| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 45,815 | 58,061 +12,246 / +26.7% | 65,018 +6,957 / +12.0% | 67,544 +2,526 / +3.9% | 61,271 △6,273 / △9.3% | 61,600 +329 / +0.5% |
| 営業損益 | 4,401 | 8,764 +4,363 / +99.1% | 11,398 +2,634 / +30.1% | 11,014 △384 / △3.4% | 3,707 △7,307 / △66.3% | 6,000 +2,293 / +61.9% |
| 経常損益 | 4,346 | 6,443 +2,097 / +48.3% | 5,836 △607 / △9.4% | 9,131 +3,295 / +56.5% | 1,197 △7,934 / △86.9% | 5,000 +3,803 / +317.7% |
| 当期純利益 | 3,277 | 6,439 +3,162 / +96.5% | 5,189 △1,250 / △19.4% | 2,812 △2,377 / △45.8% | 4,314 +1,502 / +53.4% | 2,100 △2,214 / △51.3% |
| EPS | 97.82 | 190.17 +92.35 / +94.4% | 153.53 △36.64 / △19.3% | 83.11 △70.42 / △45.9% | 126.89 +43.78 / +52.7% | 61.66 △65.23 / △51.4% |
| 一株配当金 | 5.00 | 5.00 +0 / ±0.0% | 5.00 +0 / ±0.0% | 5.00 +0 / ±0.0% | 5.00 +0 / ±0.0% | ー |
| 純資産 | 47,382 | 68,433 +21,051 / +44.4% | 81,413 +12,980 / +19.0% | 91,214 +9,801 / +12.0% | 97,720 +6,506 / +7.1% | ー |
| 営業CF | 19,896 | 26,378 +6,482 / +32.6% | 27,946 +1,568 / +5.9% | 30,200 +2,254 / +8.1% | 19,621 △10,579 / △35.0% | ー |
| 投資CF | △31,478 | △18,415 +13,063 / △41.5% | 8,493 +26,908 / △146.1% | △6,749 △15,242 / △179.5% | △7,277 △528 / +7.8% | ー |
| 財務CF | 12,028 | △5,456 △17,484 / △145.4% | △24,603 △19,147 / +350.9% | △13,512 +11,091 / △45.1% | △2,200 +11,312 / △83.7% | ー |
| フリーCF | △11,582 | 7,963 +19,545 / △168.8% | 36,439 +28,476 / +357.6% | 23,451 △12,988 / △35.6% | 12,344 △11,107 / △47.4% | ー |
1.会社予想と実績
| 年度 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主帰属純利益 | EPS | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 2022年3月期 | 43,500 | 45,815 | 105.3% | 2,900 | 4,401 | 151.8% | 1,700 | 4,346 | 255.6% | 800 | 3,277 | 409.6% | 23.87 | 97.82 | 409.8% |
| 2023年3月期 | 50,600 | 58,061 | 114.7% | 4,400 | 8,764 | 199.2% | 3,200 | 6,443 | 201.3% | 3,500 | 6,439 | 184.0% | 104.45 | 190.17 | 182.1% |
| 2024年3月期 | 60,000 | 65,018 | 108.4% | 7,500 | 11,398 | 152.0% | 3,200 | 5,836 | 182.4% | 2,100 | 5,189 | 247.1% | 61.75 | 153.53 | 248.6% |
| 2025年3月期 | 61,400 | 67,544 | 110.0% | 9,700 | 11,014 | 113.5% | 8,000 | 9,131 | 114.1% | 3,800 | 2,812 | 74.0% | 112.56 | 83.11 | 73.8% |
