2586 フルッタフルッタ

フルッタフルッタ 2586 東証G

FRUTA FRUTA INC.|アサイーを中心とするアマゾンフルーツをブラジルから輸入し、飲料、冷凍ピューレ、アサイーボウル、業務用原料などを小売、外食、食品メーカー、EC、海外市場へ展開する食品企業。

※2026年6月26日時点の情報

事業内容

2026年6月26日の時価総額は約112億円。同日の株価終値99円と、発行済株式総数113,264,569株を用いて算出した。アサイー市場が一過性のブームから朝食、間食、美容、健康管理に取り入れられる日常的な食習慣へ移行する中、小売、業務用、通販、海外の各販売チャネルを拡大している。

フルッタフルッタは2002年11月21日設立。本社は東京都千代田区九段北3-2-28 アグロフォレストリーBldg.、代表取締役社長執行役員CEOは長澤誠、決算期は3月、東京証券取引所グロース市場に上場する。2026年3月末の資本金は3,910百万円。ブラジルのトメアス総合農業協同組合CAMTAと独占輸入総代理店契約を結び、アグロフォレストリー農法で生産されたアサイー、ピタヤ、グァバ、カカオなどを輸入している。

2026年3月期の業績は、売上高3,142百万円、営業利益94百万円、経常利益126百万円、当期純利益83百万円。売上高は前期比23.3%増加した一方、営業利益は58.9%減、経常利益は46.2%減、当期純利益は69.3%減となった。国内外の需要拡大に備えた在庫確保、物流体制の整備、広告宣伝、海外展開などの先行投資が利益を圧迫した。2027年3月期は売上高3,400百万円、営業利益170百万円、経常利益150百万円、当期純利益100百万円を予想する。

リテール事業部門|量販店・コンビニ向け自社ブランド商品

リテール事業部門の売上高は2022年3月期の373百万円から2026年3月期の1,366百万円へ拡大。4年間で約3.7倍となり、2026年3月期は全社売上高の約43.5%を占めた。
リテール事業部門・売上高推移(単位:百万円)
373 372 549 1,096 1,366 2022/3 2023/3 2024/3 2025/3 2026/3

リテール事業部門は、スーパーマーケット、量販店、コンビニエンスストアなどへフルッタフルッタブランドの商品を販売する。主要商品は、フルッタアサイーシリーズ、冷凍アサイーピューレ、お家でアサイーボウルシリーズ、フリーズドライパウダー、ピタヤスムージーなどである。

主力のフルッタアサイーシリーズは、アサイーを飲料として手軽に摂取できる商品群である。冷凍ピューレやお家でアサイーボウルは、消費者が自宅でアサイーボウルやスムージーを作る需要を取り込む。

2025年3月期は、お家でアサイーボウルプレミアム、冷凍アサイーピューレ、フルッタアサイーシリーズが伸長し、部門売上高は1,096百万円まで拡大した。

2026年3月期は部門売上高が1,366百万円となった。アサイーとヨーグルトの組み合わせを提案し、飲料売場だけでなく、ヨーグルト売場、冷凍食品売場、朝食関連売場などへ利用場面を広げている。

アサイーを「飲む」商品だけでなく、「食べる」朝食、デザート、間食として訴求することにより、消費頻度と売場面積を拡大できる。アサイーボウルを店舗で食べる消費者を、家庭用商品の購入者へ転換することも重要となる。

ピタヤスムージーや冷凍レッドドラゴンフルーツなど、アサイー以外のアマゾンフルーツ商品も展開する。アサイーへの売上集中を緩和しながら、同社が保有する輸入、冷凍、商品開発、販売網を横展開する狙いがある。

リテール事業は売上規模を拡大しやすい一方、量販店との商談、棚割り、販促費、返品、物流費、冷凍保管費の影響を受ける。販売数量だけでなく、商品別粗利益率と販促投資後の採算を確認する必要がある。

業務用事業部門|外食・食品メーカー向け原料と商品開発

業務用事業部門の売上高は2022年3月期の312百万円から2026年3月期の1,364百万円へ増加。2026年3月期は全社売上高の約43.4%を占め、リテール事業と並ぶ主力収益源となった。
業務用事業部門・売上高推移(単位:百万円)
312 293 418 1,133 1,364 2022/3 2023/3 2024/3 2025/3 2026/3

業務用事業部門は、外食チェーン、カフェ、飲食店、飲料メーカー、食品メーカー、製菓会社などへ冷凍ピューレ、濃縮エキス、フリーズドライ原料、ドリンクベース、アイス、カカオ豆などを供給する。

