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9369 キユーソー流通システム

LIMIT-UP AFTERMATH // PERFORMANCE TRACKER

ストップ高後の株価推移

9369キユーソー流通システム東証スタンダード
● DATA UPDATED 2026.10.24
時価総額―
期末決算11月期
EVENT DATE―
LIMIT-UP CLOSE―
CATALYST特定できず
最新確定値
―
基準終値 ―
最新確定騰落率
―
ストップ高終値比
TOPIX超過
―
TOPIX騰落率 ―
経過営業日
00 DAYS
―
基準日終値=100|相対パフォーマンス
キユーソー流通システムTOPIX
チャートを準備しています
経過期間騰落率TOPIX超過最大上昇最大下落
TRACKING
0 / 60 DAYS

9369 キユーソー流通システム

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事業内容と業績

共同物流事業

共同物流事業 業績推移
2021年11月期~2025年11月期の通期実績+2026年11月期中間実績
売上高利益損失
複数荷主の商品を共同で保管・輸配送する食品物流の中核事業です。常温・定温・冷蔵・冷凍の4温度帯に対応し、全国50カ所以上の物流拠点と幹線輸送網を組み合わせ、商品補充、在庫管理、荷役、共同配送までを一体で提供します。冷凍・冷蔵食品の全国小口輸配送「キユーソースルー便」ではクロスドッキング型のネットワークも展開し、荷主の物流コスト低減、販路拡大、配送車両削減による環境負荷低減を支援しています。

専用物流事業

専用物流事業 業績推移
2021年11月期~2025年11月期の通期実績+2026年11月期中間実績
売上高利益損失
量販店、食品スーパー、外食チェーン、コンビニエンスストア、ドラッグストアなど、特定顧客向けの物流センター運営と店舗配送を包括的に受託する事業です。4温度帯の品質管理ノウハウ、情報システム、センター運営の知見を組み合わせ、顧客ごとの商品特性やコスト条件に合わせた専用オペレーションを設計します。物流コンサルティングやエンジニアリングも提供し、サプライチェーン全体の最適化を支援しています。

関連事業

関連事業 業績推移
2021年11月期~2025年11月期の通期実績+2026年11月期中間実績
売上高利益損失
物流を支える周辺サービスと海外低温物流を担う事業です。国内では物流施設の保全・電気工事、フォークリフト等の整備・リース、食品物流向けトラックの開発・販売、車両・タイヤ・物流機器の共同購買、燃料販売、保険代理などを展開します。海外では中国・インドネシアを中心に低温保管、輸配送、長距離輸送、フォワーディングなどを提供し、食品物流で培った温度管理技術と運営ノウハウをアジア市場へ広げています。

直近5年業績サマリー

業績項目2021年11月期2022年11月期2023年11月期2024年11月期2025年11月期2026年11月期予想
売上高(営業収益)
175,967
179,649
+3,682 / +2.1%
184,617
+4,968 / +2.8%
195,192
+10,575 / +5.7%
202,602
+7,410 / +3.8%
205,000
+2,398 / +1.2%
営業損益
3,638
3,695
+57 / +1.6%
4,030
+335 / +9.1%
5,562
+1,532 / +38.0%
5,644
+82 / +1.5%
5,700
+56 / +1.0%
経常損益
3,306
3,259
△47 / △1.4%
3,470
+211 / +6.5%
4,887
+1,417 / +40.8%
4,820
△67 / △1.4%
4,400
△420 / △8.7%
当期純利益
1,561
1,458
△103 / △6.6%
-1,334
△2,792 / △191.5%
2,660
+3,994 / +299.4%
2,648
△12 / △0.5%
2,100
△548 / △20.7%
EPS
62.81円
58.67円
△4.14 / △6.6%
-53.70円
△112.37 / △191.5%
107.04円
+160.74 / +299.3%
106.54円
△0.50 / △0.5%
84.48円
△22.06 / △20.7%
一株配当金
23.00円
23.00円
±0.00 / ±0.0%
23.00円
±0.00 / ±0.0%
23.50円
+0.50 / +2.2%
27.50円
+4.00 / +17.0%
24.00円
△3.50 / △12.7%
純資産
47,872
52,155
+4,283 / +8.9%
51,455
△700 / △1.3%
54,653
+3,198 / +6.2%
57,162
+2,509 / +4.6%
—
営業CF
7,568
8,116
+548 / +7.2%
9,093
+977 / +12.0%
12,325
+3,232 / +35.5%
9,571
△2,754 / △22.3%
—
投資CF
-11,335
-7,756
+3,579 / +31.6%
-8,286
△530 / △6.8%
-12,592
△4,306 / △52.0%
-12,597
△5 / △0.0%
—
財務CF
-2,157
499
+2,656 / +123.1%
-1,850
△2,349 / △470.7%
1,888
+3,738 / +202.1%
2,109
+221 / +11.7%
—
フリーCF
-3,767
360
+4,127 / +109.6%
807
+447 / +124.2%
-267
△1,074 / △133.1%
-3,026
△2,759 / △1033.3%
—

