4395 アクリート

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4395 アクリート

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事業内容と業績

報告セグメントは2024年第3四半期から「コミュニケーション事業」「ソリューション事業」「投資・インキュベーション事業」の3区分へ変更されています。2023年12月期は変更後区分による組替後比較値を使用し、2022年以前の旧区分(単一メッセージング/国内・海外メッセージング)は現行3区分のグラフには含めていません。2025年12月期Q1と2026年12月期Q1は四半期累計値です。

コミュニケーション事業

コミュニケーション事業 業績推移
売上高利益損失
事業内容

SMSを中核に、企業とエンドユーザーをつなぐ信頼性の高いコミュニケーション基盤を提供する事業です。国内A2P-SMS配信、海外アグリゲーター経由のSMS配信、ベトナム子会社VietGuysによるメッセージング・CDP関連サービス、学校・自治体向けメール配信などを展開しています。国内SMSで培った配信基盤を軸に、LINEやRCS等を組み合わせたマルチチャネル型CPaaSへの拡張を進め、配信量だけでなく顧客用途に応じたメッセージチャネルの最適化による付加価値向上を目指しています。

ソリューション事業

ソリューション事業 業績推移
売上高利益損失
事業内容

AI技術やセキュリティ技術を活用し、顧客課題に合わせたソリューションを提供する事業です。GPUサーバーおよび周辺装置の販売、AIを活用した各種ソリューション、音声・顔分析を利用する「ANOTHER AI」、IoTデバイス型教材「スクーミー」などを展開しています。単純な機器販売にとどまらず、AIインフラやデータ活用、認証・情報漏洩対策などの課題解決を組み合わせ、SMS以外の収益源を育成する役割を担っています。

投資・インキュベーション事業

投資・インキュベーション事業 業績推移
売上高利益損失
事業内容

アクリートとの事業シナジーが見込める企業への投融資、M&A、業務提携・協業を通じ、新規事業を育成する事業です。AI・開発系ベンチャーやマーケティング関連企業などを対象に、資金提供だけでなくグループ各社の技術・顧客基盤・クリエイティブ資産を組み合わせて事業化を支援します。Forward Edge-AIとの連携など、量子耐性暗号(PQC)を含む先端セキュリティ領域への展開も進め、将来の収益源と事業領域拡大を狙っています。

直近5年業績サマリー

業績項目2021年12月期2022年12月期2023年12月期2024年12月期2025年12月期2026年12月期予想
売上高
2,833
6,190
+3,357 / +118.5%
5,434
△756 / △12.2%
6,348
+914 / +16.8%
8,791
+2,443 / +38.5%
9,590
+799 / +9.1%
営業損益
468
1,172
+704 / +150.4%
310
△862 / △73.5%
332
+22 / +7.1%
530
+198 / +59.6%
656
+126 / +23.8%
経常損益
463
1,176
+713 / +154.0%
306
△870 / △74.0%
331
+25 / +8.2%
526
+195 / +58.9%
636
+110 / +20.9%
当期純利益
307
852
+545 / +177.5%
33
△819 / △96.1%
73
+40 / +121.2%
308
+235 / +321.9%
420
+112 / +36.4%
EPS
54.16円
146.54円
+92.38 / +170.6%
5.87円
△141 / △96.0%
12.90円
+7.03 / +119.8%
46.45円
+33.55 / +260.1%
56.03円
+9.58 / +20.6%
一株配当金
10.00円
10.00円
±0 / ±0.0%
5.00円
△5 / △50.0%
0.00円
△5 / △100.0%
10.00円
+10 / —
10.00円
±0 / ±0.0%
純資産
1,704
2,177
+473 / +27.8%
2,146
△31 / △1.4%
2,091
△55 / △2.6%
4,087
+1,996 / +95.5%
—
営業CF
359
976
+617 / +171.9%
191
△785 / △80.4%
214
+23 / +12.0%
499
+285 / +133.2%
—
投資CF
-464
-471
△7 / △1.5%
-95
+376 / +79.8%
-104
△9 / △9.5%
-579
△475 / △456.7%
—
財務CF
407
161
△246 / △60.4%
-461
△622 / △386.3%
-473
△12 / △2.6%
925
+1,398 / +295.6%
—
フリーCF
-105
505
+610 / +581.0%
96
△409 / △81.0%
110
+14 / +14.6%
-80
△190 / △172.7%
—

