カプコン 9697 東証P
CAPCOM CO., LTD.|世界向け家庭用・PCゲームを中核に、モバイル、アミューズメント施設、遊技機、映像、eスポーツ、キャラクターライセンスを展開するゲームソフト大手。
※2026年7月29日時点の情報
事業内容
2026年7月29日の時価総額は約2兆2,541億円。 同日の終値は4,229円で、2026年3月期末の発行済株式総数 533,011,246株を基準に算出した。
カプコンは1979年5月30日設立。本社は大阪府大阪市中央区、代表取締役社長COOは辻本春弘、決算期は3月。 東京証券取引所プライム市場に上場する。2026年3月31日時点の従業員数は連結3,976名、 単体3,593名。家庭用・PCゲームを中核に、モバイル、アミューズメント施設、遊技機、 映像、eスポーツ、キャラクターライセンスを展開する。
2026年3月期は売上高195,365百万円、営業利益75,295百万円、 経常利益74,134百万円、親会社株主に帰属する当期純利益54,587百万円。 2027年3月期第1四半期は売上高70,410百万円、営業利益41,054百万円、 経常利益41,452百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益29,159百万円。 通期予想は売上高210,000百万円、営業利益83,000百万円で据え置かれている。
デジタルコンテンツ事業
デジタルコンテンツ事業 業績推移
外部顧客への売上高とセグメント損益。各年度を同一縮尺で表示
単位:百万円(売上高とセグメント損益は同一軸)
デジタルコンテンツ事業は、家庭用ゲーム機とPC向けゲーム、ダウンロードコンテンツ、モバイルコンテンツ、IPライセンスを扱う中核セグメントである。2026年3月期の連結売上高に占める外部顧客売上高の比率は73.9%で、利益創出の中心でもある。
5年間の売上高は87,534百万円から144,277百万円へ増加した。セグメント損益は45,359百万円から70,618百万円へ拡大し、5期すべてで高水準の黒字を維持した。
2022年3月期の利益率は51.8%、2023年3月期は54.5%、2024年3月期は49.9%、2025年3月期は52.1%、2026年3月期は48.9%だった。決算短信のセグメント売上高とセグメント損益を用いた単純計算である。
2026年3月期は253タイトルを244の国・地域に販売し、販売本数は5,907万本となった。前期の5,187万本を上回り、グローバル販売の拡大が売上成長を支えた。
同年度のリピートタイトル販売本数は4,946万本で、前期の3,949万本から増加した。新作だけでなく、既存タイトルをデジタル販売と価格施策で長期販売するモデルが収益の安定性に直結している。
主力IPは「モンスターハンター」「バイオハザード」「ストリートファイター」「デビル メイ クライ」などである。ジャンル、発売時期、対応プラットフォームを分散しながら、シリーズ作品とリピート販売を組み合わせている。
2026年3月期には『バイオハザード レクイエム』が全世界で600万本を突破した。『モンスターハンターストーリーズ3 ~運命の双竜~』も業績に寄与した。
リピート販売では『ストリートファイター6』が累計600万本を突破した。『モンスターハンターワイルズ』は累計1,100万本を超え、過去作を含むシリーズ全体の販売にも波及した。
モバイルでは『バイオハザード サバイバルユニット』が累計500万ダウンロードを突破した。モバイルは家庭用・PCと異なる接点を持ち、IP認知の拡大を担う。
2027年3月期第1四半期の売上高は54,648百万円、セグメント利益は37,597百万円だった。前年同期比では売上高が83.0%増、利益が87.5%増となった。
第1四半期は完全新規IP『プラグマタ』が全世界で250万本を突破した。新規IPの投入と主力シリーズのリピート販売が同時に寄与した。
同四半期の販売本数は2,381万本で、前年同期の1,416万本を上回った。リピートタイトルは2,126万本で、販売本数の大部分を占めた。
『バイオハザード レクイエム』は累計800万本へ伸長し、『デビル メイ クライ 5』は累計1,400万本を突破した。発売後の継続販売が四半期収益を押し上げている。
収益を見る際は、新作販売本数、リピート販売本数、デジタル販売比率、平均販売単価、開発費、人材投資の推移を同時に確認する必要がある。販売本数が増えても、新作比率や価格構成によって利益率は変動する。
カプコンはPCを含むマルチプラットフォーム展開を進めている。特定ハードへの依存を抑え、世界各地域のユーザーへ長期間販売できることが事業モデルの基盤となる。
