6340 澁谷工業

直近5年業績サマリー

業績項目2022年6月期2023年6月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期2027年6月期予想
売上高
96,223
97,842
+1,619 / +1.7%
115,434
+17,592 / +18.0%
129,017
+13,583 / +11.8%
135,613
+6,596 / +5.1%
150,000
最新予想
営業損益
13,402
8,039
△5,363 / △40.0%
13,382
+5,343 / +66.5%
13,749
+367 / +2.7%
13,081
△668 / △4.9%
16,000
最新予想
経常損益
13,701
8,171
△5,530 / △40.4%
13,559
+5,388 / +65.9%
13,773
+214 / +1.6%
13,560
△213 / △1.5%
16,200
最新予想
当期純利益
9,262
5,928
△3,334 / △36.0%
9,781
+3,853 / +65.0%
10,052
+271 / +2.8%
10,223
+171 / +1.7%
11,000
最新予想
EPS
334.79
214.29
△120.50 / △36.0%
353.54
+139.25 / +65.0%
363.34
+9.80 / +2.8%
369.52
+6.18 / +1.7%
397.60
最新予想
一株配当金
70
70
+0 / +0.0%
90
+20 / +28.6%
95
+5 / +5.6%
100
+5 / +5.3%
120
最新予想
純資産
85,425
90,180
+4,755 / +5.6%
101,029
+10,849 / +12.0%
107,930
+6,901 / +6.8%
119,091
+11,161 / +10.3%
最新予想
営業CF
12,798
4,854
△7,944 / △62.1%
10,432
+5,578 / +114.9%
9,069
△1,363 / △13.1%
5,280
△3,789 / △41.8%
最新予想
投資CF
-3,565
-5,328
△1,763 / △49.5%
-3,447
+1,881 / +35.3%
-6,619
△3,172 / △92.0%
-10,740
△4,121 / △62.3%
最新予想
財務CF
-3,099
1,215
+4,314 / +139.2%
-3,044
△4,259 / △350.5%
-3,812
△768 / △25.2%
-3,605
+207 / +5.4%
最新予想
フリーCF
9,233
-474
△9,707 / △105.1%
6,985
+7,459 / +1573.6%
2,450
△4,535 / △64.9%
-5,460
△7,910 / △322.9%
最新予想

単位:EPS・一株配当金は円、その他は百万円。フリーCF=営業CF+投資CF。最新予想は2027年6月期会社予想のみを掲載し、会社予想のない項目は「—」としています。

1.会社予想と実績
売上高
会社予想実績
100,000
96,223
2022
96.2%
102,000
97,842
2023
95.9%
108,000
115,434
2024
106.9%
127,000
129,017
2025
101.6%
133,000
135,613
2026
102.0%
150,000
2027
最新予想
営業利益
会社予想実績
9,200
13,402
2022
145.7%
8,800
8,039
2023
91.4%
8,900
13,382
2024
150.4%
12,600
13,749
2025
109.1%
13,000
13,081
2026
100.6%
16,000
2027
最新予想
経常利益
会社予想実績
9,500
13,701
2022
144.2%
9,000
8,171
2023
90.8%
9,000
13,559
2024
150.7%
12,800
13,773
2025
107.6%
13,200
13,560
2026
102.7%
16,200
2027
最新予想
純利益
会社予想実績
6,600
9,262
2022
140.3%
6,400
5,928
2023
92.6%
6,400
9,781
2024
152.8%
9,200
10,052
2025
109.3%
9,300
10,223
2026
109.9%
11,000
2027
最新予想
EPS
会社予想実績
238.55
334.79
2022
140.3%
231.32
214.29
2023
92.6%
231.32
353.54
2024
152.8%
332.53
363.34
2025
109.3%
336.15
369.52
2026
109.9%
397.60
2027
最新予想
指標2022年6月期2023年6月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期2027年6月期
予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率
売上高100,00096,22396.2%102,00097,84295.9%108,000115,434106.9%127,000129,017101.6%133,000135,613102.0%150,000最新予想
営業利益9,20013,402145.7%8,8008,03991.4%8,90013,382150.4%12,60013,749109.1%13,00013,081100.6%16,000最新予想
経常利益9,50013,701144.2%9,0008,17190.8%9,00013,559150.7%12,80013,773107.6%13,20013,560102.7%16,200最新予想
純利益6,6009,262140.3%6,4005,92892.6%6,4009,781152.8%9,20010,052109.3%9,30010,223109.9%11,000最新予想
EPS238.55334.79140.3%231.32214.2992.6%231.32353.54152.8%332.53363.34109.3%336.15369.52109.9%397.60最新予想

