4047 関東電化工業

関東電化工業(4047)企業分析|半導体特殊ガス・LiPF6国内唯一 | ストップ高安研究所

関東電化工業 4047 東証プライム

関東電化工業株式会社(KANTO DENKA KOGYO CO., LTD.)。半導体製造用フッ素系特殊ガスと国内唯一の六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を主力とする古河グループの化学メーカー。

※2026年6月4日時点の情報

事業内容 ─ 半導体特殊ガスと電池材料を主軸とする総合化学メーカー

関東電化工業株式会社は1938年9月22日設立、本社は東京都千代田区丸の内(郵船ビルディング5F)。代表取締役社長は長谷川淳一、資本金28億7,700万円。古河グループの一員で古河三水会の会員会社。連結子会社7社・非連結子会社5社で構成される。事業は「基礎化学品」「精密化学品」「鉄系」「商事」「設備」の5セグメント。半導体・液晶パネル製造用のフッ素系ガス(三フッ化窒素NF3、六フッ化タングステン、ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン等)および電池材料の六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)が主力。2026年3月期は売上高65,400百万円(前期比+4.9%)、経常損益6,629百万円(同+47.1%)と精密化学品の好調により増収増益となった。

主要事業セグメント

精密化学品事業

フッ素系ガス(半導体・液晶パネル製造のエッチング・クリーニング工程向け)と電池材料を扱う中核事業。三フッ化窒素(NF3)、六フッ化タングステン、ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)等を製造。

基礎化学品事業

無機・有機化学薬品等の基礎化学品を製造・販売。電解技術を基盤とする塩素系・フッ素系製品群を展開。

鉄系事業

キャリア、鉄酸化物等の電子写真用磁性粉や機能性鉄系材料を製造・販売。

商事事業

自社製品およびグループ取扱品の販売事業を展開。

設備事業

化学工業用設備工事等の設備関連事業を展開。

直近5年の業績サマリー

2026年3月期は売上高65,400百万円(前期比+4.9%)、営業損益5,478百万円(同+28.2%)、経常損益6,629百万円(同+47.1%)、当期純損益3,785百万円(同+16.5%)。精密化学品事業の好調が業績を牽引した。2024年3月期は電池材料の棚卸資産評価損計上等により営業損益が△1,968百万円の赤字となったが、2025年3月期以降は黒字回復が続いている。なお、2025年8月7日に渋川工場でNF3製造設備内の火災事故が発生し、1系列の設備が一部破損して操業を停止した。

項目(連結・百万円) 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2026年3月期
会社予想
売上高 62,286 78,675
+26.3%
64,768
△17.7%
62,351
△3.7%
65,400
+4.9%
66,500
営業損益 11,164 12,947
+16.0%
△1,968
赤字転落
4,272
黒字転換
5,478
+28.2%
4,500
経常損益 11,145 13,679
+22.7%
△1,304
赤字転落
4,507
黒字転換
6,629
+47.1%
5,300
当期純損益 7,762 9,382
+20.9%
△4,610
赤字転落
3,248
黒字転換
3,785
+16.5%
2,700
EPS(一株利益) 135.12円 163.32円 △80.25円 56.53円 65.96円 47.03円
決算発表時株価
(参考)
943円 1,013円 1,007円 881円 2,050円
実績PER 6.98倍 6.20倍 -12.55倍 15.58倍 31.08倍
予想PER 43.59倍
PBR 0.93倍 0.86倍 0.90倍 0.77倍 1.62倍
PSR 0.87倍 0.74倍 0.89倍 0.81倍 1.80倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
※2025年8月7日に渋川工場で火災事故が発生し、NF3製造設備1系列の一部が破損・操業停止。業績への影響については適時開示資料を参照のこと。

中期経営計画

Dominate 1000 ~持続的成長と競争力育成~

同社グループは2022年度より新中期経営計画「Dominate 1000」をスタートし、当初2024年度連結売上高1,000億円達成を目標としていたが、経営環境の変化や業績動向を踏まえ最終年度を2年間延長し計画を見直した。精密化学品事業を中心とした事業拡大、事業ポートフォリオ改革、ROIC経営の推進、IR活動の強化、政策保有株式の縮減などを進める方針。詳細は中期経営計画へ

強みと注目点

① 国内唯一の六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)メーカー

リチウムイオン電池の電解質である六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を国内で唯一製造。米国IRA法に準拠した原料調達・設備対応を進めるとともに、米国でのライセンスビジネス拡大やリチウム回収技術の実証を推進している。

② 半導体・液晶向け特殊ガスの有力サプライヤー

三フッ化窒素(NF3)、六フッ化タングステン、ヘキサフルオロ-1,3-ブタジエン等の半導体・液晶パネル製造に必要なフッ素系特殊ガスを製造。AI需要に伴う半導体製造の拡大を背景に、韓国工場(関東電化ファインプロダクツ韓国)では既存工場の隣地(敷地面積約3倍)を新たに賃借し増産対応を進めている。

③ 古河グループの一員としての事業基盤

1938年設立、古河グループの化学会社として80年超の事業歴を持つ。古河三水会の会員会社として、グループの技術・取引基盤を活用した事業展開が可能。

弱み・リスク要因

有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。

① 渋川工場火災事故による生産影響

2025年8月7日午前4時31分に渋川工場のNF3製造設備内で火災が発生し、従業員1名が死亡、1名が負傷。2系列ある設備のうち1系列の一部が破損し操業を停止した。事故対応・原因究明と再発防止対策が事業継続上の課題となっている。

② EV市場成長鈍化と電池材料事業の収益環境

EV市場の成長鈍化により電池材料事業の事業環境は厳しい状況が継続。2024年3月期は電池材料における売上原価の高止まりと棚卸資産評価損計上等により営業損失を計上した経緯がある。

③ 中期経営計画の目標未達と計画延長

2022年度開始の中期経営計画「Dominate 1000」は、当初2024年度連結売上高1,000億円達成を目標としていたが、経営環境変化・業績動向を踏まえ最終年度を2年間延長した経緯がある。計画達成には精密化学品事業の継続的な拡大が前提となる。

主な出典:

本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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