映像、eスポーツ、キャラクター商品はゲーム外の認知拡大に使われる。デジタルコンテンツ事業の評価では、周辺展開が主力ゲームの新規購入とリピート販売にどの程度つながるかが重要となる。
第1四半期時点の通期計画は変更されていない。通期進捗を判断する際は、今後の新作投入時期とリピート販売の持続性を四半期ごとに確認する必要がある。
アミューズメント施設事業
アミューズメント施設事業 業績推移
外部顧客への売上高とセグメント損益。各年度を同一縮尺で表示
単位:百万円(売上高とセグメント損益は同一軸)
アミューズメント施設事業は、国内の「プラサカプコン」を中心にゲームセンターや体験型施設を運営する。大型複合商業施設への出店に加え、物販、カプセルトイ、カフェなどを組み合わせた新業態を展開している。
5年間の売上高は12,404百万円から25,656百万円へ増加した。セグメント利益は652百万円から3,201百万円へ拡大し、全期間で黒字だった。
利益率は2022年3月期の5.3%から、2023年3月期7.9%、2024年3月期9.7%、2025年3月期10.7%、2026年3月期12.5%へ上昇した。売上規模の拡大とともに収益性も改善した。
2024年3月期は経済活動の回復、既存店運営、新業態の出店が寄与し、売上高19,343百万円、利益1,868百万円となった。施設数は同年度末に49店舗だった。
子供向け遊具施設、体験型施設、カプセルトイ専門店、プリントシール専門店など、従来型ゲームセンター以外の業態を増やしている。来店目的を広げることで商業施設内の顧客接点を拡大している。
CAPCOM STOREやキャラクターショップは、ゲームIPをリアル店舗で体験・購入できる場となる。物販とイベントを組み合わせることで、ゲームの発売時期以外にもファン接点を持つ。
2026年3月期の売上高は25,656百万円で前期比12.8%増、セグメント利益は3,201百万円となった。海外初の直営店「CAPCOM STORE TAIPEI」も事業展開の一部として開示された。
店舗事業は家賃、人件費、機器償却、景品原価など固定費・運営費の影響を受ける。既存店売上高、客数、客単価、新店の立ち上がり、閉店の有無が利益率を左右する。
ゲームIPとの連動は差別化要素である。新作発売、eスポーツ、映像作品、キャラクター商品の展開を店舗イベントへ接続することで、他セグメントとの相互送客を図っている。
2027年3月期第1四半期は売上高6,762百万円、セグメント利益899百万円だった。売上高は前年同期比20.6%増、利益は4.4%減となった。
第1四半期末の施設数は62店舗だった。4月には「キャラカプ/カプセルラボ 羽生店」を開設し、複合型の物販・カプセルトイ店舗を増やした。
前期に開設した「CAPCOM STORE TAIPEI」と「CAPCOMIX あべのHoop店」についても、店舗体験の充実を進めた。海外店と体験型店舗の採算は今後の出店戦略を判断する材料となる。
第1四半期の利益率は13.3%で、前年同期の約16.8%を下回った。増収に対して利益が減少しているため、店舗構成、出店費用、運営費の推移を確認する必要がある。
競合はバンダイナムコの「namco」、スクウェア・エニックス傘下のタイトーなどである。商業施設の出店区画、プライズ、カプセルトイ、物販、イベント企画で直接競合する。
この事業は連結売上の比率ではデジタルコンテンツを下回るが、リアル接点を通じてIP価値を拡張する役割を持つ。単独採算と他事業への送客効果の双方を確認することが重要である。
アミューズメント機器事業
アミューズメント機器事業 業績推移
外部顧客への売上高とセグメント損益。各年度を同一縮尺で表示
単位:百万円(売上高とセグメント損益は同一軸)
アミューズメント機器事業は、家庭用ゲームのコンテンツを活用し、遊技機向け筐体、液晶表示基板、ソフトウェアを開発・製造・販売する。人気IPを機器へ展開することで、ゲーム外の収益機会を作る。
5年間の売上高は5,749百万円から17,780百万円へ増加した。セグメント利益は2,348百万円から10,033百万円へ拡大した。
利益率は2022年3月期40.8%、2023年3月期44.0%、2024年3月期45.6%、2025年3月期42.9%、2026年3月期56.4%だった。4事業の中でも収益性が高い年度が多い。
販売台数とタイトル構成により年度変動が大きい。新機種の適合、発売時期、販売台数、リピート販売の有無が売上と利益に直結する。
2023年3月期は『新鬼武者2』『バイオハザード RE:2』『モンスターハンターワールド:アイスボーン』が収益に寄与した。5機種の販売台数は44千台だった。
2024年3月期はスマートパチスロ『戦国BASARA GIGA』『バイオハザード ヴィレッジ』を投入した。新機種とリピートを合わせた販売台数は31千台だった。
