YCPホールディングス 9257 東証G
YCP Holdings (Global) Limited|マネジメント・サービス、専門ソリューション、ペットケア・戦略投資をアジア中心に展開するプロフェッショナルファーム。
※2026年8月4日時点の情報
事業内容
2026年8月4日の時価総額は約121億円。 同日の終値は542円で、2026年3月31日時点の発行済株式総数 22,349,092株を基準に算出した。同日は前日比80円高のストップ高終値となった。
グループは2011年8月に事業を開始し、2021年にシンガポールへ持株会社 YCP Holdings (Global) Limitedを設立した。持株会社所在地は20 Collyer Quay #12-06, Singapore、 グループ代表者は石田裕樹、決算期は12月。東京証券取引所グロース市場の外国株としてJDRを上場し、 連結財務諸表はSFRS(I)及びIFRSに基づく。2025年12月31日時点のプロフェッショナル数は 703名、投資先を含む総社員数は970名。
2025年12月期は売上収益16,552百万円、営業利益1,243百万円、 税引前利益1,131百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益626百万円。 2026年12月期第1四半期は売上収益4,973百万円、営業利益73百万円、 親会社帰属四半期損失72百万円だった。通期会社予想は売上収益 20,697百万円、営業利益1,365百万円、 親会社帰属当期利益873百万円で据え置かれている。
マネジメント・サービス|戦略策定からPMO・M&A実行まで
マネジメント・サービス 業績推移
売上高とセグメント損益。4事業を共通縮尺で表示
単位:百万円(正の領域は8,000百万円、負の領域は800百万円を上限とする共通縮尺)
マネジメント・サービスは、企業の戦略策定、市場参入、事業計画、M&A、企業変革を対象とする。提案段階にとどまらず、実行可能な事業計画への落とし込みとPMO機能による実行支援までを担う。
サービスはアドバイザリー、プロジェクト・マネジメント・オフィス、トランザクション支援で構成される。クライアント企業の経営課題を地域別・業界別の知見と結び付ける。
グループは2011年8月に事業を開始した。2021年にシンガポールの持株会社へグループ統括機能を移し、東京証券取引所へJDRを上場した。
2025年12月末のプロフェッショナル数は703名で、投資先を含む総社員数は970名だった。地域別の人員配置と採用進捗がサービス供給力を左右する。
2021年12月期の売上高は4,545百万円、セグメント利益は1,275百万円だった。利益率は28.1%で、5期の中で最も高い。
2022年12月期は売上高5,117百万円、利益1,217百万円だった。売上高は増加した一方、利益は58百万円減少した。
2023年12月期は売上高6,283百万円、利益1,261百万円だった。利益率は20.1%で、売上規模の拡大に対して利益率は2021年12月期を下回った。
2024年12月期は売上高6,383百万円、利益1,243百万円だった。売上高は100百万円増加し、利益は18百万円減少した。
2025年12月期は売上高7,085百万円で前期比20.6%増、利益1,155百万円で同6.1%減となった。会社は各地域のリーダーシップ強化と採用が増収に寄与した一方、採用費やオフィス移転費を計上したと説明している。
地域別には日本、東南アジア、グレーターチャイナが増収をけん引した。インドは前年の高い比較基準や為替換算の影響を受けた。
2026年12月期第1四半期は売上高1,876百万円、セグメント利益177百万円だった。四半期利益率は9.4%で、2025年12月期通期の16.3%を下回った。
FY2026-FY2028中期計画では、マネジメント・サービスをオーガニック成長の中核に置く。追加M&Aも計画外の上振れ要素として検討対象に含める。
業績確認では売上高だけでなく、プロフェッショナル数、地域別人員、採用費、オフィス費用、セグメント利益率を同時に追う必要がある。人員増加が売上へ転化する時期とコスト先行期間の差が四半期利益率に表れる。
プロフェッショナル・ソリューション|DX・サプライチェーン・OX
プロフェッショナル・ソリューション 業績推移
売上高とセグメント損益。4事業を共通縮尺で表示
単位:百万円(正の領域は8,000百万円、負の領域は800百万円を上限とする共通縮尺)
