6181 タメニー

タメニー 6181 東証G

Tameny Inc.|結婚相談所、婚活パーティー、カジュアルウェディング、自治体向け婚活支援、成婚後のQOLサービスを展開するライフイベント企業。

※2026年6月24日時点の情報

事業内容

2026年6月24日の時価総額は約44.97億円。同日の終値は100円で、前日比30円高のストップ高となった。前日の6月23日に、東証グロース市場の上場維持基準である純資産基準への適合と、「継続企業の前提に関する注記」の記載解消を公表している。時価総額は発行済株式総数44,968,700株で算出した。

2006年9月15日事業開始。本社は東京都品川区大崎、資本金は50百万円、代表取締役社長は伊東大輔氏、決算期は3月。東証グロース市場に上場し、2026年3月末時点の従業員数は279名。婚活事業、カジュアルウェディング事業、地方創生/QOL事業の3セグメントを運営する。

2026年3月期は売上高6,036百万円、営業利益81百万円、経常利益32百万円、当期純損失220百万円。カジュアルウェディング事業と地方創生/QOL事業が伸長し、営業損益と経常損益は黒字へ転換した。一方、婚活事業などに係る減損損失291百万円と移転損失引当金繰入額17百万円を計上し、最終損益は赤字となった。2027年3月期は売上高6,200百万円、営業利益400百万円、経常利益325百万円、当期純利益322百万円を予想する。

婚活事業

現行セグメントに合わせて旧婚活事業と旧テック事業を合算した外部顧客売上高は、2022年3月期の2,726百万円から2026年3月期の1,929百万円へ29.2%減少。セグメント利益も857百万円、652百万円、582百万円、330百万円、201百万円と縮小している。

婚活事業 外部顧客売上高推移(百万円)

2022年3月期から2026年3月期までの婚活事業外部顧客売上高推移 2,726 22/3 2,440 23/3 2,278 24/3 2,078 25/3 1,929 26/3

結婚相談所「パートナーエージェント」、婚活パーティー「OTOCON」、アプリ完結型結婚相談所「パートナーエージェントApp」、マッチングアプリ「スマ婚デート」、会員相互紹介プラットフォーム「CONNECT-ship」、結婚相談所連盟「婚活アライアンスパートナーズ」を展開する。

パートナーエージェントは、入会金、登録料、月会費、成婚料などを収益源とする。会員の活動期間中は月会費収入が継続する一方、広告宣伝費、店舗賃料、コンシェルジュを中心とする人件費が固定的に発生するため、入会者数と在籍会員数の減少は利益へ直結しやすい。

2026年3月期の新規入会者数は3,387名で前期比10.0%減、成婚退会者数は1,382名で同11.7%減、成婚率は18.7%で1.4ポイント低下した。期末在籍会員数は7,450名で同0.7%減となり、売上高とセグメント利益の減少要因となった。

OTOCONは回復が進み、婚活パーティーの開催数は4,121回で前期比41.2%増、参加者数は42,048名で同37.4%増となった。会社は婚活パーティーを単体収益だけでなく、結婚相談所への入会導線として強化する方針を示している。

CONNECT-shipの期末利用会員数は20,843名で前期比18.9%減、お見合い成立件数は148,556件で同24.5%減となった。利用事業者数は12社で変わらないものの、ネットワーク内の会員数と活動量の減少が続いており、プラットフォームの再活性化が必要となる。

2026年3月期には、AIフュージョンキャピタルグループおよびIBJと資本業務提携を締結し、集客、営業、サービス品質、店舗体制、会員基盤を含む事業全体の見直しに着手した。婚活最大手のIBJは競合であると同時に資本業務提携先となり、競争と協業が併存する関係へ移行している。

2027年3月期は新規入会者数3,469名、成婚退会者数1,504名を見込む。減損処理による減価償却費の減少、拠点統合・移転による賃料削減と、入会者数・成婚数の回復を同時に進める計画である。

婚活事業は依然として黒字だが、セグメント利益は5年間で大幅に縮小した。広告効率、入会率、退会率、成婚率、在籍会員数、CONNECT-shipの利用状況が再成長を判断する主要指標となる。