飲食店に対しては、アサイーボウル、スムージー、デザート、ドリンクなどのメニューに使用できる業務用商品を販売する。小規模店舗向けには業務用通販サイトを通じて、必要な数量を直接購入できる仕組みを提供している。

食品メーカー向けでは、原料の販売だけでなく、配合、加工形態、風味、色調、保存方法、製造ロットなどを調整し、顧客の商品開発を支援する。OEMやプライベートブランド商品の共同開発も事業対象となる。

2025年3月期は、アサイーボウルを提供する飲食店の増加、外食チェーンでの採用、コンビニエンスストアや食品メーカーとの取り組みが寄与し、部門売上高が1,133百万円まで拡大した。

2026年3月期は1,364百万円となった。アサイーが専門店だけでなく、カフェ、レストラン、ホテル、スポーツ施設、量販店のデザートなどへ広がり、業務用原料の顧客層が拡大した。

顧客企業の商品へ採用された場合、一定期間の継続供給が見込める。消費者向け自社ブランド商品よりも広告宣伝費を抑えられる案件がある一方、大口顧客の販売計画や採用終了による売上変動が大きくなる可能性がある。

アサイー以外では、ピタヤ、グァバ、クプアス、カカオなどを展開する。顧客がアグロフォレストリー原料を使用することで、商品のおいしさや栄養価に加え、環境価値やエシカル調達を訴求できる点が提案材料となる。

ダイレクトマーケティング事業部門|EC・定期購入・直販

ダイレクトマーケティング事業部門の売上高は2022年3月期の78百万円から2026年3月期の352百万円へ増加。4年間で約4.5倍となり、定期購入とEC専用商品の拡充が成長を支えた。
ダイレクトマーケティング事業部門・売上高推移(単位:百万円)
78 122 152 302 352 2022/3 2023/3 2024/3 2025/3 2026/3

ダイレクトマーケティング事業部門は、自社オンラインストア、外部ECモール、定期購入、業務用通販、直販企画などを扱う。

自社ECでは、アサイードリンク、冷凍ピューレ、お家でアサイーボウル、フリーズドライパウダー、ピタヤ商品などを販売する。冷凍商品をまとめて購入する消費者や、継続的にアサイーを摂取する顧客との相性がよい。

定期購入は、単発購入と比較して注文頻度と顧客生涯価値を高めやすい。健康習慣、朝食、美容、スポーツ後の栄養補給など、継続利用の理由を明確にできる商品が中心となる。

2025年3月期は、EC需要の拡大、定期購入者の増加、自社通販と外部プラットフォーム双方の販売強化により、部門売上高が302百万円へ増加した。

2026年3月期は352百万円となった。SNS、ライブコマース、インフルエンサー、メール配信、アウトバウンド施策などを利用し、既存顧客の再購入と新規顧客の獲得を進めている。

自社ECは顧客の購入履歴や反応を把握できるため、商品開発、価格設定、セット販売、定期購入への転換にデータを活用できる。小売店を介さないことで、販売価格に占める粗利益を確保しやすい点も特徴となる。

一方、冷凍配送費、広告費、決済手数料、倉庫費用、返品対応などを含めた採算管理が必要となる。売上高だけでなく、新規顧客獲得費用、定期購入継続率、客単価、購入頻度を確認する必要がある。

海外事業部門|中国・アジア市場への商品展開

海外事業部門の売上高は2022年3月期の17百万円から2026年3月期の61百万円へ増加。全社に占める比率は小さいが、2026年3月期は前期比で大幅に拡大した。
海外事業部門・売上高推移(単位:百万円)
17 18 19 18 61 2022/3 2023/3 2024/3 2025/3 2026/3

海外事業部門は、アサイードリンク、冷凍商品、アマゾンフルーツ原料、アグロフォレストリーカカオ豆などを海外市場へ販売する。

同社商品は台湾や中国などのアジア市場で販売実績を持つ。国内で培ったアサイーの商品開発、ブランド、原料調達の知見を、健康意識と美容意識が高まる海外市場へ展開する。

2022年3月期から2025年3月期までの売上高は17百万円から19百万円程度で推移していたが、2026年3月期は61百万円へ拡大した。

中国・アジアでは、現地パートナー、越境EC、小売店、外食、食品メーカーなど複数の販売経路を利用できる。飲料だけでなく、アサイーボウル、冷菓、業務用原料など、現地の食習慣に合う形態を選ぶ必要がある。

