三光合成 7888 東証P
SANKO GOSEI LTD.|自動車、情報通信機器、家電、産業機械向けの合成樹脂成形品と射出成形用金型を、設計、金型製作、成形、塗装、組立まで一貫して供給するグローバルメーカー。
※2026年7月14日時点の情報
事業内容
2026年7月14日の時価総額は約238億円。株価終値は774円、発行済株式数は30,688,569株。
三光合成は1940年創業、本社は富山県南砺市土生新1200番地。代表取締役会長は黒田健宗氏、代表取締役社長は久住アーメン氏。決算期は5月、上場市場は東京証券取引所プライム市場。合成樹脂成形品の製造販売、プラスチック成形用金型の設計・製造販売、製品設計、試作、塗装、組立、工業用ロボット及び自動制御装置等を手掛ける。
2026年5月期は売上高97,979百万円、営業利益7,091百万円、経常利益6,351百万円、親会社株主に帰属する当期純利益758百万円。車両用内外装部品と金型が伸び、営業利益率は前期の6.2%から7.2%へ上昇した。一方、和解関連費用3,599百万円を含む特別損失の計上により、当期純利益は前期比80.3%減少した。2027年5月期会社予想は売上高105,000百万円、営業利益7,900百万円、経常利益7,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,500百万円。
三光合成は1940年創業、本社は富山県南砺市土生新1200番地。代表取締役会長は黒田健宗氏、代表取締役社長は久住アーメン氏。決算期は5月、上場市場は東京証券取引所プライム市場。合成樹脂成形品の製造販売、プラスチック成形用金型の設計・製造販売、製品設計、試作、塗装、組立、工業用ロボット及び自動制御装置等を手掛ける。
2026年5月期は売上高97,979百万円、営業利益7,091百万円、経常利益6,351百万円、親会社株主に帰属する当期純利益758百万円。車両用内外装部品と金型が伸び、営業利益率は前期の6.2%から7.2%へ上昇した。一方、和解関連費用3,599百万円を含む特別損失の計上により、当期純利益は前期比80.3%減少した。2027年5月期会社予想は売上高105,000百万円、営業利益7,900百万円、経常利益7,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,500百万円。
日本
日本セグメントは、2022年5月期の売上高231.20億円から2026年5月期は318.17億円へ拡大。セグメント利益は17.50億円から45.20億円へ増加し、4地域の中で最大の利益を生み出している。
日本 セグメント業績推移(単位:億円)
車両分野では、インストルメントパネル、コンソール、レジスター、内装トリム、外装部品、モーター、ブレーキ、空調、ラジエーター、バッテリー周辺等の機能部品を供給する。
自動車部品では、外観品質、寸法精度、耐熱性、耐候性、衝突安全性、異音防止、組付け性等を同時に満たす必要がある。大型射出成形品や複雑形状部品では、金型設計と成形条件の組み合わせが品質と採算を左右する。
三光合成は、量産用金型を自社で設計・製造し、成形開始後の修正や増産対応まで一貫して行える。金型売上は単体収益であると同時に、その後の成形品受注へつながる入口となる。
2026年5月期は車両用内外装部品が増加し、日本の売上高は前期比5.3%増、セグメント利益は17.4%増となった。売上増加を上回る利益成長となり、国内の生産性改善と製品構成の改善が表れている。
今後は、電動車向けバッテリー周辺部品、冷却・絶縁部品、金属部品の樹脂化、部品統合、軽量化提案が成長領域となる。国内で確立した設計や生産技術を海外拠点へ展開できるかが、グループ全体の利益率に影響する。
欧州
欧州の売上高は2022年5月期の65.85億円から2024年5月期に143.36億円まで拡大した後、2026年5月期は124.25億円。セグメント利益は年度ごとの変動が大きく、2026年5月期は4.74億円となった。
欧州 セグメント業績推移(単位:億円)
売上高は2024年5月期に大きく増加したが、同年度のセグメント利益は1.61億円にとどまった。新規案件の立ち上げ費用、人件費、エネルギー費、製品構成等によって、売上成長がそのまま利益へ結び付きにくい局面がある。
2025年5月期は売上高が減少した一方、利益は4.90億円へ回復した。案件採算や生産効率の改善により、売上規模よりも利益率を優先した運営が進んだ。
2026年5月期は売上高が前期比2.6%増加したものの、セグメント利益は3.4%減少した。欧州は4地域の中で利益率が低く、採算改善余地が大きい地域となる。
