| 業績項目 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,342 +829 / +23.6% | 4,665 +323 / +7.4% | 5,271 +606 / +13.0% | 8,289 +3,018 / +57.3% | 9,600 +1,311 / +15.8% |
| 営業利益 | 673 +172 / +34.3% | 833 +160 / +23.8% | 210 △623 / △74.8% | 492 +282 / +134.3% | 800 +308 / +62.6% |
| 経常利益 | 644 +151 / +30.6% | 831 +187 / +29.0% | 219 △612 / △73.6% | 497 +278 / +126.9% | 780 +283 / +56.9% |
| 当期純利益 | 418 +94 / +29.0% | 502 +84 / +20.1% | 321 △181 / △36.1% | 288 △33 / △10.3% | 500 +212 / +73.6% |
| EPS | 99.15 +18.31 / +22.6% | 101.26 +2.11 / +2.1% | 64.12 △37.14 / △36.7% | 57.92 △6.20 / △9.7% | 100.51 +42.59 / +73.5% |
| 一株配当金 | 0 ±0 / — | 0 ±0 / — | 35 +35 / — | 35 ±0 / ±0.0% | 41 +6 / +17.1% |
| 純資産 | 2,654 +1,792 / +207.9% | 3,168 +514 / +19.4% | 3,325 +157 / +5.0% | 3,374 +49 / +1.5% | ー |
| 営業CF | 221 △436 / △66.4% | 446 +225 / +101.8% | △183 △629 / △141.0% | 1,049 +1,232 / +673.2% | ー |
| 投資CF | △11 +22 / +66.7% | △245 △234 / △2127.3% | △139 +106 / +43.3% | △312 △173 / △124.5% | ー |
| 財務CF | 1,203 +1,369 / +824.7% | △77 △1,280 / △106.4% | 298 +375 / +487.0% | △416 △714 / △239.6% | ー |
| フリーCF | 210 △414 / △66.3% | 201 △9 / △4.3% | △322 △523 / △260.2% | 737 +1,059 / +328.9% | ー |
単位:EPS・一株配当金は円、その他は百万円。2025年6月期は非連結、2026年6月期からサン・システムプランニングの子会社化に伴い連結財務諸表へ移行しているため、両期の前年比は単純比較です。フリーCF=営業CF+投資CF。
1.会社予想と実績
| 指標 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 | 5,123 | 4,665 | 91.1% | 5,200 | 5,271 | 101.4% | 6,920 | 8,289 | 119.8% | 9,600 | — | 最新予想 |
| 営業利益 | 808 | 833 | 103.1% | 700 | 210 | 30.0% | 350 | 492 | 140.6% | 800 | — | 最新予想 |
| 経常利益 | 806 | 831 | 103.1% | 700 | 219 | 31.3% | 340 | 497 | 146.2% | 780 | — | 最新予想 |
| 当期純利益 | 487 | 502 | 103.1% | 636 | 321 | 50.5% | 220 | 288 | 130.9% | 500 | — | 最新予想 |
| EPS | 99.16 | 101.26 | 102.1% | 127.39 | 64.12 | 50.3% | 43.57 | 57.92 | 132.9% | 100.51 | — | 最新予想 |
達成率=実績÷期初会社予想×100。2023年6月期は上場初年度で、提供資料内に期初の通期会社予想がないため比較対象外としています。
2.達成・未達理由
期初は人材紹介3,406百万円、スキルシェア1,717百万円を見込みましたが、実績はそれぞれ3,161百万円、1,504百万円にとどまり、売上高は未達でした。一方、マネージャー以上の決定割合上昇による平均売上単価の改善、販管費の効率化が寄与し、営業利益以下は予想を上回りました。
スキルシェアが2,502百万円まで伸長し全社売上を押し上げましたが、高収益の人材紹介は2,768百万円へ減少。大手コンサルティングファームの若手中途採用縮小で入社決定人数が減り、スキルシェア比率上昇による利益構成の変化、人員増強に伴う人件費も重なって、利益は期初計画を大幅に下回りました。
AXIS Agentは大手コンサルティングファームの採用需要回復、マネージャー以上・パートナークラスや大型案件が寄与。AXIS SolutionsもDX・AI需要を背景に稼働人数が増え、四半期売上高は10四半期連続で過去最高を更新しました。戦略投資の効果が顕在化したことに加え、サン・システムプランニングの連結化も売上規模を押し上げました。
人材紹介はコンサルティングファーム向け需要回復と事業会社向け拡大、スキルシェアはDX・AI需要の継続を前提としています。成長投資を継続しつつ、過去の戦略投資を生産性・収益性向上へつなげ、営業利益率を前期の約5.9%から約8.3%へ引き上げる計画です。
3.事業セグメントの自信度
対象期間を通じて報告セグメントは「ヒューマンキャピタル事業」の単一セグメントです。各年度カード内の原文コメントは、単一セグメント内の人材紹介・スキルシェアに関する会社説明から抽出しています。
ヒューマンキャピタル事業
人材紹介及びスキルシェアともに、経営成績は好調に推移しました。
コンサルティングファームの採用需要が高水準で、マネージャー以上の案件とスキルシェア双方が伸長。
第4四半期は過去最高の四半期売上高を記録しました。
若手層の採用変化はあったものの、マネージャー以上への重点化と下期のスキルシェア回復が成果に結びついた。
大手コンサルティングファームの若手中途採用が減少
人材紹介の入社決定人数が減少し利益率が大きく低下。スキルシェアは強いが、収益構造の転換局面だった。
四半期売上高は10四半期連続で過去最高を更新いたしました。
AXIS AgentとAXIS Solutionsが同時に成長し、先行投資の効果も顕在化。期初予想を大きく上回った。
採用需要の回復を着実に取り込むとともに、事業会社向け人材紹介をさらに拡大
人材紹介・スキルシェアの二本柱を伸ばしながら、成長投資を利益へ転化させる局面を明確に打ち出している。
需要拡大だけでなく、AXIS Agentの平均年収・手数料率を適正水準で維持しつつ入社決定人数を増やし、AXIS Solutionsも高い受注単価を維持しながら稼働人数を増やす計画です。
4.最新予想信頼度
最新会社予想は売上高9,600百万円、営業利益800百万円、経常利益780百万円、親会社株主帰属純利益500百万円、EPS100.51円。2027年6月期の四半期実績はまだ発表されていないため、進捗率による判定は行っていません。
達成できると判断する理由
- 2026年6月期は期初予想を売上・利益とも大幅に上回り、AXIS AgentとAXIS Solutionsの双方で成長が確認されています。
- 2027年6月期のサービス別計画は、人材紹介4,760百万円(+12.1%)、スキルシェア4,300百万円(+13.9%)で、前期の実績成長率より慎重な伸びを置いています。
- コンサルティングファーム向け採用需要の回復、事業会社向け人材紹介の拡大、DX・AI関連の外部専門人材需要という複数の成長ドライバーがあります。
- 2026年に積極化した人的資本・広告宣伝・DX/IT投資について、会社はすでに投資効果の顕在化を確認しており、2027年は収益化を進める計画です。
- サン・システムプランニングが通年で寄与し、開発・実装・運用まで提供領域が広がることもトップラインを支えます。
達成できないと判断する理由
- 営業利益率を約5.9%から約8.3%へ2ポイント超改善する必要があり、売上が達成しても投資負担や採用費が上振れすれば利益だけ未達となる可能性があります。
- 2025年6月期にはコンサルティングファームの採用方針変化で高収益の人材紹介が落ち込み、売上達成でも利益が大幅未達となりました。採用市場の変化には敏感です。