海外事業を拡大できれば、日本国内の需要変動を補完できる。CAMTAから調達する原料の使用量を増やし、アグロフォレストリー生産者へ利益を還元するという経営理念にもつながる。

一方、海外展開には、輸入規制、食品表示、衛生基準、現地商標、為替、物流、冷凍保管、販売パートナーの信用力などのリスクがある。

先行して確保した在庫が販売計画を上回った場合、保管費用、品質管理負担、評価損が発生する。海外売上高だけでなく、在庫回転期間と営業キャッシュ・フローを併せて確認する必要がある。

直近5年業績サマリー

業績項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高
(百万円)
780 804
+24 / +3.1%
1,136
+332 / +41.2%
2,549
+1,413 / +124.2%
3,142
+593 / +23.3%
3,400
+258 / +8.2%
営業損益
(百万円)
-330 -312
+18 / 5.5%改善
-263
+49 / 15.7%改善
229
+492 / 黒字転換
94
-135 / -58.9%
170
+76 / +80.0%
経常損益
(百万円)
-320 -307
+13 / 4.1%改善
-306
+1 / 0.3%改善
234
+540 / 黒字転換
126
-108 / -46.2%
150
+24 / +19.0%
当期純損益
(百万円)
-322 -308
+14 / 4.3%改善
-306
+2 / 0.6%改善
270
+576 / 黒字転換
83
-187 / -69.3%
100
+17 / +20.3%
EPS
(円)
-2.84 -2.72
+0.12 / 4.2%改善
-2.70
+0.02 / 0.7%改善
2.38
+5.08 / 黒字転換
0.73
-1.65 / -69.3%
0.88
+0.15 / +20.5%
PER
(倍)
64.6 154.2 112.1
PBR
(倍)
10.1 9.2 4.5 5.9 1.8
BPS
(円)
11.54 7.94
-3.60 / -31.2%
8.61
+0.67 / +8.4%
26.09
+17.48 / +203.0%
62.48
+36.39 / +139.5%
純資産
(百万円)
1,307 899
-408 / -31.2%
975
+76 / +8.5%
2,955
+1,980 / +203.1%
7,077
+4,122 / +139.5%
営業CF
(百万円)
-360 -310
+50 / 13.9%改善
-248
+62 / 20.0%改善
-436
-188 / 75.8%支出増
-1,234
-798 / 183.0%支出増
投資CF
(百万円)
0 0
ほぼ横ばい
35
+35
584
+549
-4
-588 / マイナス転換
財務CF
(百万円)
205 3
-202 / -98.5%
339
+336
1,358
+1,019 / +300.6%
4,028
+2,670 / +196.6%
現金及び現金同等物
(百万円)
558 250
-308 / -55.2%
377
+127 / +50.8%
1,886
+1,509 / +400.3%
4,716
+2,830 / +150.1%
EPS、BPS、PER、PBRは、増資などによる株式数の変化を統一して比較するため、2026年6月26日時点の発行済株式総数113,264,569株を全期間に適用して再計算した。EPSは当期純損益、BPSは純資産を最新株式数で除しており、各期の期中平均株式数または期末株式数を用いる会社開示値とは異なる。過去5期のPER・PBRには、提供された各期末最終営業日の終値116円、73円、39円、154円、113円を使用した。赤字期のPERは表示していない。2027年3月期会社予想PERには、2026年6月26日終値99円を使用した。

中期経営計画

独立した中期経営計画は未公表|アサイーの日常化と海外市場開拓

2026年6月26日時点で、計画期間、売上高、営業利益、ROEなどの複数年度目標を体系的に定めた独立した中期経営計画資料は確認できない。このため、2027年3月期の会社予想と、公式IRサイトで示される経営方針、国内外の事業戦略を中期的な方向性として確認する必要がある。

2027年3月期予想売上高 3,400百万円
2027年3月期予想営業利益 170百万円
2027年3月期予想経常利益 150百万円
2027年3月期予想純利益 100百万円
2026年3月期自己資本比率 91.9%
2026年3月期末現金 4,716百万円

2027年3月期は、売上高3,400百万円、営業利益170百万円、経常利益150百万円、当期純利益100百万円を予想する。前期比では売上高8.2%増、営業利益80.0%増、経常利益19.0%増、当期純利益20.3%増となる。

