2326 デジタルアーツ
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事業内容と業績
セキュリティ事業
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 9,051 | 10,436 +1,385 / +15.3% | 11,512 +1,076 / +10.3% | 9,982 △1,530 / △13.3% | 10,835 +853 / +8.5% | 12,000 +1,165 / +10.8% |
| 営業損益 | 4,126 | 4,413 +287 / +7.0% | 4,427 +14 / +0.3% | 4,558 +131 / +3.0% | 4,791 +233 / +5.1% | 5,400 +609 / +12.7% |
| 経常損益 | 4,135 | 4,429 +294 / +7.1% | 4,443 +14 / +0.3% | 4,562 +119 / +2.7% | 4,840 +278 / +6.1% | 5,505 +665 / +13.7% |
| 当期純利益 | 2,900 | 3,062 +162 / +5.6% | 4,377 +1,315 / +42.9% | 3,183 △1,194 / △27.3% | 3,427 +244 / +7.7% | 3,770 +343 / +10.0% |
| EPS | 206.71円 | 218.12円 +11.41 / +5.5% | 315.46円 +97.34 / +44.6% | 232.79円 △82.67 / △26.2% | 253.57円 +20.78 / +8.9% | 280.45円 +26.88 / +10.6% |
| 一株配当金 | 70円 | 75円 +5 / +7.1% | 80円 +5 / +6.7% | 85円 +5 / +6.2% | 95円 +10 / +11.8% | 100円 +5 / +5.3% |
| 純資産 | 12,159 | 14,173 +2,014 / +16.6% | 15,998 +1,825 / +12.9% | 17,365 +1,367 / +8.5% | 18,454 +1,089 / +6.3% | — |
| 営業CF | 6,169 | 3,147 △3,022 / △49.0% | 2,830 △317 / △10.1% | 2,817 △13 / △0.5% | 8,381 +5,564 / +197.5% | — |
| 投資CF | -978 | -867 +111 / +11.3% | 1,012 +1,879 / +216.7% | -1,107 △2,119 / △209.4% | -1,161 △54 / △4.9% | — |
| 財務CF | -810 | -1,051 △241 / △29.8% | -2,545 △1,494 / △142.2% | -2,096 +449 / +17.6% | -2,095 +1 / +0.0% | — |
| フリーCF | 5,191 | 2,280 △2,911 / △56.1% | 3,842 +1,562 / +68.5% | 1,710 △2,132 / △55.5% | 7,220 +5,510 / +322.2% | — |
単位:百万円(EPS・一株配当金を除く)。フリーCF=営業CF+投資CF。2027年3月期は最新会社予想のみ掲載。
1.会社予想と実績
各年度の期初会社予想と通期実績を比較。
2.達成・未達理由
クラウドサービス系製品の需要拡大に加え、企業向けではPPAP・Emotet対策を背景に「m-FILTER」を拡販。公共向けではGIGAスクールと官公庁・自治体案件が伸長し、売上・各利益とも期初予想を上回りました。
売上高は期初予想に対して99.4%とほぼ計画線でした。新オプションや自治体向け需要で増収増益となった一方、期末短信では期初利益予想を下回った直接要因の明示は確認できません。したがって未達理由は追加推定せず、実績ベースで評価します。
新機能・新製品を過去にない数で投入したことや、連結子会社の事業拡大に伴う労務費・人件費増で売上原価・販管費が増え、営業・経常利益は期初予想を下回りました。一方、デジタルアーツコンサルティング株式の売却益1,930百万円により純利益は大幅超過しました。
