直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期(単体) | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 通期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 25,389 | 30,250 +4,861 / +19.1% | 38,236 +7,986 / +26.4% | 44,537 +6,301 / +16.5% | 52,651 +8,114 / +18.2% | 72,000 +19,349 / +36.7% |
| 営業損益 (百万円) | 2,251 | 3,116 +865 / +38.4% | 4,712 +1,596 / +51.2% | 4,742 +30 / +0.6% | 5,326 +584 / +12.3% | 6,500 +1,174 / +22.0% |
| 経常損益 (百万円) | 2,103 | 3,050 +947 / +45.0% | 4,606 +1,556 / +51.0% | 4,712 +106 / +2.3% | 5,196 +484 / +10.3% | 6,180 +984 / +18.9% |
| 当期純利益 (百万円) | 2,320 | 2,076 △244 / △10.5% | 3,155 +1,079 / +52.0% | 3,392 +237 / +7.5% | 3,461 +69 / +2.0% | 4,200 +739 / +21.4% |
| EPS(分割調整後) (円) | 50.03 | 40.64 △9.39 / △18.8% | 60.68 +20.04 / +49.3% | 64.93 +4.25 / +7.0% | 66.46 +1.53 / +2.4% | 80.94 +14.48 / +21.8% |
| 一株配当金(分割調整後) (円) | 6.50 | 7.00 +0.50 / +7.7% | 9.25 +2.25 / +32.1% | 12.00 +2.75 / +29.7% | 14.00 +2.00 / +16.7% | 15.00 +1.00 / +7.1% |
| 純資産 (百万円) | 6,243 | 8,157 +1,914 / +30.7% | 11,342 +3,185 / +39.0% | 14,230 +2,888 / +25.5% | 16,449 +2,219 / +15.6% | - |
| 営業CF (百万円) | 2,922 | 3,774 +852 / +29.2% | 4,610 +836 / +22.2% | 5,204 +594 / +12.9% | 4,951 △253 / △4.9% | - |
| 投資CF (百万円) | -2,133 | -5,003 △2,870 / △134.6% | -8,770 △3,767 / △75.3% | -4,099 +4,671 / +53.3% | -13,174 △9,075 / △221.4% | - |
| 財務CF (百万円) | 438 | 1,659 +1,221 / +278.8% | 3,553 +1,894 / +114.2% | -1,826 △5,379 / マイナス転換 | 8,769 +10,595 / プラス転換 | - |
| フリーCF (百万円) | 789 | -1,229 △2,018 / マイナス転換 | -4,160 △2,931 / △238.5% | 1,105 +5,265 / プラス転換 | -8,223 △9,328 / マイナス転換 | - |
1.会社予想と実績
2022年3月期から2026年3月期は各年度の期首会社予想と通期実績を比較し、2027年3月期は最新通期会社予想を掲載しています。
| 指標 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) | 24,859 | 25,389 | 102.1% | 27,500 | 30,250 | 110.0% | 35,200 | 38,236 | 108.6% | 44,000 | 44,537 | 101.2% | 52,000 | 52,651 | 101.3% | 72,000 | — | 最新予想 |
| 営業利益 (百万円) | 2,200 | 2,251 | 102.3% | 2,600 | 3,116 | 119.8% | 3,750 | 4,712 | 125.7% | 5,750 | 4,742 | 82.5% | 6,500 | 5,326 | 81.9% | 6,500 | — | 最新予想 |