欧州事業の評価では、売上高だけでなく、新規車種の立ち上げ費用、稼働率、現地人件費、エネルギー価格、顧客別製品構成、為替換算の影響を確認する必要がある。
環境規制への対応で再生樹脂や軽量部品の需要が増える可能性がある一方、材料品質の安定、外観品質、耐久性、トレーサビリティを維持するための追加コストが採算に影響する。
アジア
アジアの売上高は2022年5月期の265.50億円から2024年5月期に336.62億円まで拡大。2025年5月期に減少した後、2026年5月期は314.84億円へ回復し、セグメント利益は11.25億円となった。
アジア セグメント業績推移(単位:億円)
車両分野では、内外装部品に加え、モーター、空調、冷却、バッテリー等の機能部品を扱う。電動車では部品構成が変化するため、従来の内装・外装部品に加え、電池周辺や熱管理関連の樹脂部品を獲得できるかが重要となる。
2023年5月期から2024年5月期にかけて売上高は増加したが、利益は低下した。受注拡大局面でも、新規設備、立ち上げ費用、材料費、人件費、価格転嫁の遅れによって採算が悪化する可能性がある。
2025年5月期は売上高が減少した一方、利益は10.05億円へ回復した。2026年5月期は車両用成形品と金型の増加により、売上高は6.2%増、利益は11.9%増となった。
アジアでは国ごとに通貨、税制、関税、労務慣行、物流網、電力供給、政治環境が異なる。生産拠点の分散は顧客への供給力を高める一方、管理コストと設備稼働率の変動を伴う。
投資判断では、中国や東南アジアの自動車生産、日系及び欧米系顧客の新車計画、現地通貨、材料調達、価格改定の進捗を確認する必要がある。
北米
北米は2022年5月期の売上高94.05億円から2026年5月期は222.52億円へ拡大。2026年5月期のセグメント利益は17.31億円となり、前期比85.7%増と4地域で最も高い利益成長を記録した。
北米 セグメント業績推移(単位:億円)
北米の自動車生産では、大型車、SUV、電動車を含む多様な車種向けに、大型成形品、内装機構部品、外装部品、バッテリー周辺部品等の供給機会がある。
量産開始前には金型、設備、治具、人員、試作費等が先行する。新車立ち上げが計画どおり進み、稼働率が上昇すると、固定費吸収が進み利益率が改善しやすい。
2026年5月期は車両用内外装部品と金型が増加し、売上高は前期比16.3%増、セグメント利益は85.7%増となった。売上成長を大幅に上回る利益拡大で、北米が連結増益をけん引した。
一方、北米では人件費、物流費、金利、関税、部材調達、顧客の生産停止、新車発売の遅延等が採算へ影響する。急速な増産時には品質管理や人員教育の負荷も高まる。
北米の収益性が継続すれば、グループ全体の営業利益率8%以上という中期目標へ近づく。反対に大型案件の終了や顧客減産が発生した場合、増設した設備の固定費負担が利益を押し下げる。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年5月期 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 2025年5月期 | 2026年5月期 | 2027年5月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 百万円 |
65,661 | 81,113 +15,452 / +23.5% | 93,784 +12,671 / +15.6% | 91,101 -2,683 / -2.9% | 97,979 +6,878 / +7.6% | 105,000 +7,021 / +7.2% |
| 営業損益 百万円 |
2,543 | 3,484 +941 / +37.0% | 4,131 +647 / +18.6% | 5,656 +1,525 / +36.9% | 7,091 +1,435 / +25.4% | 7,900 +809 / +11.4% |
| 経常損益 百万円 |
2,416 | 3,468 +1,052 / +43.5% | 3,927 +459 / +13.2% | 5,194 +1,267 / +32.3% | 6,351 +1,157 / +22.3% | 7,100 +749 / +11.8% |
| 当期純利益 百万円 |
1,811 | 2,096 +285 / +15.7% | 2,612 +516 / +24.6% | 3,857 +1,245 / +47.7% | 758 -3,099 / -80.3% | 4,500 +3,742 / +493.7% |
| EPS 円 |