2025年3月期の売上高は15,613百万円、セグメント利益は6,701百万円へ増加した。売上高が前期比で大きく伸び、利益も拡大した。
2026年3月期は売上高17,780百万円、セグメント利益10,033百万円となった。スマートパチスロの継続投入と人気IPの活用が収益向上策として開示されている。
ゲーム開発で蓄積した映像、演出、キャラクター資産を機器へ転用できる点が特徴である。ワンコンテンツ・マルチユース戦略の中で、IPの追加的な収益化を担う。
一方で、規制、適合審査、市場需要、販売先の投資姿勢に影響を受ける。大型タイトルの販売が特定四半期に集中すると、業績の季節性が強くなる。
2027年3月期第1四半期は売上高7,097百万円、セグメント利益4,045百万円だった。前年同期比では売上高が9.1%減、利益が17.6%減となった。
5月稼働のスマスロ『バイオハザード RE:3』を17千台販売した。単一機種の販売台数が四半期業績へ大きく寄与している。
第1四半期の利益率は57.0%だった。減収減益ではあるものの高い利益率を維持しており、今後の新機種投入計画が通期達成の鍵となる。
投資家は機種数、販売台数、リピート販売、部材調達、適合状況を追う必要がある。コンシューマゲームの販売本数とは異なるKPIで評価すべき事業である。
この事業の競合は、遊技機向けコンテンツと機器を展開する企業に加え、IPを業務用機器へ展開する総合エンターテインメント企業である。カプコンの差別化要素は自社の世界的ゲームIPを継続活用できる点にある。
その他事業
その他事業 業績推移
外部顧客への売上高とセグメント損益。各年度を同一縮尺で表示
単位:百万円(売上高とセグメント損益は同一軸)
その他事業は、映像、アニメ、音楽、キャラクターグッズ、ライセンス、eスポーツなどを扱う。ゲームコンテンツを多メディアへ展開するワンコンテンツ・マルチユース戦略の実行部門である。
5年間の売上高は4,366百万円、4,360百万円、4,204百万円、6,111百万円、7,650百万円で推移した。2024年3月期まで横ばい圏だったが、2025年3月期以降に拡大した。
セグメント利益は1,517百万円、1,433百万円、883百万円、2,484百万円、3,645百万円だった。2024年3月期に低下した後、2期連続で増加した。
利益率は2022年3月期34.7%、2023年3月期32.9%、2024年3月期21.0%、2025年3月期40.6%、2026年3月期47.6%となった。ライセンス収入など高採算案件の構成によって変動する。
映像ビジネスでは、ゲームIPの映画化・アニメ化を通じて世界観とブランド認知を拡大する。映像単体の収益だけでなく、ゲーム本編やリピートタイトルへの送客が重要となる。
2024年3月期にはCG長編映画『バイオハザード:デスアイランド』とアニメシリーズ『鬼武者』が展開された。主力IPを異なる媒体へ広げ、ゲーム未接触層への認知を狙った。
eスポーツでは『ストリートファイター6』を用いた「CAPCOM Pro Tour」「CAPCOM CUP」「Street Fighter League」を開催する。競技人口、視聴者、スポンサー、追加コンテンツ販売とIP寿命の延長を結び付ける事業である。
2024年3月期の「CAPCOM CUP X」ではライブ配信の同時接続者数が約19万人以上と開示された。大会規模と視聴接点はストリートファイターIPの継続成長に関わる。
2026年3月期の売上高は7,650百万円、セグメント利益は3,645百万円だった。キャラクタービジネス等を含み、前期比で売上と利益が増加した。
キャラクターグッズは直営店、EC、ライセンシー、イベントなど複数の販売経路を持つ。ゲーム発売時期に合わせた商品展開と、過去IPの継続商品化が売上機会を広げる。
2027年3月期第1四半期は売上高1,902百万円、セグメント利益1,266百万円だった。前年同期比では売上高が14.6%減、利益が7.5%減となった。
同四半期にはNetflixアニメ『Devil May Cry』シーズン2の配信、実写映画『ストリートファイター/ザ・ムービー』の公開準備、eスポーツ大会、キャラクターグッズ展開が進められた。
第1四半期の利益率は66.6%だった。売上規模は小さい一方、ライセンスや権利収入の構成によって高利益率となる可能性がある。
この事業の評価では、映像・物販・eスポーツの直接収益と、ゲーム販売への波及効果を分けて見る必要がある。決算短信は波及効果を金額で分解していないため、主力IPの販売本数と併せて確認する。
競合は任天堂、バンダイナムコ、スクウェア・エニックスなど、ゲームIPを映像、商品、イベント、施設へ横断展開する企業である。IPカテゴリーの広さ、ライセンス先、制作体制、海外展開力が競争軸となる。
