データセクション 3905 東証グロース
ビッグデータ・AI技術ベンチャー ─ AIインフラ事業への大転換、グローバルAIデータセンター運営へ
事業内容
データセクションは2000年創業のビッグデータ・人工知能技術ベンチャー企業。「Change the Frame 〜テクノロジーで実社会に変革をもたらし、新しい暮らしをつくりあげる〜」をミッションに、自然言語処理によるソーシャルメディア分析事業からスタートし、画像・動画解析技術へと領域を拡大。2024〜2025年から「AIインフラ事業」を本格立ち上げし、グローバル規模のAIデータセンター運営へと事業構造を大きく転換中です。2025年9月のAIインフラ事業サービス開始により、業績が劇的に変化しています。
主要事業セグメント
AIインフラ事業(成長事業の中核)
2025年9月にサービス提供開始した新規事業。NVIDIA製GPUを台湾サーバー機器サプライヤー各社等との業務提携を通じて確保し、大型GPUクラスター運用最適化アルゴリズム「TAIZA」を活用したAIデータセンター事業を展開。シドニーで構築中のオーストラリア第1号AIデータセンターにはNVIDIA製B300搭載GPUサーバーを導入予定。Inventec社(NVIDIAの主要パートナー)と約815億円の契約締結。
ソーシャルメディア分析事業
創業以来の祖業。自然言語処理技術をベースに、ビッグデータ・ソーシャルメディアから得られる情報の分析サービスを提供。消費者のクチコミ把握、広報・プロモーション業務支援、風評リスク対策業務向けにSaaS分析ツールやコンサルティングサービスを展開。
AI・システム開発事業
Deep Learningによる画像・動画解析技術を活用した受託開発サービス。店舗内カメラデバイスを活用した小売店支援ツール「FollowUP」が中核サービスの一つ。南米を中心にグローバルベースで企業のDX化・業務合理化を支援。
先端AIデータイノベーション研究所(AIDI)
2024年4月設立。LLMや生成AIをはじめとする先端技術の研究から、当社グループへのスピーディーな還元を目的とする社内研究所。成長ドライバーとなるビジネスシーズの発掘・研究開発を担う。
直近3年の業績サマリー
AIインフラ事業の本格稼働により、2026年3月期は売上高336.05億円(前期比約11倍)と劇的な業績変化を達成。営業利益は前期の4.96億円の損失から35.44億円の黒字へV字回復、経常利益36.27億円、当期純利益28.01億円と黒字転換。なお、2027年3月期の業績予想は当社より開示されていません。
| 項目(連結・百万円) | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,692 | 1,925 +13.8% |
2,229 +15.8% |
2,942 +32.0% |
33,605 +1042.3% |
33,601 |
| 営業損益 | 77 | △56 赤字転落 |
△216 赤字拡大 |
△496 赤字拡大 |
3,544 黒字転換 |
3,635 |
| 経常損益 | 165 | 41 △75.2% |
△235 赤字転落 |
△613 赤字拡大 |
3,627 黒字転換 |
3,457 |
| 当期純損益 | 2 | △534 赤字転落 |
△1,261 赤字拡大 |
△654 赤字縮小 |
2,801 黒字転換 |
2,804 |
| EPS(一株利益) | 0.17円 | △36.73円 | △84.07円 | △37.40円 | 115.47円 | 115.57円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
305円 | 279円 | 1,349円 | 964円 | 2,343円 | ― |
| 実績PER | 1,794.12倍 | -7.60倍 | -16.05倍 | -25.78倍 | 20.29倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 20.27倍 |
| PBR | 1.56倍 | 1.67倍 | 12.07倍 | 7.37倍 | 3.75倍 | ― |
| PSR | 2.56倍 | 2.11倍 | 9.08倍 | 5.74倍 | 1.69倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
業績のポイント
2026年3月期は新規事業AIインフラ事業のサービス提供が2025年9月に開始されたことで売上が前年比約11倍に急拡大、営業利益も黒字転換達成。経常利益は会社予想3,457百万円を上回る3,627百万円で着地。2027年3月期の業績予想は2026年3月期決算短信時点で開示されていません。
中期経営計画・成長戦略
同社は明確な数値目標を含む中期経営計画文書を継続的に開示してはいないが、決算短信および投資家向け説明会資料を通じて、AIインフラ事業を中核とした成長戦略の具体化を示しています。
経営ミッション
「Change the Frame 〜テクノロジーで実社会に変革をもたらし、新しい暮らしをつくりあげる〜」を掲げ、データセクショングループとして「100年後も人と地球が共存し、繁栄する」グローバルなビジネスフィールドの実現を目指す。
成長戦略の柱(AIインフラ事業を中核に)
- AIデータセンターのグローバル展開:大阪・国内第1号案件、オーストラリアシドニー第1号案件、欧州(Solaria工場跡地)など複数拠点での同時展開
- NVIDIA最新GPU調達体制:B300搭載GPUサーバー導入、Inventec社(NVIDIAの主要パートナー)と約815億円の契約締結による調達力確保
- 独自運用アルゴリズム「TAIZA」:大型GPUクラスター運用最適化技術の開発・実装
- Super Micro Computerとの業務提携:AIサーバー分野でのR&D、AIデータセンター運営における協業
- 既存事業(ソーシャルメディア分析、AI・システム開発)の堅調維持