プロフェッショナル・ソリューションは、マネジメント・サービスで蓄積した知見を専門領域別の実行サービスへ展開する事業である。2025年末時点ではDX、インタラクティブ、サプライチェーン、サステナビリティ、オペレーション・トランスフォーメーションの5領域を掲げる。
DX領域は、DX戦略の立案、実行、DX人材育成、組織改革を包括的に支援する。戦略策定と実装を分断せず、業務と組織の変革まで対象にする。
インタラクティブ領域は、B2C・B2B、オフライン・オンラインを問わず、クライアントのビジネスゴール達成に必要なマーケティング施策を提供する。マネジメント・サービスの顧客基盤と業界知見を活用する。
サプライチェーン領域は、調達とサプライチェーンのパフォーマンス改善、高品質な管理プロセスの構築を通じて、収益性向上と事業成長を支援する。Consus Globalとの経営統合を事業基盤の一つとする。
サステナビリティ領域は、業界や地域の特性を反映した戦略策定から実行支援までを提供する。企業のサステナビリティ経営を包括的に支援する。
オペレーション・トランスフォーメーションは、事業現場に密着した業務改善と生産性向上を対象とする。2025年10月のRenoir Holdings買収後、同領域が報告内容に加わった。
2021年12月期と2022年12月期は独立した報告セグメントではなかった。両期の個別売上高と損益は決算短信から取得できないため、グラフでは個別開示なしとした。
2023年12月期はサプライチェーン領域が個別開示され、売上高413百万円、セグメント損失2百万円だった。報告開始初年度はほぼ損益均衡だった。
2024年12月期は売上高1,854百万円、セグメント損失546百万円だった。Consusに係るのれんの減損712百万円が損益を押し下げた。
2025年12月期は売上高4,153百万円、セグメント利益267百万円となり、黒字転換した。各領域の拡大とRenoirの連結が売上規模を押し上げた。
2026年12月期第1四半期は売上高1,982百万円、セグメント損失12百万円だった。売上規模はマネジメント・サービスを上回ったが、四半期段階では赤字だった。
中期計画は、マネジメント・サービスで蓄積した知見をソリューションへ横展開し、専門性の高い収益源を増やす方針を示す。追加M&Aもマネジメント・サービスと同様に検討対象である。
確認点は、5領域ごとの売上構成、買収会社の統合費用、のれんの減損、領域別の人員配置、セグメント利益率である。売上の拡大が利益へ転化する速度を四半期ごとに追う必要がある。
プリンシパル投資・ペットケア|動物病院の運営と追加取得
ペットケア 業績推移
売上高とセグメント損益。4事業を共通縮尺で表示
単位:百万円(正の領域は8,000百万円、負の領域は800百万円を上限とする共通縮尺)
ペットケアはプリンシパル投資事業の一領域で、Lifemate Veterinary Groupを中心に動物病院事業を展開する。投資資金だけでなく、経営と運営の支援を加える。
2021年12月期の売上高は706百万円、セグメント利益は24百万円だった。利益率は3.4%だった。
2022年12月期は売上高1,453百万円、利益52百万円となった。売上高は前期比747百万円増加した。
2023年12月期は売上高2,733百万円、利益170百万円だった。売上高は前期比1,280百万円増、利益は118百万円増となった。
2024年12月期は売上高3,056百万円、利益169百万円だった。売上高は増加したが、利益はほぼ横ばいだった。
2025年12月期は売上高3,145百万円、利益200百万円となった。5期連続で売上高が増加し、5期すべて黒字だった。
2025年7月には動物病院2施設を取得した。会社は新病院の買収が同年度の業績に寄与したと説明している。
2026年12月期第1四半期は売上高766百万円、セグメント利益60百万円だった。四半期利益率は7.8%で、2025年通期の6.4%を上回った。
プリンシパル投資事業の中でも、ペットケアは5期の売上高と利益が連続して開示されている。戦略投資より損益の振れが小さい実績となっている。
中期計画では、プリンシパル投資事業をグループ成長の加速手段に位置付ける。ペットケアは既存事業の運営改善と追加投資を組み合わせる。
業績確認では、病院取得後の売上寄与、セグメント利益率、買収対価、のれん、運営拠点数を区別して確認する必要がある。決算短信の報告セグメントはペットケア全体であり、病院別の数値は開示されていない。
ペットケアの連結売上高への寄与は2025年12月期で約19%だった。利益額は200百万円で、同年度の連結営業利益1,243百万円に対して一定の寄与を持つ。
プリンシパル投資・戦略投資|投資先運営とポートフォリオ入れ替え
戦略投資 業績推移