1.会社予想と実績
2022年3月期から2026年3月期は、各期首に公表された通期会社予想と通期実績を比較。2027年3月期は最新の通期会社予想を掲載しています。
| 指標 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) | 100,000 | 110,054 | 110.1% | 120,000 | 125,930 | 104.9% | 140,000 | 152,410 | 108.9% | 165,000 | 169,604 | 102.8% | 190,000 | 195,365 | 102.8% | 210,000 | — | 最新予想 |
| 営業利益 (百万円) | 42,000 | 42,909 | 102.2% | 48,000 | 50,812 | 105.9% | 56,000 | 57,081 | 101.9% | 64,000 | 65,777 | 102.8% | 73,000 | 75,295 | 103.1% | 83,000 | — | 最新予想 |
| 経常利益 (百万円) | 42,000 | 44,330 | 105.5% | 48,000 | 51,369 | 107.0% | 56,000 | 59,422 | 106.1% | 63,000 | 65,635 | 104.2% | 70,000 | 74,134 | 105.9% | 83,000 | — | 最新予想 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) | 30,000 | 32,553 | 108.5% | 34,500 | 36,737 | 106.5% | 40,000 | 43,374 | 108.4% | 46,000 | 48,453 | 105.3% | 51,000 | 54,587 | 107.0% | 58,000 | — | 最新予想 |
| EPS(基本的1株当たり利益) (円) | 70.26 | 76.24 | 108.5% | 80.80 | 87.36 | 108.1% | 95.64 | 103.71 | 108.4% | 109.98 | 115.85 | 105.3% | 121.93 | 130.50 | 107.0% | 138.65 | — | 最新予想 |
達成率=実績÷期首会社予想×100。予想はすべて単一値です。EPSは2024年4月1日付の1株→2株の株式分割を遡及反映しています。
2.達成・未達理由
『バイオハザード ヴィレッジ』など新作が順調に推移し、PC版投入と第4四半期セールでリピート販売が拡大。高採算のデジタル販売と施設客数の回復が売上・利益を押し上げました。
『モンスターハンターライズ:サンブレイク』『バイオハザード RE:4』が貢献し、リピート販売も2,930万本へ増加。施設の来店客数回復と遊技機の販売好調も上振れを支えました。
『ストリートファイター6』『ドラゴンズドグマ2』に加え、リピート販売が3,629万本へ拡大。施設事業の回復とスマートパチスロの寄与も重なり、全指標が期首予想を超過しました。
『モンスターハンターワイルズ』が1,000万本を突破し、リピート販売も増加。施設の来店客数増、スマートパチスロ新機種、キャラクター・eスポーツ展開が全社増益を後押ししました。
『バイオハザード レクイエム』と主力シリーズのリピート販売が伸長し、販売本数は5,907万本。施設の出店効果、スマートパチスロ、映像・キャラクター展開も寄与し、13期連続の営業増益となりました。
3.事業セグメントの自信度
デジタルコンテンツ事業
特に採算性の高いデジタル販売が続伸したことにより、収益を押し上げました。
高収益のデジタル比率上昇が利益を牽引。
リピートタイトルの販売本数が2,930万本と前期2,400万本を上回り、収益を押し上げました。
新作と旧作の両輪が定着。
リピートタイトルの販売本数が3,629万本と前期の2,930万本を上回り、収益を押し上げました。
大型新作に依存しすぎない収益基盤が拡大。
『モンスターハンターワイルズ』が、ユーザーからの熱烈な期待に応えるとともに、各種イベント等による認知度向上の施策が奏功した結果、全世界で販売本数1,000万本を突破し、業績に貢献しました。
大型新作とリピート販売が同時に伸長。
リピートタイトルの販売本数は4,946万本と前期3,949万本を上回り、収益を押し上げました。
過去最高水準のリピート販売が収益を安定化。
全世界で販売本数250万本を突破するなど好調に推移しました。
新規IP『プラグマタ』とリピート作でQ1業績を牽引。