| 2026年3月期 | 57,200 | 61,271 | 107.1% | 3,000 | 3,707 | 123.6% | 2,100 | 1,197 | 57.0% | 4,400 | 4,314 | 98.0% | 129.67 | 126.89 | 97.9% |
| 2027年3月期 | 61,600 | — | 最新予想 | 6,000 | — | 最新予想 | 5,000 | — | 最新予想 | 2,100 | — | 最新予想 | 61.66 | — | 最新予想 |
2.達成・未達理由
外航海運業で新規稼働船が加わり、入渠隻数の減少も利益を押し上げました。ホテルは新型コロナの影響で大幅赤字だった一方、海運の収益改善がこれを吸収し、船舶売却益や雇用調整助成金等も純利益を押し上げ、期初会社予想を大きく上回りました。
タンカー2隻・バルカー3隻の新規稼働と円安が外航海運業を押し上げ、ホテルも入国制限緩和や旅行支援で需要が回復しました。営業段階の伸長に加え、船舶売却益の計上もあり、売上高からEPSまで全指標が期初予想を大幅に超過しました。
外航海運業は新規稼働船・円安・入渠隻数の減少が寄与し、ホテル関連事業も4期ぶりに黒字転換しました。支払利息や為替差損の負担はあったものの、営業利益の上振れと船舶売却益の計上が大きく、純利益・EPSは期初予想の2倍超となりました。
外航海運業は円安などを追い風に高水準を維持し、持分法投資利益の増加も経常利益を押し上げました。一方、親会社株主帰属純利益は、前期のような大規模な船舶売却益がなく、法人税等と非支配株主帰属利益の負担もあり、会社予想3,800百万円に対して2,812百万円にとどまりました。
外航海運業は売却船の稼働減や入渠隻数増の影響を受けつつも、期初セグメント計画を上回りましたが、ホテルは人件費・委託費・食材費・エネルギー費の上昇で赤字化しました。持分法投資利益の減少、支払利息、為替差損、デリバティブ評価損が経常利益を圧迫。船舶売却益10,197百万円で純利益は下支えされたものの、期初予想には僅かに届きませんでした。
外航海運業は次期取得予定船2隻の稼働増と入渠費用・船費の減少を見込み、ホテルは増収ながらコスト高継続で小幅赤字、不動産は取得物件の改修・減価償却負担を織り込みます。第1四半期は売上15,459百万円、営業利益1,077百万円で、会社は通期予想を変更していません。
3.事業セグメントの自信度
外航海運業
タンカー1隻、LNG運搬船2隻、チップ船2隻の新規稼働もあり
新規稼働と入渠減で利益が大幅増。船隊拡充の効果が明確に出ました。
タンカー2隻、バルカー3隻の新規稼働、および円安の影響もあり
増収増益が加速し、主力事業への自信は強い状態です。
タンカー1隻の新規稼働のほか、円安進行の影響もあり
セグメント利益は1百億円を超え、期間中のピーク圏となりました。
前連結会計年度に売却した5隻の稼働減はありましたが
減船影響を抱えながら利益水準を維持しており、強さと慎重さが併存しました。
売却した船舶の稼働減、連結子会社1社の連結範囲からの除外もあり
入渠隻数増による船費負担も重なり、セグメント利益が大きく低下しました。
前年同四半期と比べ入渠隻数の増加に伴う船費の増加もあり
Q1は減益ですが、通期では入渠費用減と船費減による回復を計画しているため中立と判断します。
ホテル関連事業
1年を通して大変厳しい状況が続きました
コロナ禍で宿泊・宴会需要が低迷し、大幅赤字となりました。
需要は回復基調に転じ
旅行需要の回復で損失は縮小したものの、黒字化前の段階でした。
4期ぶりに黒字転換しました
需要回復が利益に結び付き、収益正常化への自信が高まりました。
営業費用が増加したため
売上は伸びたものの、人件費などの費用増で利益が縮小しました。
ホテル関連事業損失は280百万円
需要は堅調でもコスト上昇を吸収できず、再び赤字となりました。
人件費等の営業費用の増加もあり
Q1は213百万円の損失。通期も100百万円の損失予想で慎重姿勢が続きます。
不動産賃貸業
今後とも安定的な収益確保を目指していきます
高い利益率のストック収益を継続し、安定性を重視する姿勢です。
今後とも安定的な収益確保を目指していきます
売上・利益とも小幅増で、安定収益源として推移しました。
今後とも安定的な収益確保を目指していきます
稼働を維持しながら高い利益率を確保しました。
今後とも安定的な収益確保を目指していきます
利益率は低下しましたが、安定収益の位置付けは維持されています。
当面は稼働率が低水準で推移する見込みです
新規取得物件の改修等で、翌期にかけて収益負担を見込む慎重な表現へ変化しました。
前期取得物件の稼働増により
増収となった一方、減価償却費増で利益率は低下。改善途上と判断します。
4.最新予想信頼度
達成できると判断する理由
- 第1四半期売上高15,459百万円は通期予想の25.1%、上期予想30,000百万円の51.5%で、売上は計画線上です。