カジュアルウェディング事業

外部顧客売上高は2022年3月期の2,411百万円から2026年3月期の3,617百万円へ50.0%増加。セグメント損益は212百万円の損失、229百万円の損失、43百万円の損失、19百万円の利益、303百万円の利益と改善し、2026年3月期は全社最大の利益源となった。

カジュアルウェディング事業 外部顧客売上高推移(百万円)

2022年3月期から2026年3月期までのカジュアルウェディング事業外部顧客売上高推移 2,411 22/3 2,689 23/3 3,042 24/3 3,419 25/3 3,617 26/3

結婚式プロデュース「スマ婚」、挙式お披露目パーティー「ラフスタ」、ウェディングフォト「studio LUMINOUS」、結婚式二次会「2次会くん」を展開する。

会社が示す施行単価の目安は、スマ婚シリーズが約200万円、ラフスタが約100万円、LUMINOUSが約30万円、2次会くんが約50万円。挙式披露宴、少人数婚、フォトウェディング、二次会まで異なる予算帯と開催形式をカバーする。

2026年3月期の挙式披露宴・少人数挙式等の施行件数は809件で前期比21.8%増加した。フォトウェディングは4,556件で同4.9%減だったが、前期に近い件数を維持した。各サービスの施行単価上昇も増収増益に寄与した。

一方、結婚式二次会の施行件数は1,203件で前期比18.8%減となった。結婚式後の二次会を開催しない顧客の増加や、小規模化など市場構造の変化が続いている。

全体の成約件数は6,731件で前期比11.9%減、施行件数は6,568件で同5.3%減だった。件数全体が減少するなかでも、単価と商品構成の改善によって売上高と利益を拡大した点が2026年3月期の特徴である。

2025年3月期には、カジュアルウェディング事業ののれんと店舗資産などに718百万円の減損損失を計上した。過去の投資価値を引き下げた一方、翌期以降ののれん償却費と減価償却費が減少し、営業利益が改善しやすい費用構造となった。

2027年3月期は挙式披露宴・少人数挙式等の施行件数884件を見込む。フォトウェディングは4,357件と減少予想だが、受注活動と単価改善、新たな顧客層の獲得によって増収増益を計画している。

2026年3月期の外部売上高構成比は約60%に達しており、婚活企業から婚礼・フォトを主力とする収益構造へ変化している。営業利益400百万円を目指す2027年3月期計画では、本事業の利益維持と拡大が不可欠となる。

地方創生/QOL事業

現行区分に合わせて旧ライフスタイル事業と旧法人・自治体向け事業を合算した外部顧客売上高は、2022年3月期436百万円、2023年3月期475百万円、2024年3月期277百万円、2025年3月期412百万円、2026年3月期489百万円。セグメント利益は107百万円、101百万円、29百万円、74百万円、84百万円で推移した。

地方創生/QOL事業 外部顧客売上高推移(百万円)

2022年3月期から2026年3月期までの地方創生/QOL事業外部顧客売上高推移 436 22/3 475 23/3 277 24/3 412 25/3 489 26/3

地方自治体向け婚活支援システム「parms」、婚活支援センターの受託運営、婚活イベント・セミナーの受託開催、保険代理店「Tameny×保険クリニック」、成婚後支援サービス「アニバーサリークラブ」を展開する。

自治体向けには、システム提供だけでなく、会員募集、本人確認、相談員支援、マッチング、イベント、セミナー、成婚支援までを組み合わせたソリューションを提供する。自治体の少子化対策や人口減少対策に組み込まれれば、単年度のイベント受託から継続的なセンター運営へ契約を広げられる。

2026年3月期は北海道、宮城県、秋田県、茨城県、東京都、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県などから婚活支援を受託した。婚活支援システムの提供先は14都府県・市、婚活支援センターの運営受託先は8都道府県・市となった。

イベント・セミナー受託件数は29件で前期比11.5%増加した。2027年3月期に向けても北海道、札幌市、愛知県、京都府、兵庫県から婚活支援センター運営を受託しており、受注済み案件が次期売上高の下支えとなる。

