SoftBank Vision Fund(ビジョン・ファンド)」を運用し、世界中のAI・テクノロジー企業へ大規模投資を行う。主な投資先・保有資産には、英国の半導体設計企業ARM(NASDAQ上場、SBGが約9割保有)、OpenAI(生成AIのリーディング企業)、TikTok運営のByteDance、PayPay、Yahoo!JAPAN等の日本国内資産、その他Coupang、Klarna、グラブ等のグローバル企業。日本国内では子会社のソフトバンク(9434、通信事業)、Zホールディングス系列(LINEヤフー等)を傘下に保有。2025年3月期の当期純利益は5兆272億円(前期比+333.7%)と過去最高水準を達成し、生成AIブームによる投資先の価値上昇(特にOpenAI、ARM)が業績を劇的に押し上げた。
主要事業セグメント
① 投資ファンド事業(SoftBank Vision Fund)
世界最大級のテクノロジー投資ファンド「SoftBank Vision Fund」を運用。SVF1とSVF2の2つのファンドを通じて、世界のAI・テクノロジー企業へ大規模投資を実施。投資先企業の上場・売却益、評価益が業績の主要ドライバー。生成AIブームでOpenAI、ARMをはじめとする投資先の価値上昇が2025年3月期の劇的な業績改善をもたらした。
② ARM保有(英国半導体設計企業)
英国の半導体設計(IP)大手ARM Holdings plcの株式約9割を保有。ARMは2023年9月にNASDAQ上場し、生成AI半導体需要拡大(NVIDIA GPU、AppleのMチップ等にARMアーキテクチャが採用)でデータセンター向け売上が急成長。ARMの時価総額拡大がSBGの保有資産価値を直接押し上げる。
③ OpenAI出資(生成AIリーダー)
SBGはビジョン・ファンドを通じてChatGPT運営のOpenAIに大規模出資。2026年5月20日報道のOpenAI IPO申請観測(早ければ5/22)により、SBGの保有持分価値拡大期待が直接の急騰要因となった。OpenAIの想定企業価値は数千億ドル規模とされる。
④ 日本国内通信事業(ソフトバンク子会社)
連結子会社のソフトバンク株式会社(9434、東証プライム)を通じて、日本国内の通信事業(モバイル・固定回線)を展開。安定的なキャッシュフロー基盤として位置づけ。LINEヤフー、PayPay等の日本国内インターネット・金融事業も間接保有。
直近の業績サマリー
2025年3月期は売上収益7,798,650百万円(前期比+7.7%増)、当期純利益5,002,271百万円(前期1,153,332百万円から+333.7%増)と、過去最高水準の業績を達成。EPSは873.51円。当期純利益5兆円は日本企業として歴史的水準で、生成AIブームによる投資先の価値上昇(特にOpenAI、ARMの大幅上昇)が業績を劇的に押し上げた。2024年3月期に当期純利益が△227,646百万円から1,153,332百万円に黒字転換した後、2025年3月期は更に4倍以上の増益。決算発表時株価は5,745円(2025年3月期発表時)と、過去5年間で5倍以上に上昇。実績PERは6.58倍、PBRは1.88倍と、業績水準に対し株価指標は依然割安な水準。2026年3月期業績予想は会社が公表していない(投資持株会社特性)。
| 項目(IFRS連結・百万円) | 2021年3月期 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 6,221,534 | 6,570,439 +5.6% |
6,756,500 +2.8% |
7,243,752 +7.2% |
7,798,650 +7.7% |
― |
| 営業損益 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 税引前損益 (IFRS) |
― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 当期純損益 | △1,708,029 | △970,144 赤字縮小 |
△227,646 赤字縮小 |
1,153,332 黒字転換 |
5,002,271 +333.7% |
― |
| EPS(一株利益) | △1,018.58円 | △652.37円 | △170.99円 | 780.82円 | 873.51円 | ― |
| 決算発表時株価 (参考) |
1,123円 | 1,284円 | 2,000円 | 1,900円 | 5,745円 | ― |
| 実績PER | -1.10倍 | -1.97倍 | -11.70倍 | 2.43倍 | 6.58倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| PBR | 0.20倍 | 0.22倍 | 0.27倍 | 0.24倍 | 1.88倍 | ― |
| PSR | 0.31倍 | 0.30倍 | 0.43倍 | 0.38倍 | 4.20倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、IFRS連結ベースの公表決算データから作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 投資持株会社特性のため、営業損益・税引前損益は当該データに含まれません。 SBGは投資ファンド事業を主軸とするため、業績予想を公表していません。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は同社公式IRサイトを必ずご確認ください。
