3687 フィックスターズ
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事業内容と業績
Solution事業
SaaS事業
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 | 2026年9月期 予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 5,501 | 6,310 +809 / +14.7% | 7,038 +728 / +11.5% | 7,995 +957 / +13.6% | 9,617 +1,622 / +20.3% | 10,800 +1,183 / +12.3% |
| 営業損益 | 971 | 1,624 +653 / +67.3% | 2,086 +462 / +28.4% | 2,304 +218 / +10.5% | 2,578 +274 / +11.9% | 3,100 +522 / +20.2% |
| 経常損益 | 960 | 1,690 +730 / +76.0% | 2,076 +386 / +22.8% | 2,305 +229 / +11.0% | 2,581 +276 / +12.0% | 3,100 +519 / +20.1% |
| 当期純利益 | 543 | 1,082 +539 / +99.3% | 1,447 +365 / +33.7% | 1,494 +47 / +3.2% | 1,945 +451 / +30.2% | 1,950 +5 / +0.3% |
| EPS | 16.64 | 33.53 +16.89 / +101.5% | 45.01 +11.48 / +34.2% | 46.39 +1.38 / +3.1% | 60.34 +13.95 / +30.1% | 60.39 +0.05 / +0.1% |
| 一株配当金 | 5.00 | 10.00 +5.00 / +100.0% | 13.00 +3.00 / +30.0% | 19.00 +6.00 / +46.2% | 18.00 △1.00 / △5.3% | 19.00 +1.00 / +5.6% |
| 純資産 | 3,642 | 4,584 +942 / +25.9% | 5,825 +1,241 / +27.1% | 6,943 +1,118 / +19.2% | 8,522 +1,579 / +22.7% | — |
| 営業CF | 864 | 1,488 +624 / +72.2% | 719 △769 / △51.7% | 1,656 +937 / +130.3% | 1,978 +322 / +19.4% | — |
| 投資CF | △487 | △76 +411 / △84.4% | △27 +49 / △64.5% | △167 △140 / +518.5% | △631 △464 / +277.8% | — |
| 財務CF | △1,310 | △1,170 +140 / △10.7% | △1,124 +46 / △3.9% | △1,240 △116 / +10.3% | △1,043 +197 / △15.9% | — |
| フリーCF | 377 | 1,412 +1,035 / +274.5% | 692 △720 / △51.0% | 1,489 +797 / +115.2% | 1,347 △142 / △9.5% | — |
単位:百万円(EPS・一株配当金は円)。2026年9月期は2026年5月14日修正後の最新会社予想。フリーCF=営業CF+投資CF。
1.会社予想と実績
2021~2025年9月期は期初会社予想と通期実績を比較し、2026年9月期のみ2026年5月14日修正後の最新会社予想を表示しています。
2.達成・未達理由
主力の高速化サービスは堅調だった一方、ハードウェア販売の大型案件失注と量産販売製品のEOLを補えず売上が計画未達。本社移転関連の一時費用とSaaS先行投資も重なり、各利益・EPSも会社予想を下回りました。
売上高は会社予想に2.9%届かなかったものの、Solution事業では自動運転・半導体向け案件が長期安定し、製造業向け高速化需要も旺盛でした。SaaS事業の営業損失も前年組替後の△370百万円から△195百万円へ縮小し、利益面は大きく計画を上回りました。
売上高は会社予想に3.6%届きませんでしたが、Solution事業は旺盛な高速化需要を背景に売上・利益を伸ばし、SaaS事業の営業損失も△195百万円から△135百万円へ縮小。収益性の改善により営業・経常・純利益・EPSは予想超過となりました。
売上高は予想8,000百万円に対し7,995百万円とほぼ計画線で、営業・経常利益はわずかに予想超過。一方、子会社清算損15.8百万円を計上し、非支配株主に帰属する利益44.2百万円もあったため、親会社株主帰属純利益とEPSは計画を下回りました。
Solution事業の高成長で売上は計画超過した一方、SaaS事業の営業損失が△151百万円から△424百万円へ拡大し、CVC事業では営業投資有価証券評価損232.5百万円を売上原価に計上したため、営業・経常利益は小幅未達。Sider清算に伴う税負担の一時的な減少もあり、純利益・EPSは計画を上回りました。
