Ridge-i 5572 東証グロース
株式会社Ridge-i ─ カスタムAI・生成AI・衛星解析AIの3領域を展開するディープラーニングコンサルティングファーム
事業内容 ─ AI・ディープラーニングのコンサルティング・開発
株式会社Ridge-i(リッジアイ)は、AI・ディープラーニング技術のコンサルティングと受託開発を主力事業とする独立系AIベンチャー。本社は東京都千代田区大手町。2023年6月22日に東京証券取引所グロース市場へ新規上場(証券コード:5572)。AIマーケットが求める専門性に応えるため、「カスタムAIソリューション」「生成AI」「衛星解析AI」の3事業領域に分けて事業戦略を推進している。2025年7月期からは連結子会社のスターミュージック・エンタテインメント(デジタルマーケティング事業)を取り込み連結決算へ移行したが、2026年3月30日付で同社株式の譲渡に関する基本合意書を締結している。決算発表予定日は2026年6月12日。
主要事業セグメント
カスタムAIソリューション事業
顧客のニーズに合わせたAIソリューションを提案・実装する受託開発・コンサルティング事業。バルカーとの設備異常検知システム「VHERME」、自社プロダクトの異常検知・外観検査AIソリューション「Ridge Inspection」など、製造業の品質管理・予知保全領域での実績を蓄積。戦略系コンサルティングファームとの連携実績もあり、高付加価値化を進めている。
生成AI事業
「安心して使える」国産の生成AI・大規模言語モデル(LLM)の開発を進めるなど、生成AI関連の需要拡大を取り込む事業領域。既存顧客のプロジェクト継続および、生成AIテーマでのアップセル・クロスセル提案が好調と決算説明資料で報告されている。AI Agent機能を含む情報取得・推論パイプラインの設計から運用までを担う。
衛星解析AI事業
人工衛星データ解析AI分野で国内のリーディングポジションを有する事業領域。林野庁の公募「地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業」採択、内閣府宇宙開発戦略推進事務局の「令和6年度課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」採択、国土地理院「電子国土基本図の更新業務」への変化検出AIソリューション採用など、官公庁・公的機関への採用実績が豊富。
デジタルマーケティング事業(連結子会社)
2025年7月期から連結子会社化した株式会社スターミュージック・エンタテインメントが手掛ける広告制作・音楽制作配信サービス。AIをデジタルマーケティング領域へ展開する位置付け。なお、2026年3月30日付で同社株式の譲渡に関する基本合意書を締結しており、連結子会社からの異動が予定されている。
直近5年の業績サマリー
同社は2023年6月に東証グロース市場へ新規上場した銘柄。2023年7月期は売上高790百万円・営業利益70百万円・当期純利益44百万円。2025年7月期はスターミュージック・エンタテインメント連結子会社化に伴い連結決算へ移行し、売上高2,593百万円・営業利益283百万円・経常利益290百万円・親会社株主に帰属する当期純利益139百万円となった。2026年7月期は売上高2,800百万円(前期比+8.0%)・営業利益345百万円・当期純利益210百万円の予想(上方修正済み)で、第2四半期累計は売上高11.5億円(前年同期比△18.2%)・営業利益1.69億円(同△15.5%)と減収減益も、生成AI関連の需要増加・大型プロジェクトの継続を背景に通期計画は上方修正されている。
| 項目(連結・百万円) | 2021年7月期 | 2022年7月期 | 2023年7月期 | 2024年7月期 | 2025年7月期 | 2026年7月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | ― | ― | 790 | ― | 2,593 | 2,800 |
| 営業損益 | ― | ― | 70 | ― | 283 | 345 |
| 経常損益 | ― | ― | 60 | ― | 290 | 345 |
| 当期純損益 | ― | ― | 44 | ― | 139 | 210 |
| EPS(一株利益) | ― | ― | 12.54円 | ― | 36.00円 | 48.73円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
― | ― | 1,905円 | 2,300円 | 2,770円 | ― |
| 実績PER | ― | ― | 151.91倍 | ― | 76.94倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 56.84倍 |
| PBR | ― | ― | 3.63倍 | 4.18倍 | 4.94倍 | ― |
| PSR | ― | ― | 8.57倍 | ― | 4.14倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
※2023年6月22日に東証グロース市場へ新規上場した銘柄。