| 経常利益 (百万円) | 1,934 | 2,103 | 108.7% | 2,450 | 3,050 | 124.5% | 3,550 | 4,606 | 129.7% | 5,650 | 4,712 | 83.4% | 6,400 | 5,196 | 81.2% | 6,180 | — | 最新予想 |
| 親会社株主帰属純利益 (百万円) | 2,113 | 2,320 | 109.8% | 1,700 | 2,076 | 122.1% | 2,400 | 3,155 | 131.5% | 3,850 | 3,392 | 88.1% | 4,450 | 3,461 | 77.8% | 4,200 | — | 最新予想 |
| EPS(分割調整後) (円) | 45.56 | 50.03 | 109.8% | 33.86 | 40.64 | 120.0% | 46.25 | 60.68 | 131.2% | 73.72 | 64.93 | 88.1% | 85.14 | 66.46 | 78.1% | 80.94 | — | 最新予想 |
2.達成・未達理由
設備投資による生産量拡大と販売先確保、ECチャネルでの販売強化が寄与しました。自社生産比率の上昇や生産性改善が原価率を押し下げ、経常利益まで予想を超過。繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額も最終利益を押し上げ、全指標を達成しました。
既存工場の設備更新・改良に加え、ニットービバレッジの取得で生産能力を拡大し、栃木工場の新倉庫稼働で物流も強化。原材料・エネルギー価格上昇の逆風を増産・販売拡大と生産性向上で吸収し、全指標が期首予想を上回りました。
自社飲料工場の稼働率向上で生産量が拡大し、ニットービバレッジとのシナジー最大化とEC/D2Cの取り組みも寄与しました。売上高26.4%増に対して営業利益は51.2%増と利益成長が上回り、期首計画を全指標で大きく超過しました。
御殿場工場の立ち上げとM&Aで増産・販売拡大が進み、売上は計画を上回りました。一方、原材料・資材価格などのコスト高に加え、新工場・設備投資に伴う減価償却負担が増加。EBITDAは12.3%増でも営業利益は0.6%増に留まり、利益計画には届きませんでした。
M&Aによる生産能力獲得、獲得拠点のボトル内製化、販売先拡大で売上は計画を超えました。一方、原材料・資材価格の高止まりに加えて原料茶葉価格が高騰し、価格改定は期中対応となりました。大型設備投資に伴う償却負担や支払利息増加もあり、営業利益以下は期首計画を下回りました。
Q1はNビバレッジの新ライン、群馬ビバレッジのフル稼働、茶葉価格上昇に対応した価格改定、物流効率化、自動販売機チャネル参入が寄与し、売上高29.5%増・営業利益28.7%増。通期予想は据え置かれています。
進捗率はQ1実績÷通期会社予想の単純計算で、季節性や利益計上時期は考慮していません。
3.事業セグメントの自信度
現在の報告セグメントは「ドリンク・リーフ事業」の単一セグメントです。2022~2024年は同事業が主要事業で他セグメントの重要性が乏しいため詳細を省略し、2025年以降は単一セグメントと明記されています。廃止・統合された報告セグメントはありません。
ドリンク・リーフ事業
自社飲料各工場に対する設備投資による生産量の拡大及び販売先の確保に努めてまいりました。
増産と販路確保を同時に進め、利益成長へつなげた。
ニットービバレッジ株式会社の株式取得などのM&Aによる生産能力の獲得、栃木工場内の新倉庫稼働などの物流拠点の見直し、EC/D2Cモデルへのチャレンジに取り組んでまいりました。
M&A・物流・D2Cを同時展開し、成長投資を加速。
自社飲料各工場の工場稼働率向上による生産量の拡大及び販売先の確保に努めてまいりました。
稼働率向上が大幅増収増益へ直結。
御殿場工場の早期フル生産化への取り組みや新たなM&Aを通じた生産量の拡大及び販売先の確保に努めてまいりました。
新工場とM&Aで供給能力の拡張を継続。
M&Aにより獲得した生産拠点のボトル内製化などの収益性向上策やEC/D2Cモデルへのチャレンジを進めてまいりました。
規模拡大だけでなく買収拠点の採算改善にも着手。
Nビバレッジ株式会社における新ラインの稼働や2026年1月に取得した生産拠点(群馬ビバレッジ株式会社)のフル稼働などを通じた生産量の拡大を図るとともに、販売先の確保に努めてまいりました。
新ライン・M&A拠点・新販路が同時に売上へ寄与。
新ラインとM&A拠点の稼働、自動販売機チャネルへの参入まで成長施策が同時進行し、Q1は29.5%増収・28.7%営業増益。利益率も通期計画を上回る水準でスタートしています。
4.最新予想信頼度
Q1は売上高17,414百万円、営業利益1,951百万円で、売上の単純進捗24.2%に対し営業利益は30.0%まで進捗しました。営業利益率は約11.2%と通期計画の約9.0%を上回り、利益面には一定のバッファがあります。