達成率=実績÷会社予想×100。2022年6月期の会社予想は当時の四半期決算短信に記載された通期予想を補完して比較しています。レンジ予想はありません。

2.達成・未達理由
2022年6月期
売上高 96.2%営業利益 145.7%経常利益 144.2%純利益 140.3%EPS 140.3%

売上高は食品用プラントの減少などで会社予想を下回りました。一方、メカトロでは高付加価値の半導体製造装置の販売割合上昇と切断加工機の操業度向上が寄与し、営業利益以下は予想を大幅超過しました。

2023年6月期
売上高 95.9%営業利益 91.4%経常利益 90.8%純利益 92.6%EPS 92.6%

売上高・利益とも会社予想未達。パッケージングでは原材料高と海外大型プラントの価格競争、メカトロではデジタル特需一巡と中国のゼロコロナ政策による半導体装置減少、農業では大型更新需要の一巡が重荷となりました。

2024年6月期
売上高 106.9%営業利益 150.4%経常利益 150.7%純利益 152.8%EPS 152.8%

全5指標を達成。飲料用無菌充填ライン、海外向け医療機器、農業用設備が増加し、パッケージングでは他社製品比率低下、改造工事増加、コスト削減が利益率を押し上げました。

2025年6月期
売上高 101.6%営業利益 109.1%経常利益 107.6%純利益 109.3%EPS 109.3%

全5指標を達成。パッケージングが飲料用無菌充填ラインと薬品・化粧品向けの増加で伸長。メカトロの部品交換費用・新規開発案件コスト、農業の減収はあったものの、主力事業の増収で吸収しました。

2026年6月期
売上高 102.0%営業利益 100.6%経常利益 102.7%純利益 109.9%EPS 109.9%

全5指標を達成。売上は3セグメントとも増加し、純利益は予想を約10%上回りました。メカトロの高付加価値機種比率低下・追加交換費用、農業の低採算大型案件と新工場償却負担で営業利益の上振れは小幅でした。

2027年6月期
売上高 最新予想営業利益 最新予想経常利益 最新予想純利益 最新予想EPS 最新予想

最新会社予想。AIデータセンター関連の半導体需要、海外向け透析装置、製薬設備、調味料充填、農業の選果場再編需要を前提に、売上高1,500億円・営業利益160億円を計画しています。

3.事業セグメントの自信度

パッケージングプラント事業

自信度推移:中立 → 弱気 → 強気 → 強気 → 強気 → 強気
2022年6月期中立
食品用プラントが国内向け飲料用無菌充填ラインの減少に伴い大きく減少したことから、前連結会計年度に比べ減少しました。
2023年6月期弱気
原材料の価格上昇が継続する中、一部の海外向け大型プラントで欧州の競合メーカーとの熾烈な価格競争が生じたことから、営業利益は71億66百万円(前期比32.2%減)となりました。
2024年6月期強気
プラントに占める他社製品の割合が減少し原価率が低下したこと、②客先の新製品に対応する改造工事が増加したこと、また③社内プロジェクトによる一段のコスト削減効果が発現した結果
2025年6月期強気
国内および海外向け飲料用無菌充填ラインが増加し、また薬品・化粧品用プラントは注射薬バイアル充填ラインや化粧品充填ラインが増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
2026年6月期強気
酒類用プラントは清酒充填システムが増加し、薬品・化粧品用プラントは注射薬シリンジ充填システムや点眼剤充填システム、化粧品充填システムが増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
2027年6月期強気
大型の投資案件が控えており、また製薬設備システムおよび調味料充填システムが伸びるものと見込まれることから、増加を見込んでおります。

メカトロシステム事業

自信度推移:強気 → 弱気 → 強気 → 弱気 → 中立 → 強気
2022年6月期強気
半導体製造装置において付加価値の高い機種の販売割合が増加したこと、また切断加工機において売上高の増加に伴い操業度が向上したことから、営業利益は32億80百万円(前期比79.4%増)となりました。
2023年6月期弱気
付加価値の高い半導体製造装置の販売割合が減少したことから、営業利益は19億20百万円(前期比41.5%減)となりました。
2024年6月期強気
医療機器は欧州、北米、インドなど海外向けが好調で大きく増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
2025年6月期弱気
新規に採用した部品の一部に耐久性の問題があったことから交換の実施に伴う費用が嵩んだこと、また半導体関連のプロジェクトにおいて、新規開発要素の高い案件があり想定以上の製造コストと現地費用が発生
2026年6月期中立
半導体製造システムはデータセンター向け光通信モジュール用ボンダが好調に推移していることから増加
2027年6月期強気
半導体製造システムはAIデータセンター関連の需要が継続し、また医療機器は海外向け透析装置の需要拡大が期待できることから、増加を見込んでおります。