Q1は売上546億円、営業利益375億円で、通期計画に対する単純進捗は売上35.9%、営業利益47.3%。新作とリピートの双方が好調です。
アミューズメント施設事業
一部店舗において休業および時短営業を余儀なくされましたが、解除以降は来店客数の回復に加え、既存店の効率的な運営と新業態での出店効果などにより、収益拡大を図りました。
回復局面だが感染症影響が残存。
新型コロナウイルス感染症のまん延防止等重点措置が、昨年3月に全面解除されたことによる来店客数の回復に加え、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図り、前期比で増収増益となりました。
客数回復と新業態が利益に波及。
新型コロナウイルス感染症の5類への移行により経済活動が回復した状況下、既存店の効率的な店舗運営や新業態での出店効果などにより収益拡大を図りました。
回復が定着し利益率も改善。
コロナ禍からのインバウンド需要や外出型消費の回復に加え、ユーザーの消費行動に変化が生じつつある状況下、引き続き既存店の堅実な店舗運営や新業態での出店効果などにより来店客数が増加し、収益拡大に貢献しました。
来店増と新業態で増収増益を継続。
引き続き既存店の堅実な店舗運営や新業態での出店効果などにより、収益拡大に貢献しました。
海外初の直営店を含む積極出店で成長。
引き続き既存店の堅実な店舗運営や新業態での出店効果などにより、収益拡大に寄与しました。
Q1売上は増えたが営業利益は4.4%減。
Q1売上は前年同期比20.6%増と好調ですが、営業利益は4.4%減。通期は9店舗出店と増収を計画する一方、出店費用と運営コストの吸収が必要です。
アミューズメント機器事業
厳しい市場環境の中、『モンスターハンター: ワールド黄金狩猟』および『パチスロ デビルメイクライ5』が堅調に推移したほか、『百花繚乱 サムライガールズ』を投入し、収益の確保に努めました。
市場逆風で減収減益。
市場に一部好転の兆しが見え始めた環境下、各機種が収益に大きく貢献するとともに、市場から高評価を獲得し好調に稼働しました。
販売台数44千台へ回復。
パチスロ市場がスマートパチスロのけん引により堅調に推移している環境下、当社グループのスマートパチスロ第一弾となる『戦国BASARA GIGA』を15千台、第二弾となる『バイオハザード ヴィレッジ』を10千台販売し、収益に貢献しました。
スマスロ移行を捉え増収増益。
スマートパチスロのけん引によりパチスロ市場は堅調に推移している環境下、『モンスターハンターライズ』が市場からの高評価を受け、21千台販売しました。
新機種が当たり売上73.1%増。
スマートパチスロの普及が進み、引き続き安定した需要が見込まれる市場環境下、6月稼働の新機種スマスロ『デビルメイクライ5 スタイリッシュトライブ』を11千台販売するとともに、10月稼働の新機種スマスロ『新鬼武者3』を24.5千台販売し、収益に貢献しました。
販売好調で営業利益49.7%増。
スマートパチスロの普及が進み、引き続き安定した需要が見込まれる市場環境下、5月稼働の当社の主力IP「バイオハザード」を活用した新機種スマスロ『バイオハザードRE:3』を17千台販売し、収益に貢献しました。
需要は安定するがQ1は減収減益。
Q1は1機種17千台を販売したものの、前年の高水準反動で売上9.1%減、営業利益17.6%減。通期4機種・53千台計画の後続機種が鍵です。
その他事業
主力IPを活用した映像化やキャラクターグッズ展開などに引き続き注力しました。
映像・商品・eスポーツで増収増益。
eスポーツ等への先行投資などにより、売上高は43億60百万円、営業利益は14億33百万円となりました。
戦略投資が短期利益を圧迫。
賞金総額を当社史上最高の200万ドル以上に拡大して世界各国で開催した「CAPCOM Pro Tour 2023」の決勝大会「CAPCOM CUP X」においてライブ配信の同時接続者数が約19万人以上を記録するなど大盛況となりました。
ブランド投資は進展したが利益は減少。
両大会は日本での初開催により耳目を集め、計1万4千人もの来場者に加え、オンライン配信においても総視聴数1,000万回以上を記録するなど、活況を呈しました。
eスポーツと商品展開が利益へ結実。
来場者は過去最高の2万人を記録するなど、グローバル規模でのeスポーツの振興を図りました。
映像・キャラクターも伸び営業利益46.7%増。
実写映画『ストリートファイター/ザ・ムービー』の今年10月の全世界公開に向けた話題喚起を図るなど、主力IPの映像化による認知拡大に努めました。
先行展開は進むがQ1は減収減益。
映画公開やeスポーツ大会が下期の材料ですが、Q1は売上14.6%減、営業利益7.5%減。通期計画は前期並みで、イベント・商品化の収益化が必要です。
