6440 JUKI

JUKI(6440)|工業ミシン・SMT回復

JUKI 6440 東証P

JUKI CORPORATION|工業用ミシンを中核に、家庭用ミシン、実装関連装置、受託開発・製造、自動倉庫、データエントリー領域まで展開する機械メーカー。

※2026年8月4日時点の情報

事業内容

2026年8月4日の時価総額は約191億円。同日の終値は640円、発行済株式総数は29,874,179株である。

JUKIは1938年12月15日創立。本社は東京都多摩市鶴牧2-11-1、代表取締役社長は成川敦、決算期は12月31日、東京証券取引所プライム市場に上場する。会社概要では主な事業を工業用ミシン、産業装置、家庭用ミシン他としており、事業紹介では工業用ミシン事業、家庭用ミシン事業、産業装置事業、受託事業、ストレージ事業を掲げる。

直近の2026年12月期中間期は、売上高43,846百万円、営業利益2,169百万円、経常利益802百万円、親会社株主に帰属する中間純利益494百万円。通期会社予想は売上高90,000百万円、営業利益4,500百万円、経常利益2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,500百万円である。

縫製事業|工業用ミシン、家庭用ミシン、部品・サービス

セグメント業績推移サマリ: 2021年12月期から2025年12月期までの売上高は63,213百万円から66,616百万円。2022年12月期に79,937百万円まで拡大した後、2023年12月期に需要悪化で損失へ転落した。2025年12月期は売上高が減少した一方、利益重視への転換、ハイエンド市場への重点シフト、生産能力適正化によりセグメント利益は3,231百万円へ回復した。

縫製事業はJUKIの最大セグメントであり、工業用ミシン、家庭用ミシン、関連システム、部品、サービスを中心に構成される。

公式事業紹介では、工業用ミシン事業、家庭用ミシン事業を独立した事業として掲載しているが、決算短信上の報告セグメントでは縫製事業に集約される。

工業用ミシンはアパレル、スポーツシューズ、家具、自動車内装、産業資材などの縫製工程に使われる生産設備である。

顧客の設備投資動向、アパレル生産国の景気、為替、各国の通商政策が売上に影響する。

2021年12月期はコロナ後の設備投資回復により、売上高63,213百万円、セグメント利益1,517百万円となった。

2022年12月期は売上高が79,937百万円へ拡大したが、原材料・物流費・為替影響などで利益は119百万円まで圧縮された。

2023年12月期はアパレル市場の需要低迷、在庫調整、設備投資の先送りにより、売上高58,204百万円、セグメント損失3,300百万円となった。

2024年12月期は中国・アジア・インドなどで工業用ミシン需要が持ち直したが、通年ではセグメント損失が残った。

2025年12月期は機種削減と生産能力適正化、ハイエンド市場への重点シフトにより、売上減少下でも黒字に回復した。

2026年12月期中間期は、中国・アジアにおけるグローバル顧客の需要回復が定着し、米州の車載関連市場も好調だった。

一方、インド以西では中東情勢の影響により顧客の投資先送りが見られ、売上高は前年中間期比で減少した。

同中間期の縫製事業は売上高32,669百万円、セグメント利益2,221百万円。売上は減少したが、利益率は改善を継続した。

投資判断上は、売上高の再拡大だけでなく、ハイエンド機種の構成比、生産機種数の削減効果、車載・産業資材向けの受注、アジア主要国の設備投資回復を同時に追う必要がある。

産機事業|実装関連装置、受託開発・製造、スマートファクトリー

セグメント業績推移サマリ: 2021年12月期から2025年12月期までの売上高は37,834百万円から21,847百万円へ縮小した。2023年12月期以降は収益性が悪化し、2024年12月期、2025年12月期は損失が継続した。2026年12月期中間期は産業装置と受託の改善により、産機事業全体の営業損失は50百万円まで縮小した。