売上高とセグメント損益。4事業を共通縮尺で表示
単位:百万円(正の領域は8,000百万円、負の領域は800百万円を上限とする共通縮尺)
戦略投資はプリンシパル投資事業の一領域で、国内外の飲食事業、シニア向けサービスなどの投資先を含む。投資先に資本、業界知見、経営支援、運営支援を提供する。
2021年12月期の売上高は1,245百万円、セグメント損失は30百万円だった。利益率はマイナス2.4%だった。
2022年12月期は売上高1,840百万円、セグメント利益678百万円へ転換した。5期の中で利益額と利益率が最も高い。
2023年12月期は売上高2,824百万円、利益128百万円だった。売上高は5期の最高値となった一方、利益は前年から550百万円減少した。
2024年12月期は売上高2,798百万円、セグメント損失50百万円だった。売上高はほぼ横ばいでも、損益は赤字へ転じた。
2025年12月期は売上高2,452百万円、利益455百万円となった。シンガポールの飲食事業を売却した影響で売上高は減少したが、セグメント利益は黒字化した。
2026年12月期第1四半期は売上高462百万円、セグメント利益19百万円だった。四半期利益率は4.1%だった。
戦略投資の損益は、投資先の営業成績だけでなく、事業売却、ポートフォリオの入れ替え、評価損益の影響を受ける。マネジメント・サービスの人員連動型収益とは性格が異なる。
2024年12月期にはSOLIAの全株式売却を決定し、同社事業を非継続事業へ分類した。売却益は連結当期利益を大きく押し上げたが、継続事業の営業利益とは分けて読む必要がある。
2025年12月期の連結当期利益は655百万円、親会社帰属利益は626百万円だった。前年のSOLIA売却効果が剥落し、親会社帰属利益は78.8%減となった。
中期計画では、一過性の非資金損益を除いた調整後営業利益を用いて収益力を管理する。投資先売却益などの一時的収益は、原則としてM&Aや経営体質強化へ充当する方針である。
業績確認では、投資先ごとの売上と利益、売却損益、評価損益、のれん、継続事業と非継続事業の区分を分ける必要がある。連結営業利益と当期利益の差が大きい年度は、注記の確認が不可欠となる。
1.会社予想と実績
2022年12月期から2025年12月期は期初の通期会社予想と通期実績を比較。2026年12月期は最新の通期会社予想を掲載しています。
| 年度 | 売上高(売上収益)(千米ドル) | 営業利益(千米ドル) | 経常利益(税引前利益で代替)(千米ドル) | 親会社株主帰属純利益(千米ドル) | EPS(米ドル) | ||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | |
| 2022/12 | 79,624 | 85,559 | 107.5% | 9,686 | 12,628 | 130.4% | 9,715 | 12,337 | 127.0% | 7,791 | 10,391 | 133.4% | 0.40 | 0.52 | 130.0% |
| 2023/12 | 112,073 | 121,778 | 108.7% | 9,402 | 9,116 | 97.0% | 9,089 | 8,931 | 98.3% | 6,079 | 5,478 | 90.1% | 0.29 | 0.25 | 86.2% |
| 2024/12 | 131,409 | 86,290 | 65.7%単純比較 | 10,712 | 353 | 3.3%単純比較 | 10,329 | -84 | -0.8%単純比較 | 6,744 | 18,908 | 280.4%単純比較 | 0.31 | 0.85 | 274.2%単純比較 |
| 2025/12 | 91,826 | 105,734 | 115.1% | 5,868 | 7,942 | 135.3% | 5,642 | 7,223 | 128.0% | 4,002 | 4,001 | 100.0%1千米ドル未達 | 0.18 | 0.18 | 100.0% |
| 2026/12 | 129,412 | — | 最新予想 | 8,537 | — | 最新予想 | 8,451 | — | 最新予想 | 5,458 | — | 最新予想 | 0.24 | — | 最新予想 |
2022年12月期の純利益予想は「当期利益」で開示され、親会社帰属利益の予想は未開示のため、当期利益を比較値として使用しています。
2024年12月期はSOLIAの非継続事業化により、売上・営業利益・税引前利益の実績は継続事業のみ、純利益・EPSは非継続事業を含むため、達成率は単純比較です。
2.達成・未達理由