業績ハイライト
2021〜2023年3月期は3期連続の当期純損失(△1,708→△970→△227百万円)と苦しい時期を経て、2024年3月期に1,153,332百万円の黒字転換を達成。2025年3月期は5,002,271百万円(+333.7%増)と、生成AIブーム(OpenAI、ARM等)の追い風で過去最高水準の利益を達成。EPS 873.51円、株価6,039円(5/21終値)ベースで実績PER 6.9倍と業績水準に対し依然割安。一方、PBR 1.88倍は2024年3月期の0.24倍から大幅に上昇しており、投資資産の時価上昇期待が織り込まれている。
強みと注目点
① 世界最大級のAI投資ポートフォリオ
SoftBank Vision Fundを通じて、世界中のAI・テクノロジー企業へ大規模投資を実施。OpenAI、ARM、ByteDance、Coupang、Klarna、PayPay等、各分野のリーダー企業を保有。生成AIブームの直接的な受益者として、世界的なAI投資ポートフォリオの価値が業績を劇的に押し上げている。
② OpenAI IPO申請観測(2026年5月20日報道)
米WSJが「OpenAIが早ければ5/22にIPO申請」と報道。SBGはOpenAIに大規模出資しており、IPO実現による投資利益拡大やグループ企業価値の上昇思惑が急騰要因。OpenAIはゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーと連携し、早ければ2026年9月の上場を目指すと伝わる。
③ ARM保有(時価総額の急拡大)
英国の半導体設計大手ARM Holdings plcの株式約9割を保有。ARMは2023年9月にNASDAQ上場し、生成AI半導体需要拡大でデータセンター向け売上が急成長。NVIDIA GPU、AppleのMチップ等にARMアーキテクチャが採用される構造的優位を持つ。
④ 孫正義氏のビジョナリー経営
孫正義氏のAI・テクノロジー投資への強い信念とリスクテイクが、グループの投資ポートフォリオの中核を形成。「AI革命の中で勝者になる」というビジョンが、市場の評価を獲得している。
⑤ 日経平均寄与度No.1の影響力
SBGの株価は日経平均株価寄与度No.1(みなし額面の影響で)。SBGの1日の値動きが日経平均を大きく動かす構造。5月21日は日経平均が前日比1,879円高(+3.1%)の61,684円と6営業日ぶりに反発したが、SBG単独で日経平均を大きく押し上げた格好。
弱み・リスク要因
① 投資ポートフォリオの市場変動リスク
投資持株会社特性のため、業績は投資先企業の時価評価に大きく依存。AI関連株の調整、市場全体の下落、特定投資先の業績悪化等が直接業績悪化につながる。2021〜2023年3月期の3期連続巨額純損失計上の経験あり。
② OpenAI IPOの不確実性
OpenAIのIPO申請は早ければ5/22との報道だが、実際の申請タイミング、IPO実現時期、価格条件等は不確実。WSJ報道後にOpenAI側からの公式確認はなく、市場期待が先行している可能性。
③ 業績予想を公表していない
SBGは投資持株会社特性のため、業績予想を公表していない。投資先の時価評価次第で業績が大きく変動するため、予想精度が低くなる構造。投資家にとっては将来の業績予測が困難な銘柄特性。
④ 巨額のソフトバンク負債
SBGは多額の負債を活用したレバレッジ投資を行っているため、金利上昇局面では金融コスト負担が増大。投資先の価値下落が起きた際の財務インパクトが拡大するリスクがある。
⑤ 株価ボラティリティ
2021年3月期1,123円→2025年3月期5,745円→2026年5月21日6,039円と過去5年で5倍以上に上昇。5/21は前日比+1,000円高(+19.85%)と2020年3月以来の大幅高を記録。ボラティリティが極めて高く、調整局面では大幅下落リスクがある。
直近の急騰要因(2026年5月21日 ストップ高)
米紙ウォール・ストリート・ジャーナルが5月20日に「米OpenAIが早ければ5月22日にも米国での新規株式公開(IPO)を申請する準備を始めた」と報じたことが直接の急騰要因。OpenAIにはソフトバンクグループ(SBG)が傘下のビジョン・ファンドを通じて出資しており、IPO実現による投資利益拡大やグループ企業価値の上昇思惑が高まった。OpenAIはゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーと連携し、早ければ2026年9月の上場を目指すと伝わる。SBG株は制限値幅の上限となる1,000円高(+19.85%)のストップ高で引け、終値6,039円、2020年3月以来の日中上昇率を記録した。出来高は73,094,900株、売買代金は4,346億円超と、東証プライム市場における圧倒的なシェアを占めた。日経平均株価は前日比1,879円高(+3.1%)の61,684円と6営業日ぶりに大幅反発し、SBG単独で日経平均を大きく押し上げた。

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