進捗率はQ1実績÷通期会社予想の単純計算です。
達成できると判断する理由
- Q1営業利益は通期予想の30.0%まで進み、営業利益率約11.2%は通期計画約9.0%を上回っています。
- Nビバレッジの新ラインと群馬ビバレッジのフル稼働により、前年同期より生産能力が拡大しています。
- 茶葉価格高騰に対応した価格改定の浸透と物流効率改善が進み、原価上昇への対策が利益に反映され始めています。
- 2026年4月からSDネクスト等5社を連結し、自動販売機という新たな直接販売チャネルが通期で寄与します。
- 飲料需要の繁忙期となる夏季を含む第2四半期が残っており、Q1売上進捗24.2%だけで未達と判断する局面ではありません。
達成できないと判断する理由
- 通期売上計画は前期比36.7%増に対し、Q1の増収率は29.5%。残り9か月ではQ1以上の成長加速が必要です。
- 原料茶葉を含む原材料・資材価格の上昇が続いており、価格改定がコスト上昇に追いつかなければ利益率が低下します。
- SDネクスト等の取得でのれんが増加し、Q1ののれん償却額も増えています。統合コストや期待したシナジーの遅れは下振れ要因です。
- 設備投資・M&Aに伴って借入金が増加し、Q1は支払利息・支払手数料の増加で経常利益の伸び率が営業利益を下回りました。
- 新ラインや取得工場のフル稼働を前提とする高成長計画のため、生産トラブル、物流制約、夏季天候などが販売量に影響する可能性があります。
収益計上時期の見方
飲料事業は夏季の気温・天候による需要変動を受けやすく、過年度の開示でも長雨や夏季の気温低下が業界需要の逆風として挙げられています。Q1は4~6月で、盛夏の7~9月はQ2に含まれるため、Q1の単純進捗率を4倍して通期を推計するのは適切ではありません。一方で高温が想定を下回る場合は販売数量の下振れ要因となります。
総合判断
現時点では、営業利益・経常利益・純利益の達成可能性は高め、売上高は達成可能だがQ2以降の成長加速が条件と判断します。 Q1の利益進捗は良好で、新ライン、群馬ビバレッジ、自動販売機チャネルという追加成長源もあります。ただし売上72,000百万円は前期比36.7%増という高い目標であり、夏季需要を取り込みながら新設備・M&A拠点を計画どおり稼働させることが必要です。今後はQ2売上成長率、営業利益率、茶葉価格改定の効果、借入金と金利負担を重点確認します。
株式会社ライフドリンク カンパニー
最新中期経営計画分析
「Max生産 Max販売」の進化/深化| 生産能力増強 × M&A × 内製化 × 自販機D2C
① 企業が掲げる目標業績数字
生産数量 1.25億箱 FY2025:0.73億箱
売上高 800億円 FY2025:445億円
営業利益 120億円 FY2025:47億円
営業利益率 15.0% FY2025:10.6%
EBITDA 160億円 FY2025:65.6億円
| 中期KPI | FY2025実績 | FY2026原計画 | FY2027原計画 | FY2028原計画 | FY2029目標 |
|---|---|---|---|---|---|
| 生産数量 | 73百万箱 | 84百万箱 | 100百万箱 | 110百万箱 | 125百万箱 |
| 売上高 | 445億円 | 520億円 | 610億円 | 690億円 | 800億円 |
| 営業利益 | 47.4億円 | 65億円 | 76億円 | 93億円 | 120億円 |
| 営業利益率 | 10.6% | 12.5% | 12.5% | 13.5% | 15.0% |
| EBITDA | 65.6億円 | 86億円 | 105億円 | 122億円 | 160億円 |
中計に対する現在地 ― FY2026実績
| 指標 | 中計FY2026計画 | FY2026実績 | 計画差 | 評価 |
|---|---|---|---|---|
| 生産数量 | 84百万箱 | 83百万箱 | ▲1百万箱 | 概ね計画線 |
| 売上高 | 520億円 | 526.5億円 | +1.3% | 計画超過 |
| 営業利益 | 65億円 | 53.3億円 | ▲18.1% | 利益面は計画未達 |
| 営業利益率 | 12.5% | 10.1% | ▲2.4pt | 利益率改善が課題 |
| EBITDA | 86億円 | 75.3億円 | 約▲12% | 中計原計画を下回る |
FY2027 ― 原計画から事業構造が大きく変化
| 指標 | 中計原計画 | 最新会社予想 | 差異 |
|---|---|---|---|
| 生産数量 | 100百万箱 | 100百万箱 | 原計画通り |
| 売上高 | 610億円 | 720億円 | +110億円 / +18.0% |
| 営業利益 | 76億円 | 65億円 | ▲11億円 / ▲14.5% |