59.43 | 68.78 +9.35 / +15.7% | 85.70 +16.92 / +24.6% | 126.53 +40.83 / +47.6% | 24.87 -101.66 / -80.3% | 147.61 +122.74 / +493.5% |
| PER 倍 |
5.72 | 7.72 | 7.99 | 4.89 | 32.09 | 5.24 |
| PBR 倍 |
0.45 | 0.64 | 0.70 | 0.59 | 0.70 | – |
| BPS 円 |
748.46 | 835.82 +87.36 / +11.7% | 981.22 +145.40 / +17.4% | 1,056.06 +74.84 / +7.6% | 1,139.35 +83.29 / +7.9% | – |
| 純資産 百万円 |
23,251 | 25,950 +2,699 / +11.6% | 30,479 +4,529 / +17.5% | 32,779 +2,300 / +7.5% | 35,391 +2,612 / +8.0% | – |
| 営業CF 百万円 |
3,011 | 6,790 +3,779 / +125.5% | 5,697 -1,093 / -16.1% | 8,566 +2,869 / +50.4% | 8,414 -152 / -1.8% | – |
| 投資CF 百万円 |
-2,352 | -2,873 -521 / 支出増加 | -4,942 -2,069 / 支出増加 | -5,313 -371 / 支出増加 | -6,481 -1,168 / 支出増加 | – |
| 財務CF 百万円 |
-2,360 | -2,248 +112 / 支出縮小 | -110 +2,138 / 支出縮小 | -984 -874 / 支出増加 | 240 +1,224 / プラス転換 | – |
| 現金及び現金同等物 百万円 |
6,822 | 8,775 +1,953 / +28.6% | 9,958 +1,183 / +13.5% | 12,029 +2,071 / +20.8% | 14,955 +2,926 / +24.3% | – |
中期経営計画
プラスチックエンジニアリングカンパニーへの進化
2026年7月14日時点で、対象期間と数値目標をまとめた独立した中期経営計画資料は確認できない。代替として、公式IRの経営戦略と2027年5月期会社予想を確認する。基本方針は、単なる成形加工会社ではなく、製品企画、設計、金型、成形、塗装、組立、自動化設備までを提供する「プラスチックエンジニアリングカンパニー」を目指すことである。
会社は中期的な収益目標として、営業利益率8%以上を掲げている。2022年5月期の営業利益率は3.9%、2026年5月期は7.2%まで上昇した。2027年5月期予想は売上高105,000百万円、営業利益7,900百万円で、予想営業利益率は約7.5%となる。
事業戦略では、高付加価値製品の比率向上、金型から量産成形までの一貫受注、海外4地域の生産体制、金属部品の樹脂化、部品統合、軽量化、電動車向け機能部品の拡大を進める。
車両分野では、内外装品だけでなく、モーター、ブレーキ、空調、冷却、バッテリー等の機能部品へ対象領域を広げる。電動化によって不要になる部品がある一方、電池周辺、熱管理、絶縁、軽量化に関する樹脂部品の需要が生まれる。
生産戦略では、自社開発の工業用ロボット、自動制御装置、工程設計を活用し、省人化、品質安定、サイクルタイム短縮を進める。人件費が上昇する海外拠点でも、日本で確立した自動化技術を横展開する方針である。
2027年5月期は営業利益7,900百万円、経常利益7,100百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,500百万円を計画する。年間配当予想は前期の28円から32円へ増配する。
営業利益率8%以上の達成には、北米の増益継続、欧州の採算改善、高付加価値金型と機能部品の拡大、設備投資後の稼働率上昇が必要となる。
経営戦略へ
競合他社
1 豊田合成(7282)
2026年7月14日の株価終値は4,976円、時価総額は約5,852億円。豊田合成は、ウェザストリップ、エアバッグ、安全部品、内外装部品、機能部品、電動車関連部品等を世界各地で供給する総合自動車部品メーカーである。
三光合成とは、インストルメントパネル、コンソール、レジスター、内装部品、外装樹脂部品、バッテリー周辺部品、冷却関連部品等で競合する。
材料開発、製品設計、金型、成形、塗装、組立、評価試験をグローバルで提供できる点が強みである。自動車メーカーとの共同開発力や、安全部品を含む幅広い製品群も持つ。