会計基準
- 国内同業他社との比較可能性を確保するため、日本基準を適用
- キャッシュ・フロー創出力を示す指標として調整後EBITDAを開示(営業利益+減価償却費+無形固定資産償却費+株式報酬費用+M&A関連費用)
強みと注目点
① AIインフラ事業の劇的な業績拡大
2025年9月の本格サービス開始以降、売上高が前年比約11倍に急拡大。2027年3月期予想では売上1,600億円超とさらに約5倍の成長を見込む。日本のグロース市場で類例のないスピードでの事業転換に成功している。
② NVIDIA最新GPU調達力
台湾Inventec社(NVIDIAの主要パートナー)との約815億円契約により、最新GPU(B300等)の供給を確実に確保。AIブームの中で「調達力」は最大の競争優位性の一つ。
③ 独自運用技術「TAIZA」
大型GPUクラスター運用最適化アルゴリズム「TAIZA」を独自開発。データセンター運用効率化による収益性確保の技術基盤を構築。
④ グローバル展開のスピード
大阪での旧モデルB200×5,000個計画から、シドニー(オーストラリア第1号)でのB300大規模導入計画へとスケールアップ。欧州ではSolariaの工場跡地でAIデータセンター建設も推進。「国内リーグからワールドカップ決勝」級のステージ転換。
⑤ 既存事業の安定基盤
ソーシャルメディア分析事業(自然言語処理)、AI・システム開発事業(FollowUP等)、Fintech事業など、創業以来の既存事業も堅調に推移。AIインフラ事業急拡大の中での基盤として機能。
弱み・リスク要因
① 多額の先行投資による財務負担
AIインフラ事業立ち上げに伴い、サーバー使用料251.54億円、設備投資など多額の先行投資を実施。2026年3月期末で現金及び預金が526百万円→417百万円へ減少。今後も大規模投資が続く中、財務体質の維持が課題。
② 業績の急変動性
2025年3月期売上29.4億円→2026年3月期336億円という業績の劇的変化は、四半期ごとに業績見通しが大きく書き換わる可能性を示唆。当初予想(2026年3月期売上164億円・営業利益31億円)が大幅に変化した経緯があり、業績予想の修正リスクが大きい。
③ 単一事業(AIインフラ)への依存
2026年3月期の売上の大半をAIインフラ事業に依存する構造へ。生成AI需要のサイクル変化、GPU価格・供給状況の変動、競合参入などのリスクに直接さらされる。
④ 高い市場期待の織り込み
2026年5月22日のストップ高で上場来高値更新、株価は業績の急成長を先行して織り込み済み。期待が下振れた場合の株価下落リスクが大きい。
⑤ 大規模設備投資の継続必要性
AIデータセンター事業の拡大には継続的な巨額設備投資が必要。今後も増資・借入による資金調達が必要となる可能性が高く、株式希薄化リスクや有利子負債増加リスクがある。
会社概要
| 社名 | データセクション株式会社(Data Section Inc.) |
|---|---|
| 設立 | 2000年 |
| 創業者 | 橋本 大也(現在は顧問) |
| 代表取締役社長CEO | 石原 紀彦 |
| 本社所在地 | 東京都品川区 |
| 事業内容 | AIインフラ事業/ソーシャルメディア分析事業/AI・システム開発事業/Fintech事業 |
| 上場市場 | 東証グロース(2014年に東証マザーズ上場、2022年市場区分見直しによりグロース移行) |
| 決算月 | 3月 |
| 主要子会社 | Alianza FollowUP S.A.S.(コロンビア)、Inteligenxia S.A.、Follow UP Peru S.A.C.(ペルー)など南米中心の連結子会社群 |
| 主要パートナー | Super Micro Computer(業務提携)、Inventec(台湾、約815億円契約)、Solaria Energiay Medio Ambiente(スペイン、欧州AIデータセンター協業) |
| 定時株主総会 | 2026年6月30日開催予定 |
沿革 ─ 創業からの歩み
- 2000年橋本大也氏がビッグデータと人工知能の技術ベンチャー企業として「データセクション株式会社」を創業
- 2000年代自然言語処理によるソーシャルメディア分析事業を展開、テキスト解析・SaaS分析ツール提供開始
- 2014年東京証券取引所マザーズ市場へ新規上場
- 2010年代後半Deep Learningによる画像・動画解析事業を本格化、店舗内カメラデバイス活用ツール「FollowUP」を中核サービスに育成
- 2014年〜南米(コロンビア、ペルー等)を中心にグローバル展開を加速、現地子会社を複数設立
- 2022年4月東証の市場区分見直しによりグロース市場へ移行
- 2024年4月先端AIデータイノベーション研究所(AIDI)設立
- 2024年〜Super Micro Computerとの業務提携、Solariaとの欧州AIデータセンター協業など、AIインフラ事業への本格転換を推進
- 2025年9月AIインフラ事業のサービス提供を開始、業績急拡大スタート
- 2026年3月期売上高336億円(前期比約11倍)達成、営業黒字転換
- 2026年5月22日2026年3月期決算発表と上場来高値更新(米CHIPS法・エヌビディア決算追い風)
- データセクション株式会社 公式サイト
- データセクション株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年5月15日開示)
- データセクション株式会社「2025年3月期 決算短信」(2025年5月開示)
- データセクション株式会社 個人投資家様向け会社説明会資料(2024年7月20日)
- データセクション株式会社 各種適時開示資料
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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