単位はEPS・一株配当金を除き百万円。フリーCF=営業CF+投資CF。2021年11月期の一株配当金は、2021年12月1日の1株→2株の株式分割を考慮して比較可能な23.00円に調整しています。受注残高は決算短信に開示がないため掲載していません。

1.会社予想と実績

2021年11月期から2025年11月期は各期首の通期会社予想と通期実績を比較。2026年11月期は最新の通期会社予想を掲載しています。

売上高(営業収益)期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績0125,000250,000375,000500,000176,000175,9672021/11達成率 100.0%176,500179,6492022/11達成率 101.8%183,000184,6172023/11達成率 100.9%188,000195,1922024/11達成率 103.8%198,000202,6022025/11達成率 102.3%205,0002026/11最新会社予想単位:百万円
達成率は実績÷期首会社予想。赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
営業利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績02,5005,0007,50010,0003,8003,6382021/11達成率 95.7%4,3003,6952022/11達成率 85.9%4,0004,0302023/11達成率 100.8%4,6005,5622024/11達成率 120.9%5,6005,6442025/11達成率 100.8%5,7002026/11最新会社予想単位:百万円
達成率は実績÷期首会社予想。赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
経常利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績02,5005,0007,50010,0003,4003,3062021/11達成率 97.2%3,8503,2592022/11達成率 84.6%3,5503,4702023/11達成率 97.7%3,7004,8872024/11達成率 132.1%3,7004,8202025/11達成率 130.3%4,4002026/11最新会社予想単位:百万円
達成率は実績÷期首会社予想。赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
親会社株主帰属純利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績-1,3342501,8333,4165,0001,3501,5612021/11達成率 115.6%1,6401,4582022/11達成率 88.9%1,600-1,3342023/11達成率 -83.4%1,6002,6602024/11達成率 166.2%2,0002,6482025/11達成率 132.4%2,1002026/11最新会社予想単位:百万円
達成率は実績÷期首会社予想。赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
EPS期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績-54107313720054.3162.812021/11達成率 115.7%予想EPSは株式分割調整後65.9858.672022/11達成率 88.9%64.37-53.702023/11達成率 -83.4%64.37107.042024/11達成率 166.3%80.46106.542025/11達成率 132.4%84.482026/11最新会社予想単位:円
達成率は実績÷期首会社予想。赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
指標2021/112022/112023/112024/112025/112026/11
予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率
売上高(営業収益)
(百万円)
176,000175,967100.0%176,500179,649101.8%183,000184,617100.9%188,000195,192103.8%198,000202,602102.3%205,000—最新予想
営業利益
(百万円)
3,8003,63895.7%4,3003,69585.9%4,0004,030100.8%4,6005,562120.9%5,6005,644100.8%5,700—最新予想
経常利益
(百万円)
3,4003,30697.2%3,8503,25984.6%3,5503,47097.7%3,7004,887132.1%3,7004,820130.3%4,400—最新予想
親会社株主帰属純利益
(百万円)
1,3501,561115.6%1,6401,45888.9%1,600-1,334-83.4%1,6002,660166.2%2,0002,648132.4%2,100—最新予想
EPS
(円)
54.3162.81115.7%65.9858.6788.9%64.37-53.70-83.4%64.37107.04166.3%80.46106.54132.4%84.48—最新予想

