セクター業績推移
創薬事業
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 2026年12月期 中間期 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高百万円 | 642.5 | 976.2 前年比 +51.9% | 63.0 前年比 -93.5% | 31.4 前年比 -50.2% | 28.5 前年比 -9.0% | 503.1 前年同期比 +1662.4% |
| 営業損益百万円 | -1,454.6 | -1,204.5 前年比 +17.2% | -1,930.0 前年比 -60.2% | -1,681.4 前年比 +12.9% | -2,024.1 前年比 -20.4% | -767.6 前年同期比 +39.4% |
| 経常損益百万円 | -1,500.9 | -1,163.0 前年比 +22.5% | -1,913.8 前年比 -64.6% | -1,663.9 前年比 +13.1% | -2,051.2 前年比 -23.3% | -760.6 前年同期比 +42.0% |
| 当期純利益百万円 | -1,615.4 | -1,148.9 前年比 +28.9% | -1,938.5 前年比 -68.7% | -1,684.8 前年比 +13.1% | -2,058.0 前年比 -22.2% | -762.2 前年同期比 +42.0% |
| EPS円 | -95.50 | -66.31 前年比 +30.6% | -108.92 前年比 -64.3% | -77.17 前年比 +29.1% | -80.00 前年比 -3.7% | -26.03 前年同期比 +50.7% |
| 一株配当金円 | 0.00 | 0.00 比較不能 | 0.00 比較不能 | 0.00 比較不能 | 0.00 比較不能 | 0.00 前年同期同額 |
| 純資産百万円 | 3,594.0 | 2,159.3 前年比 -39.9% | 1,474.1 前年比 -31.7% | 2,752.2 前年比 +86.7% | 4,000.0 前年比 +45.3% | 3,257.4 前期末比 -18.6% |
| 営業CF百万円 | -1,741.8 | -1,717.1 前年比 +1.4% | -1,336.9 前年比 +22.1% | -2,020.1 前年比 -51.1% | -1,940.9 前年比 +3.9% | -1,017.3 前年同期比 +1.9% |
| 投資CF百万円 | -0.9 | 20.1 前年比 +2235.6% | -5.4 前年比 -126.8% | -4.7 前年比 +12.7% | -7.6 前年比 -61.2% | 31.5 前年同期比 +725.5% |
| 財務CF百万円 | 3,091.4 | -113.8 前年比 -103.7% | 1,142.5 前年比 +1103.7% | 2,879.4 前年比 +152.0% | 3,221.9 前年比 +11.9% | 496.6 前年同期比 +1078.1% |
| フリーCF百万円 | -1,742.8 | -1,697.0 前年比 +2.6% | -1,342.3 前年比 +20.9% | -2,024.8 前年比 -50.8% | -1,948.4 前年比 +3.8% | -985.8 前年同期比 +5.4% |
単位は各行記載。フリーCF=営業CF+投資CF。2026年中間期の損益・CFは前年同期比、純資産は2025年12月末比で表示。会社の2026年通期業績予想は非開示のため、予想値はHTMLに含めていません。
1.会社予想と実績
2021年12月期から2026年12月期中間期まで、会社は合理的な業績予想の算定が困難として数値予想を公表していません。そのため青の会社予想欄は「非開示」とし、赤で実績のみ表示しています。
2.達成・未達理由
売上高976.2百万円、営業損失1,204.5百万円。売上は契約関連収入等で増加した一方、研究開発先行により赤字が継続。会社は未確定要素が多く合理的な数値予想が困難として通期予想を公表していません。
売上高63.0百万円へ大幅減少し、営業損失1,930.0百万円。ライセンス関連収入の反動と研究開発費負担が大きく、固定的な売上基盤の小ささが表れました。
売上高31.4百万円、営業損失1,681.4百万円。OBP-301承認申請準備と商用供給体制の構築が進んだ一方、収益は契約イベント依存で、数値予想は引き続き非開示でした。
売上高28.5百万円、営業損失2,024.1百万円。OBP-301の承認申請を完了した一方、販売前で製品売上は未発生。研究開発・事業化準備費用が先行しました。
売上高503.1百万円、営業損失767.6百万円まで改善。6月にOBP-301が通常承認を取得し、7月には販売提携先からマイルストーン等を受領。8月21日の発売予定により、下期から製品販売収入が加わる局面へ移行しています。
会社予想が数値で公表されていないため、達成率・超過率・未達率の計算はできません。
3.事業セグメントの自信度
報告セグメントは「創薬事業」の単一セグメントです。以下は決算短信の表現変化と開発・商用化の進捗から推理した自信度です。
特に、がんのウイルス療法テロメライシン(OBP-301)を中心に研究・開発・ライセンス活動を推進させています。
開発継続は明確だが、依然ライセンス収入依存が大きく収益化時期は不透明。
特に、がんのウイルス療法テロメライシン(OBP-301)を中心に研究・開発・ライセンス活動を推進させています。
主力集中方針は維持。ただし売上が大幅減少し、事業化までの不確実性が残る。
2025年12月期の承認申請を予定しています。
承認申請の時期を明示し、富士フイルム富山化学との販売提携と供給体制構築まで進展。
2025年12月15日に厚生労働省へ製造販売承認申請を行いました。
予定を実行し、ライセンス型から製薬会社型を組み合わせる事業モデルへ具体的に移行。