国内リテールでは、アサイーを一時的な流行商品ではなく、朝食、間食、ヨーグルトのトッピング、運動後の栄養補給などに使用される日常食品として定着させる方針である。

フルッタアサイー、冷凍ピューレ、お家でアサイーボウル、フリーズドライパウダーなど、温度帯と利用場面が異なる商品を展開し、飲料売場、冷凍売場、ヨーグルト売場、ECを横断して接点を増やす。

業務用では、飲食店や食品メーカーへ原料を販売するだけでなく、メニュー、配合、加工形態、商品コンセプトを含む提案型営業を強化する。コンビニ、外食チェーン、製菓、乳業、和菓子などへの採用拡大を目指す。

ダイレクトマーケティングでは、自社EC、定期購入、外部ECモール、ライブコマース、SNS、メール配信などを組み合わせる。顧客データを利用して再購入率、客単価、定期購入継続率を高めることが利益改善の条件となる。

海外では、中国を含むアジア市場を重点地域とする。飲料、冷凍商品、業務用原料、越境ECなど、現地の食品流通と消費習慣に合わせた販売方法を構築する。

ピタヤ、グァバ、クプアス、カカオなど、アサイー以外のアグロフォレストリー産物の販売も拡大する。アサイーへの依存を下げると同時に、CAMTAが生産する多様な農産物をバランスよく消費する事業構造を目指す。

事業の根幹には、CAMTAから原料を買い入れ、生産者へ収益を還元し、アグロフォレストリーによる森林再生を経済面から支える方針がある。商品販売と環境価値を一体化させ、食品メーカーや外食企業とのアライアンスを広げる。

2026年3月末の自己資本比率は91.9%、現金及び現金同等物は4,716百万円となった。財務余力を在庫確保、物流、海外展開、商品開発へ配分する一方、営業キャッシュ・フローの改善が重要な経営課題となる。

競合他社

① キッコーマン(2801)

株価:1,633.5円
時価総額:約1兆5,835億円
市場区分:東証プライム
主な競合領域:果実飲料、果実ピューレ、植物性飲料、業務用原料

キッコーマンは、しょうゆを中心とする調味料に加え、デルモンテブランドのトマト・果実飲料、果実加工品、キッコーマン豆乳などを国内外で展開する総合食品企業である。

2026年3月期の連結業績は、売上収益745,539百万円、事業利益79,512百万円、営業利益75,940百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益61,615百万円。売上収益は前期比5.2%増加した。

デルモンテでは、果汁飲料、トロピカルフルーツ飲料、野菜・果実ミックス飲料、果実をすりつぶしたピューレ商品などを扱う。キッコーマン豆乳も、健康、美容、朝食、植物性食品を重視する消費者層で競合する。

フルッタフルッタとは、スーパーの飲料売場、健康食品売場、果実加工品売場、朝食需要、業務用果実原料で競合する。

キッコーマンは全国規模の営業網、広告力、量販店との取引、製造能力、ブランド認知を持つ。大規模な販促と安定供給が必要な商品では、フルッタフルッタに対して大きな規模優位がある。

一方、フルッタフルッタは、アサイーとアマゾンフルーツへの専門性、CAMTAとの直接調達、アグロフォレストリーという環境価値で差別化する。アサイーの濃度、加工形態、専門ブランドとしての信頼が競争力となる。

② キユーピー(2809)

株価:4,397円
時価総額:約6,222億円
市場区分:東証プライム
主な競合領域:冷凍果実、果実加工品、業務用果実原料、デザート素材

キユーピーは、マヨネーズ、ドレッシング、サラダ、卵加工品、業務用食品などを展開する総合食品企業である。果実加工分野では完全子会社のアヲハタが、ジャム、フルーツ加工品、冷凍果実、業務用原料を扱う。

2026年11月期第1四半期の連結業績は、売上高124,704百万円、営業利益7,810百万円、経常利益8,680百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益5,392百万円。売上高は前年同期比3.9%増、営業利益は35.0%増となった。

アヲハタは、果実の調達、加工、商品開発、量産、販売までを一貫して行う。イチゴ、ブルーベリー、リンゴ、モモ、柑橘など幅広い果実を扱い、家庭用商品と業務用原料の双方に供給する。

フルッタフルッタとは、飲料メーカー向け果実ピューレ、製菓・乳業向け原料、ヨーグルトやアイス向けソース、カフェ・外食向け冷凍果実、プライベートブランド商品の共同開発で競合する。