達成率=実績÷期首会社予想×100。2021年11月期の予想EPSは、翌日の1株→2株の株式分割に合わせ54.31円へ調整して比較しています。

2.達成・未達理由
2021/11売上・営業・経常は小幅未達、純利益・EPSは超過
売上 100.0%営業利益 95.7%経常利益 97.2%純利益 115.6%EPS 115.7%

KIAT ANANDA GROUPの連結化で増収要因が加わり、コスト改善と適正料金の収受も進みました。一方、国内では外食需要に関連する業務用食品の出荷物量減少が残り、売上高・営業利益・経常利益は期首予想をわずかに下回りました。純利益・EPSが予想を上回った要因は、決算短信本文では期初予想との差異要因として個別には説明されていません。

2022/11売上は達成、利益4指標は未達
売上 101.8%営業利益 85.9%経常利益 84.6%純利益 88.9%EPS 88.9%

専用物流の既存取引・事業領域拡大と、インドネシアの取扱物量増加で営業収益は期初予想を上回りました。一方、燃料・電気代・労務費などのコスト上昇、関連事業での燃料影響や適正料金での顧客獲得の遅れが利益を圧迫し、営業利益以下は期初予想に届きませんでした。

2023/11売上・営業利益は達成、経常は小幅未達、純利益・EPSは大幅未達
売上 100.9%営業利益 100.8%経常利益 97.7%純利益 -83.4%EPS -83.4%

上期の鶏卵供給不足を下期の持ち直し、適正料金施策、インドネシアの新規・既存取引拡大で補い、売上高と営業利益は期初予想を上回りました。一方、共同物流事業に帰属する一部資産グループで34億47百万円の減損損失を計上し、親会社株主帰属純損失となったため、純利益・EPSは大幅未達でした。

2024/11全5指標を達成
売上 103.8%営業利益 120.9%経常利益 132.1%純利益 166.2%EPS 166.3%

前年の鶏卵供給不足からの回復、適正料金施策、インドネシアの新規・既存取引拡大で増収。利益面では増収効果に加え、電気代高騰の緩和と前期の減損損失計上に伴う減価償却費の減少が寄与し、売上高から純利益・EPSまで期初予想を上回りました。

2025/11全5指標を達成
売上 102.3%営業利益 100.8%経常利益 130.3%純利益 132.4%EPS 132.4%

共同物流の適正料金施策・既存取引拡大、関連事業の車両・燃料販売やインドネシア配送取引拡大で増収となりました。運送・倉庫コストやインドネシアの保管貨物減少はあったものの、増収効果とコスト改善で営業利益は期初予想を小幅に上回りました。経常利益・純利益の期初予想超過について、短信本文では予想差異の個別要因は説明されていません。