上期は自動車・半導体向け高速化サービスの旺盛な需要とSaaS拡大により旧予想を上回り、通期予想を売上10,800百万円・営業利益3,100百万円へ上方修正。3Q累計でも増収増益を維持し、最新予想は据え置かれています。一方で本社移転費用229.3百万円が特別損失に計上済みです。
3.事業セグメントの自信度
決算短信の会社コメントの語調、投資姿勢、成長・採算の推移から自信度を推定しています。
Solution事業
自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件、半導体メーカー向けソフトウェア開発案件が長期安定して継続しております。
中核案件の継続性を明示し、製造業向け需要も安定。
高速化サービスに対する旺盛な需要を背景に、日本国内の製造業向け案件を中心として安定的な収益を獲得しております。
需要の強さと安定収益を会社が明確に表現。
Solution事業、SaaS事業ともに持続的な成長を見込んでおり、増収増益となる見通しであります。
次期も持続成長を想定し、利益拡大を見込む姿勢。
自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件、半導体メーカー向けソフトウェア開発案件が長期安定して継続しております。
主要顧客領域の長期継続性を引き続き強調。
高速化サービスに対する旺盛な需要を背景に、日本国内の製造業向け案件を中心として安定的な収益を獲得しております。
AI領域へ軸足を広げつつ、既存高速化需要も強い。
主力のSolution事業では、自動運転を対象としたアルゴリズム開発や高速化案件、半導体メーカー向けソフトウェア開発案件が長期安定して継続しております。
3Qでも長期安定・旺盛需要という表現が継続。
3Q累計で売上・セグメント利益とも前年同期比プラスを確保し、会社コメントも長期安定・旺盛需要を継続。通期達成の主な牽引役とみます。
SaaS事業
各SaaS事業において、将来の収益獲得に向けて積極的な投資・開発を行っております。
将来性への投資意欲は強い一方、先行損失が大きく収益化は途上。
Solution事業、SaaS事業ともに持続的な成長を見込んでおり、増収増益となる見通しであります。
SaaS損失縮小を背景に、会社は持続成長を明示。
Solution事業、SaaS事業ともに持続的な成長を見込んでおり、増収増益となる見通しであります。
翌期も両事業の持続成長を見込むと明示し、損失縮小も進行。
各SaaS事業において、将来の収益獲得に向けて積極的な投資・開発を行っております。
売上成長は大きいが損失が再拡大し、投資フェーズが続く。
SaaS事業における「Fixstars AIBooster」の製品開発にリソースを重点的に投下する
短期利益を抑えてでも重点配分する方針から戦略的な確信は強い。
「Fixstars Vega」の開発及び事業展開を進めております。
3Q売上は大幅増だが営業損失も拡大。成長投資への自信と採算課題が併存。
3Q累計売上は前年同期比59.1%増と高成長ですが、営業損失は△473.8百万円へ拡大。製品展開への確信は見える一方、収益化速度には不確実性があります。
4.最新予想信頼度
2026年9月期3Q累計は売上7,917百万円、営業利益2,222百万円。5月の上方修正後予想に対する単純進捗率は売上73.3%、営業利益71.7%です。以下の進捗率は季節性等を調整していない単純進捗率です。
達成できると判断する理由
- 上期実績が旧会社予想を大きく上回ったため、5月に売上・営業利益・経常利益をそれぞれ上方修正しており、修正には既に上期の上振れが反映されています。
- 3Q累計でもSolution事業は売上9.7%増・セグメント利益12.0%増、SaaS事業は売上59.1%増と、成長ドライバー自体は継続しています。
- 3Q決算時点で5月修正後の通期予想を据え置いています。本社移転費用229.3百万円も3Q累計で特別損失として既に計上されています。
達成できないと判断する理由
- 4Qだけで営業利益約878百万円が必要です。3Q単独の営業利益は約587百万円であり、4Qは3Q単独比で約49%高い利益水準が必要になります。
- 会社は5月の上方修正時に、大口取引先の事業方針転換による影響を考慮して下期予想を当初計画と同水準に据え置いており、顧客動向の不確実性を明示しています。
- SaaS事業は3Q累計で売上が大きく伸びた一方、セグメント損失は△473.8百万円へ拡大しており、成長投資が利益を押し下げる可能性があります。
収益計上時期を見る際の注意点
今回提供された決算短信では、4Q偏重や年度末への案件計上集中を明示する説明は確認できません。そのため単純進捗率だけで達成可否を断定せず、4Qに必要な営業利益約878百万円を実際に積み上げられるかを重視します。特に大口取引先の方針転換の影響とSaaS先行投資の費用化が焦点です。
最終判断
現時点では「中程度」。Solution事業の需要が維持され、大口取引先の方針転換による下振れが限定的なら達成可能です。一方、4Qの営業利益必要額は直近四半期より高く、SaaS損失の拡大も続いているため、利益面は売上以上にハードルがあります。
株式会社フィックスターズ
中期経営ビジョン分析
対象期間:2023年10月~2026年9月 / 最新状況:2026年9月期 第3四半期まで反映
① 目標業績数字 ― 中計最終年度の最新着地点