2026年3月期は売上収益1,146,772百万円、営業利益79,551百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益62,009百万円。営業利益率は約6.9%となった。
2027年3月期は売上収益1,200,000百万円、営業利益80,000百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益57,000百万円を予想する。
三光合成は企業規模で大きく下回るため、顧客ごとの小回り、金型と成形の一体提案、特定部品での技術力、海外拠点の迅速な立ち上げによって差別化する必要がある。
2 ニフコ(7988)
2026年7月14日の株価終値は5,017円、時価総額は約5,029億円。ニフコは、樹脂ファスナー、内装機構部品、外装部品、燃料系部品、電動車向け部品等を開発する精密樹脂部品メーカーである。
三光合成が大型の内外装成形品や金型を得意とするのに対し、ニフコは小型から中型の機能性樹脂部品、締結部品、可動機構部品に強みを持つ。
両社は、自動車内装、外装、電池周辺、配管・固定部品、金属代替、部品点数削減等の領域で競合する。
ニフコは、顧客の設計段階から部品機能を提案し、特許や独自形状を組み込んだ製品を量産する。単純な受託成形よりも、部品単位の機能提案と高い利益率を特徴とする。
2026年3月期は売上高352,650百万円、営業利益48,078百万円、経常利益51,275百万円、親会社株主に帰属する当期純利益34,079百万円。営業利益率は約13.6%となった。
2027年3月期は売上高367,000百万円、営業利益50,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益34,000百万円を予想する。
三光合成にとっては、金型・大型成形の一貫対応だけでなく、独自機能を持つ部品の比率を高め、価格競争を避けることが利益率改善の課題となる。
3 ダイキョーニシカワ(4246)
2026年7月14日の株価終値は1,002円、時価総額は約711億円。ダイキョーニシカワは、自動車用の内装、外装、パワートレイン系樹脂部品を、材料開発、設計、金型、成形、塗装、組立まで一貫して提供する。
大型内外装部品、エンジンルーム部品、樹脂による軽量化、部品統合を主力としており、3社の中で三光合成と最も事業構造が近い。
両社は、自動車メーカーの新車案件、大型金型、射出成形、塗装、組立、電動車向け樹脂部品、海外量産拠点の受注をめぐって競合する。
2026年3月期は売上高165,706百万円、営業利益10,251百万円、経常利益10,709百万円、親会社株主に帰属する当期純利益8,661百万円。営業利益率は約6.2%となった。
2027年3月期は売上高161,800百万円、営業利益8,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益9,200百万円を予想する。
ダイキョーニシカワは大型樹脂部品の材料開発と量産ノウハウを持つ。三光合成は、車両以外の情報通信機器、家電、産業機械分野も持つため、顧客産業の分散と金型内製力で差別化できる余地がある。
強みと将来性
金型から量産までの一貫体制とグローバル展開
三光合成の強みは、製品設計、CAE解析、試作、金型設計、金型製作、射出成形、塗装、組立までをグループ内で一貫して提供できる点にある。樹脂部品の品質と採算は、製品形状、材料、金型構造、冷却、射出圧力、成形温度、収縮、反り、塗装、組付けを総合的に設計する必要がある。工程の一部だけを担当する企業よりも、問題の原因を工程横断で追跡しやすい。
金型事業は2026年5月期売上高の16.5%を占める。金型を受注することで、試作から量産成形、設計変更、補修、増産用金型まで長期的な取引へつなげられる。
車両分野では、内外装品だけでなく、モーター、ブレーキ、空調、冷却、ラジエーター、バッテリー等の機能部品を扱う。外観部品と機能部品を横断できるため、顧客車種当たりの受注点数を増やせる可能性がある。
日本、欧州、アジア、北米に生産・販売拠点を持ち、顧客の世界生産へ現地供給できる。特に北米は2026年5月期に売上高222.52億円、セグメント利益17.31億円まで成長した。
海外拠点を保有するだけでなく、日本で設計した金型や工程条件、自動化設備を海外へ横展開できる点が重要である。新車案件を複数地域で同時に立ち上げる顧客へ対応しやすい。
自社で工業用ロボットや自動制御装置を扱うため、射出成形品の取り出し、検査、組立、搬送等を工程設計に組み込める。人手不足や賃金上昇に対して、自動化による生産性向上を進める余地がある。