- 構造改革期として人的資本、広告、DX/ITへの成長投資を継続しており、投資成果の発現時期が遅れると短期利益を圧迫します。
- スキルシェアの売上構成比上昇は成長に寄与する一方、人材紹介とのミックス次第で全社粗利率が変動します。
- M&A・アライアンスを成長戦略に位置付けており、買収後の統合費用やのれん償却、組織統合の進捗も利益変動要因です。
利益計上時期の見方
最新の2027年6月期はまだ四半期決算が公表されていないため、単純進捗率は算出できません。会社資料では特定四半期への利益偏重より、成長投資を継続しながら過去の戦略投資を収益へ結び付けることが利益成長の前提として示されています。したがって、今後は売上進捗だけでなく営業利益率の改善速度を確認する必要があります。
総合判断
現時点では、最新会社予想の達成可能性を「やや高い」と判断します。 2026年6月期に需要回復とスキルシェア拡大、戦略投資効果が同時に表れたことは強い材料です。一方、2027年6月期は営業利益を62.4%伸ばす必要があり、売上成長より利益率改善の難易度が高い計画です。AXIS Agentの入社決定人数、AXIS Solutionsの稼働人数、広告・採用費を含む販管費のコントロールが計画通り進めば達成圏内とみます。
アクシスコンサルティング
最新中期経営計画・成長戦略分析
基準日:2026年8月17日 / 中期経営計画期間:2026年6月期~2028年6月期 / 最新進捗資料:2026年8月14日
① 会社が掲げる目標業績数字
| 指標 | 2026年6月期 実績 | 2027年6月期 最新計画 | 2027年 当初中計値 | 2028年6月期 中計目標 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 82.89億円 | 96.00億円 | 90.60億円 | 112.90億円 |
| 人材紹介 | 42.47億円 | 47.60億円 | 47.60億円 | 57.70億円 |
| スキルシェア | 37.74億円 | 43.00億円 | 43.00億円 | 55.20億円 |
| SSP | 2.67億円 | 5.40億円 | ― | ― |
| 営業利益 | 4.92億円 | 8.00億円 | 7.50億円 | 14.00億円 |
| 営業利益率 | 5.9% | 8.3% | ― | 約12.4% |
※2028年6月期営業利益率約12.4%は「営業利益14億円 ÷ 売上高112.9億円」の単純計算。
※2028年6月期中計はSSP社買収以前に策定されたため、同社売上は中計の事業別内訳に含まれていない。
※2027年6月期はSSP社を含む連結計画であり、売上高96億円・営業利益8億円と、当初の中計数値を上回る計画に更新されている。
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
人材紹介の決定人数を拡大
AI社会の進展で拡大するハイエンド人材需要を取り込む。 コンサルファーム向けでは採用需要の回復を取り込み、 事業会社向けでは広告宣伝と営業体制強化によって新規顧客を拡大する。
スキルシェアの稼働人数を伸ばす
DX・AI案件の増加を背景にフリーコンサルタントの稼働人数を拡大。 2026年6月期に採用したフロント部門人員の通期寄与によって、 2027年6月期の稼働人数は2,860人を計画する。
約30億円の3カ年戦略投資
2026年6月期~2028年6月期の3年間で約30億円を投じ、 広告宣伝、DX・IT、人的資本を強化。 足元では採用環境が良好なことから、広告・DXから人的資本へ配分をシフトしている。
M&AでDX実行領域へ拡張
サン・システムプランニング(SSP)をロールアップ型M&Aの第1号案件と位置付け、 人材紹介・スキルシェアに加えてシステム開発・実装まで対応範囲を拡張。 今後もM&Aによる機能追加を検討する。
AI活用による社内生産性向上
会員ポータル機能拡充やAI活用を継続し、 フロント部門の生産性を高める。 全社員を対象としたAI研修・評価制度も整備し、 AIを業務プロセスへ組み込める組織への転換を進める。
事業ポートフォリオを転換
従来のコンサルファーム向け人材紹介への依存度を低下させ、 成長余地の大きい「事業会社向け人材紹介+スキルシェア」を 新たな収益の柱として育成する。
3カ年の戦略投資