金額は百万円。2021年12月期は2022年12月期短信で遡及反映された比較数値を優先。2026年12月期は最新会社予想のみ掲載しています。

業績予想達成と実績の比較・分析

1.会社予想と実績

2022~2025年12月期は、前年の期末決算短信で公表された期初通期会社予想と実績を比較。2026年12月期は2026年5月14日時点で据え置かれた最新通期予想を掲載しています。

売上高期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績05,00010,00015,00020,0005,5476,1912022/12達成率 111.6%7,7845,4342023/12達成率 69.8%7,3196,3482024/12達成率 86.7%8,5168,7912025/12達成率 103.2%9,5902026/12最新会社予想単位:百万円
赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
営業利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績05001,0001,5002,0006481,1722022/12達成率 180.9%1,1683102023/12達成率 26.6%4333322024/12達成率 76.6%5045302025/12達成率 105.1%6562026/12最新会社予想単位:百万円
赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
経常利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績05001,0001,5002,0006401,1762022/12達成率 183.8%1,1603062023/12達成率 26.4%4283312024/12達成率 77.4%4885262025/12達成率 107.8%6362026/12最新会社予想単位:百万円
赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
親会社株主帰属純利益期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績02505007501,0003688522022/12達成率 231.4%735332023/12達成率 4.5%224732024/12達成率 32.8%2533082025/12達成率 121.6%4202026/12最新会社予想単位:百万円
赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
EPS期首会社予想と通期実績(連結)会社予想実績0.050.0100.0150.0200.062.72146.542022/12達成率 233.6%126.475.872023/12達成率 4.6%39.3512.902024/12達成率 32.8%44.4446.452025/12達成率 104.5%56.032026/12最新会社予想単位:円
赤=達成・超過、青=未達、黄=最新予想。
2.達成・未達理由
2022年12月期大幅超過
売上 111.6%営業利益 180.9%純利益 231.4%

国内SMSでは新型コロナ関連のPCR検査結果連絡や自宅療養者の健康状態確認など自治体利用が増え、配信数が順調に推移しました。加えてVietGuysの連結子会社化で海外売上が加わり、国内メッセージングの高収益も寄与して期初予想を大きく上回りました。

2023年12月期大幅未達
売上 69.8%営業利益 26.6%純利益 4.5%

自治体のコロナ関連需要が一巡したほか、国内SMS・海外アグリゲーター向けでキャリア系大手などの参入による価格競争が激化し、販売単価と配信数が圧迫されました。さらに投資有価証券評価損やXoxzoにかかる顧客関連資産等の減損損失を計上し、純利益の未達幅が拡大しました。

2024年12月期未達
売上 86.7%営業利益 76.6%純利益 32.8%

コミュニケーション事業の配信量は回復した一方、ズノー連結子会社化の時期が想定より遅れ、GPUサーバー売上の一部も2025年以降へ持ち越されました。新セグメントの初期準備・導入コストや仕入原価の増加に加え、減損損失などの特別損失もあり、利益は期初予想を下回りました。

2025年12月期達成・超過
売上 103.2%営業利益 105.1%純利益 121.6%

国内SMS配信量の増加を軸にコミュニケーション事業が伸長し、ソリューション事業ではAI・GPU関連の商用化が進展、投資・インキュベーション事業ではM&A・グループ拡大が売上に寄与しました。売上高は上場来で通期過去最高となり、各段階利益も前年を大幅に上回りました。