2026/11最新会社予想・中間期まで進捗
売上 205,000営業利益 5,700経常利益 4,400純利益 2,100EPS 84.48円

2026年7月3日の中間決算時点で通期予想は据え置かれています。中間実績は増収減益で、共同物流のコスト増が利益面の主要な確認点です。

3.事業セグメントの自信度

決算短信の会社コメントのトーンと各セグメントの増減益を基に、強気・中立・弱気を整理しています。原文コメントは各年度カード内にのみ掲載しています。

共同物流事業

自信度推移:中立 → 中立 → 弱気 → 強気 → 強気 → 弱気
2021中立
コスト改善や適正料金の収受などが進捗し、前年を上回りました。

売上は減少しましたが、採算改善で営業利益が大幅増となりました。

2022中立
運送・倉庫の効率化や適正料金施策の進捗などにより、前年を上回りました。

物量減とコスト高を効率化・料金施策で吸収する局面でした。

2023弱気
上期における電気代上昇や鶏卵供給不足の影響などにより、前年を下回りました。

増収でも利益が減少し、コスト・供給制約の影響が残りました。

2024強気
前年の鶏卵供給不足に対する回復の動きや、適正料金施策などにより、前年を上回りました。

需要回復と料金施策が進み、営業利益は大きく改善しました。

2025強気
増収による利益増加やコスト改善などにより、前年を上回りました。

適正料金と既存取引拡大が続き、増収増益を確保しました。

2026中間弱気
運送・倉庫のコストや労務費などの費用増加により、前年を下回りました。

売上は伸びた一方、主力事業の利益が前年同期比23.4%減となりました。

最新判断弱気

2026年中間期は増収ながら営業利益が前年同期比23.4%減。通期達成の最大の確認点は運送・倉庫コストと労務費の吸収です。

専用物流事業

自信度推移:弱気 → 強気 → 中立 → 中立 → 中立 → 強気
2021弱気
労務費などの費用増加により、前年を下回りました。

新規・既存取引は拡大しましたが、物量減と人件費増で減収減益でした。

2022強気
既存取引や事業領域の拡大などにより、増収となりました。

既存取引拡大とコスト改善で増収増益となりました。

2023中立
コスト改善などが進捗したものの、労務費などの費用増加により、前年を下回りました。

増収を維持しましたが、人件費増で利益は減少しました。

2024中立
増収による利益増加などがあったものの、労務費などの費用増加により、前年を下回りました。

売上拡大と料金施策は進んだ一方、労務費負担が残りました。

2025中立
チェーンストアに関する取引減少による収益の適正化などにより、前年を上回りました。

売上は微減ながら採算改善で利益を伸ばしました。

2026中間強気
増収による利益増加などにより、前年を上回りました。

料金施策・既存取引拡大で増収増益となりました。

最新判断強気

2026年中間期は売上1.5%増、営業利益13.9%増。料金施策と既存取引拡大が利益成長につながっています。

関連事業

自信度推移:強気 → 弱気 → 強気 → 強気 → 中立 → 強気
2021強気
KIAT ANANDA GROUP4社が連結範囲に加わったことにより、収益、利益ともに前年を上回りました。

海外事業の連結化で事業規模と利益が大きく拡大しました。

2022弱気
適正料金での顧客獲得の遅れなどにより、前年を下回りました。

売上は伸びましたが、インドネシアの燃料影響と価格転嫁の遅れで減益でした。

2023強気
インドネシアにおける新規・既存取引の拡大などにより、前年を上回りました。

国内施設工事と海外取引が拡大し、増収・大幅増益となりました。

2024強気
インドネシアにおける新規・既存取引の拡大などにより、前年を上回りました。

国内施設工事と海外物流の拡大が継続し、増収増益となりました。

2025中立
インドネシアにおける保管貨物の減少などにより、前年を下回りました。

売上は伸びたものの海外の保管貨物減少で利益が低下しました。

2026中間強気
増収による利益増加などにより、前年を上回りました。

Coldrush株式取得の一時費用を吸収し、売上・利益とも前年同期を上回りました。

最新判断強気

2026年中間期は売上12.2%増、営業利益23.6%増。一時費用を抱えながら増益で、国内施設工事と海外物流が牽引しています。

4.最新予想信頼度
達成可能(共同物流の採算悪化継続が主なリスク)

2026年11月期の会社予想は、営業収益205,000百万円、営業利益5,700百万円、経常利益4,400百万円、親会社株主帰属純利益2,100百万円、EPS84.48円です。2026年中間期は営業収益102,735百万円、営業利益2,960百万円、経常利益2,481百万円、中間純利益1,263百万円で、会社は通期予想を据え置きました。

売上単純進捗率50.1%中間期
営業利益進捗率51.9%中間期
経常利益進捗率56.4%中間期
純利益進捗率60.1%中間期
予想達成時PER35.4倍9/25終値2,994円

達成できると判断する理由

  • 中間期の単純進捗率は売上50.1%、営業利益51.9%、経常利益56.4%、純利益60.1%で、全主要指標が50%前後以上です。
  • 通期予想達成に必要な下期実績は、売上102,265百万円、営業利益2,740百万円、経常利益1,919百万円、純利益837百万円です。前年下期比では売上-0.7%、営業利益+6.5%、経常利益-12.4%、純利益-29.1%となります。
  • 専用物流は中間営業利益13.9%増、関連事業は23.6%増で、主力の共同物流の減益を一部補っています。

達成できないと判断する理由

  • 共同物流は中間売上1.9%増に対して営業利益23.4%減。運送・倉庫コストと労務費の上昇が続く場合、全社営業利益の達成余力が縮小します。
  • 全社中間期は3.1%増収ながら営業利益3.6%減、経常利益5.7%減、純利益13.9%減で、増収がそのまま利益成長につながっていません。
  • 下期の営業利益は前年下期比約6.5%増が必要で、共同物流の採算改善または専用物流・関連事業の増益継続が必要です。