| 営業利益率 | 12.5% | 9.0% | ▲3.5pt |
| EBITDA | 105億円 | 100億円 | ▲5億円 |
最大の構造変化は、中計策定後に本格参入した自動販売機事業。 FY2027会社予想では、自販機事業を除く売上高は610億円で、 これは中計原計画と同額。 一方、自販機を除く営業利益予想は64億円、EBITDAは93億円であり、 飲料製造を中心とする既存事業の収益性も中計策定時の想定を下回っている。
最新1Q ― FY2027通期計画の進捗
売上高 174.14億円 前年同期比 +29.5%
営業利益 19.51億円 前年同期比 +28.7%
EBITDA 27.20億円 前年同期比 +33%
生産数量 25.5百万箱 前年同期比 +21%
| 指標 | 1Q実績 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 174.14億円 | 720億円 | 24.2% |
| 営業利益 | 19.51億円 | 65億円 | 30.0% |
| 当期純利益 | 11.05億円 | 42億円 | 26.3% |
| EBITDA | 27.20億円 | 100億円 | 27.2% |
| 生産数量 | 25.5百万箱 | 100百万箱 | 25.5% |
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
Nビバレッジをフル生産化
500ml水飲料の新ラインを2026年4月に稼働。 年間約3百万箱の能力増強を行い、 最新1Qでは既にフル生産・販売先確保まで完了。 自動倉庫もFY2027下期に稼働する計画。
御殿場工場に第2ライン
500ml飲料ラインを増設し、 年間約8百万箱の能力を追加。 FY2027下期稼働予定で、 最新1Qでは建屋完成・設備搬入・試運転まで進んでいる。
群馬ビバレッジを大型拠点化
2026年1月取得の群馬工場を増強。 1号ラインを600BPMから900BPMへ引き上げ、 ボトル内製化を進めることで 生産能力と原価競争力を同時に高める。
群馬2号ラインを高効率化
従来の休止ライン再稼働案から、 新設のアセプティック充填ラインへ計画を変更。 自動倉庫と合わせ89億円を投資し、 FY2028に年間約6百万箱の追加能力を目指す。
岩手工場を更新
老朽設備を更新し、年間約8百万箱の能力を追加。 FY2028下期稼働予定。 最新1Qでは設備選定を終え、新建屋工事を開始している。
内製化・物流自動化で利益率改善
PETボトル内製化、自動倉庫、 無人搬送設備等を活用。 外部調達費・物流費・人員負担を減らし、 生産数量の増加を営業利益率改善へつなげる。
「Max販売」をD2Cへ拡張
従来のスーパー・ドラッグストア等へのPB・NB供給に加え、 Amazon・楽天等のECを拡大。 「OZA SODA」や「彩茶」など自社商品を直接販売し、 販路を多層化する。
自販機を新たな収益柱へ
スキマデパート事業を2026年4月に取得し、 ポッカサッポロの自販機事業も2026年10月に承継予定。 自社商品と他社商品を組み合わせるミックス機を軸に、 2030年3月期に営業利益10億円超を目指す。
自販機PMIで採算改善
ロケーションの選別、合理的な価格設定、 キャッシュレス対応、ルートセールスの採用・育成を進める。 ポッカサッポロ承継事業では不採算ロケの撤退も含めて ビジネスモデルを再構築する。
茶葉を川上から確保
LDアグリを設立して鹿児島・知覧で荒茶工場と茶畑を運営。 茶葉価格高騰に対し、 調達量・価格の安定化と生産性向上を狙い、 FY2028頃からの利益貢献を目指す。
成長投資 ― 中計290億円から353億円へ拡大
| 投資対象 | 最新投資総額 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 既存工場・岩手 | 82億円 | ライン更新、年間+8百万箱 |
| 御殿場工場 | 66億円 | 第2ライン、年間+8百万箱、省人化 |
| Nビバレッジ | 59億円 | 水飲料ライン増設、ボトル内製化、自動倉庫 |
| Oビバレッジ | 7億円 | 日田・山中湖工場の内製化等 |
| 群馬ビバレッジ | 139億円 | 能力増強、内製化、新ライン、自動倉庫 |
| 合計 | 353億円 | 中計策定時290億円から+63億円 |
※群馬ビバレッジの投資には最大29億円の大規模成長投資補助金を活用予定。 補助金を考慮した実質的な投資額は約324億円となる計算。
財務面 ― 成長投資に伴うレバレッジ上昇
純有利子負債EBITDA倍率 2.5倍 設備投資拡大
純有利子負債EBITDA倍率 3.4倍 前期末比 +0.9倍
有利子負債 321.46億円 前期末から約92億円増
③ 会社が開示する主な達成リスク
