2026年7月31日(金)のストップ高銘柄と理由

2026年7月31日(金)のストップ高銘柄と理由

S高 9銘柄

本日のポイント

7月31日のストップ高は9銘柄。中心は、前夜の米半導体株急反発を受けたAI・半導体関連株の大規模な買い戻しと、個別企業の決算・上方修正・株主還元を伴う材料株だった。

セクター面では、キオクシアHD、SUMCO、イビデン、KOKUSAI ELECTRICが同時にストップ高となり、半導体メモリ、シリコンウエハー、ICパッケージ基板、半導体製造装置まで広く資金が入った。直前まで半導体関連株の下落が続いていたため、AIサーバー、データセンター、先端半導体、メモリ価格、半導体製造装置という複数のテーマが一斉に買い戻された。

個別材料では、トーメンデバイス、ニッポン高度紙工業、リケンテクノスが強い。トーメンデバイスは第1四半期利益が従来通期予想を上回り、通期上方修正と大幅増配を発表した。ニッポン高度紙工業はAIサーバー向けアルミ電解コンデンサ用セパレータが想定を上回り、通期営業利益予想を44億円から60億円へ引き上げた。リケンテクノスは第1四半期増益、通期上方修正、増配、自社株買いを同時に発表し、発表後にストップ高水準まで買われた。

キオクシアHDは日中のストップ高と引け後材料を分けて見る必要がある。日中の上昇は決算発表前であり、主軸はSOX指数急反発を受けたメモリ株の買い戻し。引け後には好決算、自社株買い、株式分割が発表されたが、16時10分時点のPTSは東証終値比で-4.30%となっており、東証終値との比較が重要である。

テーマ別グルーピング

  • 半導体/生成AI/データセンター:キオクシアHD、イビデン、KOKUSAI ELECTRIC。メモリ、AIサーバー、ICパッケージ基板、前工程成膜装置が主軸。
  • 半導体部材・部品:SUMCO、ニッポン高度紙工業。シリコンウエハー、アルミ電解コンデンサ用セパレータ、AIサーバー向け電子材料が材料軸。
  • 業績・最高益関連/株主還元:トーメンデバイス、リケンテクノス、ニッポン高度紙工業。上方修正、増配、自社株買い、利益率改善が中心。
  • 人工知能:フィーチャ。車載画像認識AI、Drawing-AI、AI-OCRなどのAIソリューションがテーマ。
  • 半導体設備投資関連:テクノフレックス。半導体工場・産業設備向け配管・継手需要の連想が材料。

ストップ高銘柄(9銘柄)

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2737 トーメンデバイス 東証P 時価総額 約1,439億円 半導体 生成AI 業績・増配 21,150円(前日比+4,000円 +23.32%)

トーメンデバイスは、サムスングループの半導体・電子部品を主力に扱うエレクトロニクス商社。

メモリ、SSD、半導体関連部材、電子部品の商流を持ち、生成AI向けデータセンター投資やメモリ市況の変化が業績に反映されやすい銘柄である。

7月31日は21,150円、前日比+4,000円、+23.32%のストップ高。

中心材料は、2027年3月期第1四半期の利益急拡大、通期業績予想の上方修正、年間配当予想の大幅増額。

第1四半期営業利益は約223億円となり、前年同期の約18.5億円から急拡大した。

第1四半期だけで従来の通期営業利益予想182億円を上回った点が、決算インパクトの大きさを示す。

会社側は、生成AI関連製品の需要拡大とメモリ価格の上昇が当初想定を上回っていることを業績修正の背景としている。

通期営業利益予想は182億円から489億円へ引き上げられ、利益水準が大きく切り上がった。

年間配当予想も600円から1,640円へ増額され、株主還元面の再評価が同時に入った。

半導体市況の反発という外部テーマに加え、会社計画そのものが大幅に変わったことがストップ高の中心材料となった。

285A キオクシアHD 東証P 時価総額 約25兆1,000億円 半導体 データセンター 生成AI 46,500円(前日比+7,000円 +17.72%)

キオクシアホールディングスは、NAND型フラッシュメモリ、SSD、ストレージ製品を中核とする半導体メモリ大手。

生成AI向けデータセンター投資、エンタープライズSSD、メモリ価格上昇、先端ストレージ需要が主要な物色テーマとなる。

7月31日は46,500円、前日比+7,000円、+17.72%のストップ高。

日中のストップ高形成は15時30分の決算発表前であり、主材料は前夜の米半導体株急反発を受けたメモリ・半導体株への買い戻し。

引け後には第1四半期決算、自社株買い、株式分割が発表された。

第1四半期は売上収益1兆7,671億円、Non-GAAP営業利益1兆3,262億円、IFRS営業利益1兆2,700億円、親会社帰属利益8,422億円。

データセンター向け需要、平均販売単価の大幅上昇、出荷量増加、円安が収益を押し上げた。

SSD・ストレージ部門の売上収益は1兆1,747億円に達し、AIインフラ投資とメモリ価格の上昇が業績面に直結している。

同時に、1株を3株とする株式分割、上限3,000万株・発行済み株式の5.5%・取得総額上限8,000億円の自社株買いも公表された。

株式分割は9月30日を基準日、10月1日を効力発生日とし、自社株買い期間は8月3日から10月30日まで。

PTSは16時10分時点で44,500円。前日終値39,500円比では+12.66%だが、東証終値46,500円比では-4.30%であり、日中ストップ高後の引け後材料は東証終値比で下方向の初期反応となった。