4.最新予想信頼度
通期会社予想は売上高2,100億円、営業利益830億円、経常利益830億円、親会社株主帰属純利益580億円、EPS138.65円。第1四半期は新規IPと高採算のリピート販売が牽引し、会社は通期予想を据え置いています。
達成できると判断する理由
- Q1の営業利益・経常利益・純利益は、通期計画の約半分に到達。残り9か月で必要な営業利益は約419億円です。
- デジタルコンテンツ事業はQ1営業利益375億円、営業利益率68.8%。新規IPに加え、リピート販売本数が四半期ベースで過去最高となりました。
- 2022年3月期から2026年3月期まで、売上高・営業利益・経常利益・純利益・EPSの全指標が毎期、期首予想を上回っています。
- 通期の営業利益率計画39.5%は前期38.5%から1ポイントの改善であり、Q1の高収益を一定程度平準化しても達成余地があります。
- 施設・機器・その他はQ1で減益を含むものの、会社は各事業を計画に対して順調と説明し、通期予想を変更していません。
達成できないと判断する理由
- Q1の高利益率は新作発売、高採算リピート販売、前期末の繰延収益の計上が重なった結果で、単純な年率換算はできません。
- 前期末の繰延収益約90億円はDLC提供に伴いQ1末約6億円まで減少しており、約85億円の収益計上時期がQ1業績を押し上げた面があります。
- 家庭用ゲームはヒットの有無、発売延期、評価、価格施策、為替で販売本数と利益率が変動します。後続新作の販売が計画を下回ると上振れ余地が縮小します。
- アミューズメント施設はQ1営業減益、機器とその他も減収減益。出店費用や後続機種、映画・イベントの収益化が想定を下回るリスクがあります。
- 広告宣伝費や開発・人材・映像投資は下期にも発生するため、Q1の営業利益率58.3%が通期まで続く前提は置けません。
収益計上時期を見る際の注意点
カプコンの業績は大型新作の発売、リピート作の価格施策、無料DLCの提供時期で四半期ごとに振れます。2026年3月期は主力新作が2月・3月に集中した一方、2027年3月期は4月発売の新規IPと前期タイトルのリピート販売、DLC提供に伴う繰延収益の戻入がQ1に寄与しました。
したがってQ1進捗は強い達成シグナルですが、利益の季節配分を均等とみなすものではありません。
最終判断
新規IPの初動とリピート販売が維持され、後続新作に大きな延期・評価悪化がなく、下期の広告宣伝費と成長投資を計画内に収められれば、2027年3月期の会社予想は達成可能性が高いと判断します。特に利益指標はQ1時点で約50%まで進んでいます。一方、Q1には繰延収益の計上と高採算タイトル構成が集中しているため、売上進捗33.5%を含め、今後は販売本数と費用増加のバランス確認が必要です。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022/3 実績 |
2023/3 実績 |
2024/3 実績 |
2025/3 実績 |
2026/3 実績 |
2027/3 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 110,054 | 125,930+15,876 / +14.4% | 152,410+26,480 / +21.0% | 169,604+17,194 / +11.3% | 195,365+25,761 / +15.2% | 210,000+14,635 / +7.5% |
| 営業損益 | 42,909 | 50,812+7,903 / +18.4% | 57,081+6,269 / +12.3% | 65,777+8,696 / +15.2% | 75,295+9,518 / +14.5% | 83,000+7,705 / +10.2% |
| 経常損益 | 44,330 | 51,369+7,039 / +15.9% | 59,422+8,053 / +15.7% | 65,635+6,213 / +10.5% | 74,134+8,499 / +12.9% | 83,000+8,866 / +12.0% |
| 当期純利益 | 32,553 | 36,737+4,184 / +12.9% | 43,374+6,637 / +18.1% | 48,453+5,079 / +11.7% | 54,587+6,134 / +12.7% | 58,000+3,413 / +6.3% |
| EPS | 61.07 | 68.92+7.85 / +12.9% | 81.38+12.45 / +18.1% | 90.90+9.53 / +11.7% | 102.41+11.51 / +12.7% | 108.82+6.40 / +6.3% |