収益計上時期を見る際の注意点

会社資料では特定四半期への利益偏重を示す明確な説明は確認できません。上記の進捗率は季節性を調整していない単純進捗率です。2026年11月期第3四半期決算は2026年9月30日発表予定のため、本ページの最新実績は2026年5月31日までの中間期です。

最終判断

中間期時点の必要残額と前年下期実績を比較すると、会社予想は達成可能な水準です。特に経常利益・純利益は前年下期を下回る水準でも通期予想に届きます。一方、営業利益だけは前年下期比約6.5%増が必要で、共同物流のコスト増が継続するかが最大の確認点です。2026年9月25日終値2,994円を予想EPS84.48円で割ると、会社予想が達成された場合のPERは約35.4倍です。

証券コード 9369 東証スタンダード 2026年9月26日時点

キユーソー流通システム|最新中期経営計画分析

第8次中期経営計画(2025年11月期~2028年11月期)/グループビジョン2036の第一段階

テーマ:「物流の持続性確保と新たな価値創出」

① 会社が掲げる最終年度の業績目標

2028年11月期 営業収益
2,100億円
2024年度比 +7.6%
営業利益
73.5億円
2024年度比 +32.1%
営業利益率
3.5%
利益率改善が重要
ROE
6%以上
株主資本コスト5~6%を意識
指標 2024年11月期実績 2028年11月期目標 変化
営業収益 1,951億円 2,100億円 +148億円 / +7.6%
営業利益 55.6億円 73.5億円 約+17.9億円 / +32.1%
営業利益率 2.9% 3.5% 約+0.6pt
ROE 6.4% 6%以上 6%以上を維持・確保
分析ポイント: 売上高を大幅に伸ばす計画というより、物流効率化・適正料金・高収益領域の拡大によって 営業利益を売上以上のペースで伸ばす「利益率改善型」の中計と読み取れる。

セグメント別の2028年度目標

セグメント 項目 2024年11月期 2028年11月期 増減率
共同物流 営業収益 1,325.8億円 1,388億円 +4.7%
共同物流 営業利益 25.6億円 35.0億円 +36.8%
専用物流 営業収益 400.3億円 427億円 +6.7%
専用物流 営業利益 13.2億円 15.5億円 +17.2%
関連事業 営業収益 225.8億円 285億円 +26.2%
関連事業 営業利益 16.4億円 23.0億円 +40.0%

共同物流は大幅な売上拡大より利益改善、関連事業は海外を中心に売上・利益とも高い成長を狙う構成。

② 目標達成へのロードマップ

1. 国内事業の整備
  • 物流サービスを再整理し、標準化・効率化を推進
  • 効率性を軸に物流拠点を再配置
  • 提携・協業を活用し輸配送モードを強化
  • 原価上昇に対応した適正料金施策
  • 温度管理物流の新分野、新規顧客・地域を開拓
  • 事業ポートフォリオ最適化に向けセグメントを再編
2. 新領域の拡充・開拓
  • 部門横断型の新規事業開発体制を整備
  • 自社物流システムの外販や新システムを研究
  • AI活用、物流周辺事業、協業先を探索
  • 海外で現地需要を取り込み、新地域へ展開
  • 現地パートナーや人材など経営資源を拡充
3. 経営基盤の強化
  • 採用強化とキャリア形成・教育制度の拡充
  • 6つのマテリアリティに基づくサステナビリティ施策
  • 資本効率の改善
  • 最適な資金調達と資本構成を検討
  • 成長投資と株主還元を両立
キャッシュアロケーション: 4年間で営業キャッシュフロー480億円を想定し、 設備投資400億円を計画。 国内拠点・システム更新・車両への投資のほか、海外・新領域の成長投資も精査して実行する方針。