各年度の期初予想に対する実績差を、決算短信の事業動向から要約しています。
パーソナルケアの新規・リピート顧客増、ペットケアの事業取得、飲食事業の回復とARUKI連結が売上を押し上げました。さらにアイペット株式の公開買付けに伴う4,871千米ドルの非資金利益が利益項目の大幅超過に寄与しました。
Auctusの通年寄与、パーソナルケア・ペットケアの拡大、飲食事業の回復、Consus取得で売上は超過しました。一方、日本・東南アジア・中国のマネジメントサービスが弱く、新規ソリューションの組織再編費用と前年のアイペット関連利益の反動で利益は届きませんでした。
SOLIAを非継続事業に分類したため売上・営業利益・税引前利益は期初予想と単純比較できません。継続事業では中国景気低迷、円安、Consus等ののれん減損が重く、本業利益は大幅未達でした。一方、SOLIA株式売却等による非継続事業利益で純利益・EPSは大幅超過しました。
日本・東南アジアを中心とするマネジメントサービスの拡大、DX・サステナビリティの高成長、Renoir取得によるオペレーショントランスフォーメーション進出が寄与しました。親会社帰属純利益は予想を1千米ドルだけ下回り、実質的には計画線、EPSは計画通りでした。
3.事業セグメントの自信度
各年度で表現が変化した原文コメントをセグメント別に抜き出し、強気・中立・弱気を推定しています。
マネジメントサービス事業
採用・M&Aを軸に強気姿勢が続いたが、最新Q1は先行採用で利益が一時的に弱含み。
採用活動も順調に進めていることから着実な売上拡大を見込んでおります。
コロナ影響の軽減と採用進捗を根拠に増収を想定。
採用活動が順調に進捗していること、さらに、オークタスの連結子会社化に続く新たなM&Aも積極的に検討していることから、着実な売上拡大を見込んでおります。
採用にM&Aを加え、成長手段を拡張。
成長著しいインドにおいてオークタス、コンサスグループとのM&Aを通じた大幅な業容拡大を実現していること、さらに、これらに続く新たなM&Aも積極的に検討していることから、着実な売上拡大を見込んでおります。
「大幅な業容拡大」と表現が強まりました。
Auctus Advisors Private Limited(以下、「オークタス」といいます。)等とのM&Aを通じた業容拡大ならびにパートナー層を中心として優秀な人材の採用が着実に進展していること
M&Aと上位人材の採用を成長の確度として提示。
案件獲得が順調に進展した日本地域で1,384千米ドル(221百万円、44.7%)の増収
売上の手応えは強い一方、積極採用でセグメント利益は減益。
プロフェッショナルソリューション事業
新設・拡張局面。事業立ち上げへの自信は強いが、減損と最新Q1の一時費用で利益の安定性はまだ低い。
2023年12月期第3四半期連結会計期間より新たなセグメントとして報告を開始しました。
Consus取得で立ち上げた段階。
各領域の事業立ち上げが順調に進捗し、一定の収益が見込まれるようになったことから
収益化への自信は示したものの、Consusののれん減損4,500千米ドルを計上。
プロフェッショナルソリューション事業においては各領域の事業立ち上げが順調に進捗していること
DX・サステナビリティの伸長とRenoir取得で成長軸が増加。
オペレーショントランスフォーメーション領域において新たに6,323千米ドル(1,011百万円)の売上収益を創出しました。
売上拡大は鮮明ですが、収益性改善施策の一時費用でセグメント損失。
パーソナルケア領域
顧客基盤拡大で強気が続いた後、2024年にSOLIA売却を決定し投資領域から撤退。
特に「ALOBABY(アロベビー)」及び「AMBiQUE(アンビーク)」の新規顧客増加や既存顧客のリピート率向上
顧客獲得と継続購入の両方に手応え。
特に「ALOBABY(アロベビー)」及び「AMBiQUE(アンビーク)」の新規顧客増加や既存顧客のリピート率向上
円安下でも増収増益を維持。
2024年12月にパーソナルケア領域として展開していた株式会社SOLIAの株式を第三者に譲渡したことにより同領域を非継続事業に分類し
成長継続より資本回収を選び、ポートフォリオから離脱。
ペットケア領域
需要の堅実さと病院M&Aを一貫して強調。最新Q1も増収増益で自信度は高い。
今後もマーケティング施策の拡大や動物病院のM&Aを通じて着実に売上拡大を図ってまいります。
病院取得を成長手段として明確化。
重点領域であるパーソナル領域及びペットケア領域が位置するマーケットは、新型コロナウイルス感染症や為替変動の影響下でも堅実な需要が見込まれる
外部環境に左右されにくい需要を強調。