産機事業は、実装関連装置、検査・印刷・搬送を含む電子部品実装工程向け装置、受託開発・製造、スマートファクトリー関連ソリューションを含む。

JUKIの製品・ソリューションページでは、実装関連装置、受託開発・製造、自動倉庫、データエントリーなどが掲載される。

実装関連装置は、電子基板に部品を搭載するチップマウンタや関連システムが中心である。

主な需要先は電子機器、車載、産業機器、通信機器、EMSであり、設備投資サイクルと在庫調整の影響を受けやすい。

2021年12月期は売上高37,834百万円、セグメント利益2,865百万円と、縫製事業より高い利益率だった。

2022年12月期は売上高37,253百万円、セグメント利益1,942百万円となり、利益率は低下した。

2023年12月期は需要減速と競争環境悪化により、売上高36,231百万円、セグメント利益392百万円まで低下した。

2024年12月期は報告セグメントの組替後ベースで売上高25,025百万円、セグメント損失971百万円となった。

2025年12月期は売上高21,847百万円、セグメント損失534百万円であり、構造改革後も通期黒字化には届かなかった。

2026年12月期中間期は、産業装置事業で主要市場である中国の受注が増加し、産業装置事業全体では増収となった。

受託事業では、JUKIの強みを活かした受注業務に特化する戦略が進み、AI・データセンター関連装置・蓄電池関連の受注増加が売上増に寄与した。

同中間期の産機事業全体は売上高11,040百万円、セグメント損失50百万円。前年中間期の営業損失1,119百万円から赤字幅が縮小した。

今後の焦点は、産業装置の重点領域・地域を絞ったグローバルニッチ戦略、欧州構造改革、受託事業の高付加価値案件化、在庫圧縮の進捗である。

その他|ビル管理等と周辺製品領域

セグメント業績推移サマリ: その他セグメントは売上規模が小さく、2021年12月期から2025年12月期までの売上高は244百万円から297百万円の範囲で推移した。2025年12月期は42百万円の損失となり、全社業績への直接寄与は限定的である。