2022年5月期から2026年5月期までに、売上高は65,661百万円から97,979百万円、営業利益は2,543百万円から7,091百万円へ増加した。営業利益率は3.9%から7.2%へ改善している。
営業キャッシュ・フローは2026年5月期に8,414百万円を確保した。設備投資を継続しながら現金及び現金同等物は14,955百万円へ増加し、成長投資を支える資金創出力が高まっている。
将来性は、自動車の電動化によって樹脂部品の役割が拡大する点にある。電池周辺の絶縁、熱管理、冷却、軽量化、複数部品の一体成形では、金型と成形を一体で設計できる企業が提案力を発揮しやすい。
金属部品を樹脂へ置き換える場合、単なる軽量化だけでなく、強度、耐熱性、難燃性、寸法精度、耐久性、リサイクル性を満たす必要がある。三光合成の設計・金型・成形ノウハウを高付加価値案件へ転換できれば、営業利益率8%以上の達成余地が生まれる。
弱みとリスク要因
自動車依存、海外採算、設備投資と特別損失
2026年5月期の車両分野売上高は70,627百万円で、連結売上高の72.1%を占める。自動車メーカーの生産台数、新車発売、モデル切り替え、部品共通化、調達方針の影響を強く受ける。大型案件では、受注から量産開始までに金型、設備、試作、人員を先行投入する。顧客の新車発売が遅れる、生産台数が計画を下回る、設計変更が発生する場合、投資回収が遅れる可能性がある。
自動車部品は品質要求が厳しく、不具合が発生した場合は選別、再製作、納入停止、補償、リコール費用につながる。大型成形部品では一件当たりの影響額が大きくなりやすい。
海外売上高の比率が高いため、為替変動、関税、貿易規制、政治情勢、現地税制、労務問題、物流停滞、電力不足等の影響を受ける。円換算売上が増加しても、現地コスト上昇によって利益が伴わない場合がある。
欧州では2026年5月期のセグメント利益率が約3.8%にとどまる。売上規模に対して利益が小さく、人件費、エネルギー費、新規案件の立ち上げ負担が続けば、連結利益率の重しとなる。
2026年5月期の投資キャッシュ・フローは6,481百万円の支出となった。有形固定資産及び無形固定資産の増加額も7,436百万円で、成長には継続的な設備投資が必要となる。
同年度は長期借入れによる収入を含み、財務キャッシュ・フローが240百万円のプラスとなった。営業キャッシュ・フローで投資を賄えない局面では、借入金やリース負債が増加し、金利負担が高まる可能性がある。
親会社株主に帰属する当期純利益は、営業増益にもかかわらず758百万円へ減少した。主因は和解関連費用3,599百万円を含む特別損失であり、営業利益だけでは最終利益を判断できない年度となった。
法的紛争、品質問題、契約条件、海外子会社での取引問題は、一時的に大きな費用を発生させる可能性がある。特別損失の再発有無と関連案件の進捗を適時開示で確認する必要がある。
原材料となる樹脂価格やエネルギー価格が上昇した場合、顧客への価格転嫁には時間差が生じる。再生樹脂の利用拡大では、材料の安定調達と品質確保に追加コストが必要となる。
豊田合成、ニフコ、ダイキョーニシカワ等は、材料開発、顧客基盤、研究開発費、世界拠点、量産規模で優位性を持つ。価格競争に巻き込まれた場合、三光合成の利益率改善が止まる可能性がある。
2026年5月期末株価798円に対する実績PERは約32.09倍だが、これは特別損失でEPSが24.87円へ低下した影響が大きい。2026年7月14日株価774円に対する2027年5月期予想PERは約5.24倍となるため、最終利益が会社予想どおり正常化するかが評価の分岐点となる。
2026年5月期末PBRは約0.70倍である。資産面では割安に見える一方、海外設備の収益性、固定資産の稼働率、顧客別採算、特別損失の再発可能性を含めて評価する必要がある。
出典
- 三光合成 公式サイト
- 三光合成「会社概要」
- 三光合成「製品紹介」
- 三光合成「車両分野」
- 三光合成「産業機械分野」
- 三光合成「家電分野」
- 三光合成「IR情報・決算短信」
- 三光合成「経営戦略」
- 三光合成「環境・CSR活動」
- 豊田合成「IR情報」
- 豊田合成「内外装部品」
- 豊田合成「機能部品」
- ニフコ「製品情報」
- ニフコ「決算関連資料」
- ダイキョーニシカワ「製品情報」
- ダイキョーニシカワ「IR情報」
本ページは、企業が公表した資料等に基づく情報提供を目的としており、特定の有価証券の売買を推奨するものではありません。業績予想、経営目標、株価、時価総額、競合企業の情報は変動する可能性があります。投資判断は最新の決算資料、適時開示、有価証券報告書を確認したうえで、自身の責任で行ってください。

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