中計の現在地|2026年11月期

指標 2025年11月期実績 2026年11月期会社予想 2028年11月期中計目標
営業収益 2,026.0億円 2,050億円 2,100億円
営業利益 56.4億円 57億円 73.5億円
経常利益 48.2億円 44億円 ―
親会社株主帰属純利益 26.5億円 21億円 ―
2026年11月期第2四半期累計は、営業収益 1,027.4億円、 営業利益29.6億円。 通期計画に対する進捗率はそれぞれ約50.1%、51.9%で、会社は通期予想を据え置いている。
利益成長は後半に集中: 2026年度会社予想の営業利益57億円から2028年度目標73.5億円までは 約28.9%の増益が必要。 一方、営業収益は2,050億円から2,100億円への約2.4%増にとどまる。 したがって、残り期間では売上拡大以上に 料金適正化・効率化・事業構成改善による利益率上昇 が目標達成の中心になる。
海外展開: 中計が掲げた「海外の新たな地域への進出」に沿い、2026年4月には インドの低温物流会社Coldrush Logistics Private Limitedを子会社化する方針を公表。 その後、2026年8月に株式取得日程の変更を開示しており、海外成長戦略は具体化段階に入っている。
国内再編: 2026年6月には北海道地区の物流事業をグループ会社へ承継する会社分割を公表。 中計の「物流基盤の最適化」「事業再編」を具体化する動きと位置付けられる。

③ 会社開示からみた主な達成リスク

  • 人材確保・人件費:ドライバーや倉庫スタッフの確保が課題。採用・処遇改善による人件費上昇や、必要人員を確保できない場合の業績影響を会社がリスクとして開示。
  • 燃料・電力コスト:燃料価格や冷蔵冷凍設備の電力料金上昇を十分に価格転嫁できない場合、収益性が悪化する可能性。
  • 設備投資負担:物流拠点・車両などへの投資負担が業績へ影響する可能性。期待するキャッシュフローを得られなければ固定資産の減損リスクもある。
  • 海外事業:法規制、政治・経済情勢、インフラ、税制、戦争・感染症、為替変動などをリスクとして開示。海外拡大を成長ドライバーとする中計だけに重要。
  • 食品物流への依存:食品・小売・外食業界への依存度が高く、価格競争や貨物量減少が業績へ影響する可能性。

なお、2025年度有価証券報告書では、自然災害、物流品質、情報セキュリティなども事業リスクとして開示されている。

⑤ 目標達成時の株価水準をPER一定で参考試算

2026年9月25日終値は2,994円。 会社予想EPS84.48円を用いると予想PERは約 35.44倍。

ただし、中期計画では2028年度の純利益・EPS目標を開示していない。 そこで参考値として、EPSが営業利益と同じ割合で伸びると仮定する。

2028年度営業利益目標 73.5億円 ÷ 2026年度予想 57億円 = 1.289倍

仮想EPS = 84.48円 × 1.289 ≒ 108.9円

理論株価 = 108.9円 × PER35.44倍 ≒ 3,861円

この単純モデルでは、現在値2,994円は理論株価3,861円に対して 約22.4%低い水準。 現在値からの上昇余地で表現すると約28.9%となる。

※これは会社予想ではなく参考試算。2028年度EPSが開示されていないため、営業利益成長率をEPSへ代理適用している。 税率、金利、特別損益、海外子会社の持分、株式数の変化などによって実際のEPSは大きく変わり得る。 またPER35.44倍が2028年度にも維持される保証はない。

分析まとめ

第8次中計の最大の特徴は、2024年度から2028年度に営業収益を約7.6%増やす一方、 営業利益を約32%伸ばそうとしている点。 「売上成長」より「利益率改善」が目標達成の核心となる。
2026年度予想では営業収益2,050億円と、2028年度目標2,100億円まで既に近い。 一方、営業利益は57億円から73.5億円へ引き上げる必要があるため、 2027~2028年度に利益改善効果をどこまで顕在化できるか が中計を見るうえで重要となる。
具体的には、共同物流の料金適正化・拠点効率化、関連事業の海外成長、 インドを含む新地域展開、新規事業、セグメント再編が利益成長の主要ドライバー。 反対に、人件費・燃料費・電力費などのコスト上昇を吸収できるかが収益性改善を左右する。
主な確認資料:キユーソー流通システム「経営方針」/ 「グループビジョン2036と第8次中期経営計画」(2025年1月10日)/ 2025年11月期有価証券報告書/ 2026年11月期第2四半期決算短信/ 2026年4月・6月・8月適時開示/ 株価・PERは2026年9月25日終値ベース。

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