インターネット関連事業
直近業績サマリー
| 業績項目 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 2026年12月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 24,790 | 33,460 +8,670 / +35.0% | 50,713 +17,253 / +51.6% | 57,300 +6,587 / +13.0% | 79,110 +21,810 / +38.1% |
| 営業損益 | 30 | 747 +717 / +2390.0% | 2,558 +1,811 / +242.4% | 1,798 △760 / △29.7% | 3,060 +1,262 / +70.2% |
| 経常損益 (税引前利益で代替) | 326 | 628 +302 / +92.6% | 2,538 +1,910 / +304.1% | 1,409 △1,129 / △44.5% | 2,510 +1,101 / +78.1% |
| 当期純利益 (親会社帰属) | 239 | 559 +320 / +133.9% | 2,335 +1,776 / +317.7% | 927 △1,408 / △60.3% | 1,630 +703 / +75.8% |
| EPS | 4.46 | 9.73 +5.27 / +118.2% | 39.52 +29.79 / +306.2% | 15.45 △24.07 / △60.9% | — — |
| 一株配当金 | 0.00 | 0.00 ±0.00 / — | 0.00 ±0.00 / — | 2.00 +2.00 / — | 2.00 ±0.00 / 0.0% |
| 純資産 | 11,515 | 13,604 +2,089 / +18.1% | 16,715 +3,111 / +22.9% | 17,086 +371 / +2.2% | — — |
| 営業CF | -702 | 1,028 +1,730 / +246.4% | 2,399 +1,371 / +133.4% | 268 △2,131 / △88.8% | — — |
| 投資CF | -102 | -1,261 △1,159 / △1136.3% | -1,341 △80 / △6.3% | -5,866 △4,525 / △337.4% | — — |
| 財務CF | 3,324 | 204 △3,120 / △93.9% | 2,131 +1,927 / +944.6% | 4,406 +2,275 / +106.8% | — — |
| フリーCF | -804 | -233 +571 / +71.0% | 1,058 +1,291 / +554.1% | -5,598 △6,656 / △629.1% | — — |
1.会社予想と実績
2023~2025年12月期は期首会社予想と通期実績を比較し、2026年12月期は最新通期予想と中間期累計実績を比較しています。
| 指標 | 2023予想 | 2023実績 | 達成率 | 2024予想 | 2024実績 | 達成率 | 2025予想 | 2025実績 | 達成率 | 2026予想 | 2026中間実績 | 単純進捗 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(売上収益) (百万円) | 32,744 | 33,460 | 102.2% | 45,490 | 50,713 | 111.5% | 64,750 | 57,300 | 88.5% | 79,110 | 38,209中間期累計 | 48.3%単純進捗 |
| 営業利益 (百万円) | 309 | 747 | 241.7% | 1,250 | 2,558 | 204.6% | 3,505 | 1,798 | 51.3% | 3,060 | 1,055中間期累計 | 34.5%単純進捗 |
| 経常利益相当(税引前利益) (百万円) | 278 | 628 | 225.9% | 1,130 | 2,538 | 224.6% | 3,351 | 1,409 | 42.0% | 2,510 | 735中間期累計 | 29.3%単純進捗 |
| 親会社所有者帰属利益 (百万円) | 84 | 559 | 665.5% | 738 | 2,335 | 316.4% | 2,604 | 927 | 35.6% | 1,630 | 495中間期累計 | 30.4%単純進捗 |