その他セグメントは、決算短信上の報告セグメントに含まれない事業であり、全社売上に占める比率は小さい。

JUKIの製品・ソリューションページには、家庭用ミシン、受託開発・製造、自動倉庫、データエントリーシステムなどの製品カテゴリが掲載される。

ただし、家庭用ミシンや受託開発・製造、自動倉庫がすべてその他セグメントに対応するわけではない。

家庭用ミシンは公式事業紹介で独立した事業として掲げられるが、決算短信上の主要報告セグメントでは縫製事業に含まれる読み方になる。

受託開発・製造、自動倉庫、データエントリーの製品・サービスは、産機事業や関連ソリューションの補完要素として確認する必要がある。

2021年12月期のその他は売上高244百万円、セグメント利益75百万円だった。

2022年12月期は売上高263百万円、セグメント利益45百万円となった。

2023年12月期は売上高314百万円、セグメント利益82百万円と5年間で最も高い売上水準となった。

2024年12月期は売上高304百万円、セグメント損失2百万円、2025年12月期は売上高297百万円、セグメント損失42百万円だった。

この領域は、単独の成長ドライバーとして評価するよりも、縫製・産機の顧客接点、保守・サービス、受託案件、工場自動化提案の補完要素として読む位置付けとなる。

1.会社予想と実績

2021年12月期から2025年12月期は期首に公表された通期会社予想と通期実績を比較し、2026年12月期は最新の通期会社予想を掲載しています。

売上高 期首会社予想と通期実績(連結) 会社予想 実績 0 50,000 100,000 150,000 100,000 101,292 2021/12 達成率 101.3% 116,000 117,454 2022/12 達成率 101.3% 127,000 94,750 2023/12 達成率 74.6% 113,000 95,185 2024/12 達成率 84.2% 105,000 88,761 2025/12 達成率 84.5% 90,000 2026/12 最新会社予想 単位:百万円
予想=青、実績=赤。達成率は各年度の直下に表示しています。
営業利益 期首会社予想と通期実績(連結) 会社予想 実績 △4,000 △2,000 0 2,000 4,000 6,000 3,100 3,868 2021/12 達成率 124.8% 5,300 2,858 2022/12 達成率 53.9% 3,500 △2,699 2023/12 達成率 -77.1% 3,900 △962 2024/12 達成率 -24.7% 2,000 2,662 2025/12 達成率 133.1% 4,500 2026/12 最新会社予想 単位:百万円
予想=青、実績=赤。達成率は各年度の直下に表示しています。
経常利益 期首会社予想と通期実績(連結) 会社予想 実績 △6,000 △4,000 △2,000 0 2,000 4,000 6,000 2,800 3,439 2021/12 達成率 122.8% 5,000 1,163 2022/12 達成率 23.3% 3,000 △3,684 2023/12 達成率 -122.8% 2,500 △3,327 2024/12 達成率 -133.1% 1,000 1,412 2025/12 達成率 141.2% 2,000 2026/12 最新会社予想 単位:百万円
予想=青、実績=赤。達成率は各年度の直下に表示しています。
親会社株主に帰属する当期純利益 期首会社予想と通期実績(連結) 会社予想 実績 △10,000 △7,500 △5,000 △2,500 0 2,500 5,000 2,000 2,154 2021/12 達成率 107.7% 3,100 △78 2022/12 達成率 -2.5% 1,900 △7,035 2023/12 達成率 -370.3% 850 △3,235 2024/12 達成率 -380.6% 1,000 1,399 2025/12 達成率 139.9% 1,500 2026/12 最新会社予想 単位:百万円
予想=青、実績=赤。達成率は各年度の直下に表示しています。
EPS(1株当たり当期純利益) 期首会社予想と通期実績(連結) 会社予想 実績 △300 △200 △100 0.0 100 200 68.27 73.55 2021/12 達成率 107.7% 105.82 △2.66 2022/12 達成率 -2.5% 64.74 △238.54 2023/12 達成率 -368.5% 28.82 △109.00 2024/12 達成率 -378.2% 33.70 46.96 2025/12 達成率 139.3% 50.56 2026/12 最新会社予想 単位:円
予想=青、実績=赤。達成率は各年度の直下に表示しています。
指標2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期2026年12月期
会社予想実績達成率会社予想実績達成率会社予想実績達成率会社予想実績達成率会社予想実績達成率会社予想実績達成率
売上高
(百万円)
100,000101,292101.3%116,000117,454101.3%127,00094,75074.6%113,00095,18584.2%105,00088,76184.5%90,000最新予想
営業利益
(百万円)
3,1003,868124.8%5,3002,85853.9%3,500△2,699-77.1%3,900△962-24.7%2,0002,662133.1%4,500最新予想
経常利益
(百万円)
2,8003,439122.8%5,0001,16323.3%3,000△3,684-122.8%2,500△3,327-133.1%1,0001,412141.2%2,000最新予想
親会社株主に帰属する当期純利益
(百万円)
2,0002,154107.7%3,100△78-2.5%1,900△7,035-370.3%850△3,235-380.6%1,0001,399139.9%1,500最新予想
EPS(1株当たり当期純利益)
(円)
68.2773.55107.7%105.82△2.66-2.5%64.74△238.54-368.5%28.82△109.00-378.2%33.7046.96139.3%50.56最新予想

達成率=実績÷会社予想×100。予想はすべて単一値で、レンジ予想はありません。

2.達成・未達理由
2021年12月期全5指標を達成
売上 101.3%営業利益 124.8%経常利益 122.8%純利益 107.7%EPS 107.7%

需要回復を取り込み、売上増・工場稼働率向上・固定費削減・円安が部品不足や物流コスト増を吸収。利益は会社予想を大きく上回りました。

2022年12月期売上のみ達成、利益4指標は未達
売上 101.3%営業利益 53.9%経常利益 23.3%純利益 -2.5%EPS -2.5%

中国ロックダウン、部品不足、物流混乱、原材料・物流費高騰、値上げの遅れが利益を圧迫。売上は予想をわずかに上回ったものの、純損失となりました。

2023年12月期全5指標が未達
売上 74.6%営業利益 -77.1%経常利益 -122.8%純利益 -370.3%EPS -368.5%

中国・東南アジアの設備投資遅延、新興国の外貨不足、在庫削減に伴う生産調整で売上と工場稼働率が急低下。円安コスト、構造改革費用、減損、繰延税金資産の取り崩しも重なりました。

2024年12月期全5指標が未達
売上 84.2%営業利益 -24.7%経常利益 -133.1%純利益 -380.6%EPS -378.2%

アジア・中国の縫製需要は回復した一方、欧米の回復遅れと産業装置の中国低迷が継続。在庫削減コストと構造改革費用が重く、通期では赤字から抜けられませんでした。

2025年12月期売上は未達、利益4指標は超過
売上 84.5%営業利益 133.1%経常利益 141.2%純利益 139.9%EPS 139.3%

「売上偏重」から「利益重視」へ転換し、低採算売上を抑制。ハイエンド市場への重点シフト、機種削減、生産能力適正化、資産売却で、減収でも利益予想を上回りました。

2026年12月期最新会社予想・通期実績未発表
売上 90,000営業利益 4,500経常利益 2,000純利益 1,500EPS 50.56

売上900億円、営業利益45億円を計画。縫製の利益率改善継続と産機の黒字定着化を前提に、営業利益率5.0%を目指します。

3.事業セグメントの自信度

報告セグメントの名称変更をつなげて表示し、各年度の変化を示す原文コメントを年度カード内に掲載しています。

縫製機器&システム事業 → 縫製事業

自信度推移:強気 → 弱気 → 弱気 → 中立 → 強気 → 強気
2021年12月期強気
工業用ミシンの売上高は、欧米、中国等の市場の活性化により縫製工場の稼働率が向上し、主要な市場で増加しました