公共向けのGIGAスクール第2期でクラウドサービス受注が計画以上に増えた一方、クラウド売上は契約期間に応じて認識されます。また利用増に伴うデータセンター通信費が増加しました。短信は費用全体を期初計画より抑制できたとも説明していますが、売上・利益は期初予想を下回りました。
GIGAスクール第2期を中心に契約高は57.1%増と大幅に伸びましたが、クラウド中心の契約構成のため収益認識上、当期売上の伸びは8.5%にとどまりました。加えて人材投資で売上原価・販管費が増加し、期初の高い増収増益計画には届きませんでした。
3.事業セグメントの自信度
セキュリティ事業
クラウドサービス系製品の受注獲得が好調
クラウド需要の拡大とGIGAスクール・自治体案件の伸長が同時進行し、高成長を実現。
順調に受注を拡大しました
新オプション「Anti-Virus & Sandbox」などの投入で需要領域を拡張し、企業・公共とも増収。
計画以上に案件を獲得しました
新製品「f-FILTER」やクラウド移行需要が企業向けを牽引。積極投資で利益率は低下したものの営業トーンは強い。
受注シェアを大幅に拡大することができた
GIGAスクール第2期のシェア拡大と企業向けクロスセル・アップセルが進展。
順調に案件の積み上げが進み
新製品「Z-FILTER」の立ち上がりと公共案件の大型契約が進み、契約高が大幅増。
当第1四半期連結累計期間の業績は順調に推移
企業向け・公共向けの案件獲得が進み、Q1は売上・利益とも2桁増。通期予想は据え置き。
2027年3月期Q1は契約高が前年同期比51.7%増、売上高19.4%増、営業利益30.2%増。Z-FILTERの案件形成、GIGAスクール第2期の高い受注シェア、ハイタッチ営業の案件化が進み、会社も「業績は順調に推移」としています。
4.最新予想信頼度
会社予想は売上高12,000百万円、営業利益5,400百万円、経常利益5,505百万円、親会社株主帰属純利益3,770百万円、EPS280.45円。Q1は売上高2,711百万円、営業利益1,035百万円、経常利益1,060百万円、純利益718百万円で、通期予想は据え置かれています。
達成できると判断する理由
- Q1の増収率19.4%、営業増益率30.2%は、通期会社計画の増収率10.8%、営業増益率12.7%を上回っています。
- 契約高はQ1で51.7%増。クラウド契約残高の積み上がりに加え、前受金は2026年3月末の7,800百万円からQ1末9,718百万円へ増加しており、将来売上の基盤が拡大しています。
- 「i-FILTER」「m-FILTER」に加えて「Z-FILTER」の案件形成・受注が進展。公共ではGIGAスクール第2期の高い受注シェアを維持し、次世代校務DX、省庁案件、第3次自治体セキュリティ強靭化にも展開しています。
- 会社はQ1時点で「業績は順調に推移」とし、通期予想を据え置いています。
達成できないと判断する理由
- 契約高を牽引するクラウドサービスは契約期間にわたり売上計上されるため、大幅な受注増が同じ四半期の売上に一括反映されません。
- クラウド利用者増に伴う通信費、新製品のソフトウェア償却費、開発体制強化の労務費で売上原価が増加しています。
- 家庭向け市場はQ1の契約高・売上高が前年同期比で約5%減少しており、全市場が同時に伸びているわけではありません。
- 2026年3月期は契約高が大幅増でも期初予想を下回ったため、契約獲得の強さだけで通期売上・利益の達成を断定できません。
収益計上時期を見る際の注意点
オンプレミスのライセンス販売系製品は原則として出荷時に契約額の大部分を売上計上する一方、クラウドサービス系製品はサービス提供期間にわたり按分計上します。会社資料に「4Q偏重」などの明確な説明は確認できません。売上22.6%、営業利益19.2%、経常利益19.3%、純利益19.0%、EPS19.1%というQ1進捗率は、季節性や収益認識タイミングを調整していない単純進捗率です。
最終判断
企業向けのクラウド・生成AI利用管理需要、Z-FILTERの立ち上がり、公共向けのGIGAスクール・自治体案件が計画どおり収益化されれば、2027年3月期会社予想は達成可能性がやや高いと判断します。 Q1の成長率は通期計画を上回り、契約高・前受金も積み上がっています。一方、クラウドの収益認識は時間分散されるため、受注増と当期売上のタイミング差が最大の注意点です。2026年10月5日終値5,210円を会社予想EPS280.45円で割ると、会社予想達成時のPERは約18.6倍です。
デジタルアーツ