QOL分野では、会員登録者に住宅、保険、金融、法律相談、子育て、趣味などのサービスを紹介する。婚活や結婚式で形成した顧客接点を、成婚後の長期的な生活支援へつなげる役割を持つ。

2026年3月期のQOLサイト登録者数は6.3万人で前期比10.3%増、取扱サービス数は79サービスで同12.9%増、新規保険契約証券数は470件で同5.4%増となった。下半期からはエンゲージリングとマリッジリングの販売も開始した。

2026年3月期のセグメント売上高は内部取引を含め502百万円、セグメント利益は84百万円で、利益率は約16.8%となる。全社売上高に占める規模はまだ小さいが、婚活事業より固定費負担が軽く、自治体受託と成婚後サービスを積み上げられれば利益への寄与が高まる。

2022年3月期と2023年3月期の数値には、2023年3月に譲渡した法人向けイベントプロデュース事業が含まれる。このため、2024年3月期の減収は現在の地方創生/QOL事業だけの需要減少を示すものではない。

直近5年業績サマリー

業績項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高 5,574 5,604 前期差 +30 / +0.5% 5,598 前期差 △6 / △0.1% 5,909 前期差 +311 / +5.6% 6,036 前期差 +127 / +2.2% 6,200 前期差 +164 / +2.7%
営業損益 △153 △151 前期差 +2 / 赤字縮小 77 前期差 +228 / 黒字転換 △56 前期差 △133 / 赤字転落 81 前期差 +137 / 黒字転換 400 前期差 +319 / +391.9%
経常損益 △218 △230 前期差 △12 / 赤字拡大 27 前期差 +257 / 黒字転換 △99 前期差 △126 / 赤字転落 32 前期差 +131 / 黒字転換 325 前期差 +293 / +907.6%
当期純利益 △320 △237 前期差 +83 / 赤字縮小 3 前期差 +240 / 黒字転換 △848 前期差 △851 / 赤字転落 △220 前期差 +628 / 赤字縮小 322 前期差 +542 / 黒字転換
EPS △7.13円 最新発行済株式総数で再計算 △5.28円 前期差 +1.85円 / 赤字縮小 0.08円 前期差 +5.36円 / 黒字転換 △18.87円 前期差 △18.95円 / 赤字転落 △4.91円 前期差 +13.96円 / 赤字縮小 7.16円 前期差 +12.07円 / 黒字転換
PER 1,374.08倍 13.97倍 2026年6月24日終値基準
PBR 18.19倍 41.25倍 31.87倍 4.08倍
BPS 5.28円 最新発行済株式総数で再計算 3.35円 前期差 △1.93円 / △36.6% 3.33円 前期差 △0.02円 / △0.6% △15.45円 前期差 △18.78円 / 債務超過 25.22円 前期差 +40.67円 / 債務超過解消
純資産 237 150 前期差 △87 / △36.7% 149 前期差 △1 / △0.7% △694 前期差 △843 / 債務超過 1,134 前期差 +1,828 / 債務超過解消
営業CF △22 69 前期差 +91 558 前期差 +489 269 前期差 △289 122 前期差 △147
投資CF △134 71 前期差 +205 8 前期差 △63 △99 前期差 △107 △259 前期差 △160
財務CF 841 △67 前期差 △908 △193 前期差 △126 △485 前期差 △292 1,876 前期差 +2,361
現金及び現金同等物 1,246 1,319 前期差 +73 / +5.9% 1,691 前期差 +372 / +28.2% 1,375 前期差 △316 / △18.7% 3,115 前期差 +1,740 / +126.5%
単位は百万円。EPS・BPSは円、PER・PBRは倍。
2022年3月期と2023年3月期は連結決算、2024年3月期以降は非連結決算であり、単純比較には注意が必要。
2026年3月期の第三者割当増資により、発行済株式総数は26,328,700株から44,968,700株へ増加した。比較条件をそろえるため、EPS・BPS・PER・PBRは全期間を最新の発行済株式総数44,968,700株で再計算した。
期末株価は2022年3月期から順に96円、138円、106円、150円、103円を使用。2027年3月期予想PERは2026年6月24日終値100円を基準としている。赤字期のPER、債務超過期のPBR、会社予想がない項目は「-」とした。
2025年3月期末に債務超過となったが、第三者割当増資による合計2,049百万円の資金調達で2026年3月期末の純資産は1,134百万円となり、上場維持基準に適合。「継続企業の前提に関する注記」も2026年6月23日付の有価証券報告書で解消された。