需要回復と稼働率向上で黒字転換。

2022年12月期弱気
全体の売上は伸びたものの、上期の中国工場のロックダウンなどによる工場稼働率の低下、諸コスト負担増に対応する値上げの遅れ、付加価値の高い事業ポートフォリオへの改善途上

増収でも採算が急悪化。

2023年12月期弱気
当初想定以上の大幅な売上の減少と工場稼働率の低下などにより、セグメント損失(経常損失)は33億円の損失

需要減と生産調整で大幅赤字。

2024年12月期中立
第4四半期にかけて大きく改善しましたが、セグメント損失(経常損失)は24億3千9百万円の損失

回復兆候はあるが通期赤字が残存。

2025年12月期強気
ハイエンド市場への重点シフトによる粗利益改善と機種削減による生産能力適正化により収益性が改善

戦略転換が利益へ明確に波及。

2026年12月期強気
粗利率は改善を継続したことでセグメント利益(営業利益)は22億2千1百万円(前年同期は12億4千6百万円の利益)と改善を継続しました

中国・アジア、米州車載と粗利改善が支え。

最新判断強気

利益重視への転換が定着し、中間期営業利益は22.2億円まで拡大。インド以西の投資先送りを中国・アジア、米州車載の需要と粗利改善で補っています。

産業機器&システム事業 → 産機事業

自信度推移:強気 → 弱気 → 弱気 → 中立 → 中立 → 中立
2021年12月期強気
中国等を中心に5G関連等の設備投資需要を捉え、高速機を中心に戦略的な拡販を進め、対前年比55.6%増と好調であった2018年を上回る売上高となりました

5G投資と高速機が好調。

2022年12月期弱気
中国におけるゼロコロナ政策の影響による設備投資需要の低迷により売上は減少しました

中国低迷と戦略投資で減益。

2023年12月期弱気
欧米では堅調な設備投資需要を背景に前年比売上を伸ばしましたが、特に中国における電子部品製造受託工場の設備投資の低迷

欧米は堅調でも中国の落ち込みが重い。

2024年12月期中立
利益率の高いIoT関連の売上が伸びたことや、円安やコスト構造改革の効果も手伝って、セグメント利益(経常利益)は7億5千7百万円(対前年同期比92.9%の増)となりました

減収ながら利益改善が進展。

2025年12月期中立
産業装置事業は、年央以降、市場の回復等の外部環境に頼ることなく、重点領域・地域を絞った「グローバルニッチ戦略」に方針を転換

構造改革後の黒字定着を試す段階。

2026年12月期中立
産業装置事業は欧州での構造改革遅延で黒字化が遅れていましたが、構造改革にも目途が立ったことから第4四半期には黒字化見込みです。

中間期はほぼ損益均衡、Q4黒字化が焦点。

最新判断中立

受託事業は黒字化し、産機全体の中間期損失は0.5億円まで縮小。ただし産業装置はなお赤字で、欧州改革と第4四半期黒字化の実現が必要です。

4.最新予想信頼度
条件付きで達成可能(信頼度:中〜やや高)

2026年12月期は、売上900億円、営業利益45億円、経常利益20億円、親会社株主帰属純利益15億円を据え置いています。中間期は利益重視への転換効果が定着しつつあり、下期に必要な営業利益は前年下期実績を下回ります。

売上高・単純進捗48.7%
営業利益・単純進捗48.2%
経常利益・単純進捗40.1%
純利益・単純進捗32.9%
EPS・単純進捗33.0%

進捗率は中間期実績を通期会社予想で割った単純な進捗率です。

達成できると判断する理由

  • 中間期の営業利益は21.7億円で前年同期の0.9億円から大幅改善し、通期予想の48.2%まで進みました。
  • 下期に必要な売上高は461.5億円、営業利益は23.3億円。前年下期の売上443.9億円に対して約4.0%増、営業利益25.7億円に対して約9.3%減で届く水準です。
  • 縫製事業は中間期営業利益22.2億円、産機事業は損失0.5億円まで改善。粗利益率も前年同期比3.0ポイント上昇しました。
  • 会社は縫製・受託事業の好調継続と産業装置の赤字縮小を確認し、期初予想を変更する必要はないと判断しています。

