462A FUNDINNO

銘柄紹介
現在も「未上場企業エクイティプラットフォーム事業」の単一セグメントです。会社はセグメント別の売上高・セグメント利益を個別開示していないため、 グラフは単一セグメントの参考値として連結営業収益と連結営業利益を表示しています。

上場年業績サマリー+最新予想

項目2025年10月期2026年10月期(最新予想)
売上高(営業収益)(百万円)
2,501.1
+1,316.3 / +111.1%
1,800.0
△701.1 / △28.0%
営業損益(百万円)
213.7
+1,272.9 / +120.2%
△799.0
△1,012.7 / △473.9%
経常損益(百万円)
211.4
+1,287.4 / +119.6%
△794.0
△1,005.4 / △475.7%
当期純利益(百万円)
395.7
+1,817.3 / +127.8%
△990.0
△1,385.7 / △350.2%
EPS(円)
17.35
+83.33 / +126.3%
△41.74
△59.09 / △340.6%
一株配当金(円)
0.00
±0.0 / 0.0%
0.00
±0.0 / 0.0%
純資産(百万円)
4,842.1
+576.9 / +13.5%
営業CF(百万円)
402.1
+1,231.1 / +148.5%
投資CF(百万円)
△31.6
+108.3 / +77.4%
財務CF(百万円)
175.2
△1,151.8 / △86.8%
フリーCF(百万円)
370.5
+1,339.4 / +138.2%
1.会社予想と実績

上場が2025年12月のため、比較可能な会社予想と通期実績は2025年10月期から掲載しています。2026年10月期は2026年6月12日時点の最新修正予想です。

営業収益営業利益経常利益親会社株主帰属純利益EPS
売上高(営業収益)会社予想と通期実績(百万円)会社予想実績0741.61,4832,2252,9672,5142,5012025/10達成率 99.5%1,8002026/10実績未発表
売上高(営業収益):2025年10月期は2025年10月31日公表予想と実績、2026年10月期は最新修正予想のみ。
営業利益会社予想と通期実績(百万円)会社予想実績-981.3-637-292.651.7396173213.72025/10達成率 123.5%-7992026/10実績未発表
営業利益:2025年10月期は2025年10月31日公表予想と実績、2026年10月期は最新修正予想のみ。
経常利益会社予想と通期実績(百万円)会社予想実績-975-633.1-291.350.5392.3178211.42025/10達成率 118.7%-7942026/10実績未発表
経常利益:2025年10月期は2025年10月31日公表予想と実績、2026年10月期は最新修正予想のみ。
親会社株主帰属純利益会社予想と通期実績(百万円)会社予想実績-1,239-768.3-297.2174645.1345395.72025/10達成率 114.7%-9902026/10実績未発表
親会社株主帰属純利益:2025年10月期は2025年10月31日公表予想と実績、2026年10月期は最新修正予想のみ。
EPS会社予想と通期実績(円)会社予想実績-52.38-32.29-12.207.9027.9915.1417.352025/10達成率 114.6%-41.742026/10実績未発表
EPS:2025年10月期は2025年10月31日公表予想と実績、2026年10月期は最新修正予想のみ。
指標2025/10 予想2025/10 実績達成率2026/10 最新予想2026/10 実績
売上高(営業収益)2,5142,50199.5%1,800
営業利益173213.7123.5%-799
経常利益178211.4118.7%-794
親会社株主帰属純利益345395.7114.7%-990
EPS15.1417.35114.6%-41.74

2025年10月期予想は2025年10月31日公表で、9月までの実績値と10月予想を合算した予想です。レンジ予想はありません。

2.達成・未達理由
2025年10月期営業収益は小幅未達、利益4指標は超過
営業収益 99.5% 営業利益 123.5% 経常利益 118.7% 純利益 114.7% EPS 114.6%

2025年10月31日公表の予想は9月までの累計実績に10月予想を加えた値で、営業収益は2,514百万円予想に対し2,501百万円と約13百万円の未達でした。一方、プライマリー領域のGMV拡大に伴う手数料収入の増加に対して費用増加が限定的で、営業利益・経常利益は予想を上回りました。加えて、繰延税金資産188百万円の計上による法人税等調整額が純利益を押し上げ、純利益・EPSも予想超過となりました。

2026年10月期期初予想を大幅下方修正・通期実績未発表
営業収益 最新1,800百万円 営業損失 最新△799百万円 経常損失 最新△794百万円 純損失 最新△990百万円

期初の営業収益3,892百万円・営業利益1,132百万円の計画から、営業収益1,800百万円・営業損失799百万円へ大幅修正されました。国内スタートアップ投資で投資家の選別が厳格化し、資金調達プロセスも長期化。主力「FUNDINNO PLUS+」では募集開始までの期間が想定以上に延び、取扱いが伸び悩みました。厳しい見通しを受け、繰延税金資産188百万円も全額取り崩しています。

2026年10月期 中間期最新修正予想に対する単純進捗
営業収益 50.0% 営業損失額 44.4% 経常損失額 45.2% 純損失額 55.6% EPS損失額 56.0%

営業収益は899百万円で最新通期予想1,800百万円のほぼ半分。赤字項目は「損失額の進行度」として絶対値で計算しています。会社は修正予想を上期と同様の市場環境が続く前提で策定しています。

上記は単純進捗率であり、案件成約時期や大型案件の有無による収益の振れは考慮していません。

3.事業セグメントの自信度

単一セグメントのため、会社の年度コメントから事業全体の自信度変化を推定しています。原文コメントは各年度カード内のみに掲載しています。

未上場企業エクイティプラットフォーム事業

自信度推移:強気 → 弱気
2025年10月期強気
プライマリー領域におけるGMV(流通取引総額)拡大に伴い、発行者からの資金調達に関する手数料収入が順調に増加し、また、費用の増加は限定的

大型資金調達支援「FUNDINNO PLUS+」のGMV拡大が黒字転換につながり、特定投資家数も累計1,622名まで増加。収益拡大への手応えが強い年度でした。

2026年10月期 中間期弱気
一方で、「FUNDINNO PLUS+」の取り扱いが伸び悩みました。

市場環境変化への対応遅れと案件化の長期化が表面化し、営業収益は前年同期比減収、赤字も拡大。会社は通期予想を大幅に下方修正しました。

最新判断弱気

投資家数やセカンダリー機能は拡大していますが、収益の中心である大型案件の成約時期が不透明で、利益回復より先に案件パイプラインの正常化を確認したい局面です。

4.最新予想信頼度
中〜高:大幅下方修正後の予想は達成しやすい水準

最新予想は営業収益1,800百万円、営業損失799百万円、経常損失794百万円、親会社株主帰属純損失990百万円。中間期の実績を踏まえて大幅に下方修正されており、会社は上期と同様の市場環境が続く前提で策定しています。

営業収益 単純進捗50.0%
営業損失額 進行度44.4%
経常損失額 進行度45.2%
純損失額 進行度55.6%

達成できると考える理由

  • 営業収益は中間期899百万円に対し通期1,800百万円で、下期に必要な営業収益は約900.8百万円と上期とほぼ同水準です。
  • 営業損失は上期354百万円に対し、通期では799百万円までを見込んでおり、下期はさらに約444.6百万円の営業損失を織り込んだ保守的な計画です。
  • 修正予想は市場環境の悪化と「FUNDINNO PLUS+」の案件化長期化を織り込んだ後の数値で、期初計画より大幅にハードルが下がっています。
  • 特定投資家数は2026年4月末で1,895名まで増加し、事業法人投資やセカンダリー取引などプラットフォーム機能の拡張自体は進んでいます。

達成できない可能性を高める要因

  • 収益の柱である「FUNDINNO PLUS+」は大型案件の募集開始・成約時期に左右され、案件遅延が続けば下期営業収益も下振れします。
  • 投資家の選別厳格化と資金調達プロセス長期化が続いており、期初計画の成長シナリオは既に崩れています。
  • 人件費や取引関係費など固定費負担が残るため、営業収益が修正予想を下回ると赤字幅が再び拡大しやすい収益構造です。
  • 純損失は上期550百万円に対し通期990百万円で、下期の純損失を約439.5百万円以内に抑える必要があります。

進捗率を見る際の注意

明確な季節性よりも、大型資金調達案件の募集開始・成約時期による収益の偏りが大きい事業です。そのため中間期の50%前後という単純進捗だけで通期を機械的に判断するのは適切ではありません。特に営業収益は大型案件の有無で四半期ごとに振れやすい点に注意が必要です。

最終判断: 期初予想3,892百万円から1,800百万円へ大幅に下方修正した後の最新予想については、上期実績とほぼ同水準の下期営業収益で届くため、達成可能性は「中〜高」と判断します。ただし、これは事業の回復を意味するものではありません。主力大型案件の成約回復が確認できなければ、最新予想を達成しても収益基盤は弱いままです。
証券コード 462A 東証グロース 2026年7月22日まで反映

FUNDINNO|最新中期成長戦略分析

基礎資料:2026年1月30日「事業計画及び成長可能性に関する事項」
最新反映:2026年6月12日 第2四半期決算・業績予想修正 / 2026年7月22日 公式Q&A

FUNDINNOは、独立した名称の「中期経営計画」や3~5年後の具体的な財務数値目標を現時点では開示していません。 一方、2026年1月30日公表の「事業計画及び成長可能性に関する事項」で 「GMVの拡大」を中期戦略の中核に位置付け、 「未上場株式市場の民主化」を中期ビジョン、その先に「金融市場をDXでリプレイス」を掲げています。 本分析では、この資料を実質的な中期計画として扱い、6月12日に大幅修正された最新業績予想と成長戦略を反映しています。
01

企業が掲げる目標業績数字

2026年10月期 営業収益

18.0億円

従来予想38.92億円 → 53.8%下方修正

2025年10月期実績:25.01億円

2026年10月期 営業利益

▲7.99億円

従来予想+11.32億円から赤字へ

2025年10月期実績:+2.13億円

2026年10月期 経常利益

▲7.94億円

従来予想+11.31億円から赤字へ

2025年10月期実績:+2.11億円

親会社株主帰属 当期純利益

▲9.90億円

従来予想+11.47億円から赤字へ

EPS予想:▲41円74銭

指標 2025年10月期 実績 従来2026年予想 最新2026年予想 ポイント
営業収益 25.01億円 38.92億円 18.00億円 従来計画比▲53.8%。前期比でも減収計画
プライマリー領域 22.13億円 35.31億円 13.82億円 大型案件の遅延・見送りが最大の下方修正要因
グロース領域 2.86億円 3.60億円 3.11億円 人材紹介・SaaS等の周辺収益を積み上げる
セカンダリー領域 ほぼ0億円 0.01億円 1.06億円 市場変化を受け、新たな成長軸として急速に強化
営業利益 +2.13億円 +11.32億円 ▲7.99億円 収益不足に対して固定費負担が大きく赤字へ
当期純利益 +3.95億円 +11.47億円 ▲9.90億円 繰延税金資産1.88億円の全額取り崩しも影響
中期数値目標について: 2027年10月期以降の売上高・営業利益・ROEなどの具体的な数値目標は開示されていません。 一方、2026年7月の会社説明では、黒字化の目安を 四半期営業収益約6.5億円、年間換算約26億円 としています。これは業績予想ではなく、現在の費用構造を前提とした損益分岐点の目安です。
02

目標達成へのロードマップ・達成計画

01 プライマリー再構築

大型案件依存から資金調達手段を多様化

主力の「FUNDINNO PLUS+」だけに依存せず、 第三者割当増資、既存株主の売出し、事業法人出資などを組み合わせることで、 発行会社と既存株主のバリュエーションギャップを吸収。 案件化までの期間短縮と案件数回復を狙います。

02 発行会社の対象拡大

IPO前提からM&Aも含むExit戦略へ

従来はIPOを目指すレイターステージ企業を中心としていましたが、 会社売却を視野に入れる企業にも対象を拡大。 スタートアップだけでなく、老舗企業なども含め、 未上場企業全体へ案件ソーシング領域を広げる方針です。

03 セカンダリー強化

未上場株式に「売却機会」を作る

「FUNDINNO MARKET PLUS+」を通じ、 VC・創業株主・既存投資家などの株式売却ニーズを取り込みます。 新旧株主を入れ替えることでExit期間長期化に対応し、 プライマリーでの次回資金調達も進めやすくする狙いです。

04 投資家基盤拡大

個人特定投資家+事業法人へ

特定投資家だけでなく、資本業務提携などのシナジーを求める 事業法人を投資家として開拓。 地方銀行・証券会社・IFA等との連携、Webマーケティング、 AI・データ活用を組み合わせて投資資金を増やします。

05 ファンド機能

第二種金融商品取引業・投資運用業へ拡張

第二種金融商品取引業と投資運用業の登録を進め、 登録後はファンド組成を可能にする計画。 発行会社の株主数増加を抑えつつ大型資金を供給し、 ファンドによる既存株式買付を通じExit機会も創出する構想です。

06 AI・データ戦略

審査・投資データを収益基盤へ

投資家属性、投資実績、発行会社、審査などのデータを一元化。 AIをマーケティング・営業支援・顧客管理へ活用し、 プライマリー、グロース、セカンダリーを横断した クロスセル・アップセルを進めます。

中期KPI
GMV(流通取引総額)の拡大を起点に、営業収益を最大化。 2023年10月期13.8億円 → 2024年10月期52.7億円 → 2025年10月期129.5億円と急拡大しており、会社は引き続きGMVを最重要KPIとしています。
2026年上期
GMVは41.49億円。10億円超の大型調達案件は1件にとどまり、 前年上期の2件から減少。案件創出の遅れが業績下方修正につながりました。
2026年下期
修正業績予想では大型案件を「0件」とする保守的な前提。 大型案件以外は上期同程度の規模を想定し、 事業法人投資、セカンダリー、M&A対応など新たな案件創出機能を整えます。
中期
「未上場株式市場の民主化」。 プライマリーだけでなく、グロース・セカンダリー・M&A・ファンドを連動させ、 未上場株式市場内で資金が循環するプラットフォームを構築します。
中長期
「金融市場をDXでリプレイス」。 証券・印刷・信託・取引所的機能をテクノロジー上で統合した 金融プラットフォームへの発展を目指します。
03

計画達成のポイントを分析

最大の課題は、従来の「FUNDINNO PLUS+大型案件の急拡大」という成長シナリオが崩れたことです。 2026年10月期の営業収益予想は38.92億円から18億円へ半減し、 営業利益も11.32億円の黒字予想から7.99億円の赤字予想へ転換しました。

したがって、現在のロードマップは単純な高成長継続ではなく、 「大型案件依存の修正 → セカンダリー・法人投資家・M&A・ファンドへ機能拡張 → GMVを再加速」 という事業モデル再構築のフェーズに入ったと見るべきです。

会社が示す現在の損益分岐点は年間営業収益約26億円。 最新通期予想18億円との差は約8億円あります。 第2四半期3カ月間の営業収益は約4.9億円であり、 黒字化の目安である四半期6.5億円まで 約1.6億円の上積みが当面の重要なハードルです。

一方、2026年4月末時点の現預金は約41.52億円、 自己資本比率は95.3%、借入金は0円で、 事業モデルを再構築するための財務余力は比較的大きい状態です。 したがって短期的には資金繰りよりも、 GMVと営業収益をどの速度で回復できるかが重要になります。

中期戦略を見るうえで最重要の確認ポイント

今後は「売上高○○億円」という未開示の長期数字を推測するより、 ①四半期営業収益6.5億円への回復、 ②GMVの再拡大、 ③大型案件の再開、 ④セカンダリーGMV、 ⑤事業法人投資、 ⑥ファンド関連ライセンス取得 の進捗を追う方が、FUNDINNOの中期戦略の実現可能性を判断しやすいと考えられます。

04

会社が開示している達成リスク

経済環境の悪化

経済情勢悪化によって、資金調達を希望する発行会社や 未上場株式へ投資する投資家が減少するリスク。

発生可能性:中 / 影響度:中

競争の激化

未上場株式市場への新規参入により、 FUNDINNOの手数料率(テイクレート)が低下するリスク。

発生可能性:中 / 影響度:中

投資家の投資意欲減退

投資先企業の業績悪化や倒産が増えることで、 投資家離れが起こり、プラットフォーム全体の投資余力が低下するリスク。

発生可能性:中 / 影響度:中

発行体ニーズの変化

未上場企業の資金調達手段が変化し、 FUNDINNO経由で調達する企業が減少するリスク。

発生可能性:低 / 影響度:中

情報漏洩・セキュリティ

プラットフォームに蓄積する投資家・発行体情報が 漏洩することによる信用・事業への重大な影響。

発生可能性:低 / 影響度:高

規制環境の変化

金融商品取引業を中心とした許認可制度や 法規制の変更によって事業モデルが影響を受けるリスク。

発生可能性:低 / 影響度:高
すでに顕在化したリスク: 2026年上期には、未上場企業のバリュエーション調整の長期化、 投資家の「厳選投資」姿勢、IPO市場の難易度上昇、 IPOからM&AへのExit手段の変化などが実際に業績へ影響しました。 特に大型案件の募集開始が遅れたことでGMVが計画を下回り、 通期業績予想の大幅下方修正に至っています。

出典:株式会社FUNDINNO「事業計画及び成長可能性に関する事項」2026年1月30日

出典:株式会社FUNDINNO「2026年10月期 第2四半期決算説明資料」2026年6月12日

出典:株式会社FUNDINNO「繰延税金資産の取り崩し、2026年10月期通期連結業績予想の修正及び役員報酬の減額に関するお知らせ」2026年6月12日

出典:株式会社FUNDINNO「2026年10月期 第2四半期 決算発表以降の質疑応答集」2026年7月22日

※億円表示は会社開示の百万円単位数値を換算。端数は表示上丸めています。

※「年間営業収益約26億円」は会社が示した現在の費用構造における損益分岐点の目安であり、正式な業績予想ではありません。

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