※2025年7月期から連結子会社(株式会社スターミュージック・エンタテインメント)を取り込み連結決算へ移行。それ以前は非連結ベース。
※2026年3月30日付で連結子会社の異動(株式譲渡)に関する基本合意書を締結。
※2025年に第三者割当増資を実施し財務基盤を強化。
経営方針・成長戦略
同社は東証グロース市場向けに「事業計画及び成長可能性に関する事項」を開示しているが、複数年の財務数値目標(売上高・営業利益等)を明示した中期経営計画は確認できていない。通期決算説明資料では「中長期では継続して前年比30%の売上成長を狙う」との方針が示されている。直近の経営の方向性と取り組み状況を以下に整理する。
成長戦略の方向性(通期決算説明資料より)
- カスタムAI・生成AI・衛星解析AIの3事業領域に分けた高付加価値化と業界知見の習熟
- 中長期で継続して前年比30%の売上成長を狙う方針
- 宇宙・生成AIマーケットの長期トレンドを見越した投資活動を強化
- 体制強化のための人材獲得・新卒/若手人材の育成
直近の主な動き
- 2025年:第三者割当増資による財務基盤の強化
- 2026年3月30日:連結子会社・スターミュージック・エンタテインメントの株式譲渡に関する基本合意書締結
- 2026年4月2日:「SBIネオメディア生態系の戦略構想」記者会見に登壇
- 2026年7月期通期業績予想:上方修正(生成AI関連の需要増加・大型プロジェクトの継続)
2026年7月期 会社予想(上方修正後)
- 売上高:2,800百万円(前期比+8.0%)
- 営業利益:345百万円(同+21.8%)・経常利益:345百万円・当期純利益:210百万円
- ※複数年の財務数値目標を明示した中期経営計画は確認できていない(決算説明資料の「中長期で前年比30%の売上成長を狙う」の方針が継続)
強みと注目点
① 国内有数の人工衛星データ解析AIの実績
林野庁の地球観測衛星データを活用した山地災害判読事業、内閣府宇宙開発戦略推進事務局の衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト、国土地理院の電子国土基本図更新業務など、官公庁・公的機関に採用される実績が豊富。人工衛星データ解析AI市場で国内のリーディングポジションを占める。
② カスタムAI×生成AI×衛星AIの3領域マルチ事業ポートフォリオ
受託開発(カスタムAI)・自社プロダクト(VHERME/Ridge Inspection等)・先端領域(生成AI/LLM)・公的需要(衛星AI)と、収益源が分散したマルチ事業ポートフォリオを構築。既存顧客への生成AIテーマでのアップセル・クロスセル提案も好調で、新規顧客売上の伸長と既存顧客深耕の両輪が機能している。
③ 黒字経営・無借金経営の強固な財務基盤
2024年7月期末時点で現預金15億円・純資産21億円を確保し、黒字経営・無借金経営を継続。2025年に第三者割当増資による財務基盤強化を実施。自己資本比率が高水準で安定しており、宇宙・生成AIマーケットの長期トレンドを見越した投資活動を継続できる体力を持つ。
弱み・リスク要因
有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。
① 大型プロジェクトの検収タイミングで業績変動が大きい
2026年7月期第2四半期累計は売上高△18.2%・営業利益△15.5%と前年同期比で減収減益となった。AIソリューション事業は大型案件の品質検証・契約調整により売上計上が下期に移行することがあり、四半期ごとの業績変動が大きい構造。通期計画達成は下期の検収進捗に依存しやすい。
② 高水準のバリュエーションと業績変動リスク
実績PERは2025年7月期で76倍、予想PERでも56倍と高水準のバリュエーションが付与されており、業績未達や市況悪化時の株価調整リスクが大きい。実績PERは過去3年(2023〜2025年)で42〜368倍のレンジを取っており、株価のボラティリティが高い。
③ AI市場の競争激化と高度人材確保リスク
カスタムAI・生成AI領域は大手IT、コンサルティングファーム、スタートアップなど競合が多数存在し、価格・技術の競争が激化している。同社が成長を続けるためにはAIエンジニア等の高度人材を継続的に獲得・育成する必要があり、人件費の上昇および採用難が継続課題となっている。
- Ridge-i 公式サイト
- Ridge-i IR情報
- 株式会社Ridge-i「2025年7月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社Ridge-i「2026年7月期 第2四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社Ridge-i「2024年7月期 通期決算説明資料」
- 株式会社Ridge-i「連結子会社の異動(株式譲渡)に関する基本合意書締結のお知らせ」(2026年3月30日適時開示)
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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