農業用設備事業

自信度推移:中立 → 弱気 → 強気 → 中立 → 弱気 → 強気
2022年6月期中立
落葉果樹類向けおよび蔬菜類向け選果選別プラントが増加したものの、柑橘類向け選果選別プラントが減少したことから、前連結会計年度に比べ減少しました。
2023年6月期弱気
柑橘類向け選果選別プラントにおいて大型プラントの設備更新が一巡したことから、前連結会計年度に比べ大きく減少しました。
2024年6月期強気
蔬菜類向け選果選別プラントが増加したことから、前連結会計年度に比べ増加しました。
2025年6月期中立
柑橘類向けおよび落葉果樹類向け選果選別プラントが増加したものの、蔬菜類向け選果選別プラントが減少したことにより、前連結会計年度に比べ減少しました。
2026年6月期弱気
一部の大型プラントで採算性の低い案件があったことに加えて、新本社工場の完成に伴う償却負担の増加も影響したことから、営業利益は5億20百万円(前期比50.1%減)となりました。
2027年6月期強気
老朽化した選果場の再編・集約需要が拡大し、選果選別プラントへの投資が堅調に推移することから、増加を見込んでおります。
4.最新予想信頼度

2027年6月期会社予想:達成可能性は「やや強気」

達成できると判断する理由:会社はパッケージングで大型案件・製薬設備・調味料充填の伸長、メカトロでAIデータセンター関連と海外透析装置、農業で選果場の再編・集約需要を見込んでいます。2026年6月期も売上高・経常利益・純利益は会社予想を上回っており、受注・需要面の根拠は複数セグメントに分散しています。

達成できないと判断する理由:営業利益160億円は前期比22.3%増と、売上高10.6%増を大きく上回る利益成長が必要です。2026年6月期にはメカトロで高付加価値機種の販売割合低下と部品交換費用、農業で低採算案件と新工場償却負担が発生しており、利益率回復が遅れると営業利益計画は難しくなります。また海外顧客の設備投資姿勢、原材料・エネルギー価格、人件費上昇も変動要因です。

収益計上時期の見方:最新資料は通期決算であり、四半期進捗率による判定は行っていません。大型プラント案件は工事進捗や検収時期、案件構成により売上・利益の計上時期が偏る可能性があるため、単純な均等進捗より受注残と案件採算の確認が重要です。

総合判断:売上高1,500億円は複数の成長ドライバーから射程内とみますが、営業利益160億円の達成にはメカトロ・農業の採算正常化と、パッケージングの案件ミックス改善が必要です。そのため、最新予想の信頼度は「中立よりやや高い」と判断します。

証券コード 6340 東証プライム 2025/6~2027/6 シブヤ上げ潮戦略

澁谷工業株式会社
中期経営計画2027 分析

澁谷工業の現行中期経営計画は、2025年6月期から2027年6月期までの3ヵ年計画です。 「新製品」「新市場」「新事業」を成長エンジンとし、生産能力増強、海外展開、 DX、M&A、人的投資を組み合わせながら、最終年度に売上高1,500億円、 営業利益160億円、ROE10%以上を目指します。

2026年8月13日に発表された2027年6月期の会社業績予想は、 売上高1,500億円・営業利益160億円となっており、 中期経営計画の最終年度目標と同額です。 会社は最終年度も中計目標をそのまま業績予想として掲げています。

1 企業が掲げる目標業績数字

2027年6月期
1,500 億円
売上高
2027年6月期
160 億円
営業利益
資本効率
10%以上
ROE
2030年6月期 長期目標
2,000 億円
売上高
2024/6
1,154億円 売上高実績・中計起点
133億円 営業利益実績
2025/6
1,270億円 中計策定時の売上高計画
126億円 中計策定時の営業利益計画
2026/6
1,380億円 中計策定時の売上高計画
140億円 中計策定時の営業利益計画
2027/6
1,500億円 最終目標
160億円 最終目標

2 2026年8月時点の進捗

2026年6月期 売上高

実績は1,356.13億円。 中計策定時の1,380億円に対して約1.7%下回りましたが、 過去最高売上を更新しました。

2026年6月期 営業利益

実績は130.81億円。 中計策定時の140億円に対して約6.6%下回りました。 メカトロシステムと農業用設備の採算悪化が影響しました。

最終年度に必要な伸び

2027年6月期目標達成には、 2026年実績比で売上高約10.6%増、 営業利益約22.3%増が必要です。

重要な進捗: 会社が2026年8月13日に公表した2027年6月期予想は 「売上高1,500億円・営業利益160億円」です。 つまり最終年度に入った段階でも中期経営計画の業績目標を引き下げず、 達成を正式な会社予想として設定しています。 年間配当も120円、連結配当性向30.2%を予想しており、 中計の「配当性向30%以上」という株主還元目標も達成する想定です。