- 営業利益1,077百万円は上期予想1,800百万円の59.8%、経常利益1,670百万円は上期予想2,700百万円の61.9%まで進み、上期利益計画には余裕があります。
- 会社は第1四半期決算時点で通期予想を据え置いています。外航海運業では、通期に次期取得予定船2隻の稼働増、入渠費用の減少、売船による船費減少を見込みます。
- 第1四半期の親会社株主帰属純利益899百万円は、通期予想2,100百万円の42.8%に達しており、上期純利益予想700百万円は既に上回っています。
達成できないと判断する理由
- 通期営業利益6,000百万円に対する単純進捗は18.0%にとどまり、上期予想1,800百万円から逆算すると下期に4,200百万円の営業利益が必要です。外航海運業のコスト正常化が計画どおり進むことが重要です。
- ホテル関連事業はQ1で213百万円の損失を計上し、通期予想も100百万円の損失です。人件費・物価・人員確保コストの上昇が続けば、全社営業利益の回復を抑える可能性があります。
- 不動産賃貸業は増収でも減価償却費負担が増えており、通期では80百万円の損失を見込みます。新規取得物件の改修・稼働率改善の進み方が収益を左右します。
- Q1純利益には船舶売却益913百万円が含まれるため、42.8%という単純進捗を本業の稼ぐ力としてそのまま評価することはできません。
総合判断:売上高と上期利益計画は達成可能性が高い一方、通期営業利益6,000百万円の達成には下期の外航海運業で入渠関連費用・船費が計画どおり低下し、取得予定船の稼働寄与が表れることが必要です。ホテルのコスト増も残るため、最新予想の信頼度は「中立」と判断します。上記進捗率は通期会社予想に対する第1四半期実績の単純計算で、収益計上時期や船舶の入渠・売却時期は調整していません。
中長期経営戦略・業績目標分析
基準日:2026年8月17日 | 最新有価証券報告書・第1四半期決算を反映
01 最新経営方針の位置付け
独立した中期経営計画
非開示3カ年・5カ年といった固定期間の売上高・利益・ROE等の 中期数値目標は公表していない。
中長期戦略の中心
船隊の拡充・新鋭化外航海運を中核に、市況と顧客ニーズを見極めながら新造船を投入。 老齢船の処分を進め、船隊構成の若返りと競争力向上を図る。
収益安定化策
中長期傭船保有・運航する多様な船舶を主として中長期契約で貸船し、 海運市況の変動を受けながらも比較的安定した収益基盤を構築する。
事業ポートフォリオ
海運+ホテル+不動産海運に加え、ホテル関連事業と不動産賃貸事業を展開。 非海運部門の収益安定化によってグループ全体の業績変動を抑える。
02 企業が掲げる目標業績数字
| 指標 | 2026年3月期実績 | 2027年3月期会社予想 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 61,271百万円 | 61,600百万円 | +0.5% |
| 営業利益 | 3,707百万円 | 6,000百万円 | +61.9% |
| 経常利益 | 1,197百万円 | 5,000百万円 | +317.4% |
| 親会社株主帰属純利益 | 4,314百万円 | 2,100百万円 | ▲51.3% |
| 営業利益率 | 約6.1% | 約9.7% | 約3.6pt改善 |
※上記は「中期経営計画の目標値」ではなく、現時点で会社が開示している 2027年3月期の単年度業績予想。固定的な中期売上高・利益・ROE目標は開示されていない。
03 実質的な中期ロードマップ
将来の荷動きや顧客ニーズに適合した船種を順次投入し、 老齢船を売却することで船隊の若返りを進める。 船隊の質と規模を高め、国際競争力を強化する。
重要な設備投資として外航海運部門で新造船4隻を計画。 建造期間は2024年8月から2028年4月までを予定しており、 中長期戦略を具体化する最大の投資案件となっている。
船舶を主として中長期の傭船契約で運用。 スポット市況への依存を抑えつつ、安定的なキャッシュフローと 事業基盤の維持・向上を図る。
次世代燃料や環境対応設備の検討を進め、 脱炭素化への対応を船隊更新と一体で進める。 2026年7月には7,000台積みLNG二元燃料自動車運搬船の竣工も公表している。
インバウンド・国内宿泊需要を取り込みつつ、 人員確保、販売チャネル・市場の拡大、収益性を重視した運営を推進。 人件費や各種運営コスト上昇への対応も進める。
不動産では保有物件の価値維持・向上と安定収益の確保を進める。 グループ全体では人材確保・育成、リスク管理、内部統制、 コンプライアンスの強化を継続する。
2026年3月末までの支払済額:約45.9億円
建造期間:2024年8月~2028年4月予定
増加能力:約65.5万重量トン
資金調達:借入金および自己資金
04 2027年3月期 第1四半期の進捗