認知獲得に加え、今後は求職者との面談機会創出を目的とした デジタルマーケティングを重点化。
会員ポータルやデータ基盤を整備。 今後はAI活用を含め、生産性向上に投資の重点を移す。
フロント人材や責任者クラスを採用。 良好な採用環境を受け、実際の資金配分は人的資本を優先している。
最新進捗から見る達成確度
| 項目 | 2026年6月期 期初計画 | 2026年6月期 実績 | 評価 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 69.2億円 | 82.8億円 | 大幅超過 |
| 売上高成長率 | +31.3% | +57.3% | 計画超過 |
| 営業利益 | 3.5億円 | 4.9億円 | 計画超過 |
| 営業利益率 | 5.1% | 5.9% | 改善 |
| 戦略投資額 | 10億円 | 11億円 | ほぼ計画線 |
ポジティブ材料: 中計初年度は売上高・営業利益とも期初計画を上回り、 2027年6月期計画も中計数値を上方修正した。 人材紹介では大型案件の獲得、スキルシェアではAI・DX需要の拡大が追い風となっている。
残るハードル: 2027年計画96億円から2028年目標112.9億円への売上成長は約17.6%である一方、 営業利益は8億円から14億円へ75%増が必要。 したがって2028年目標達成の核心は、 トップラインではなく営業利益率を8.3%から約12.4%へ引き上げられるかにある。
③ 会社が認識する主なリスク
登録者数・取引先企業数
人材データベースと顧客企業の拡大が計画通り進まなければ、 人材紹介の決定人数やスキルシェアの稼働人数の成長が鈍化する可能性がある。 会社は広告宣伝による認知向上と新規登録者・企業獲得を進める。
同業他社との競争
ハイエンド人材市場で競争が激化する可能性がある。 データベースを核に人材紹介・スキルシェアの機能連携を強化し、 継続的に収益を生むリカーリング型ビジネスを構築する方針。
人材の確保・育成
中計では人的資本投資を最優先しているため、 フロント人材やマネジメント人材を十分確保できなければ 入社決定人数・稼働人数拡大のボトルネックとなる。
特定取引先への依存
特定のコンサルティングファームへの依存度が高い場合、 採用方針や発注方針の変化が業績へ大きな影響を与える可能性がある。 会社は事業会社向けサービスを拡大して依存度を低下させる方針。
システムトラブル・データ管理
DX・AI・新サービスへのシステム投資が増えるほど、 障害・データ管理上のリスクも高まる。 バックアップ、障害対応体制、ISMSなどIT統制を強化して対応する。
個人情報
大規模な人材データベースを競争力の源泉とする一方、 個人情報漏えいが発生した場合の影響は大きい。 法令・社内規程、従業員教育、プライバシーマーク等を通じ管理を行う。
総合分析
計画の現在地: 2026年6月期の初年度実績は売上高82.89億円・営業利益4.92億円となり、 当初計画を上回った。 これを受け2027年6月期は売上高96億円・営業利益8億円へ計画を引き上げているため、 中計は現時点で計画線を上回って進んでいる。
成長ドライバー: AI・DXによるハイエンド人材需要、 人材紹介の決定人数増加、スキルシェアの稼働人数増加、 事業会社向け顧客の開拓が既存事業の主要ドライバー。 加えて、SSP社を起点としたM&AによるDX実装領域への拡張が 非連続成長の選択肢となっている。
最大の論点: 2026年実績から2028年目標までの売上高CAGRは約16.7%であるのに対し、 営業利益CAGRは約68.7%が必要。 したがって中計達成の難易度は売上目標より営業利益目標の方が高い。
達成の条件: 先行投資で増強したフロント部門の生産性を高め、 売上総利益の増加を販管費の増加以上に伸ばす必要がある。 特に2027年から2028年にかけて 「AIによる生産性向上」「人員1人当たり収益の改善」 「SSPとのシナジー」「M&A後の利益貢献」が重要となる。
モニタリング指標: 今後の決算では売上高だけでなく、 人材紹介の入社決定人数、平均売上単価、 スキルシェアの稼働人数、平均受注単価、 営業利益率、戦略投資額を確認することで、 2028年6月期目標の達成確度を判断しやすい。

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