| EPS(基本的1株当たり利益) (円) | 1.48 | 9.73 | 657.4% | — | 39.52 | — | — | 15.45 | — | — | 8.27中間期累計 | — |
2024年12月期以降の通期EPS会社予想は、提供資料および確認できた会社開示で数値が示されていないため「—」としています。2026年12月期の実績欄は中間期累計であり、通期実績ではありません。
2.達成・未達理由
AnyTag、AnyManager、AnyCreatorがグループ成長を牽引し、法人向けECも堅調でした。9月に取得したDDI社を第3四半期から連結したことも売上拡大に寄与。売上総利益の増加に対して販管費の伸びを抑え、営業利益が期首想定を大幅に上回ったため、税引前利益・純利益も予想を超過しました。
全事業で売上収益・売上総利益が順調に伸び、アジア地域が全社成長を牽引。マーケティング、パートナーグロース、D2Cの主要3領域がそろって拡大し、成長投資を続けながら対売上・売上総利益の人件費率が低下して収益性が改善しました。
マーケティングとD2C/ECは成長した一方、パートナーグロース事業が市場環境変化の影響を受け、同プラットフォーム売上は前年同期比20.1%減少。販管費の増加で営業利益が下振れし、金融費用も前年114百万円から454百万円へ増えたため、税引前利益・純利益の未達幅がさらに拡大しました。
中間期はマーケティングの成長回復、D2C/ECの大幅伸長、M&Aの寄与で売上収益が前年同期比47.8%増。利益も増加しましたが、通期予想に対する単純進捗は利益項目で3割前後です。会社は8月14日時点で通期予想を変更していません。
3.事業セグメントの自信度
報告セグメントは「インターネット関連事業」の単一セグメントですが、会社が継続的に業績を説明している主要プラットフォーム別にコメント変化を整理しています。
マーケティング
マーケティング事業におけるインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「AnyTag」、パートナーグロース事業におけるパブリッシャーグロースプラットフォーム「AnyManager」及びクリエイターグロースプラットフォーム「AnyCreator」が引き続きグループ全体の成長に寄与した
主力プロダクトが全社成長を牽引。
すべての事業において売上収益及び売上総利益は順調に推移しており、特にアジア地域での事業展開が全社の成長を牽引しています。
アジア展開とテクノロジー強化が順調。
マーケティング事業及びD2C/EC事業の法人向け支援領域が高い成長率を維持
パートナーグロース不振下でも法人支援が成長。
営業体制の再強化及びクロスボーダー案件の増加により、前年同期比で20%台の成長率へと回復しております。
営業再強化で成長率が回復。
中間期のマーケティングプラットフォーム売上は前年同期比19.4%増。営業体制再強化とクロスボーダー案件が回復を支えています。
パートナーグロース
「AnyManager」及びクリエイターグロースプラットフォーム「AnyCreator」が引き続きグループ全体の成長に寄与
パブリッシャー・クリエイター双方が成長に寄与。
パートナーグロース事業の継続した安定成長が続くと見込んでおります。
大幅成長を受け、翌期も安定成長を想定。
パートナーグロース事業は市場環境の変化による影響を受けました
外部環境変化で売上が大きく減少。
第1四半期における市場環境変化の影響が一巡し、第2四半期はタレントマネジメント領域の好調により成長基調へ回帰しております。
悪化は一巡したが、中間期売上は前年同期比で小幅減。
2025年の環境悪化からQ2では成長基調へ戻りましたが、中間期売上は前年同期比1.3%減。回復の持続確認が必要です。
D2C/EC
D2C・Eコマース事業においても、国内外の法人向けEコマースが堅調に成長しました。
法人向けECが成長軸として定着。
越境EC支援やライブコマース支援を強化し、アジア太平洋地域の主要市場におけるプレゼンスを発揮しました。
越境EC・ライブコマースへ提供領域を拡張。
大型顧客の獲得により東南アジアが著しい成長を遂げるとともに、日本市場も順調に拡大いたしました。
大型顧客と日本・東南アジアの双方が拡大。
M&Aによる影響を除いたオーガニック成長におきましても、引き続き高い成長率を維持しております。
M&Aだけでなく既存事業も高成長を維持。
中間期売上は前年同期比176.5%増。サン・スマイル連結に加え、大型顧客、ライブコマース、アップセル、オーガニック成長が同時に寄与しています。
4.最新予想信頼度