中期経営計画

第二次中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)

2025年3月期から2027年3月期までの3年間を、持続的成長に向けた基盤構築期間と位置付ける。経営方針は「競争力及び生産性の強化」「人的資本及び財務資本の強化」「社会との共生推進」の3軸である。

2027年3月期の中期目標は、2025年5月時点の売上高7,497百万円、営業利益669百万円から、足元の事業環境と進捗を踏まえて売上高6,200百万円、営業利益400百万円へ修正された。

2027年3月期 売上高 6,200百万円
営業利益 400百万円
経常利益 325百万円
当期純利益 322百万円
婚活 新規入会者数 3,469名
成婚退会者数 1,504名
挙式等施行件数 884件
予想EPS 7.16円

婚活事業では、AIフュージョンキャピタルグループおよびIBJとの資本業務提携を活用し、集客、営業、サービス品質、会員基盤を抜本的に見直す。結婚相談所は成婚を軸とした運営へ回帰し、婚活パーティーは相談所への送客機能を強化する。

カジュアルウェディング事業では、挙式披露宴・少人数婚とフォトウェディングの単価向上を継続する。既存顧客層だけでなく、新しい価格帯や施行形式を求める顧客を開拓し、全社の利益成長を主導する方針である。

地方創生/QOL事業では、自治体向け婚活支援センターの受託地域を増やすとともに、保険、指輪、住宅、子育てなど成婚後サービスの取扱範囲を拡大する。婚活・婚礼で得た顧客接点を長期収益へつなげる。

費用面では、2025年3月期と2026年3月期に実施した減損処理による減価償却費の減少、拠点統合・移転による地代家賃の削減、管理部門の生産性向上を見込む。売上高の伸びが2.7%にとどまる一方、営業利益は81百万円から400百万円へ拡大する計画であり、固定費削減効果が重要となる。

2027年3月期上半期は営業損失73百万円、経常損失110百万円、当期純損失112百万円を予想する。下半期は営業利益473百万円、当期純利益434百万円を見込んでおり、計画達成は下半期の施行増加と費用削減に大きく依存する。

2026年3月期の増資によって債務超過と継続企業注記は解消したが、利益面の再建は完了していない。婚活事業の指標回復、カジュアルウェディングの高収益維持、上半期計画との進捗差が中期計画を評価する主要項目となる。

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競合他社

① IBJ<6071>

2026年6月24日終値:754円|時価総額:約316.69億円

結婚相談所ネットワーク、直営結婚相談所「IBJメンバーズ」「ZWEI」「サンマリエ」、婚活パーティー「IBJ Matching」、婚活アプリ、結婚相談所の開業支援、フォトウェディング、成婚後サービスを展開する。

2026年12月期第1四半期は売上高7,421百万円、営業利益1,580百万円、経常利益1,552百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益1,029百万円。2026年12月期通期は売上高28,803百万円、営業利益4,048百万円、当期純利益2,335百万円を見込む。

タメニーとは結婚相談所、会員紹介プラットフォーム、婚活パーティー、アプリ、フォトウェディング、成婚後サービスで競合する。IBJは加盟相談所と直営相談所の双方を持ち、会員数の増加が紹介機会を増やすネットワーク効果を形成している。

タメニーは2025年にIBJと資本業務提携を締結したため、IBJは最大級の競合であると同時に経営再建の協力先でもある。IBJの会員基盤、営業ノウハウ、システムを活用できる可能性がある一方、自社サービスの独自性と交渉力を維持できるかが課題となる。

② オンザページ<9160>

2026年6月24日終値:282円|時価総額:約107.74億円

婚礼施設、挙式・披露宴、ウェディングドレス、婚礼飲食、レストランなどを展開するブライダル企業。ノバレーゼとエスクリの事業基盤を統合し、全国の都市部を中心に婚礼施設を運営する。