3.事業セグメントの自信度

コミュニケーション事業

2022強気
引き続き安定高成長を続けると予想されております。

国内SMS需要の拡大とコロナ関連の連絡需要が追い風となり、配信数は順調に推移しました。

2023弱気
売上高及び営業利益については苦しい状況となっており

競争激化と販売単価下落、海外アグリゲーター向けの競合参入が収益を圧迫しました。

2024中立
当第3四半期より順調に配信数を伸ばし、回復傾向にあります。

価格競争は継続する一方、国内・海外アグリゲーター経由の配信量は回復し、安定収益を確保しました。

2025強気
SMSコネクト for LINEの提供を開始いたしました。

国内SMSの配信量増加に加え、マルチチャネル化を進め、セグメント利益が大幅に増加しました。

2026 Q1中立
国内SMSの売上が順調に推移いたしました。

国内は堅調ですが海外SMSが減収となり、セグメント売上・利益は前年同期比で減少しました。

最新判断中立

国内SMSは堅調ですが海外SMSの減収が残り、現時点では強弱が混在しています。

ソリューション事業

2024中立
2025年より実績が計上される見通しです。

GPUサーバーやAI系サービスを立ち上げたものの、利益化前の先行投資段階でした。

2025強気
商用化に向けた基盤構築を完了いたしました。

売上高は大幅拡大し、GPU・AIソリューションの商用化基盤が整いました。

2026 Q1強気
GPUサーバー関連事業の売上が大きく寄与

Q1は赤字ながら売上は前年同期比で急増し、会社はQ2以降の利益積み上げを明示しています。

最新判断強気

GPUサーバー関連の売上急増とQ2以降の利益積み上げ方針から、成長に対する会社コメントは前向きです。

投資・インキュベーション事業

2023中立
有望な開発系やAIベンチャーへの投資

現行区分への組替後比較では小規模で、投資・育成を始めた段階です。

2024中立
国内外企業との提携/協業を推進してまいります。

ZMS・ズノーをグループ化し、投資先との事業シナジー創出を進めました。

2025強気
グループシナジーの創出に注力いたしました。

M&A等で売上規模が大きく拡大し、広告運用やデジタル関連の事業基盤を取り込みました。

2026 Q1中立
各種サービスの引き合いが増加しており、売上高は順調に増加

増収は継続していますが、FG社の体制変更に想定以上の時間を要し、Q1は赤字となりました。

最新判断中立

売上は拡大していますが、買収先の立ち上げ遅延による赤字が残っており、収益化の確認が必要です。

4.最新予想信頼度
条件付きで達成可能 ― 売上は射程圏、利益はQ2以降の改善が必要

2026年12月期の会社予想は売上高9,590百万円、営業利益656百万円、経常利益636百万円、親会社株主帰属純利益420百万円、EPS56.03円です。第1四半期実績は売上高2,167百万円、営業利益82百万円、経常利益82百万円、四半期純利益41百万円で、会社は通期予想を据え置いています。

通期売上予想9,590百万円
Q1売上実績2,167百万円
売上単純進捗率22.6%季節性未調整
営業利益単純進捗率12.6%季節性未調整
純利益単純進捗率9.8%季節性未調整

達成できると判断する理由

  • 国内SMSはQ1も順調に推移し、主力コミュニケーション事業の基盤は維持されています。
  • ソリューション事業ではGPUサーバー関連売上が前年同期比で大きく伸び、会社はQ2以降に利益を積み上げる計画を示しています。
  • 投資・インキュベーション事業も引き合い増加により売上は拡大しており、買収先の立ち上げが進めば利益改善余地があります。
  • 前年2025年12月期もQ1売上進捗は約22%でしたが、通期では期初売上予想を上回りました。

達成できないと判断する理由

  • Q1営業利益の単純進捗率は12.6%、純利益は9.8%で、4分の1経過時点としては低く、下期を含めた利益回復が必要です。
  • 海外SMSの売上減少がコミュニケーション事業の減益要因として残っています。
  • 投資・インキュベーション事業ではFG社の営業強化に向けた体制変更が想定以上に時間を要し、Q1はセグメント赤字でした。
  • ソリューション事業もQ1時点では赤字で、GPU関連の増収を利益へ転換できるかが通期達成の重要条件です。