2026年12月期会社予想は中間決算時点で据え置き。売上成長と事業構成の改善は強い一方、利益達成には下期の利益率上昇が必要です。
達成できると判断する理由
- 中間期は売上収益が前年同期比47.8%増、営業利益が41.6%増と、通期の高成長計画に沿う方向で拡大しています。
- D2C/ECプラットフォーム売上が前年同期比176.5%増、マーケティングも19.4%増。成長ドライバーが複数あります。
- サン・スマイル、Bcode、MISMの新規連結が寄与し、取得企業の中間期売上収益3,859百万円・中間利益145百万円が連結業績に含まれています。
- パートナーグロースは中間期全体では1.3%減ですが、第2四半期にはタレントマネジメント領域の好調で成長基調へ回帰しています。
- M&Aを除く人員数を概ね横ばいに保ちながらAI活用で生産性向上を進めており、売上増加を利益率改善へつなげる余地があります。
達成できないと判断する理由
- 中間期の単純進捗は営業利益34.5%、税引前利益29.3%、親会社帰属利益30.4%で、利益は売上より遅れています。
- 残り下期で必要な営業利益は2,005百万円。下期売上必要額40,901百万円に対して営業利益率約4.9%が必要で、中間期の約2.8%から大幅な改善が前提です。
- 2025年に大きく悪化したパートナーグロースは回復途上であり、クリエイター支援領域の環境変化が再び強まれば利益計画を押し下げます。
- 中間期の金融費用は366百万円。M&Aに伴い借入金やのれんが増えており、営業利益の伸びがそのまま税引前利益に反映されない可能性があります。
- M&A後の統合、ライブコマース・EC運営の拡大、複数国でのオペレーション高度化を同時に進めるため、統合コストや実行負荷が下期収益性のリスクです。
利益計上時期の見方
会社資料では、通期利益が明確に下期偏重になるとの説明は確認できません。一方、前年2025年12月期は中間期時点で通期実績に対し営業利益41.4%、税引前利益21.6%、親会社帰属利益17.2%の水準でした。したがって、現在の3割前後という単純進捗だけで未達と断定するのは適切ではありません。
売上収益は計画線に近く、D2C/ECの高成長、マーケティング回復、M&A寄与が下期を支えます。ただし、通期利益を達成するには下期営業利益率を約4.9%まで引き上げる必要があります。パートナーグロースの回復継続、M&A統合効果、AIによる販管費効率化が予定通り進むことを条件に、最新予想の信頼度を「中立〜やや高い」と判断します。
AnyMind Group
最新中期経営計画・成長戦略分析
基準日:2026年8月17日 / 最新事業計画:2026年3月25日 / 最新進捗:2026年12月期 第2四半期
① 会社が掲げる目標業績数字
| 指標 | 2025年12月期 実績 | 2026年12月期 計画 | 2027年12月期 中期目標 | 2026→2027 必要増加率 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 約573億円 | 791.1億円 | 1,050億円 | 約+32.7% |
| 売上総利益 | 約219.3億円 | 303.5億円 | 385億円 | 約+26.9% |
| 営業利益 | 約18.0億円 | 30.6億円 | 63億円超 | 約+105.9%以上 |
| 営業利益率 | 約3.1% | 3.9% | 6%以上 | +2.1pt以上 |
※「2026→2027 必要増加率」は会社開示数値からの単純計算。
※2027年の営業利益目標は「63億円以上」、営業利益率は「6%以上」のため、必要増加率も最低水準として表示。
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
企業ブランド支援事業を成長の中心へ
アジア15市場に構築したマーケティング・EC基盤を活用し、 各国単独の案件だけでなく、複数国を横断するリージョナル案件や クロスボーダーEC案件を拡大する。 マーケティングからEC運営、物流・販売までを一気通貫で支援し、 顧客単価と継続率を高める。
ソーシャルコマースを次の成長領域へ
SNSでの需要創出から購買、EC・オフライン流通までをつなぐ 「ソーシャルコマース」モデルを強化。 2026年1月にMISM、Bcode、SUNSMILEをグループ化し、 クリエイティブ、ライブコマース、クリエイター活用、 店頭流通まで支援可能な体制を構築した。
戦略的M&Aを継続