2026年6月8日に食道がん治療再生医療等製品として製造販売承認を得ました。
通常承認を取得し、薬価決定・販売開始準備まで到達。開発段階から商用化段階へ移行。
4.最新予想信頼度
2026年中間期は売上高503.1百万円、営業損失767.6百万円。6月8日にOBP-301が食道がん治療再生医療等製品として通常承認を取得し、7月には販売提携先からマイルストーン収入等を受領。8月21日にテロメライシン®注の販売開始を予定しており、下期から製品販売収入が新たに加わる見通しです。一方、販売量、医療機関での採用速度、海外提携、OBP-601の開発・資本イベントなどで業績が大きく変動するため、会社は通期予想を引き続き開示していません。
数値会社予想がないため、単純進捗率は掲載していません。収益はマイルストーン・製品販売・ライセンスイベントの発生時期に左右され、四半期ごとの比較には大きな振れが生じ得ます。
オンコリスバイオファーマ
最新事業計画・中期成長戦略分析
最新確認日:2026年8月13日 | 基準計画:2026年3月19日 | 最新進捗:2026年12月期 中間決算・テロメライシン薬価収載
① 企業が掲げる目標業績数字
テロメライシンの販売予測を精査しながら、2030年までの黒字化を目指す方針。
会社開示済みの収益化指標・前提
2026年12月期 上期実績 ― 黒字化への現在地
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
黒字化への中心戦略は、これまでの「ライセンス収入中心」の創薬ベンチャーモデルから、 テロメライシンの継続的な製品販売収入+ライセンス・マイルストーン収入 を組み合わせるハイブリッド型ビジネスモデルへの転換です。
STEP 1|テロメライシンを国内で上市し、製品販売収入を立ち上げる
食道がん向けテロメライシンは2026年6月8日に製造販売承認を取得。 8月13日に保険適用、8月21日に富士フイルム富山化学を通じて販売開始予定です。 これにより、オンコリスは2026年12月期から製品販売売上高を計上する見通しです。
STEP 2|供給能力を整え、販売施設を拡大する
商用製品の供給体制を構築し、製品有効期間を2026年中に18か月から24か月へ延長する計画。 販売促進対象も発売初期の約80施設から300施設以上への拡大を目指します。 安定供給と医療機関への浸透が製品売上成長の前提になります。
STEP 3|食道がんから他の消化器がんへ適応を拡大
OBP-301を食道がんだけの製品にとどめず、胃がん、肝臓がん、 下部直腸・肛門がんなどへ展開。 2026年6月には効能拡大試験の開始という当年マイルストーンを達成しています。 対象疾患の拡張によって製品価値と将来売上の最大化を狙います。
STEP 4|OBP-301を海外展開し、新たな契約収入を獲得
日本で取得した承認データを海外でも可能な限り活用。 アジアでは台湾・韓国・東南アジア、欧州では英国を含む地域で提携・承認取得を検討し、 新規の海外販売提携契約を収益化ルートに加える計画です。
STEP 5|OBP-601の開発進展からマイルストーン収入を獲得
導出先Transposon Therapeuticsが、進行性核上性麻痺(PSP)、 ALS、アルツハイマー病などで開発を進めます。 臨床試験開始など契約上のイベントが達成されれば、 オンコリス側のマイルストーン収入につながるモデルです。
STEP 6|次世代腫瘍溶解ウイルス OBP-702を臨床段階へ
岡山大学によるすい臓がんを対象とした初の臨床試験を準備。 医師主導臨床試験を継続するための製造も進め、 テロメライシンに続く次世代パイプラインとして企業価値の拡大を図ります。
STEP 7|2030年までの黒字化
テロメライシンの製品販売収入を基盤に、 適応拡大・海外展開・ライセンス収入・開発マイルストーンを積み上げることで 研究開発投資を吸収できる収益構造へ転換し、2030年までの黒字化を目指します。
2026年主要マイルストーン進捗
③ 計画達成上の主なリスク
最新の「事業計画及び成長可能性に関する事項」で会社が開示しているリスクのうち、 中長期計画への影響が大きい項目を整理しています。
安全性・有効性の問題などにより開発が遅延または停止
パンデミック等により医療現場が逼迫
提携先の戦略変更や契約解消が収益へ影響
第三者特許との抵触や知財紛争
上市後の薬価が製品販売収入や将来収益へ影響
競争激化によりパイプラインの差別化が低下
分析|計画達成を見るポイント
1.最大の転換点は「承認」から「販売」へ
2026年6月の承認、8月の薬価・保険適用まで到達したことで、 OBP-301は研究開発資産から実際に製品売上を生む段階へ移ります。 今後は販売数量が最重要確認項目になります。
2.薬価リスクの一部は既に解消
計画策定時には薬価そのものが2026年業績の大きな不確定要因でしたが、 310万2489円/瓶で決定しました。 一方、販売数量と浸透速度は依然として不確実です。
3.黒字化目標はあるが、数値ロードマップは未開示
2030年までの黒字化という期限は示されていますが、 2027~2030年の売上・利益の段階目標はまだありません。 2027年12月期から会社が開示するとする業績見通しが重要になります。
4.上期赤字は縮小したが、まだ利益化前
2026年上期の営業損失は7.67億円で前年同期から5億円改善しましたが、 依然として赤字です。販売開始後の製品粗利が研究開発費を どの程度吸収できるかが黒字化への焦点です。
5.OBP-301一本だけでなく複線化が必要
国内食道がん販売に加えて、適応拡大、海外契約、 OBP-601のマイルストーン、OBP-702の臨床入りを並行させることで、 収益源を複線化する戦略です。
6.今後確認すべきKPI
テロメライシン販売数量、導入施設数、24か月安定性試験、 海外販売提携、OBP-601の臨床イベント、 そして2027年12月期の会社業績予想が重要なチェック項目です。

コメント