収益計上時期を見る際の注意点

2026年Q1短信では、ソリューション事業と投資・インキュベーション事業について「第2四半期連結累計期間以降に向けて利益を積み上げていく予定」と説明しています。そのためQ1単純進捗率だけで通期を判断するのは適切ではありません。一方、前年よりQ1の利益進捗が低いため、Q2以降の黒字化・利益率改善を確認する必要があります。

最終判断

国内SMSの堅調推移を維持し、GPUサーバー関連の増収を利益化し、FG社を含む投資・インキュベーション事業の立ち上げ遅延をQ2以降に解消できれば、通期会社予想は達成可能と判断します。 2026年9月29日の株価700円を予想EPS56.03円で割ると、会社予想が達成された場合のPERは約12.5倍です。

4395 / ACCRETE

株式会社アクリート|中期経営計画[2025–2027]分析

テーマ:SMS単一事業からの脱却/事業多様化と構造改革/企業グループ化

2027年度 売上高目標114.69億円
2027年度 営業利益目標10.74億円
2027年度 営業利益率目標9.4%

① 企業が掲げる目標業績数字

項目 2025年度 2026年度 2027年度
売上高8,516百万円9,590百万円11,469百万円
営業利益504百万円656百万円1,074百万円
営業利益率5.9%6.8%9.4%
経常利益488百万円635百万円1,050百万円
売上総利益率25.3%25.4%26.1%
セグメント売上高 2025年度 2026年度 2027年度
コミュニケーション事業6,135百万円6,630百万円7,416百万円
ソリューション事業1,036百万円1,264百万円1,744百万円
投資・インキュベーション事業1,345百万円1,696百万円2,309百万円

このほか、自己資本利益率(ROE)15%を経営目標として掲げています。

② 目標達成へのロードマップ・達成計画

1. コミュニケーション事業の再成長
SMSの通数拡大に加え、RCS・SNSメッセージング・認証領域へ拡張。AI導入による事業効率化と、外部企業との協業で収益性向上を狙う。
2. ソリューション事業を第2の収益柱へ
AI、認証、サイバーセキュリティ、デジタルプラットフォーム、メディアミックスなどを展開。プロジェクト単位で立ち上げ、進捗に応じて法人化・グループ化する方針。
3. 投資・インキュベーションを成長エンジン化
M&A、資本業務提携、ベンチャー投融資を通じて外部リソースを取り込み、事業多様化と企業グループ構築を加速する。
4. 組織・企業構造を改革
既存子会社の統廃合、新たな企業グループの構築・統治を進め、将来的には持株会社化も基本方針として検討する。

収益改善の中心は、SMS販売価格下落への対応、原価・販管費の抑制、事業ミックス改善です。計画では販管費率の低下を通じ、営業利益率を2025年度5.9%から2027年度9.4%へ引き上げる想定です。

③ 計画本文で示された主な達成課題

  • SMS事業の販売価格下落・価格競争: 通数拡大だけでなく、コスト削減・販売戦略の見直しが必要と明記。
  • SMS単一事業からの脱却: 新規ソリューション事業と投資・インキュベーション事業の立ち上げ・収益化が計画達成の重要条件。
  • M&A・外部連携の実行: 企業グループ形成を外部リソース、資本業務提携、M&Aに依存するため、案件の獲得・統合・事業化が重要。
  • 海外戦略の再構築: 海外アグリゲーター中心から、現地企業との業務提携・事業ベースの展開へ転換する方針。

分析要約

計画の核は、「SMSの数量成長」だけではなく、「AI・認証・セキュリティ・M&Aを使った事業ポートフォリオ転換」です。2027年度は売上高114.69億円、営業利益10.74億円を目標とし、営業利益率を9.4%まで改善する計画です。既存SMS事業を土台にしつつ、新規2セグメントの成長と企業グループ化によって収益構造を変える設計になっています。

出典

株式会社アクリート「中期経営計画[2025-2027]」(2025年2月10日公表)
JPX適時開示PDF
株式会社アクリート公式資料

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