自社だけでの成長に限定せず、事業領域・地域の双方でM&Aを活用。 ECや企業ブランド支援との相乗効果が見込める企業、 優秀な経営陣・人材、顧客ネットワーク、 現地事業基盤などを取り込み、成長速度を引き上げる。
生成AIで利益率を引き上げる
営業提案、レポーティング、管理業務、クリエイティブ制作、 オペレーションなどへ生成AIを導入。 各国で蓄積した高収益な業務プロセスを標準化し、 売上総利益の成長に対して人員増加を抑えることで 営業レバレッジを高める。
中期計画の成長エンジン
マーケティングだけで終わらず、EC・物流・販売支援まで提供し、 1社当たりの利用サービス数と継続期間を伸ばす。
日本企業の海外進出支援だけでなく、アジア各国のローカル企業を 別市場へ展開させるクロスボーダー案件を増やす。
AI・業務標準化によって売上総利益の伸びより人員増を低く抑え、 SG&A比率を低下させることが2027年利益目標の鍵となる。
2026年8月時点の進捗
2026年4~6月期は売上収益約204億円、売上総利益約78億円、 営業利益約8.61億円。 前年同期比では売上収益約+55%、売上総利益約+52%、 営業利益約+93%と、利益成長が売上成長を上回った。
企業ブランド支援領域の売上総利益は第2四半期に前年同期比約65%増。 グループ全体の売上総利益に占める比率は約79%となり、 中期戦略の中心領域が実際の業績成長を牽引している。
従業員数を大幅に増やさず成長を継続し、 従業員1人当たり月次売上総利益は前年同期比約34%増。 AI導入と業務プロセス標準化による生産性向上が進み、 会社は下期にさらなる効果を見込む。
2026年上期の売上収益は382.09億円、営業利益は10.55億円。 第2四半期単独では計画を上回る推移となったものの、 会社は例年の下期偏重や今後の投資を踏まえ、 売上収益791.1億円・営業利益30.6億円の通期計画を維持している。
③ 目標達成上の主なリスク
技術革新への対応
デジタル広告、EC、生成AIなどの技術変化が速く、 対応が遅れればサービス競争力が低下する可能性がある。 会社は技術組織への投資とAI活用によって対応する方針。
競争激化
マーケティング、EC、クリエイター支援など各市場には多数の競合が存在する。 プロダクト強化、各国ネットワーク、営業体制を差別化要因として競争力を維持する必要がある。
人材の採用・定着
15市場で事業を拡大するうえで優秀な人材の確保が重要。 採用難や離職が進めば成長速度に影響するため、 採用・教育・企業文化の強化をリスク対応策としている。
海外展開リスク
国ごとに法規制、商習慣、市場環境、競争状況が異なる。 会社は新規市場への進出時に規制や事業機会、 競争環境を精査して展開判断を行うとしている。
M&A・PMIリスク
買収後に期待したシナジーが実現しない、 人材流出や事業統合が計画通り進まない可能性がある。 詳細なデューデリジェンスと統合後の管理が重要になる。
マクロ・事業環境
国内外の景気動向、広告・EC市場の変化、 各国経済や業界動向などにより、 将来予想と実績が乖離する可能性があることを会社自身が注意事項として示している。
総合分析
目標の難易度: 2027年売上収益1,050億円に対し、2026年会社計画は791.1億円。 売上収益はあと約33%の成長で到達できる一方、 営業利益は30.6億円から63億円超へ約2.1倍にする必要がある。 したがって、最終年度は「規模拡大」よりも「利益率改善」の難易度が高い。
達成のカギ: 企業ブランド支援の高成長を維持しながら、 MISM・Bcode・SUNSMILEなど買収企業とのクロスセルを実現し、 AIで営業・制作・運用の人員生産性を高められるかが最大のポイント。
ポジティブ材料: 2026年第2四半期は営業利益が前年同期比約93%増となり、 従業員1人当たりの売上総利益も約34%上昇。 中期計画が想定する「トップライン成長+営業レバレッジ」という方向性は、 最新四半期では一定程度確認できている。
今後の確認ポイント: 2027年目標達成を判断する際は、 売上収益そのものよりも 「営業利益率」「売上総利益に対するSG&A比率」 「従業員1人当たり売上総利益」 「M&A企業とのクロスセル」 「企業ブランド支援の売上総利益成長率」 を継続して確認することが重要となる。
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本稿には、会社開示数値を用いた増加率・進捗等の単純計算および分析を含む。 将来の業績や中期目標の達成を保証するものではない。


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