3 目標達成への基本戦略

01|新製品開発

独創的な先端技術を具現化した「ダントツ製品」を開発。 無菌充填、再生医療、半導体、AI画像処理など、 既存技術と新技術を融合して付加価値を高めます。

02|新市場開拓

健康・衛生意識の高まりを背景に海外需要を取り込みます。 北米に加え、インド・アジアなどへの販売拡大を進め、 2027年6月期の海外売上高600億円を狙います。

03|新事業創出

顧客ニーズへの対応、外部企業・大学等との共同開発、 必要に応じたM&Aを活用して事業領域を拡大。 再生医療やパワー半導体などを成長分野として育成します。

04|環境への貢献

PETボトル軽量化、再生PET100%対応、 水・薬剤使用量削減、省エネ技術など、 顧客の環境負荷低減につながる設備を競争力に変えます。

4 セグメント別の成長ロードマップ

パッケージングプラント事業

832億円
  • 国内ボトリングでDXを活用した高効率ラインを提供
  • 再生PET、省エネなど環境対応設備を拡大
  • 北米市場への拡販、インド・アジア進出
  • 製薬設備の海外市場開拓
  • 再生医療向けアイソレータ・自動培養システムを拡大
  • ZHAプロジェクトで設計・生産・営業・サービスを横断したコスト削減と納期短縮

メカトロシステム事業

498億円
  • 人工透析機器の海外向けラインアップ強化
  • 生産自動化・DXによる生産性改善
  • AI用半導体、EV向けパワー半導体分野に資源を集中
  • ナノレベルの検査・製造装置を投入
  • 新型ファイバレーザ加工機を拡販

農業用設備事業

170億円
  • AIとロボット技術を組み合わせた選果設備を開発
  • 無人化ラインの実現に挑戦
  • AI画像処理による高度な外観・病害判別を推進
  • アジアを中心に海外展開
海外売上高目標:600億円
2027年6月期の売上高1,500億円に対して40%に相当。 国内依存だけでなく、ボトリング、医療機器、製薬・再生医療、 半導体、農業設備の海外需要を取り込むことが計画達成の重要な柱です。

5 大型投資による生産能力の拡張

生産増強投資
200~250億円

新工場建設と大型工作機械を中心に生産能力を拡張。 受注増に対応できる供給能力を先行して構築します。

開発・DX・人的投資・M&A
100~180億円

新技術・新市場開発、デジタル化、人材確保・教育、 戦略的M&Aに資金を振り向けます。

既存事業の維持投資
100~120億円

既存事業を安定して継続するための設備更新・維持投資です。

株主還元
80~120億円

2027年6月期に配当性向30%以上を目標とし、 必要に応じて機動的な自己株式取得も行う方針です。

工場投資: ボトリング充填設備、医療機器、農業選別設備などを対象に 5工場で総額243億円を計画。 2027年1月までに全工場を竣工する予定としており、 中計期間中の支出は200億円以上を見込んでいます。 生産能力そのものを増やして売上規模拡大に備える計画です。

6 直近開示から確認できる達成上のリスク要因

コスト

人件費・原材料・エネルギーコスト

会社は2027年6月期の見通しにおいて、 構造的な人手不足に伴う人件費上昇、 原材料価格・エネルギーコストの高騰を 先行き不透明要因として挙げています。

海外

国際情勢・世界経済

中東情勢など国際情勢の不安定化に加え、 海外の飲料無菌充填システム顧客が 世界経済の動向を受け設備投資に慎重な姿勢を示しているとしています。

採算

メカトロシステムの利益回復

2026年6月期は、半導体製造システムの商品構成変化や 医療機器の追加費用によりメカトロシステム事業が減益。 最終年度に営業利益を大きく伸ばすには採算回復が重要になります。

採算

農業用設備の収益改善

2026年6月期は一部大型プラントの低採算案件に加え、 新本社工場完成に伴う減価償却負担が利益を圧迫しました。 売上拡大と同時に採算性改善が求められます。

7 計画達成の構図

中計の核心: 澁谷工業は、既存のボトリング設備だけで売上を伸ばすのではなく、 「海外」「医療・再生医療」「AI・半導体」「スマート農業」を 新たな成長領域として拡大し、その需要を大型工場投資による生産能力増強で取り込む戦略です。 同時にZHAプロジェクト、DX、自動化によってコストと工数を削減し、 2026年6月期の営業利益130.81億円から、 2027年6月期160億円への約22%増益を実現することが最終年度の焦点となります。
出典・参照資料

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