達成できないと判断する理由

  • 純利益の単純進捗は32.9%で、下期に10.1億円が必要です。営業外損益、資産売却、構造改革費用の振れが影響します。
  • 中東情勢でインド以西の投資先送りが発生し、米国通商政策、資源高、景気減速も需要を不安定にします。
  • 産業装置は中間期も赤字で、欧州の構造改革遅延を解消し、第4四半期に黒字化する前提です。
  • 売上高は2023年から2025年まで3期連続で期首予想を未達。2026年も数量回復が鈍れば、利益率改善だけでは売上目標に届かない可能性があります。
  • 通期為替前提は1米ドル145円に対し、中間期平均は158円でした。急な円高は中間期までの為替面の追い風を弱めます。

利益計上時期の確認

2025年12月期は上期営業利益0.9億円に対し下期は25.7億円で、利益が下期、特に第4四半期へ偏重しました。2026年中間期はすでに21.7億円を確保しており、前年ほど極端な下期偏重を必要としません。

下期必要売上高46,154百万円
下期必要営業利益2,331百万円
下期必要経常利益1,198百万円
下期必要純利益1,006百万円
最終判断:売上高と営業利益は達成可能性が比較的高く、経常利益も射程内です。純利益は下期の特別損益と税負担に左右されるため、全5指標の達成は条件付きと判断します。鍵は縫製の利益率維持、産業装置の第4四半期黒字化、中東・通商政策による投資先送りの拡大回避です。

直近5年業績サマリー

業績項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期 2026年12月期予想
売上高101,292百万円117,454百万円
前期比 +16,162 (+16.0%)
94,750百万円
前期比 -22,704 (-19.3%)
95,185百万円
前期比 +435 (+0.5%)
88,761百万円
前期比 -6,424 (-6.7%)
90,000百万円
前期比 +1,239 (+1.4%)
営業損益3,868百万円2,858百万円
前期比 -1,010 (-26.1%)
-2,699百万円
前期比 -5,557 (-194.4%)
-962百万円
前期比 +1,737 (+64.4%)
2,662百万円
前期比 +3,624 (+376.7%)
4,500百万円
前期比 +1,838 (+69.0%)
経常損益3,439百万円1,163百万円
前期比 -2,276 (-66.2%)
-3,684百万円
前期比 -4,847 (-416.8%)
-3,327百万円
前期比 +357 (+9.7%)
1,412百万円
前期比 +4,739 (+142.4%)
2,000百万円
前期比 +588 (+41.6%)
当期純利益2,154百万円-78百万円
前期比 -2,232 (-103.6%)
-7,035百万円
前期比 -6,957 (-8919.2%)
-3,235百万円
前期比 +3,800 (+54.0%)
1,399百万円
前期比 +4,634 (+143.2%)
1,500百万円
前期比 +101 (+7.2%)
EPS73.55-2.66
前期比 -76.21 (-103.6%)
-238.54
前期比 -235.88 (-8867.7%)
-109.00
前期比 +129.54 (+54.3%)
46.96
前期比 +155.96 (+143.1%)
50.56
前期比 +3.60 (+7.7%)
PER11.5310.6712.66
PBR0.700.490.430.350.46
BPS1203.141250.84
前期比 +47.70 (+4.0%)
1069.34
前期比 -181.50 (-14.5%)
1049.72
前期比 -19.62 (-1.8%)
1083.78
前期比 +34.06 (+3.2%)
純資産35,672百万円37,482百万円
前期比 +1,810 (+5.1%)
32,370百万円
前期比 -5,112 (-13.6%)
32,234百万円
前期比 -136 (-0.4%)
32,687百万円
前期比 +453 (+1.4%)
営業CF-6,589百万円-14,641百万円
前期比 -8,052 (-122.2%)
2,254百万円
前期比 +16,895 (+115.4%)
9,371百万円
前期比 +7,117 (+315.7%)
11,712百万円
前期比 +2,341 (+25.0%)
投資CF-856百万円-4,930百万円
前期比 -4,074 (-475.9%)
-2,751百万円
前期比 +2,179 (+44.2%)
-2百万円
前期比 +2,749 (+99.9%)
4,364百万円
前期比 +4,366 (+218300.0%)
財務CF-369百万円17,485百万円
前期比 +17,854 (+4838.5%)
2,456百万円
前期比 -15,029 (-86.0%)
-4,147百万円
前期比 -6,603 (-268.9%)
-16,145百万円
前期比 -11,998 (-289.3%)
現金及び現金同等物6,566百万円4,910百万円
前期比 -1,656 (-25.2%)
7,168百万円
前期比 +2,258 (+46.0%)
13,146百万円
前期比 +5,978 (+83.4%)
13,122百万円
前期比 -24 (-0.2%)