3436 SUMCO 東証P 時価総額 約1兆1,755億円 半導体部材・部品 シリコンウエハー 3,357.0円(前日比+500.5円 +17.52%)

SUMCOは、半導体用シリコンウエハーを主力とする半導体材料メーカー。

シリコンウエハーはロジック、メモリ、パワー半導体など幅広い半導体製造の基盤材料であり、半導体市況の反転局面で資金が向かいやすい。

7月31日は3,357.0円、前日比+500.5円、+17.52%のストップ高。

材料軸は、前夜の米SOX指数急反発を受けた半導体材料株への買い戻し。

キオクシア、イビデン、KOKUSAI ELECTRICなど半導体関連大型株と同時に強く買われ、セクター一体のリバウンドが発生した。

同社株は7月28日、29日、30日に大きく調整しており、直前の急落からの反転局面でもあった。

シリコンウエハーは半導体設備投資、稼働率、在庫調整、メモリ価格、先端ロジック需要に左右されるため、米国半導体株の反発が日本の材料株にも波及した。

AIサーバーやメモリ関連株への資金回帰が、素材側の代表銘柄であるSUMCOにも及んだ。

テーマは半導体部材・部品。個別決算材料ではなく、半導体セクター全体のリスクオン回復を反映したストップ高である。

3449 テクノフレックス 東証S 時価総額 約1,040億円 半導体製造装置 設備投資 配管・継手 4,860円(前日比+700円 +16.83%)

テクノフレックスは、フレキシブル継手、伸縮管継手、配管関連製品、防災・工事関連事業を展開する金属製品メーカー。

半導体工場、産業設備、インフラ設備、プラント向け配管需要との関連が意識されやすい。

7月31日は4,860円、前日比+700円、+16.83%のストップ高。

物色テーマは、半導体関連株高に連動した設備投資関連のリバウンド。

同社はフレキシブル継手・配管製品を主力とし、半導体工場や産業設備向け需要の連想が働く銘柄である。

北海道における半導体産業集積や工場設備投資のテーマも、同社の配管・継手事業と結び付きやすい。

前日から調整一巡感を伴って反発しており、米半導体株高をきっかけに短期資金がさらに流入した。

次回決算発表は8月6日予定。足元の株価上昇に対して、半導体工場・設備投資関連の需要が業績にどの程度反映されるかが確認点となる。

テーマは半導体製造装置・設備投資。製造装置そのものではなく、工場・産業設備の周辺インフラ株として買われた点が特徴である。

3891 ニッポン高度紙工業 東証S 時価総額 約737億円 電子部品 データセンター AIサーバー 6,730円(前日比+1,000円 +17.45%)

ニッポン高度紙工業は、アルミ電解コンデンサ用セパレータを主力とする電子材料メーカー。

アルミ電解コンデンサは電源、サーバー、産業機器、車載、通信機器などに広く使われ、AIサーバー投資の拡大局面で材料需要が注目される。

7月31日は6,730円、前日比+1,000円、+17.45%のストップ高。

午前中はAI・電子材料関連として買われ、14時発表の第1四半期決算と通期上方修正によって個別業績材料が加わった。

第1四半期売上高は60億5,300万円で前年同期比30.3%増、営業利益は17億7,700万円で同107.6%増、親会社帰属利益は12億6,700万円で同112.1%増。

会社側は、AIサーバー向け需要を背景にアルミ電解コンデンサ用セパレータの販売が想定を上回っていると説明している。

販売増によって工場稼働率が上昇し、単位当たりコストの低下も利益を押し上げた。

通期予想は売上高210億円から240億円、営業利益44億円から60億円、純利益32億円から42億円へ引き上げられた。

営業利益の上方修正率は36.4%で、前期比では69.8%増となる見通し。

年間配当予想110円は据え置き。AIサーバー向け電子材料の需要増と業績上方修正が、ストップ高の中心材料となった。

4052 フィーチャ 東証G 時価総額 約20億円 人工知能 画像認識AI 小型グロース 342円(前日比+80円 +30.53%)

フィーチャは、画像認識ソフトウェアを開発・販売するAI企業。

車載カメラ、ADAS、ドライバーモニタリング、AI-OCR、図面解析AI「Drawing-AI」などを展開し、モビリティAIとDX-AIの両面に事業領域を持つ。

7月31日は342円、前日比+80円、+30.53%のストップ高。

物色テーマは、AI・画像認識関連の小型グロース株への資金流入。

公式サイトでは、画像認識技術を中核に車載カメラシステムの開発から量産フェーズまでを支援するMobility Solutions、生成AIとディープラーニングを活用するDX-AI Solutionsを掲げている。