PETボトル原料のレジン、段ボール、キャップ、茶葉、 工場で使用する電力等の価格が継続的に上昇した場合、 製造原価が上昇する。 コスト増を販売価格へ十分転嫁できない場合、 中計が目指す営業利益率15%の達成に影響する可能性がある。
清涼飲料は夏場に需要が増え、冬場に減少する季節性がある。 冷夏や異常気象では需要が計画を下回る可能性があるほか、 地震等の災害で工場・物流網が停止すれば 生産・販売にも影響する。
中計は1.25億箱までの増産を前提としているため、 新ラインの立ち上げ遅延や設備の長期停止は計画達成へ直接影響する。 会社は定期点検と全国の複数工場・委託工場でリスクを分散している。
生産能力の取得・増強をM&Aと設備投資に大きく依存する。 買収後のPMIや設備稼働が計画通り進まず、 想定したシナジー・投資効果を得られない場合、 業績や財政状態へ影響する可能性がある。
2026年3月期有価証券報告書でも有利子負債依存度をリスクとして開示。 その後も成長投資やM&Aにより借入が増えている。 金利上昇や金融機関の融資姿勢変化は、 支払利息・資金調達へ影響する可能性がある。
一部借入契約には純資産維持や経常利益確保等の 財務制限条項が付されている。 業績が大幅に悪化して条項へ抵触した場合、 一括返済を求められる可能性が会社から開示されている。
工場の増産、自動倉庫、自販機ルートセールスなど 事業規模拡大には人財確保が必要。 採用競争や賃金上昇によって人件費が想定以上に増えれば、 利益率改善を阻害する可能性がある。
異物混入、食中毒、表示不良等が発生した場合、 回収・対応費用だけでなくブランド信用や受注にも影響する。 大量生産モデルを拡大するほど品質管理は重要となる。
達成可能性の分析
中計策定時のFY2029売上目標は800億円だが、 FY2027の最新会社予想だけで既に720億円まで拡大する。 自販機事業の取得によって売上規模は当初想定より速く成長しており、 トップラインだけを見ると800億円はかなり近い位置にある。
一方、FY2027営業利益予想は65億円で、 中計原計画76億円を下回る。 FY2029の120億円には残り55億円、 さらに営業利益率をFY2027の約9%から15%へ 大きく引き上げる必要がある。
したがって中計達成の核心は、 「Max生産」で売上を増やすことではなく、 その増産を「内製化・物流自動化・工場稼働率・価格改定」によって 高収益へ変換することにある。 FY2026に一度利益率が中計想定を下回っただけに、 FY2027~FY2028の利益率回復は特に重要である。
自販機事業は短期的にはグループ売上高を大きく押し上げる一方、 PMI初期段階では利益貢献が限定的。 しかし会社は2030年3月期に同事業だけで営業利益10億円超を目標としており、 ロケーション選別、価格改定、ミックス機化、 自社製品比率上昇などが進めば、 中計後半の新たな利益ドライバーになる可能性がある。
最新1Qでは営業利益が通期計画の30%まで進捗し、 Nビバレッジ・御殿場・群馬などの成長投資も概ね計画通り。 短期のFY2027目標65億円に対しては順調なスタートと評価できる。 ただし、2029年目標120億円を評価するには 「営業利益率が10%前後から再上昇するか」を 数四半期にわたり確認する必要がある。
今後の最重要チェックポイントは、 ①FY2027営業利益65億円を達成できるか、 ②御殿場第2ラインを予定通り稼働できるか、 ③群馬工場の内製化・能力増強で原価率が改善するか、 ④自販機事業の営業利益が拡大するか、 ⑤純有利子負債EBITDA倍率がピークアウトするか、 ⑥営業利益率がFY2028の13.5%・FY2029の15%へ近づくか の6点となる。
※中期経営計画のFY2026~FY2029数値は2025年7月30日公表時点の原計画です。
※FY2027会社予想は2026年5月15日公表値で、2026年8月13日の1Q発表時点でも変更されていません。
※CAGR、進捗率、計画差等の一部数値は会社公表値を基に単純計算しています。
※成長投資353億円は最新1Q資料の投資計画総額であり、
中計策定時の290億円からその後の追加投資を反映した数値です。
※本コンテンツは企業開示資料の整理・分析を目的とするもので、
特定の投資行動を推奨するものではありません。
・株式会社ライフドリンク カンパニー 「新中期経営計画策定に関するお知らせ」2025年7月30日
・株式会社ライフドリンク カンパニー 「2026年3月期 決算補足説明資料」2026年5月15日
・株式会社ライフドリンク カンパニー 「2026年3月期 有価証券報告書」2026年6月24日
・株式会社ライフドリンク カンパニー 「2027年3月期 第1四半期決算補足説明資料」2026年8月13日

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