中期経営計画

5か年中期計画「Building Sustainable JUKI」

JUKIは事業環境の大きな変化を踏まえ、主力事業におけるビジネスモデルの大幅な転換、サステナビリティ課題への対応に向けた経営基盤の再構築を目的として、5か年中期計画「Building Sustainable JUKI」を掲げている。

最初の3か年では「JUKIらしさを発揮し存在感のある戦略パートナー」となることを目指し、成長分野へのシフトにより新たなビジネスモデルを構築する。残り2か年では「衣と社会の未来を支える唯一無二のソリューションパートナー」となることを目指す。

2027年度 売上高目標1,310億円
2027年度 営業利益目標58億円
2027年度 ROE目標11%
2029年度 売上高目標1,560億円
2029年度 営業利益目標127億円
2029年度 ROE目標25%
2029年度 自己資本比率31%
2029年度 有利子負債月商倍率4.7か月
基本方針

2大事業については、技術変化と市場環境の大きな変化を踏まえ、事業モデルを見直す方針である。財務戦略では、資本コストを意識した経営への転換、財務規律の堅持、キャッシュ・フロー経営の徹底を掲げる。ESG経営では、事業を通じた社会課題解決、ガバナンス高度化、人的資本経営を掲げる。

事業戦略

縫製事業では、ハイエンド市場への重点シフト、機種削減、生産能力適正化、IoT化された縫製工程全体の提案が焦点となる。産機事業では、チップマウンタ中心からMI全般に広げる方針と、スマートファクトリー向けの自動倉庫・周辺ソリューションの展開が読み筋となる。

直近業績との接続

2026年12月期会社予想は売上高900億円、営業利益45億円、経常利益20億円、親会社株主に帰属する当期純利益15億円。中計目標との距離は大きく、2026年中間期時点では、売上回復よりも収益性改善と財務体質の立て直しが先行している。

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競合他社

① ブラザー工業<6448>
株価4,018円
時価総額約9,800億円
上場市場東証P

ブラザー工業は、プリンティング、マシナリー、ドミノ、家庭・産業用製品を展開する電機・機械メーカーである。

JUKIとの競合軸は、工業用ミシン、家庭用ミシン、縫製周辺機器、産業用機械である。

2026年3月期は売上収益8,934億円、営業利益778億円。JUKIより売上規模、財務体力、ブランド展開が大きい。

JUKIは工業用ミシンの専門性、アパレル・非アパレル縫製工程の生産設備提案、ハイエンド機種、縫製工場向けソリューションで差別化する必要がある。

② FUJI<6134>
株価8,143円
時価総額約7,900億円
上場市場東証P

FUJIは、電子部品実装ロボット、工作機械、ロボットソリューションを展開する機械メーカーである。

JUKIとの競合軸は、実装関連装置、チップマウンタ、電子部品実装工程の自動化、スマートファクトリー領域である。

2026年3月期は売上高180,642百万円、営業利益29,282百万円、経常利益31,291百万円、親会社株主に帰属する当期純利益15,733百万円

FUJIは実装工程の主力装置で高い収益性を持つ。JUKIの産機事業は規模・利益率で劣るため、重点領域を絞るグローバルニッチ戦略と受託・自動倉庫を含む周辺提案の質が重要となる。

③ PEGASUS<6262>
株価548円
時価総額約136億円
上場市場東証S

PEGASUSは、工業用ミシンと自動車部品を展開する機械メーカーである。

JUKIとの競合軸は、工業用ミシン、とくにアパレル・ニット・伸縮素材・縫製ライン向けの特殊ミシンである。

2026年3月期は売上高21,657百万円、営業利益946百万円、経常利益1,104百万円、親会社株主に帰属する当期純利益323百万円

規模はJUKIより小さいが、工業用ミシン領域では用途特化・顧客密着型の競争相手となる。JUKIはグローバル販売網、製品ラインアップ、工場全体のソリューション提案で優位性を確保する必要がある。

出典

本ページは公開情報を基に作成した企業分析であり、特定の有価証券の売買を推奨または勧誘するものではありません。業績予想、株価、時価総額、投資指標、製品構成、競争環境は変動する可能性があります。投資判断は最新の開示資料を確認したうえで、自身の責任で行ってください。

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