重点領域であるパーソナルケア領域及びペットケア領域が位置するマーケットは、新型コロナウイルス感染症や為替変動の影響下でも堅実な需要が見込まれる
需要の堅実さを継続して評価。
各病院の運営が堅調に推移したことにより円建て決算ベースの売上収益は前年同期比で214百万円の増収
運営は堅調ですが、移転費用・事業譲渡損で利益は減少。
各病院の運営が堅調に推移したことに加え、2025年7月に東京都大田区で2つの動物病院を運営する会社を取得したことにより
買収効果を含め、Q1は増収増益。
戦略投資領域
コロナ後に強気化したものの、中国景気減速と事業売却を受け、現在は選別投資・ポートフォリオ整理へ。
新型コロナウィルス感染症の影響が大きいため、慎重な見通しを維持しております。
飲食・シニア事業への不確実性を明示。
2023年12月期についても一定の影響が継続するものと見込んでおりますが、過年度と比較して状況の改善が見込まれることから、着実な売上拡大を見込んでおります。
慎重姿勢から回復期待へ。
世界的に旅行需要の回復が続いていることもあり、日本及びアジア各国での着実な売上拡大を見込んでおります。
需要回復を背景に強気化。
中国の景気減速の影響は一定程度見込まれるものの、香港及びシンガポールで展開する飲食事業で店舗の改装やブランドリニューアル等の積極的な投資を行っていること
中国リスクを認識しつつ投資継続。
投資先の成長フェーズに合わせて売却等を含むポートフォリオの整理を行いつつ、大きな成長が見込まれる領域については引き続き積極的な投資を続ける
一律拡大から選別投資へ方針が変化。
4.最新予想信頼度
2026年12月期第1四半期実績と最新通期予想を比較。進捗率は四半期実績÷通期予想の単純進捗率です。
売上は計画線ですが、利益は第1四半期の先行費用からの回復が必要です。売上目標の達成可能性は高め、営業利益・税引前利益・純利益は下期の収益性改善を条件とします。
単純進捗率。季節性や費用計上時期を調整していません。
達成できると判断する理由
- 第1四半期売上は31,096千米ドル、前年同期比34.6%増で、通期会社予想の増収率22.4%を上回りました。
- 売上進捗は24.0%で、暦日ベースの25%に近い水準です。
- Renoir連結によりオペレーショントランスフォーメーション領域が6,323千米ドルの売上を創出し、プロフェッショナルソリューション事業が大幅増収となりました。
- 日本の案件獲得、東南アジアのリーダーシップ強化、ペットケアの病院取得が継続的な成長要因です。
- 会社は第1四半期後も通期予想を据え置いています。
達成できないと判断する理由
- 営業利益進捗は5.3%、税引前利益進捗は4.0%にとどまり、親会社帰属利益は452千米ドルの損失です。
- 採用関連費用、投資検討の外部アドバイザリー費用、収益性改善施策費用が第1四半期利益を圧迫しました。
- 残り9カ月で営業利益8,081千米ドル、親会社帰属利益5,910千米ドルが必要です。
- 前年の残り9カ月実績との比較では、営業利益は約20%、親会社帰属利益は約64%の上積みが必要です。
- 為替、中東情勢、関税・保護主義、M&A後の統合と収益性改善が下振れ要因です。
収益計上時期の見方
会社資料には明確な季節偏重の説明はありません。ただし2025年12月期は、第1四半期の通期実績に対する比率が売上21.8%、営業利益14.9%、税引前利益13.5%、親会社帰属利益9.8%で、利益は後半寄りでした。2026年も先行採用と一時費用が第1四半期に集中しており、後半回復の余地はあります。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2021/12 実績 |
2022/12 実績 |
2023/12 実績 |
2024/12 実績 |
2025/12 実績 |
2026/12 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 8,410 | 11,354+2,944 / +35.0% | 17,271+5,917 / +52.1% | 13,648-3,623 / -21.0% | 16,552+2,904 / +21.3% | 20,697+4,145 / +25.0% |
| 営業損益 | 905 | 1,676+771 / +85.2% | 1,293-383 / -22.9% | 56-1,237 / -95.7% | 1,243+1,187 / +2119.6% | 1,365+122 / +9.8% |