キユーピー・アヲハタグループは、複数種類の果実原料をまとめて供給できること、大規模な品質保証体制、製造能力、全国の食品メーカーとの取引基盤を持つ。

フルッタフルッタは、アサイー、ピタヤ、クプアスなどのアマゾンフルーツに特化する。アサイーに関する商品知識、メニュー開発、原料品質、環境価値を組み合わせることで差別化する必要がある。

③ カゴメ(2811)

株価:2,614.5円
時価総額:約2,383億円
市場区分:東証プライム
主な競合領域:アサイースムージー、野菜・果実飲料、健康飲料

カゴメは、トマト加工品、野菜飲料、果実飲料、スムージー、業務用食品、農産物事業を国内外で展開する。

2026年12月期第1四半期の連結業績は、売上収益67,564百万円、事業利益3,438百万円、四半期利益2,055百万円。売上収益は前年同期比0.6%増加した一方、事業利益は25.8%減少した。

「野菜生活100 Smoothie」では、アサイーとベリーを組み合わせた商品を展開しており、フルッタアサイーシリーズと直接競合する。

両社は、スーパーやコンビニのチルド飲料、常温飲料、スムージー、健康飲料、朝食需要、美容・栄養訴求で競合する。

カゴメは、野菜飲料市場での高いブランド認知、全国の小売網、大規模な広告宣伝、研究開発、原料調達、製造設備を持つ。消費者が日常的に購入する健康飲料としての定着度が高い。

フルッタフルッタは、アサイーそのものの濃さ、冷凍ピューレ、アサイーボウル、業務用原料まで一体で提供できる。一般的な野菜・果実飲料ではなく、アサイー専門企業としての位置付けを維持できるかが競争上の焦点となる。

強みと将来性

アサイー専門ブランド、CAMTAとの調達基盤、アグロフォレストリー価値

最大の強みは、ブラジルのトメアス総合農業協同組合CAMTAと独占輸入総代理店契約を結び、アグロフォレストリーで生産されたアマゾンフルーツを直接調達する事業基盤である。

一般的な果実商社や飲料メーカーとは異なり、生産者、栽培方法、原料、加工、商品開発、販売、環境価値を一つの事業モデルとして説明できる。

アグロフォレストリーは、複数の農作物と樹木を組み合わせ、森林に近い生態系を形成しながら農産物を生産する。原料購入が生産者の収益と森林再生の双方につながる点は、商品に独自の背景を与える。

同社は2002年の設立時からアサイーとアマゾンフルーツを扱っている。国内でアサイーの認知度が低い段階から、飲料、ピューレ、アサイーボウル、業務用原料を展開してきた。

長期間にわたる商品開発と市場開拓により、アサイーの加工特性、味、濃度、保存、冷凍物流、利用方法、顧客層に関する知見を蓄積している。

商品形態は、飲料、冷凍ピューレ、カップ型アサイーボウル、フリーズドライパウダー、スムージー、業務用原料まで広い。消費者の利用場面、保管設備、購入頻度に合わせた商品を提供できる。

販売チャネルも、量販店、コンビニ、外食、食品メーカー、自社EC、外部EC、業務用通販、海外と分散している。一つのチャネルで認知を高め、別のチャネルで継続購入へつなげることができる。

外食店でアサイーボウルを体験した消費者が、家庭用の冷凍ピューレやお家でアサイーボウルを購入する流れは、業務用事業とリテール事業の相乗効果となる。

リテールと業務用の2026年3月期売上高は、それぞれ1,366百万円と1,364百万円となった。特定の販売形態だけに依存せず、二つの主力チャネルがほぼ同規模まで成長している。

アサイー市場は、美容やダイエットを中心とする流行だけでなく、朝食、ヨーグルト、スポーツ、間食などの日常需要へ広がりつつある。購入頻度が上がれば、同社の冷凍商品、飲料、定期購入、業務用原料のすべてに波及する。

健康食品としての価値だけでなく、色、味、写真映え、メニューの作りやすさも需要を支える。飲食店や消費者がSNSへ投稿しやすい商品であることは、広告費以外の認知拡大につながる。

アサイー以外では、ピタヤ、グァバ、クプアス、カカオなどを展開できる。既存の調達網、輸入手続き、冷凍物流、営業網を利用して、新たなアマゾンフルーツ市場を開拓できる。

業務用では、原料だけでなく、濃縮エキス、フリーズドライ、ドリンクベース、アイスなどの二次加工品を供給する。顧客の製造設備や商品コンセプトに応じた提案が可能となる。