| PER | 48.6 | 68.7 | 34.3 | 40.3 | 32.7 | 38.9 |
| PBR | 10.80 | 15.66 | 7.64 | 8.63 | 6.67 | 8.42 |
| BPS | 274.81 | 302.30+27.49 / +10.0% | 366.00+63.70 / +21.1% | 424.57+58.58 / +16.0% | 502.27+77.70 / +18.3% | - |
| 純資産 | 146,475 | 161,129+14,654 / +10.0% | 195,081+33,952 / +21.1% | 226,303+31,222 / +16.0% | 267,716+41,413 / +18.3% | - |
| 営業CF | 46,947 | 21,789-25,158 / -53.6% | 36,921+15,132 / +69.4% | 67,618+30,697 / +83.1% | 31,380-36,238 / -53.6% | - |
| 投資CF | -7,426 | -7,679-253 / -3.4% | -5,962+1,717 / +22.4% | -7,273-1,311 / -22.0% | -55,862-48,589 / -668.1% | - |
| 財務CF | -9,980 | -22,485-12,505 / -125.3% | -15,969+6,516 / +29.0% | -18,735-2,766 / -17.3% | -26,069-7,334 / -39.1% | - |
| 現金及び現金同等物 | 95,635 | 89,470-6,165 / -6.4% | 109,091+19,621 / +21.9% | 150,426+41,335 / +37.9% | 102,833-47,593 / -31.6% | - |
中期経営計画
毎期営業増益10%と年間販売本数1億本
中期経営目標は毎期営業増益10%。長期目標はコンシューマ販売本数 年間1億本である。安定した新作投入、リピート販売の伸長、IP戦略、 グローバル販売、データ分析に基づくマーケティングを成長の軸とする。
基本方針
高品質な新作タイトルを安定的に投入し、既存作品をデジタルで長期間販売する。 PCを含むマルチプラットフォーム展開と地域別データ分析を組み合わせ、販売地域とユーザー層を拡大する。
「モンスターハンター」「バイオハザード」「ストリートファイター」などの主力IPを、 ゲーム、映像、eスポーツ、商品、施設へ展開する。ゲーム外の接点を増やし、主力ゲームの販売へ還流させる。
事業戦略
デジタルコンテンツ事業では、新作、リピート、追加コンテンツ、モバイル、ライセンスを組み合わせる。 開発者の採用・育成、自社開発エンジン、AI活用、最先端技術の研究開発へ投資し、開発力を強化する。
アミューズメント施設事業では、既存店運営に加え、CAPCOM STORE、カプセルトイ、体験型店舗、 海外直営店を展開する。アミューズメント機器事業では、人気IPを用いたスマートパチスロの新機種を投入する。
2027年3月期第1四半期の通期計画進捗率は、売上高33.5%、 営業利益49.5%、経常利益49.9%、 親会社株主に帰属する四半期純利益50.3%。 会社は通期予想を変更していない。
中期経営計画資料へ競合他社
① 任天堂(7974)
任天堂はゲーム専用機、ソフトウェア、オンラインサービス、ダウンロードストア、自社IPを一体運営するプラットフォーム企業である。
2026年3月期は売上高2兆3,130億円、営業利益3,601億円、経常利益5,421億円、親会社株主に帰属する当期純利益4,240億円。
Nintendo Switch 2の立ち上がりで売上高は前期比98.6%増、営業利益は27.5%増となった。ハードウェア比率の上昇により営業利益率は15.6%へ低下した。
カプコンとは家庭用ゲーム、デジタルストア内の露出、発売時期、ユーザー時間、購入予算、IPライセンスで競合する。
任天堂は自社ハード、OS、ストア、オンライン会員、自社ソフトを統合できる。カプコンは任天堂プラットフォームへソフトを供給するため、競合であると同時に重要な取引先でもある。
任天堂の主力IPは「マリオ」「ゼルダの伝説」「どうぶつの森」「スプラトゥーン」などで、全年齢層と自社ハード連動に強い。
カプコンはアクション、ホラー、対戦格闘、PCを含むマルチプラットフォーム、長期リピート販売で差別化する。
任天堂のソフト売上高に占めるデジタル売上高比率は54.6%。カプコンの販売機会はハード普及とストア運営に影響される。