売上高
108.0億円2026年9月期会社予想。前期比 +12.3%。
営業利益
31.0億円前期比 +20.2%。売上高以上の利益成長を計画。
営業利益率
28.7%2025年9月期26.8%から +1.9ptの改善予想。
親会社株主帰属純利益
19.5億円前期比+0.2%。前年の税負担軽減という特殊要因の反動を受ける。
| 指標 | 2025/9実績 | 2026/9会社予想 | 前期比 | 2026/9 3Q累計 | 進捗率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 96.17億円 | 108.0億円 | +12.3% | 79.17億円 | 73.3% |
| 営業利益 | 25.78億円 | 31.0億円 | +20.2% | 22.22億円 | 71.7% |
| 営業利益率 | 26.8% | 28.7% | +1.9pt | 28.1% | - |
| 親会社株主帰属純利益 | 19.45億円 | 19.50億円 | +0.2% | 13.15億円 | 67.4% |
| 1株配当 | 18円 | 19円 | +1円 | - | - |
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
高速化サービスを伸ばす
自動車、半導体、産業機器、AI等に対する受託型のソフトウェア高速化を成長の土台とする。 独自AI「Fixstars Vega」の活用などで開発生産性と収益性の向上も進める。
フロー収益をストック収益へ
「速くしてあげる」だけでなく、クラウドやエッジ上で「動かしてあげる」領域まで提供。 継続的なクラウド利用料や製品・デバイス収益を積み上げる。
AI・量子のIPドリブン成長
Fixstars Amplify、Fixstars AIBooster、Fixstars AIStationなどを軸に、 個別受託で培った技術を製品・SDK・サービスとして再利用し、収益をスケールさせる。
販売・人材基盤を強化
Solution事業とSaaS事業の横断連携・クロスセルを強化。 同時に「技術」と「経営」の双方を理解する人材を育成し、事業拡大を支える組織基盤を作る。
戦略の核心:「速くしてあげる」+「動かしてあげる」
| 段階 | 従来/拡張領域 | 収益モデル | 狙い |
|---|---|---|---|
| 速くしてあげる | ソフトウェア高速化・受託開発 | フロー型 | 技術力と顧客基盤を活かし安定成長 |
| 動かしてあげる | クラウド・SaaS | ストック型 | 継続課金を増やし収益の再現性を高める |
| 動かしてあげる | エッジAIデバイス・製品 | 継続販売型 | ソフトウェアIPを製品出荷数量へ連動させる |
| IPドリブン | AI・量子・最適化技術 | 製品/ライセンス/クラウド | エンジニア数だけに依存しない成長モデルへ移行 |
③ 目標達成リスク・変動要因
2026年9月期には、自動車業界の大口取引先で製品開発プロジェクトの中止が発生。 他案件への人員再配置で売上への影響を概ね吸収しているものの、 大型案件の方針変更は売上・稼働率の変動要因になります。
3QではFixstars Amplifyに季節変動による一時的なストック収益減少、 Fixstars AIBoosterには大口案件終了による一時的な減少が発生。 中期戦略が目指すストック収益拡大が計画通り積み上がるかが重要です。
大幅な賃上げ、本社移転による賃料増、GPU等の開発インフラ、 研究開発費、SaaS事業への人員・開発リソース投下が継続。 Solution事業の利益成長でこれらの先行投資を吸収できるかが営業利益達成のポイントになります。
会社は中期ビジョン策定時、受託開発中心のフロー型収益構造、 マーケティング・営業戦略の不足、経営人材の不足、エンジニア中心の人員構成を弱みとして認識。 現在のSaaS化、横断営業、人材育成策はこれらを解消するための施策と位置付けられます。
分析まとめ
数値面
3Qまで売上・営業利益とも前年同期比増収増益で、通期予想は維持。 売上108億円・営業利益31億円という過去最高更新の射程内にあります。
中期戦略面
本質は受託開発の成長そのものよりも、そこで得た技術と顧客接点を SaaS・クラウド・IPへ転換し「エンジニア数×単価」依存を薄められるかにあります。
達成のカギ
Solution事業の高収益を維持しながら、Amplify・AIBooster・AIStation等の ストック収益を継続的に拡大できるかが、次の成長ステージへの分岐点です。
要監視ポイント
大口顧客案件の変動、SaaSの一時的な売上減、先行投資による利益圧力に加え、 4Qで営業利益進捗をどこまで回復できるかを確認する必要があります。
主な会社開示資料
・2023年11月9日「フィックスターズ 中期経営ビジョン(2023/10-2026/09)」
・2026年5月14日「2026年9月期 第2四半期決算 補足説明資料」
・2026年8月公表「2026年9月期 第3四半期決算 補足説明資料」
※上記の「分析まとめ」および4Q必要額は、会社開示数値を基にした分析です。 将来の業績達成を保証するものではありません。

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