6742 京三製作所

京三製作所(6742)企業分析|鉄道信号大手・1917年創業の老舗 | ストップ高安研究所

京三製作所 6742 東証プライム

株式会社京三製作所(Kyosan Electric Manufacturing Co., Ltd.)。1917年創業の鉄道信号システム大手。鉄道・道路交通の信号システムとパワーエレクトロニクスを2本柱とする東証プライム上場企業。

※2026年6月4日時点の情報

事業内容 ─ 鉄道・道路交通の信号システムとパワーエレクトロニクス

株式会社京三製作所は1917年9月3日設立、本社は横浜市鶴見区平安町。代表取締役社長執行役員は國澤良治、資本金62億7,030万円、従業員数2,075名(連結・2025年3月31日現在)。「信号システム事業」と「パワーエレクトロニクス事業」の2セグメントで事業を展開。鉄道信号システムでは列車制御・列車検知・連動装置・踏切保安設備、ホーム安全設備(可動式ホーム柵)、運行管理装置を、交通管理システムでは交通信号制御機・灯器・管制システムを提供。パワーエレクトロニクスでは半導体製造装置向けRFシステムや高圧DC電源等を扱う。海外展開ではインド・ポーランド・マカオ・米国などへの納入実績を持つ。2026年3月期は売上高93,122百万円(前期比+9.1%)と過去最高水準を更新した。

主要事業セグメント

鉄道信号システム

列車制御装置、列車検知装置、連動装置、閉そく装置、現場機器、踏切保安設備、運行管理装置、設備監視装置等を提供。JR・公営・民営鉄道向けの信号システムで国内大手の地位を確立している。

ホーム安全設備・インフォメーションシステム

可動式ホーム柵、可動ステップ、転落検知装置等のホーム安全設備、および旅客案内表示装置等のインフォメーションシステムを提供。

交通管理システム(道路交通)

交通管制システム、交通信号制御機、交通信号灯器、車両用感知器、情報表示装置等の道路交通向けインフラ製品を提供。AI・IoT・高速通信を駆使したモビリティ変革・スマートシティ対応製品の開発、自治体主導の自動運転実証実験への参画を進めている。

パワーエレクトロニクス事業

半導体製造装置向けの高周波電源「RFシステム」、高圧DC電源等の産業用電源装置を扱う。電力変換システム分野で事業展開。

直近5年の業績サマリー

2026年3月期は売上高93,122百万円(前期比+9.1%)、営業損益4,503百万円(同△26.3%)、経常損益5,203百万円(同△21.7%)、当期純損益5,042百万円(同+5.4%)。売上高は2024年3月期以降増収基調で、2026年3月期は過去5年で最高水準。営業利益は前期比減益となったが、当期純利益は増益を確保した。海外案件(インド、ポーランド、マカオ、米国オーランド国際空港APM等)を含む信号システム事業の受注消化が業績を牽引している。

項目(連結・百万円) 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2026年3月期
会社予想
売上高 72,916 72,327
△0.8%
70,525
△2.5%
85,367
+21.0%
93,122
+9.1%
88,900
営業損益 2,969 2,207
△25.7%
2,491
+12.9%
6,112
+145.4%
4,503
△26.3%
2,460
経常損益 3,424 2,683
△21.6%
3,259
+21.5%
6,646
+103.9%
5,203
△21.7%
3,120
当期純損益 11,859 2,070
△82.5%
3,434
+65.9%
4,783
+39.3%
5,042
+5.4%
3,320
EPS(一株利益) 189.09円 33.02円 54.76円 76.28円 81.37円 53.58円
決算発表時株価
(参考)
451円 425円
実績PER 2.39倍 12.87倍
予想PER
PBR 0.63倍 0.58倍
PSR 0.39倍 0.37倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。

中期経営計画

KYOSAN Next Step 2028(2025年4月~3カ年)

2025年4月開始の3カ年中期経営計画。2022年4月から10年後の2032年に「ありたい姿」を実現するための事業基盤確立を進めてきた「中期経営計画2025」に次ぐ第2段階。最終年度(2028年3月期)の経営目標として「ROIC6%」を掲げる。「脱炭素社会貢献」「革新的な製品開発」「経営基盤・ガバナンスの強化」「人的資本の充実」の4つのマテリアリティに取り組む。配当方針はDOE2%台半ばを目安。詳細は中期経営計画へ

強みと注目点

① 国内鉄道信号システム大手・1917年創業の老舗

1917年(大正6年)創業の100年超の歴史を持つ信号メーカー。鉄道信号システムでJR・公営・民営鉄道向けに広範な納入実績を持ち、国内大手の地位を確立。日本初・世界初の製品を世に送り出してきた「KYOSAN DNA」を継承している。

② グローバル展開と海外大型案件の獲得

インドにおける1000駅超の電子連動装置納入、ポーランドでの電子連動装置受注拡大、マカオLRT延伸工事向け信号設備、米国オーランド国際空港APM向け信号システムなど、グローバルでの大型案件実績を有する。台湾支店・北京事務所を含む海外拠点網を活用したエンジニアリング会社・商社との協力体制を構築している。

③ 自動運転・スマートシティへの技術対応

運転士不足の社会課題解決に向け、鉄道・道路交通での自動運転システムへの技術対応を推進。AI・IoT・高速通信等を駆使したモビリティ変革・スマートシティ対応製品の開発と自治体主導の自動運転実証実験への参画を進めている。

弱み・リスク要因

有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。

① 営業利益率の低水準と2026年3月期の営業減益

2026年3月期は売上高+9.1%増収にも関わらず、営業損益は△26.3%減益と利益率の改善が課題。営業利益率は5%程度にとどまっており、中期経営計画でも「利益水準を上げ、ROEやROICを向上させること」が重点課題とされている。

② パワーエレクトロニクス事業の在庫リスク

2027年3月期計画ではパワーエレクトロニクス事業について「棚卸資産の発生極小化とPSI管理徹底」が重要課題とされており、過去の在庫負担が収益を圧迫する構造的課題を抱える。

③ 海外案件の繰延・部品長納期化による業績変動

過去の決算では「一部の海外案件が繰り延べ」「部品の長納期化を受けた前期への前倒し発注」など、案件タイミングや部材調達状況による業績変動が見られる。リードタイム短縮の深度化が経営課題となっている。

主な出典:

本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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