② バンダイナムコホールディングス(7832)
バンダイナムコグループは、デジタルゲーム、玩具、映像・音楽、アミューズメント施設、業務用ゲーム機、イベント、ライセンスをIP軸で横断展開する。
2026年3月期は売上高1兆3,482億円、営業利益1,895億円、経常利益2,019億円、親会社株主に帰属する当期純利益1,406億円。
デジタル事業は売上高4,765.92億円、営業利益566.82億円。アミューズメント事業は売上高1,527.47億円、営業利益101.06億円だった。
「ELDEN RING」「TEKKEN」「ドラゴンボール」「ガンダム」「PAC-MAN」などのIPを持ち、家庭用・PCゲームでカプコンと直接競合する。
「TEKKEN」と「ストリートファイター」は対戦格闘ゲームで競合し、オンライン人口、大会視聴、プロ選手、追加キャラクター、スポンサーを奪い合う。
「namco」等の施設、Cross Store、IP体験型店舗、業務用ゲーム機を持ち、プラサカプコン、CAPCOM STORE、カプセルラボと出店・集客・物販で競合する。
玩具、映像、音楽、ライブ、施設をグループ内で統合できる点が強みで、カプコンのワンコンテンツ・マルチユース戦略に対する最も包括的な直接競合である。
カプコンは買い切り型ゲームの高利益率、リピート販売、アクションゲーム開発力に経営資源を集中して差別化する。
③ スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)
スクウェア・エニックスグループは、デジタルエンタテインメント、アミューズメント、出版、ライツ・プロパティ等を展開する。
2026年3月期は売上高2,976.61億円、営業利益547.36億円、経常利益644.69億円、親会社株主に帰属する当期純利益296.16億円。
売上高は前期比8.3%減だったが、営業利益は34.9%増となり、営業利益率は18.4%へ上昇した。
デジタルエンタテインメント事業は売上高1,728.83億円、営業利益433.63億円。アミューズメント事業は売上高721.26億円、営業利益88.77億円だった。
「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」などの大型RPG、HDゲーム、カタログ販売、MMOで家庭用・PC市場の予算と利用時間を競う。
カプコンはアクション、ホラー、格闘を主力とし、スクウェア・エニックスはRPG、長期MMO運営、出版連動を強みとする。
タイトーを通じて「タイトーステーション」等の施設と業務用ゲーム機を展開し、プラサカプコンの出店、クレーンゲーム、プライズ、物販、イベントで直接競合する。
出版とライツ・プロパティを持つため、コミックからゲーム、映像、商品へIPを育成できる。カプコンはゲーム発IPの世界認知と本編販売への送客を重視する。
出典
- 株式会社カプコン 公式サイト
- 株式会社カプコン 会社の紹介
- 株式会社カプコン 事業内容
- 株式会社カプコン 事業セグメント
- 株式会社カプコン 投資家情報
- 株式会社カプコン 2022年3月期 決算資料
- 株式会社カプコン 2023年3月期 決算資料
- 株式会社カプコン 2024年3月期 決算資料
- 株式会社カプコン 2025年3月期 決算資料
- 株式会社カプコン 2026年3月期 決算資料
- 株式会社カプコン 2027年3月期 第1四半期決算短信
- 株式会社カプコン 中期経営計画
- 日本取引所グループ 2025年3月 株式相場表
- 日本取引所グループ 2024年3月 株式相場表
- 日本取引所グループ 2022年3月 株式相場表
- 任天堂株式会社 2026年3月期 決算説明資料
- 任天堂株式会社 経営方針
- バンダイナムコホールディングス ニュースレターNo.82
- バンダイナムコホールディングス Entertainment Unit
- バンダイナムコグループ アミューズメントユニット
- スクウェア・エニックス・ホールディングス 業績・財務情報
- スクウェア・エニックス・ホールディングス 2026年3月期 決算短信
- スクウェア・エニックス・ホールディングス デジタルエンタテインメント事業
- スクウェア・エニックス・ホールディングス アミューズメント事業
本ページは公開情報を基に作成した企業分析であり、特定の有価証券の売買を推奨または勧誘するものではありません。 業績予想、株価、時価総額、投資指標、製品構成、競争環境は変動する可能性があります。 投資判断は最新の開示資料を確認したうえで、自身の責任で行ってください。

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