2026年12月期第1四半期は売上高4,738百万円、ブライダル事業のセグメント利益400百万円を計上した一方、全社営業損益は35百万円の損失、親会社株主に帰属する四半期純損益は122百万円の損失となった。

2026年12月期通期は売上高42,789百万円、営業利益3,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,640百万円を予想する。売上規模と婚礼施設数ではタメニーを大きく上回る。

スマ婚やラフスタとは挙式・披露宴、LUMINOUSとは婚礼写真で競合する。オンザページは自社施設、ドレス、飲食を一体運営できる点が強みで、タメニーは会場を限定しない企画力、少人数婚、フォトウェディング、価格帯の広さで対抗する。

③ リンクバル<6046>

2026年6月24日終値:112円|時価総額:約21.84億円

イベント情報サイト「machicon JAPAN」、恋活・婚活アプリ「CoupLink」、カップル向けアプリ「Pairy」、恋愛情報メディア「KOIGAKU」などを展開する。

2026年9月期中間期は売上高494百万円、営業利益0.86百万円、経常利益2.53百万円、中間純利益1.85百万円。マッチング事業の売上高は431百万円、AIソリューション事業は63百万円となった。

OTOCONとは恋活・婚活イベント、パートナーエージェントAppやスマ婚デートとはオンラインマッチングで競合する。リンクバルはオンライン集客、イベント情報、アプリを連携させ、実店舗の固定費を抑えた運営が可能である。

タメニーは結婚相談所の担当者支援、成婚までの伴走、婚礼・保険・自治体支援まで提供できる点でサービス範囲が広い。リンクバルは利用開始の手軽さとデジタルマーケティングで優位性を持つため、若年層の集客コストを巡る競争相手となる。

強みと将来性

出会いから婚礼、成婚後までをつなぐ顧客基盤

最大の特徴は、婚活、結婚式、フォトウェディング、保険、指輪、住宅など、結婚前から成婚後までの複数のライフイベントへ接点を持つ点にある。

結婚相談所や婚活パーティーで形成した顧客接点を、挙式、フォトウェディング、二次会、保険、指輪へ送客できれば、新規顧客の獲得費用を複数サービスで回収できる。単一サービスで終了する顧客を、長期的な顧客関係へ移行できることが事業ポートフォリオ上の強みとなる。

カジュアルウェディング事業は、2022年3月期の212百万円のセグメント損失から、2026年3月期には303百万円の利益へ改善した。売上高の拡大に加え、単価向上、商品構成、減損後の償却費減少が利益回復につながっている。

婚礼市場では、大規模な披露宴だけでなく、少人数婚、会費制、フォトウェディング、家族中心のパーティーなど形式が多様化している。スマ婚、ラフスタ、LUMINOUSを持つことで、顧客の予算や希望に応じた複数の選択肢を提示できる。

地方創生/QOL事業は、自治体向けシステム、センター運営、イベント受託を組み合わせる。自治体案件は予算年度や入札の影響を受ける一方、運営受託へ移行すれば複数年にわたる継続収益を形成できる可能性がある。

地方自治体は婚姻数減少、若年人口流出、少子化という共通課題を抱える。民間の結婚相談所運営で蓄積した本人確認、相談員教育、会員管理、マッチング、イベント運営を行政向けに転用できる点は、単純なシステム会社とは異なる。

2026年3月期には第三者割当増資によって2,049百万円を調達し、現金及び現金同等物は3,115百万円へ増加した。債務超過と上場維持基準への抵触を解消し、短期的な資金繰りリスクは大きく後退した。

AIフュージョンキャピタルグループおよびIBJとの資本業務提携により、資金面だけでなく、経営人材、会員基盤、婚活事業の運営ノウハウを取り込める体制となった。婚活事業の再建が進めば、ウェディング事業への送客も増加する。

2027年3月期は売上高の増加額が164百万円に対し、営業利益の増加額は319百万円を見込む。減価償却費、賃料、広告効率、管理費の改善が計画どおり進めば、固定費型の収益構造による利益の回復余地は大きい。