食品メーカーや外食企業にとって、アグロフォレストリー原料の採用は、商品開発と環境対応を同時に進める手段となる。同社は原料の機能だけでなく、調達背景と環境価値を提供できる。

財務面では、2026年3月末の純資産が7,077百万円、自己資本比率が91.9%、現金及び現金同等物が4,716百万円となった。商品開発、在庫、物流、海外展開へ投資できる資金余力を持つ。

中長期的な成長条件は、アサイー需要の拡大を売上高だけで終わらせず、物流効率、在庫回転、商品構成、販売価格を改善し、営業利益と営業キャッシュ・フローへ転換することである。

弱みとリスク要因

アサイー需要への集中、在庫負担、希薄化、利益率とキャッシュ・フロー

最大の弱みは、売上高の多くをアサイー関連商品へ依存していることである。市場が拡大する局面では高い成長率を得られる一方、消費者の関心が別の商品へ移った場合は影響が大きい。

2024年3月期から2026年3月期にかけて売上高は1,136百万円から3,142百万円へ急拡大した。需要の急増が一時的なブームなのか、継続的な食習慣として定着したのかを確認する必要がある。

大手飲料・食品会社がアサイー商品を本格展開した場合、量販店の棚、販売価格、広告、原料調達を巡る競争が強まる。キッコーマン、キユーピー、カゴメなどは、全国の販売網と製造規模で大きく上回る。

原料調達はブラジルとCAMTAへの依存度が高い。現地の収穫量、天候、干ばつ、洪水、病害、港湾、河川輸送、冷凍設備、輸出手続きに問題が発生した場合、供給数量と原価へ影響する。

アマゾン川流域では異常気象による水位変動が物流に影響する可能性がある。原料を安定確保するために在庫を増やすと、欠品リスクは低下するが、資金負担と保管費用が増加する。

輸入原料は為替変動の影響を受ける。円安、海上運賃、冷凍物流費、包材費、国内配送費が上昇した場合、販売価格へ転嫁できなければ粗利益率が低下する。

2026年3月期は売上高が23.3%増加した一方、営業利益は58.9%減少した。売上成長が必ずしも利益成長へ直結しない収益構造が示されている。

販売費及び一般管理費は、前期の730百万円から1,193百万円へ増加した。物流体制、広告宣伝、海外展開、人員などの投資効果が売上と粗利益へつながるまで、利益率が抑制される可能性がある。

2026年3月期の営業キャッシュ・フローは1,234百万円のマイナスとなった。会計上は営業黒字でも、在庫や運転資金の増加により現金が流出している。

商品及び製品は2025年3月末の675百万円から2026年3月末の1,555百万円へ増加し、原材料及び貯蔵品も319百万円から736百万円へ増加した。在庫の販売速度が想定を下回る場合、保管費用、廃棄、評価損のリスクが高まる。

冷凍商品では、冷凍倉庫、温度管理、配送、停電、設備故障などのリスクがある。品質問題や異物混入が発生した場合、回収費用だけでなく、専門ブランドとしての信用を損なう。

海外展開では、中国・アジア市場の食品規制、輸入許可、表示、現地流通、販売パートナー、為替、政治情勢の影響を受ける。先行投資後に販売が伸びない場合、在庫と費用が残る。

発行済株式総数は2022年3月末の26,406,509株から2026年3月末の106,394,569株へ増加し、2026年6月26日時点では113,264,569株となった。

増資や新株予約権の行使により財務基盤は改善したが、1株当たり利益と1株当たり純資産は株式数の増加による希薄化の影響を受ける。今後も資金調達が行われる場合は、発行条件と資金使途を確認する必要がある。

最新株式数で再計算した2027年3月期会社予想EPSは約0.88円で、2026年6月26日終値99円に対する予想PERは約112.1倍となる。将来の利益拡大への期待が株価へ反映された水準である。

会社予想営業利益率は5.0%程度であり、売上高が計画を下回る、販促費が増える、原価が上昇する、在庫評価損が発生すると、利益への影響が大きくなりやすい。

投資判断では、リテール・業務用の売上高、売上総利益率、販売管理費、商品在庫、原材料在庫、営業キャッシュ・フロー、海外売上高、発行済株式総数を継続的に確認する必要がある。

出典

本ページは、企業が公表した決算短信、公式サイト、適時開示等を基に作成した情報提供資料であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載数値、独自計算値、比較結果の正確性や完全性を保証するものではなく、将来の業績や株価を保証するものでもありません。投資判断は最新の公式IR資料を確認した上で、利用者自身の責任において行ってください。

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