| 経常損益(税引前利益) | 869 | 1,637+768 / +88.4% | 1,267-370 / -22.6% | -13-1,280 / 赤字転換 | 1,131+1,144 / 黒字転換 | 1,352+221 / +19.5% |
| 当期純利益 | 569 | 1,379+810 / +142.4% | 777-602 / -43.7% | 2,991+2,214 / +284.9% | 626-2,365 / -79.1% | 873+247 / +39.5% |
| EPS | 25.46 | 61.70+36.24 / +142.4% | 34.77-26.94 / -43.7% | 133.83+99.06 / +284.9% | 28.01-105.82 / -79.1% | 39.06+11.05 / +39.5% |
| PER | 32.21期末終値 820円 | 11.93期末終値 736円 | 17.20期末終値 598円 | 4.19期末終値 561円 | 30.10期末終値 843円 | 13.882026年8月4日終値 542円 |
| PBR | 3.14期末終値 820円 | 1.94期末終値 736円 | 1.33期末終値 598円 | 0.89期末終値 561円 | 1.30期末終値 843円 | 0.832026年8月4日現在・2026年1Q BPS基準 |
| BPS | 260.91 | 378.81+117.90 / +45.2% | 449.95+71.14 / +18.8% | 633.90+183.94 / +40.9% | 650.32+16.42 / +2.6% | - |
| 純資産 | 5,844 | 8,482+2,638 / +45.1% | 10,228+1,746 / +20.6% | 14,284+4,056 / +39.7% | 14,693+409 / +2.9% | - |
| 営業CF | 1,354 | 1,454+100 / +7.4% | 951-503 / -34.6% | 1,149+198 / +20.8% | 1,517+368 / +32.0% | - |
| 投資CF | -173 | -2,557-2,384 / -1378.0% | -845+1,712 / +67.0% | 2,225+3,070 / 収入転換 | -2,007-4,232 / 支出転換 | - |
| 財務CF | 2,227 | -277-2,504 / 支出転換 | 453+730 / 収入転換 | -514-967 / 支出転換 | -512+2 / +0.4% | - |
| 現金及び現金同等物 | 4,430 | 3,115-1,315 / -29.7% | 3,715+600 / +19.3% | 6,846+3,131 / +84.3% | 5,767-1,079 / -15.8% | - |
2023年12月期の売上収益には、翌期に非継続事業へ分類されたSOLIAの業績が含まれる。 2024年12月期以降の売上収益・営業損益・税引前利益はSOLIAを除く継続事業ベースであり、当期純利益には非継続事業の損益が含まれる。
中期経営計画
FY2026-FY2028中期経営計画|オーガニック成長と追加M&A
2026年2月16日公表の中期経営計画はFY2026からFY2028を対象とする。 グループ連結のオーガニック成長で、FY2028に売上収益163.0百万米ドル (255.1億円)、調整後営業利益16.4百万米ドル (25.7億円)を必達目標に掲げる。
基本方針
マネジメント・サービスは地域別の人員拡充と案件獲得でオーガニック成長を進める。 プロフェッショナル・ソリューションは、マネジメント・サービスで蓄積した知見を DX、インタラクティブ、サプライチェーン、サステナビリティ、オペレーション・トランスフォーメーションへ展開する。
プリンシパル投資はペットケアと戦略投資の運営を通じてグループ成長を加速する。 マネジメント・サービスとプロフェッショナル・ソリューションでは、計画に織り込んでいない追加M&Aも積極的に検討する。
業績目標の読み方
中期計画の営業利益は、子会社・事業の売却損益、金融資産の評価損益、バーゲン・パーチェスによる利得、 のれんの減損など一過性の非資金取引を除く調整後指標である。決算短信の営業利益と直接比較する際は、 調整項目の内訳を確認する必要がある。
FY2026の円換算計画は売上収益202.6億円、調整後営業利益15.1億円。 2026年12月期会社予想の売上収益206.97億円、営業利益13.65億円とは、 換算方法と調整後利益の定義が異なる。
株主還元