上場維持基準への適合と継続企業注記の解消は、財務上の最低条件を回復した段階である。今後、婚活事業の会員指標と全社利益が回復すれば、財務再建から事業再成長へ評価軸が移る可能性がある。

弱みとリスク要因

婚活事業の縮小、増資希薄化、下半期偏重の利益計画

最も大きい事業上の弱みは、創業事業である婚活事業の売上高と利益が継続的に減少している点である。現行区分に組み替えた外部顧客売上高は5年間で約29%減少し、セグメント利益は857百万円から201百万円まで縮小した。

2026年3月期は新規入会者数、成婚退会者数、成婚率、在籍会員数、CONNECT-ship利用会員数、お見合い成立件数がいずれも前期を下回った。広告費や店舗費用を削減しても、会員基盤が縮小し続ければ中長期的な利益回復は難しい。

IBJとの提携は再建に有効となり得る一方、IBJは婚活市場における最大級の競合でもある。提携先のネットワークやシステムへの依存が高まる場合、タメニー独自の会員基盤、ブランド、価格決定力が弱まる可能性がある。

カジュアルウェディング事業は全社売上高の約60%を占める。婚活と婚礼に分散しているように見えるが、両事業とも婚姻数、個人消費、消費者心理、感染症、自然災害、式の小規模化など共通要因の影響を受ける。

2025年3月期にはカジュアルウェディング事業で718百万円、2026年3月期には主に婚活事業で291百万円の減損損失を計上した。減損後は償却負担が減少するが、過去の店舗・のれん・システム投資が想定した収益を生まなかったことも示している。

2026年3月期の営業利益は81百万円にとどまり、売上高営業利益率は約1.3%である。広告費、人件費、会場費、店舗賃料などが少し増えるだけでも、営業損益が再び赤字となる可能性がある。

2027年3月期の営業利益400百万円は前期比約4.9倍の計画である。上半期は営業損失73百万円を予想し、下半期だけで473百万円の営業利益を計上する前提となっており、計画は下半期へ大きく偏っている。

挙式やフォトウェディングは予約から施行まで期間があり、キャンセル、延期、会場変更、天候、スタッフ不足によって売上計上時期が変動する。下半期の受注残が想定どおり施行されない場合、通期利益への影響が大きい。

第三者割当増資によって発行済株式総数は26,328,700株から44,968,700株へ約70.8%増加した。財務基盤は回復した一方、既存株主の1株当たり利益と議決権には大幅な希薄化が生じている。

2026年3月期末の現金及び預金は3,115百万円へ増加したが、1年以内に返済期限を迎える借入金は2,406百万円ある。増資資金を事業再建ではなく返済や赤字補填で消費する状態が続けば、財務改善の持続性は低下する。

2026年3月期まで無配が続き、2027年3月期も配当予想は0円である。利益と自己資本の回復を優先する段階であり、株主還元の再開時期は示されていない。

結婚相談所、婚活アプリ、フォトウェディング、自治体婚活支援は個人情報を大量に扱う。情報漏えい、不正アクセス、本人確認の不備、会員間トラブルが発生した場合、ブランド毀損、会員離脱、行政案件の失注につながる可能性がある。

2026年6月24日の時価総額は約45億円で、株価は100円の低位株である。上場維持基準への適合などの材料で需給が急変しやすく、業績価値の変化以上に株価が上下する局面がある。

継続企業の前提に関する重要な不確実性は解消されたが、これは将来の利益達成を保証するものではない。婚活事業の会員回復、ウェディングの高収益維持、下半期利益計画、営業キャッシュ・フローを継続して確認する必要がある。

出典

本ページは、企業が公表した決算短信、有価証券報告書、中期経営計画、適時開示、公式サービス情報などを基に作成したものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。業績予想、中期経営計画、会員数、施行件数、資本業務提携の効果は、個人消費、婚姻動向、顧客獲得、競争環境、費用削減、資金調達その他の条件によって変動します。投資判断は最新の開示資料を確認したうえで行ってください。

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