6月には図面解析AI「Drawing-AI」の機能拡張と対応領域拡大も公表しており、AIテーマの材料棚を持つ。

同銘柄は7月28日にストップ安となっており、短期間でストップ安からストップ高へ反転した。

直近の第3四半期累計は売上高3億6,600万円、営業利益400万円で、業績面よりもAIテーマと小型株の値幅が強く意識された。

次回決算発表は8月14日予定。画像認識AI、車載AI、図面解析AIの事業進捗が確認点となる。

テーマは人工知能。AI関連の中でも時価総額が小さく、短期資金の回転が速い銘柄としてストップ高となった。

4062 イビデン 東証P 時価総額 約2兆3,455億円 半導体部材・部品 データセンター AIサーバー 16,650円(前日比+3,000円 +21.98%)

イビデンは、高性能ICパッケージ基板を中核とする電子事業と、DPF・触媒担体保持材などのセラミック事業を展開する大手部材メーカー。

AIサーバー向けを含む高性能半導体パッケージ基板のテーマ性が強く、AIインフラ投資への感応度が高い銘柄である。

7月31日は16,650円、前日比+3,000円、+21.98%のストップ高。

中心材料は、米SOX指数急反発を受けたAI・半導体関連株への買い戻し。

キオクシア、SUMCO、KOKUSAI ELECTRICなどと同時にストップ高水準まで買われ、半導体セクター全体のリバウンドが鮮明になった。

イビデンはAIサーバーや先端半導体向けパッケージ基板の代表銘柄として、エヌビディア関連、データセンター関連、先端パッケージ関連の資金が入りやすい。

直前までAI・半導体関連株の調整が続いていたため、セクター反転時の大型株買いの受け皿になった。

公式IRでは、決算短信や統合報告書、適時開示情報をIRライブラリーに掲載している。

次回決算発表は8月4日予定。第1四半期でAIサーバー向けパッケージ基板の需要、収益性、投資負担のバランスが確認される。

テーマは半導体部材・部品とデータセンター。GPUだけでなく、パッケージ基板への資金回帰を示すストップ高である。

4220 リケンテクノス 東証P 時価総額 約1,330億円 業績・株主還元 化学 その他 2,216円(前日比+400円 +22.03%)

リケンテクノスは、塩化ビニルコンパウンド、フィルム、合成樹脂加工品、機能性材料を展開する化学メーカー。

自動車、建材、医療、包装、生活資材、産業資材など幅広い用途を持ち、原材料価格と需要動向が業績に反映される。

7月31日は2,216円、前日比+400円、+22.03%のストップ高。

14時発表の第1四半期決算、通期上方修正、増配、自社株買いが明確な上昇材料となった。

発表直前の14時時点では1,882円、前日比+3.63%だったが、発表後に買いが集中しストップ高水準に到達した。

第1四半期売上高は351億5,800万円で前年同期比7.6%増、営業利益は41億4,600万円で同56.4%増、純利益は28億4,200万円で同92.8%増。

中東情勢を背景とした顧客需要増加によって国内販売が拡大し、各利益が計画を上回った。

通期予想は売上高1,420億円から1,450億円、営業利益120億円から145億円、純利益68億円から95億円へ引き上げられた。

純利益は減益予想から一転して25.5%増益予想となり、年間配当予想は54円から85円へ31円増額された。

さらに上限400万株、自己株式を除く発行済み株式の8.5%、取得総額上限88億円の自社株買いを公表した。

業績上方修正、増配、自社株買い、配当方針変更、生産拠点再編が同時に出たことで、業績面と還元面の再評価が重なった。

6525 KOKUSAI ELECTRIC 東証P 時価総額 約1兆7,100億円 半導体製造装置 半導体 AI投資 7,422円(前日比+1,000円 +15.57%)

KOKUSAI ELECTRICは、半導体前工程の成膜装置を主力とする半導体製造装置メーカー。

ALDなどの薄膜形成技術を手掛け、先端ロジック、メモリ、AI向け半導体投資の変化に反応しやすい。

7月31日は7,422円、前日比+1,000円、+15.57%のストップ高。

中心材料は、米SOX指数急反発を受けた半導体製造装置株への買い戻し。

キオクシア、SUMCO、イビデンと同時に半導体大型株が強く買われ、製造装置株にも資金が波及した。

AI向け先端半導体投資では、微細化、3D化、成膜工程の高度化が重要テーマとなるため、同社の成膜装置・プロセス技術は物色テーマに直結する。

公式IRでは、7月28日に自己株式の取得結果、取得終了、消却株式数に関するお知らせを公表している。

この還元関連の直近開示に、半導体製造装置株全体のリバウンドが重なった。

次回決算発表は8月6日予定。受注動向、メモリ向け投資、先端ロジック向け需要、売上総利益率が確認点となる。

テーマは半導体製造装置。セクターの中でも、AI投資が前工程装置需要へ波及する文脈で買われたストップ高である。

主な出典

免責事項

本記事は公開情報をもとに作成した情報提供コンテンツであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式投資には価格変動リスク、流動性リスク、信用リスク等があります。投資判断は必ず各社の公式開示、最新の株価情報、決算資料を確認したうえで行ってください。

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