4022 ラサ工業

ラサ工業(4022)企業分析|リン系製品大手、半導体・電子材料事業が急成長 | ストップ高安研究所

ラサ工業 4022 東証プライム

Rasa Industries, Ltd. ─ 1913年創業、リン系製品を柱とする化成品事業を主力に、機械・電子材料を展開する中堅化学メーカー

※2026年6月3日時点の情報

事業内容 ─ リン系製品から半導体向け電子材料まで

ラサ工業は1913年創業の中堅化学メーカー。主力の化成品事業ではリン系製品(高純度燐酸、水処理用凝集剤等)を、機械事業では環境機器・土木機械(掘進機、破砕機等)を、電子材料事業では電子工業向け高純度無機素材・レジスト剥離剤等を展開している。2026年3月期の連結業績は売上高477億2,700万円(前年同期比5.1%増)、営業利益60億1,200万円(同26.9%増)と増収増益で、特に電子材料事業が売上52.1%増・セグメント利益185.2%増と大きく成長した。自己資本比率は63.7%に上昇している。

主要事業セグメント

化成品事業

リン系製品が中核。高純度燐酸、水処理用凝集剤、機能性材料(光学レンズ向け・コンデンサー向け素材、放射性ヨウ素吸着剤等)を製造・販売する。

機械事業

環境機器、土木機械(掘進機、破砕機等)、リサイクルプラザ向け再資源化機器などを展開。公共インフラ・建設・環境関連向けの設備供給を担う。

電子材料事業

電子工業向け高純度燐酸、高純度無機素材、レジスト剥離剤、半導体パッケージ向け薬液等を提供。生成AI・半導体投資の拡大を背景に2026年3月期は売上52.1%増、セグメント利益185.2%増と大幅成長を遂げた。

リサイクル事業

電子工業向けエッチング液の回収・再生、石油精製用触媒の再生など、リサイクル分野での事業を展開している。

直近5年の業績サマリー

2026年3月期は売上高477億2,700万円(前期比+5.1%)、営業利益60億1,200万円(同+26.9%)、経常利益61億9,100万円(同+34.5%)、当期純利益43億5,900万円(同+39.2%)と過去最高水準の業績となった。コア事業の収益力強化に加え、電子材料事業の急拡大が牽引役となっている。2026年4月1日付で1株を5株に分割しており、2026年3月期のEPSは分割後の発行済株式数(約3,972万株)ベースで算出されている。

項目(連結・百万円) 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高 35,411 49,600
+40.1%
42,788
△13.7%
45,421
+6.2%
47,727
+5.1%
47,700
営業損益 3,475 4,622
+33.0%
3,591
△22.3%
4,736
+31.9%
6,012
+26.9%
5,800
経常損益 3,562 4,690
+31.7%
3,396
△27.6%
4,602
+35.5%
6,191
+34.5%
6,000
当期純損益 2,538 3,232
+27.3%
2,382
△26.3%
3,131
+31.4%
4,359
+39.2%
4,200
EPS(一株利益) 320.15円 408.37円 301.52円 398.74円 111.63円 537.61円
決算発表時株価
(参考)
325円 439円 559円 549円 2,443円
実績PER 1.02倍 1.07倍 1.86倍 1.38倍 21.88倍
予想PER 4.54倍
PBR 0.13倍 0.15倍 0.18倍 0.15倍 3.00倍
PSR 0.07倍 0.07倍 0.10倍 0.09倍 2.00倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
※2026年4月1日付で1株を5株に分割。2026年3月期のEPSおよびPERは分割後の発行済株式数ベースで算出されているため、前期以前との単純比較はできません。

中期経営計画

中期経営計画2026(2024年度~2026年度)

長期ビジョン「Rasa Vision 2033」の実現に向けた“種まき”の期間(フェーズ1)と位置付けた3ヶ年計画。「経営資源の最適化と収益力強化を推進し、企業価値向上への基盤強化を図る」を基本方針とする。

  • 最終年度(2027年3月期)連結売上高:520億円
  • 最終年度連結営業利益:48億円
  • ROE:10%以上
  • ROIC:9%以上
  • 配当性向:30%以上

詳細は中期経営計画へ

強みと注目点

① 1913年創業のリン系製品大手としての事業基盤

1913年創業の老舗化学メーカーで、リン系製品(高純度燐酸、水処理用凝集剤等)を柱とする化成品事業を主力に持つ。リン化合物を起点として化成品・機械・電子材料の3事業を展開する独自の事業ポートフォリオを構築している。

② 電子材料事業の急成長と半導体向け需要の拡大

2026年3月期の電子材料事業は売上高52.1%増・セグメント利益185.2%増と大幅成長。生成AIの普及に伴うデータセンター・半導体投資の拡大を背景に、半導体パッケージ向けの高純度燐酸など電子工業向け薬液の需要が拡大している。

③ 健全な財務基盤と株主還元姿勢

2026年3月期末の自己資本比率は63.7%に上昇し、財務体質は堅固。中期経営計画2026では配当性向30%以上を目標として明示しており、2026年4月1日付で1株を5株に分割し投資単位の引き下げを実施するなど、株主還元と流動性向上の双方に取り組んでいる。

弱み・リスク要因

有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。

① 原材料価格・市況変動の影響

化成品事業はリン鉱石をはじめとする原材料価格や燃料・エネルギー価格、為替の変動の影響を受けやすい構造にある。市況変動が利益率を直接的に左右するリスクがある。

② 機械事業の景気・公共投資依存

機械事業は環境機器・土木機械を中心とするため、公共投資・建設投資・設備投資動向の影響を受けやすい。景気後退局面では設備投資の先送りにより業績が押し下げられるリスクがある。

③ 半導体市況変動への感応度上昇

電子材料事業の急成長により業績への寄与度が高まる一方、半導体市況のシリコンサイクルや顧客の生産調整による影響を受けやすい構造となっている。半導体投資の鈍化局面では業績下振れリスクが顕在化する可能性がある。

主な出典:

本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました