4180 AppierGroup

直近5年業績サマリー

業績項目 2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期2026年12月期
最新予想
売上高
12,661
19,427
+6,766 / +53.4%
26,418
+6,991 / +36.0%
34,057
+7,639 / +28.9%
43,737
+9,680 / +28.4%
54,381
+10,644 / +24.3%
営業損益
△1,117
50
+1,167 / +104.5%
801
+751 / +1502.0%
1,981
+1,180 / +147.3%
2,976
+995 / +50.2%
5,033
+2,057 / +69.1%
経常損益
(税引前利益)
△1,170
111
+1,281 / +109.5%
1,063
+952 / +857.7%
2,062
+999 / +94.0%
2,674
+612 / +29.7%
4,319
+1,645 / +61.5%
当期純利益
(親会社帰属)
△1,179
21
+1,200 / +101.8%
1,002
+981 / +4671.4%
2,927
+1,925 / +192.1%
2,558
△369 / △12.6%
4,120
+1,562 / +61.1%
EPS
-11.97
0.21
+12.18 / +101.8%
9.85
+9.64 / +4590.5%
28.70
+18.85 / +191.4%
25.14
△3.56 / △12.4%
40.39
+15.25 / +60.7%
一株配当金
0.00
0.00
±0.00 / ±0.0%
0.00
±0.00 / ±0.0%
2.00
+2.00 / —
2.25
+0.25 / +12.5%
2.30
+0.05 / +2.2%
純資産
22,836
26,201
+3,365 / +14.7%
29,091
+2,890 / +11.0%
34,315
+5,224 / +18.0%
37,149
+2,834 / +8.3%
営業CF
△747
996
+1,743 / +233.3%
2,224
+1,228 / +123.3%
1,929
△295 / △13.3%
3,273
+1,344 / +69.7%
投資CF
△9,075
△3,772
+5,303 / +58.4%
1,971
+5,743 / +152.3%
△2,241
△4,212 / △213.7%
△4,332
△2,091 / △93.3%
財務CF
14,396
△520
△14,916 / △103.6%
△2,250
△1,730 / △332.7%
△792
+1,458 / +64.8%
7,041
+7,833 / +989.0%
フリーCF
△9,822
△2,776
+7,046 / +71.7%
4,195
+6,971 / +251.1%
△312
△4,507 / △107.4%
△1,059
△747 / △239.4%
1.会社予想と実績

2022年12月期から2025年12月期は、直前の期末決算短信で公表された通期会社予想と通期実績を比較。2026年12月期は2026年8月13日公表の修正後通期予想を掲載しています。

売上高=IFRS売上収益営業利益経常利益=IFRS税引前利益で代替純利益=親会社の所有者に帰属する当期利益EPS
売上高(売上収益)の会社予想と実績売上高(売上収益)期首会社予想と通期実績(2026/12は最新修正予想)会社予想実績025,00050,00075,000100,00017,47719,4272022/12達成率 111.2%25,45426,4182023/12達成率 103.8%34,49534,0572024/12達成率 98.7%45,46743,7372025/12達成率 96.2%54,3812026/12最新予想単位:百万円
青=会社予想、赤=実績。達成・超過は赤文字、未達は青文字、最新予想は黄文字。
営業利益の会社予想と実績営業利益期首会社予想と通期実績(2026/12は最新修正予想)会社予想実績-2,0001,0004,0007,00010,000△517502022/12黒字転換5358012023/12達成率 149.7%2,0901,9812024/12達成率 94.8%4,0512,9762025/12達成率 73.5%5,0332026/12最新予想単位:百万円
青=会社予想、赤=実績。達成・超過は赤文字、未達は青文字、最新予想は黄文字。
経常利益(税引前利益)の会社予想と実績経常利益(税引前利益)期首会社予想と通期実績(2026/12は最新修正予想)会社予想実績-2,000-2501,5003,2505,000△5551112022/12黒字転換8151,0632023/12達成率 130.4%2,0032,0622024/12達成率 102.9%3,8012,6742025/12達成率 70.3%4,3192026/12最新予想単位:百万円
青=会社予想、赤=実績。達成・超過は赤文字、未達は青文字、最新予想は黄文字。
親会社の所有者に帰属する当期利益の会社予想と実績親会社の所有者に帰属する当期利益期首会社予想と通期実績(2026/12は最新修正予想)会社予想実績-2,000-2501,5003,2505,000△646212022/12黒字転換7181,0022023/12達成率 139.6%1,8992,9272024/12達成率 154.1%3,5762,5582025/12達成率 71.5%4,1202026/12最新予想単位:百万円
青=会社予想、赤=実績。達成・超過は赤文字、未達は青文字、最新予想は黄文字。
EPS(基本的1株当たり利益)の会社予想と実績EPS(基本的1株当たり利益)期首会社予想と通期実績(2026/12は最新修正予想)会社予想実績-20-2153250-6.380.212022/12黒字転換7.079.852023/12達成率 139.3%18.6428.702024/12達成率 154.0%35.0025.142025/12達成率 71.8%40.392026/12最新予想単位:円
青=会社予想、赤=実績。達成・超過は赤文字、未達は青文字、最新予想は黄文字。
指標2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期2026年12月期
予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率予想実績達成率
売上高(売上収益)
(百万円)
17,47719,427111.2%25,45426,418103.8%34,49534,05798.7%45,46743,73796.2%54,381最新予想
営業利益
(百万円)
△51750黒字転換535801149.7%2,0901,98194.8%4,0512,97673.5%5,033最新予想
経常利益(税引前利益)
(百万円)
△555111黒字転換8151,063130.4%2,0032,062102.9%3,8012,67470.3%4,319最新予想
親会社の所有者に帰属する当期利益
(百万円)
△64621黒字転換7181,002139.6%1,8992,927154.1%3,5762,55871.5%4,120最新予想
EPS(基本的1株当たり利益)
(円)
-6.380.21黒字転換7.079.85139.3%18.6428.70154.0%35.0025.1471.8%40.39最新予想

達成率=実績÷会社予想×100。赤字予想から黒字実績へ転換した項目は比率表示を行わず「黒字転換」としています。レンジ予想はありません。

2.達成・未達理由
2022年12月期全5指標を達成(利益4指標は黒字転換)
売上 111.2%営業利益 黒字転換税引前 黒字転換純利益 黒字転換EPS 黒字転換

アップセル・クロスセルによる既存顧客の利用拡大に加え、地域・顧客業種の拡大で新規顧客売上が伸長しました。CrossXのアルゴリズム改善やサーバー最適化で売上総利益率が49.3%から51.5%へ改善し、営業費用比率も低下。売上は期首予想を上回り、営業利益以下は赤字予想から黒字へ転換しました。

2023年12月期全5指標を達成
売上 103.8%営業利益 149.7%税引前 130.4%純利益 139.6%EPS 139.3%

既存顧客の利用拡大と新規顧客獲得が続き、売上収益は期首予想を上回りました。継続的な技術革新で売上総利益率が51.9%へ上昇し、営業費用の対売上比率も低下。利益の伸びが売上を上回り、5指標すべてで期首予想を超過しました。

2024年12月期売上・営業利益は小幅未達、利益下段は達成
売上 98.7%営業利益 94.8%税引前 102.9%純利益 154.1%EPS 154.0%

売上収益と営業利益は期首予想をそれぞれ小幅に下回りました。研究開発活動を強化し、為替影響もあって研究開発費の対売上比率が上昇した一方、生産性改善で販売・管理費比率は低下。税引前利益は予想を上回り、回収可能な繰延税金資産の計上などに伴う法人所得税のプラス影響で、純利益とEPSは期首予想を大幅に超過しました。

2025年12月期全5指標が期首予想を未達
売上 96.2%営業利益 73.5%税引前 70.3%純利益 71.5%EPS 71.8%

売上は28.4%成長、営業利益は50.2%増と過去最高水準を更新したものの、期首の高い成長計画には届きませんでした。子会社の新規連結とM&A関連の一時取引費用で営業費用比率が上昇し、利益指標も未達。会社公表では為替中立ベースの売上は450億円で報告値437億円を上回っており、為替逆風も報告値未達の一因とみられます。

2026年12月期最新会社予想・通期実績未発表
売上 単純進捗 45.9%営業利益 単純進捗 32.9%税引前 単純進捗 33.5%純利益 単純進捗 33.9%EPS 単純進捗 33.8%

第2四半期累計で売上収益・EBITDAを含む各利益指標が従来計画を上回って推移し、第3四半期の堅調な見通しも踏まえて通期予想を上方修正しました。北東アジア、米国・EMEA、Eコマース、オンライン旅行の拡大、既存顧客利用量の増加に加え、Agentic AIによるR&D効率化と売上総利益率改善が修正の主因です。

上記は2026年12月期中間実績÷2026年8月13日公表の修正後通期予想による単純進捗率で、季節性や利益計上時期は考慮していません。

3.事業セグメントの自信度

報告セグメントは単一で、2025年まで「AISaaS事業」、2026年Q2から「AaaS事業」と表記されています。各年度カード内の原文と数値変化から会社の自信度を推理しています。

AaaS事業(旧AISaaS事業)

自信度推移:中立 → 強気 → 強気 → 強気 → 強気 → 非常に強気
2021年12月期中立
当社サービスへの需要が拡大することとなりました。

上場初年度は需要拡大が確認できた一方、営業赤字が継続しており自信度は中立。

2022年12月期強気
売上収益に対する比率は低下しており、コスト構造は改善しております。

高成長を維持しつつ営業黒字化。収益構造改善への手応えが明確。

2023年12月期強気
売上総利益率の改善は、継続的な技術革新への取り組みによるものであります。

技術改善が粗利と利益成長に結びつき、再現性への自信が強まった局面。

2024年12月期強気
販売及びマーケティング費用と一般管理費の対売上収益比率は、生産性改善及び効率性向上により、それぞれ2.8%ポイント及び1.5%ポイント低下しました。

R&Dを強化しながら販売・管理効率を改善し、営業レバレッジを実証。

2025年12月期強気
売上総利益率の改善は、継続的な技術革新への取り組みと、高利益率プロダクトの構成比拡大によるものであります。

期首予想は未達でも、粗利率・営業利益は改善し、Agentic AIを成長軸に据える姿勢は強い。

2026年12月期 中間期非常に強気
売上総利益率が想定を上回って改善しました。

H1上振れとQ3進捗を受けて通期予想を上方修正。収益性改善への確信が最も強い。

最新判断非常に強気

H1の売上・利益が従来計画を上回り、Q3の堅調な進捗まで確認したうえで通期予想を上方修正。Agentic AIによるR&D短期化、業界特化型AIモデル、高利益率プロダクト、既存大口顧客のウォレットシェア拡大を同時に成長ドライバーとして示しています。

4.最新予想信頼度
達成可能性は高め ― ただし下期偏重の進捗確認が必要

2026年Q2の上振れとQ3の堅調な見通しを受けて修正された予想であり、売上より利益の上方修正幅が大きい点から、会社は成長だけでなく粗利率・生産性の改善にも強い確信を置いています。

売上収益54,381百万円 / 前期比+24.3%
営業利益5,033百万円 / 同+69.1%
税引前利益4,319百万円 / 同+61.5%
親会社帰属利益4,120百万円 / 同+61.1%
EPS40.39円 / 前期比+60.7%

達成できると判断する理由

  • Q2単独は売上収益129億円、営業利益15億円、営業利益率11.5%まで上昇。修正後通期の営業利益率約9.3%を上回る収益性を直近四半期で実現しています。
  • 会社はH1の上振れだけでなく、Q3の足元進捗も確認して通期予想を上方修正。Q3は売上138~139億円、営業利益15~17億円を見込んでいます。
  • 北東アジアと米国・EMEAで既存事業が拡大し、Eコマースに加えてオンライン旅行が伸長。既存顧客の利用量増加が新規顧客だけに依存しない成長を支えています。
  • Agentic AIをR&Dと社内業務に導入し、開発サイクル短期化、アルゴリズム改善、業界特化型AIモデル高度化、業務自動化を粗利率・営業費用効率の改善につなげています。
  • 2025年Q4はEコマースのピークシーズンで売上成長率が加速しており、下期、特にQ4に売上が積み上がる余地があります。

達成できないと判断する理由

  • 中間期の単純進捗率は売上45.9%に対し、営業利益32.9%、税引前利益33.5%、純利益33.9%で、利益は下期への依存度が高い計画です。
  • Q2単独の売上総利益率60.1%は過去最高水準であり、プロダクトミックスや案件構成、為替が変化すると通期で同水準を維持できない可能性があります。
  • 2025年は売上・利益とも期首予想を未達。為替中立では売上が期首計画に近づく一方、報告値には為替逆風が残り、2026年Q2でも会社はFX headwindを認識しています。
  • Agentic AIへのR&D投資、新市場・大口顧客への拡張、M&A後の統合は成長投資である一方、営業費用が想定以上に膨らむリスクがあります。
  • 修正後予想にはQ3の好調継続を織り込んでいるため、主要地域・Eコマース・旅行の需要鈍化が起きると上方修正分の余裕が縮小します。

利益計上時期の見方

2026年中間期実績を修正後通期予想で割った単純進捗率は、売上45.9%、営業利益32.9%、税引前利益33.5%、親会社帰属利益33.9%、EPS33.8%です。ただし、これは季節性を考慮しない単純進捗です。会社はQ3の売上138~139億円・営業利益15~17億円を見込み、2025年にはQ4のEコマース繁忙期で売上成長が加速しています。したがってH1進捗だけを2倍して通期を判定するのは適切ではありません。

総合判断:最新予想は達成可能性が高いと判断します。最大の根拠は、H1実績とQ3の足元進捗を確認した後に会社自身が通期を上方修正していることです。一方、利益計画は下期偏重のため、Q3で会社ガイダンスどおり営業利益15~17億円を確保できるか、Q4のEコマース繁忙期に売上・粗利が積み上がるかを次の確認ポイントとします。
東証プライム 4180 Appier Group株式会社 最新中期計画:2025~2027年 最新進捗:2026年8月13日 Q2

Appier Group(4180)最新中期経営計画分析

対象:2025年2月14日に公表された「2025~2027年 中期計画」を現行中期計画として分析。 2026年8月13日公表の2026年12月期第2四半期決算および上方修正後の通期業績予想まで反映。

Appierの中期計画は、 2027年12月期に売上収益700億円超、 営業利益90~110億円を目指す高成長計画。

2024年から2027年までの売上収益CAGRは 27~31%を想定。 売上の高成長を維持しながら、 高粗利製品へのシフト、AIによる社内自動化、営業・管理部門の効率化を進め、 利益を売上以上の速度で成長させることが中計の核心となっている。

さらに2025年以降は、従来の「AI SaaS」から Agentic AI as a Service(AaaS)へ事業コンセプトを進化させ、 AIが自律的にマーケティング業務を実行する領域でのグローバル展開を加速している。

① 企業が掲げる目標業績数字

FY2024 実績
340.6億円 売上収益
営業利益 19.8億円
営業利益率 5.8%
FY2025 実績
437.4億円 売上収益
営業利益 29.8億円
営業利益率 6.8%
FY2026 最新会社予想
543.8億円 売上収益
営業利益 50.3億円
EBITDA 102.6億円
FY2027 中期目標
700億円超 売上収益
営業利益 90~110億円
指標 FY2024実績 FY2025実績 FY2026最新予想 FY2027中期目標
売上収益 340.6億円 437.4億円 543.8億円 700億円超
営業利益 19.8億円 29.8億円 50.3億円 90~110億円
営業利益率 5.8% 6.8% 約9.3% 利益率の大幅改善を計画
売上CAGR FY2024→FY2027 27~31%

2026年12月期・第2四半期までの最新進捗

249.5億円 上期売上収益
前年同期比+26.9%
最新通期予想への単純進捗率 約45.9%
16.6億円 上期営業利益
前年同期比+88.6%
最新通期予想への単純進捗率 約32.9%
40.2億円 上期EBITDA
前年同期比+50.1%
最新通期予想への単純進捗率 約39.1%
Q2で計画を上方修正。
Appierは2026年8月13日、FY2026通期予想を 売上収益540.1億円→543.8億円、 営業利益43.1億円→50.3億円へ上方修正した。

特にQ2単独では売上収益約129億円、営業利益約15億円となり、 営業利益率は11.5%まで上昇。 売上総利益率も過去最高の60.1%に達しており、 中計が想定する「売上成長+利益率改善」が実績として表れ始めている。
FY2027目標までの残されたハードル
FY2026最新予想543.8億円からFY2027売上700億円へは、 少なくとも約28.7%の増収が必要。
営業利益は50.3億円から90億円なら約78.8%増、 110億円なら約118.6%増が必要となる。

売上目標以上に、 最終年度の営業利益90~110億円をどう実現するか が中期計画達成の最大の論点となる。

② 目標達成へのロードマップ・達成計画

1

大口顧客への浸透を深め、ARPCを引き上げる

  • 既存大手顧客へのアップセル・クロスセルを拡大。
  • 単一製品の販売から、複数製品を組み合わせた提案へ移行。
  • 顧客数だけでなく、1顧客当たり売上収益の拡大を重視。
  • ROIを明確に示せるソリューションを武器に顧客企業のウォレットシェアを拡大する。
2

地域と業界を同時に広げる

  • 北東アジアの高成長を維持しながら、米国・EMEAでの事業拡大を加速。
  • ECを主力としつつ、旅行を中心としたOther Internet Services等へ業界を多角化。
  • 2026年Q2では米国・EMEA売上が前年同期比+59%
  • 北東アジアも+33%と高成長を維持。
3

Agentic AIを全製品の成長エンジンへ

  • 広告・顧客エンゲージメント・データ分析をAgentic AI化。
  • AIが分析だけでなく、判断・実行・最適化まで自律的に行うサービスへ進化。
  • 独自データと業界特化型AIモデルによって競合との差別化を図る。
  • 「AIを導入する企業」ではなく、顧客企業のAIオペレーション基盤となることを狙う。
4

高粗利製品へプロダクトミックスを改善

  • 高付加価値AI製品の構成比を高める。
  • クロスプロダクトシナジーを活用し、粗利益率を継続的に改善。
  • FY2025売上総利益率53.8%から、2026年Q2には60.1%まで上昇。
  • 増収分が営業利益へ落ちやすい収益構造を構築する。
5

AIを社内にも導入し、営業レバレッジを高める

  • AIを研究開発だけでなく、社内業務にも全面的に活用。
  • 営業・マーケティング費、一般管理費の効率を改善。
  • 人員を急増させずに売上・粗利益を成長させる。
  • 2026年Q2では従業員1人当たり売上総利益が前年同期比+38%まで改善。
6

戦略的M&Aで技術・地域・TAMを拡張

  • 2025年にフランスのAdCreative.aiを買収。
  • 生成AIによる広告クリエイティブ自動生成機能を製品群へ統合。
  • AppierのAPAC・米国基盤とAdCreative.aiの欧州基盤を組み合わせる。
  • 生成AI、データ資産、製品シナジーによる粗利率向上とTAM拡大を狙う。

Global Expansion

北東アジアに加えて米国・EMEAを成長市場として拡大。 地域分散によって長期的な成長余地も広げる。

Agentic AI

予測AI・生成AIから、 自律的に判断・実行するAgentic AIへ移行。 次世代AaaS市場で先行優位を狙う。

Margin Expansion

高粗利製品の拡大と社内AI自動化によって、 売上成長以上の利益成長を実現することが FY2027達成の鍵。

M&A

AdCreative.ai等の買収で技術・人材・地域を補完。 買収後のクロスセルと製品統合によるシナジーを追求する。

Product Synergy

Ad Cloud、Personalization Cloud、Data Cloudを 横断利用させ、顧客単価と継続性を高める。

ロードマップの核心: AppierのFY2027目標は、単純な顧客数増加だけでは達成しにくい。

「既存顧客単価上昇」×「米国・EMEA拡大」× 「Agentic AI」×「粗利率上昇」×「固定費効率化」 を同時に進めることで、 売上700億円超と営業利益90~110億円を目指す設計となっている。

2026年Q2で粗利率60.1%、営業利益率11.5%まで上昇したことは、 利益成長シナリオにとって重要な先行指標といえる。

③ 会社が記載している主な達成リスク

リスク 会社開示の主な内容 中計への影響
AaaS・AI市場の成長性 Agentic AIを含むAIマーケティング市場は新しく、 規制、景気、企業のAI導入姿勢等によって 想定ほど市場が拡大しない可能性。 FY2027まで27~31%の高い売上CAGRを維持できなくなる可能性。
顧客獲得・維持 新規顧客獲得と既存顧客維持は、 製品品質、価格、競争、ブランド等に依存。 アップセル・クロスセルが鈍化するとARPC成長と売上成長の双方に影響。
個人情報・AI関連規制 世界各地域で個人情報保護、データ保護、 AI・機械学習に関する規制が強化される可能性。 対応コスト増加、データ活用制約、製品性能低下につながる可能性。
サイバーセキュリティ AIプラットフォームでは大量のデータを保管・処理するため、 不正アクセスや情報漏洩のリスクが存在。 信用低下、顧客離脱、損害賠償・規制対応費用が発生する可能性。
外部クラウド依存 AWSやGoogle Cloud等の外部クラウド基盤を利用。 障害や契約変更の影響を受ける可能性。 サービス停止や原価上昇が、売上と粗利益率に影響する可能性。
AI人材の確保 AIサイエンティスト、エンジニア、 AI知識を持つ営業人材の採用競争が激しい。 R&D速度やグローバル営業拡大が計画より遅れる可能性。
M&A・統合リスク 買収先が想定した成果を上げない、 技術・組織統合が進まない、 のれん減損が発生する可能性。 AdCreative.aiを含む買収シナジーが不発の場合、 FY2027の売上・利益率改善に影響。

中期経営計画の総合評価

Appierの中期計画は、 高い売上成長率を維持しながら、それ以上の速度で利益率を引き上げる という典型的な成長SaaS企業の収益レバレッジ戦略である。

2024年の営業利益19.8億円から、 2025年29.8億円、 2026年会社予想50.3億円へ利益成長が加速しており、 中計が狙う方向には進んでいる。

特に2026年Q2で売上総利益率60.1%、 営業利益率11.5%を達成した点は重要。 売上拡大だけでなく、 製品ミックス改善とAIによる生産性向上が利益率へ反映され始めている と評価できる。

一方でFY2027営業利益90~110億円は、 FY2026最新予想50.3億円からさらに大幅な利益成長を必要とする。 したがって、中計達成の最重要ポイントは 2026年Q2で確認された高い利益率をFY2027まで継続・拡大できるか となる。

今後チェックしたい5つのKPI

01 売上成長率
25~30%水準
02 売上総利益率
60%前後
03 営業利益率
上昇継続
04 ARPC・解約率
顧客深耕
05 米国・EMEA
成長率
投資家目線で最も重要な確認ポイント:
FY2027売上700億円超の達成も重要だが、 株主価値へのインパクトがより大きいのは 営業利益90~110億円への到達確度

そのため四半期ごとに ①粗利率、②営業利益率、③ARPC、 ④米国・EMEA成長率、⑤Agentic AI製品の顧客浸透 を追うことで、中期計画の達成確度を判断しやすい。
主な参照資料
・Appier Group株式会社「2024年度決算発表/2025~2027年 中期計画」2025年2月14日
・Appier Group株式会社「AdCreative.ai 完全子会社化」2025年2月12日
・Appier Group株式会社「2025年12月期 決算短信」2026年2月13日
・Appier Group株式会社「2026年12月期 第2四半期決算短信」2026年8月13日
・Appier Group株式会社「FY26 Q2 Financial Report」2026年8月13日
・Appier Group株式会社「2025年12月期 有価証券報告書」

※FY2027目標との必要成長率・進捗率は会社公表数値を基にした単純計算です。
※「分析」「総合評価」は会社開示資料を基にした独自分析であり、 将来の業績・株価を保証するものではありません。

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