対象:中期経営計画 2025年3月期~2027年3月期 / 2026年5月7日に最終年度計画を見直し / 最新進捗:2027年3月期 第1四半期
1. 最新の中期経営計画・最終年度目標
| 指標 | 2024/3 実績 | 2025/3 実績 | 2026/3 実績 | 2027/3 修正計画 |
|---|---|---|---|---|
| 連結契約高 | 8,630百万円 | 10,570百万円 | 16,604百万円 | 13,500百万円 |
| 連結売上高 | 9,304百万円 | 9,982百万円 | 10,835百万円 | 12,000百万円 |
| 営業利益 | 4,330百万円 | 4,558百万円 | 4,791百万円 | 5,400百万円 |
| 営業利益率 | 46.5% | 45.7% | 44.2% | 45.0% |
| 経常利益 | 4,348百万円 | 4,562百万円 | 4,840百万円 | 5,505百万円 |
| 従業員数 | 292名 | 318名 | 326名 | 360名 |
2024年3月期の数値は、2024年3月29日に株式譲渡を完了したデジタルアーツコンサルティングの実績を除く比較ベース。
2. 当初計画からの見直し幅
| 指標 | 2027/3 当初計画 | 2027/3 修正計画 | 修正幅 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 15,000百万円 | 12,000百万円 | ▲20.0% |
| 営業利益 | 7,800百万円 | 5,400百万円 | ▲30.8% |
| 営業利益率 | 52.0% | 45.0% | ▲7.0pt |
| 経常利益 | 7,800百万円 | 5,505百万円 | ▲29.4% |
| 従業員数 | 450名 | 360名 | ▲20.0% |
3. 目標達成へのロードマップ
販売代理店との連携を維持しつつ、デジタルアーツ自身がエンドユーザーとの接点を強化。顧客課題を直接把握し、案件創出から受注までを自社主導で可視化・管理する。
「i-FILTER」「m-FILTER」の継続拡販に加え、「Z-FILTER」など新製品を成長ドライバーに位置付け、既存顧客へのクロスセル・アップセルで顧客単価を高める。
GIGAスクール第2期で構築した教育市場の顧客基盤を活用。2027年3月期は教育市場シェアを再び90%以上へ引き上げることを目指す。
AI活用による業務高度化・効率化を進め、従業員数計画を450名から360名へ変更。ただし326名からの増員は継続し、成長に必要な人材投資は続ける。
4. 2027年3月期1Qの進捗
企業向けクラウド案件、GIGAスクール第2期、省庁案件が牽引。クラウドサービス系製品の売上高は過去最高となり、ストック型収益基盤の拡大が続いている。
5. 会社が明示した達成リスク・計画見直し要因
新規顧客開拓、クロスセル・アップセル、ソリューション拡充の進展が当初想定を下回り、企業向け需要獲得に時間を要した。
クラウドサービス系製品の比率上昇により、契約高は積み上がっても売上高は契約期間に応じて段階計上されるため、短期の売上成長が緩やかになる。
2026年3月期は一部のGIGAスクール関連案件で想定以上の価格競争が発生し、契約高・売上高が当初計画を下回る一因となった。
公共向け案件では契約条件・契約期間・更新時期により、契約獲得と売上計上の時期がずれる可能性がある。
6. 中期計画の要点
一方で、2027年3月期1Qは契約高+51.7%、売上高+19.4%、営業利益+30.2%と改善。今後の焦点は、公共市場のGIGA需要だけではなく、企業向け市場で「i-FILTER」「m-FILTER」「Z-FILTER」を軸にクロスセル・新規開拓を再加速できるかにある。さらにクラウド比率上昇は短期的には売上認識を遅らせるが、中長期ではストック収益基盤の拡大につながる構造転換として会社は位置付けている。
https://www.daj.jp/ir/data/daj2326_202703_1q_1.pdf
https://www.daj.jp/ir/data/daj2326_202403_4q_mbp.pdf
https://www.daj.jp/ir/data/daj2326_202703_1q_suppl_info.pdf
https://www.daj.jp/ir/data/daj2326_202703_1q_ref.pdf


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