| 指標 | 第1四半期実績 | 通期予想 | 単純進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,459百万円 | 61,600百万円 | 約25.1% |
| 営業利益 | 1,077百万円 | 6,000百万円 | 約18.0% |
| 経常利益 | 1,670百万円 | 5,000百万円 | 約33.4% |
| 親会社株主帰属純利益 | 899百万円 | 2,100百万円 | 約42.8% |
海運事業
売上高12,775百万円、セグメント利益1,269百万円。 売上高は前年同期並みだった一方、 入渠する船舶の増加などで費用が増え、利益は前年同期比で減少した。
ホテル関連事業
売上高2,469百万円。 人件費をはじめとする営業費用増加により、 セグメント損失213百万円となった。
売上高は通期計画の約25%と概ね四半期相当まで進んだ一方、 営業利益の進捗は約18%にとどまる。 2027年3月期に会社が想定する営業利益率は約9.7%だが、 第1四半期は約7.0%であり、 今後の利益率回復が通期達成の重要条件となる。
ただし会社は第1四半期決算時点で、為替や営業損益の不確実性を考慮しつつも 通期業績予想を変更していない。
05 中長期の非財務目標
女性管理職比率
30%2028年3月31日までの達成を目標。 直近開示実績は16.7%で、人材多様性を中長期の経営基盤強化策としている。
環境・安全
次世代船への移行次世代燃料・省エネルギー設備への対応、 安全運航・高品質な船舶管理を継続し、 海運事業の競争力と持続可能性を高める。
06 目標達成上の主なリスク
海運部門では米ドル建て収入・費用が多い一方、 円建て費用も存在する。円高進行や資産・負債の通貨構成によって 損益が変動する可能性がある。
大規模な新造船投資では銀行借入を活用する。 変動金利部分の金利上昇は支払利息を増やし、 大型投資による収益拡大効果を圧迫する可能性がある。
米国の通商・経済政策、中国経済、欧州情勢、 インフレや金融政策などによって世界の荷動きや船舶需要が変動し、 海運事業の収益に影響する。
紛争や政治情勢、航路の混乱などが船舶運航や輸送コスト、 世界の物流量に影響する可能性がある。
衝突、座礁、油濁などの重大事故が発生すれば、 損害賠償、運航停止、信用低下などを通じて業績へ大きな影響を及ぼす可能性がある。
人手不足による人件費上昇、物価高、インバウンド需要の変動が ホテルの採算性を悪化させるリスクがある。 第1四半期では実際に営業費用増加が利益を圧迫した。
船舶やホテル、不動産など多額の固定資産を保有するため、 市況や事業計画が悪化した場合には減損損失が発生する可能性がある。
約754億円の船舶投資は将来収益の拡大要因である一方、 建造コスト、資金調達、為替、金利、市況が想定から外れた場合、 投資回収に影響する可能性がある。
07 達成可能性を見るポイント
同社は売上高・利益・ROEなどを数年後に固定するタイプの中期経営計画を採用していない。 一方で、2028年4月までに計画する4隻・約754億円の船舶投資は、 実質的には明確な複数年成長ロードマップと見ることができる。
成功の鍵は、新造船投入による収益力向上を、 中長期傭船契約による安定収益へ確実につなげられるかにある。 そのため、単純な売上高よりも、営業利益率、新造船の稼働状況、 傭船契約の安定性、借入金利・為替の動きを重視して確認したい。
08 要約
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 中期経営計画 | 独立した計画は非開示 |
| 2027年3月期売上高 | 61,600百万円 |
| 2027年3月期営業利益 | 6,000百万円、前期比+61.9% |
| 中長期成長策 | 船隊の拡充・新鋭化、中長期傭船、環境対応船への移行 |
| 大型投資 | 新造船4隻、約754.2億円、2028年4月までを予定 |
| 非海運部門 | ホテルの採算改善、不動産の安定収益化 |
| 第1四半期の焦点 | 売上進捗25.1%に対し営業利益進捗18.0%。利益率回復が課題 |
| 最重要モニタリング項目 | 営業利益率、新造船稼働、為替、金利、ホテル採算 |
- 明海グループ株式会社「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」2026年7月9日
- 明海グループ株式会社「第172期 有価証券報告書」2026年6月24日
- 明海グループ株式会社「2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年7月29日
- 明海グループ株式会社「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」2026年5月14日
- 明海グループ株式会社「海運業」事業紹介・公式ウェブサイト

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