各事業から生じる経常的な利益の50%を目標に中間・期末配当を決定する。 2026年12月期の配当予想は1株当たり0.12米ドルで、 2025年12月30日の為替レートによる参考円換算は19.11円。
子会社、事業、固定資産の売却損益や金融資産の評価益など一時的な収益は、 原則としてM&A等の将来投資と経営体質強化へ充当する。 その後も余剰資金が残る場合はJDR取得等の還元に充当する方針である。
FY2026-FY2028中期経営計画資料へ競合他社
① ベイカレント(6532)
ベイカレントは総合コンサルティングを単一セグメントで展開する。 経営戦略、業務改革、デジタル変革、生成AI活用など、YCPのマネジメント・サービスとDX領域で直接競合する。
YCPがアジア各地域の拠点網、専門ソリューション、プリンシパル投資を組み合わせるのに対し、 ベイカレントは国内大企業向けの大規模コンサルティング体制とコアクライアント戦略を軸にする。
2027年2月期第1四半期は売上収益44,576百万円、 営業利益14,481百万円、親会社帰属四半期利益10,733百万円。 前年同期比は売上収益29.9%増、営業利益18.6%増、四半期利益19.0%増だった。
通期会社予想は売上収益190,000百万円、親会社帰属当期利益48,100百万円。 売上規模、利益率、人材採用力はYCPを大きく上回るため、国内大型案件の獲得競争で比較対象となる。
② シグマクシス・ホールディングス(6088)
シグマクシス・ホールディングスは、戦略策定から実行・成果実現まで伴走するコンサルティングを展開する。 YCPのマネジメント・サービス、DX、業務改革、新規事業支援と競合する。
同社は2025年に投資事業を停止し、報告セグメントをコンサルティング事業の単一セグメントへ変更した。 コンサルティングと投資を併営するYCPとは、現在の事業ポートフォリオが異なる。
2027年3月期第1四半期は売上高約56億円、営業利益約12億円、 親会社帰属四半期純利益約9億円。前年同期比は売上高10.1%減、 営業利益24.1%減、純利益20.9%減だった。
2027年3月期通期予想は売上高253億円、営業利益66億円、 経常利益67億円、親会社帰属当期純利益44.6億円。 YCPとの比較では、コンサルタント稼働率、単価、外注比率、専門人材採用が主要な競争軸となる。
③ ドリームインキュベータ(4310)
ドリームインキュベータは、ビジネスプロデュースとベンチャー投資を組み合わせる。 戦略策定、事業創造、既存事業変革、DX・ITテーマ、投資育成でYCPと競合する。
コンサルティングと投資を併営する点は、3社の中でYCPに最も近い。 YCPがアジア各国の実行支援と投資先運営を組み合わせるのに対し、同社は産業・事業創造とベンチャー投資を主軸にする。
2026年3月期は売上高8,691百万円、営業利益1,790百万円、 経常利益1,872百万円、親会社帰属当期純利益1,590百万円。 売上高は前期比40.6%増、営業利益は595.6%増だった。
ビジネスプロデュースは売上高6,787百万円、事業別営業利益約810百万円。 インキュベーションは売上高1,904百万円、事業別営業利益約970百万円だった。
2027年3月期はビジネスプロデュースで売上高75億円以上、営業利益5億円以上を計画し、 インキュベーション計画は非開示。投資収益の変動性とコンサルティングの継続成長を分けて比較する必要がある。
出典
- YCPホールディングス 公式サイト
- YCPホールディングス 事業概要
- YCPホールディングス マネジメント・サービス
- YCPホールディングス プロフェッショナル・ソリューション
- YCPホールディングス プリンシパル投資
- YCPホールディングス 対応業種
- YCPホールディングス IRトップ
- YCPホールディングス 決算短信
- YCPホールディングス その他IR説明資料・動画
- YCPホールディングス 2025年12月期決算短信のお知らせ
- YCPホールディングス 2026年12月期第1四半期決算短信
- YCPホールディングス FY2026-FY2028中期経営計画説明会資料
- ベイカレント IR情報
- シグマクシス・ホールディングス 決算短信・説明会資料
- ドリームインキュベータ IRライブラリ
本ページは公開情報を基に作成した企業分析であり、特定の有価証券の売買を推奨または勧誘するものではありません。 業績予想、株価、時価総額、投資指標、事業構成、競争環境は変動する可能性があります。 投資判断は最新の開示資料を確認したうえで、自身の責任で行ってください。

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