アウンコンサルティング 2459 東証S
AUN CONSULTING, Inc.|海外SEO、多言語Web広告、AIOを軸にグローバルマーケティングを支援し、損害保険申請サポート「ミエルモ」も展開。
※2026年7月23日時点の情報
事業内容
2026年7月23日の時価総額は約15.8億円。 同日の終値は211円で、2026年5月期末の発行済株式総数7,502,800株を基準に算出した。 同日はChatGPT広告の運用支援開始を材料に、ストップ高水準まで上昇した。
1998年6月8日設立。本社は東京都千代田区丸の内二丁目2番1号、岸本ビルヂング6階に置く。 代表取締役CEOは信太明氏、資本金は1億円、決算期は5月31日、上場市場は東京証券取引所スタンダード市場。 2026年5月末の人員数は30名で、正社員は21名。 事業内容は、国内外向けの販売促進とAI活用を支援するグローバルマーケティング及び、損害保険申請サポートを含むメディアマーケティングである。
2026年5月期は売上高254百万円、営業損失57百万円、経常損失50百万円、親会社株主に帰属する当期純損失42百万円。 売上高は前期比6.0%減となったが、売上総利益は172百万円で同5.0%増、売上総利益率は67.8%へ改善した。 販売費及び一般管理費を229百万円まで削減したことで、営業赤字は前期の105百万円から縮小した。 一方、既存案件の減少とAIO、ミエルモの立ち上げ投資が続き、2020年5月期以降の営業赤字からの脱却には至っていない。
マーケティング事業|全社業績と収益構造
売上高・営業損益の推移
単位:百万円。売上高と営業損益を全年度同一縮尺で表示
2022年5月期は、マーケティング事業とアセット事業の2区分を報告していた。 マーケティング事業の外部顧客向け売上高は497百万円、セグメント利益は95百万円。 アセット事業の外部顧客向け売上高は3百万円、セグメント損失は14百万円だった。
ただし、全社共通費用などの調整額が大きく、連結営業損益は40百万円の損失となった。 事業単位で利益が出ていても、本社費用、管理体制、海外拠点費用を吸収できる売上規模に達していなかった。
2023年5月期以降は、マーケティング事業の売上高が連結売上高のほぼ全てを占めるため、報告セグメントを単一セグメントとしている。 SEO、Web広告、AIO、メディアマーケティングなどのサービス別売上高や損益は、独立した報告セグメントとして開示されていない。
2023年5月期は売上高454百万円、営業損失71百万円。 新型コロナウイルスの影響が残る中、海外現地法人の整理、事業体制の再構築、固定費削減を進めたが、売上高の減少を補えなかった。
2024年5月期は売上高441百万円、営業損失92百万円。 海外・多言語マーケティング需要の回復を見込んで営業活動を強化した一方、既存案件の減少と売上原価、販管費の負担が続いた。
2025年5月期は、海外法人の解散・清算と一部既存案件の解約により、売上高が270百万円まで減少した。 経営資源を日本本社へ集約し、営業効率と案件採算の改善に取り組んだものの、営業損失は105百万円まで拡大した。
2026年5月期は売上高がさらに6.0%減少した一方、売上総利益は164百万円から172百万円へ増加した。 低採算案件の見直しにより売上総利益率は前期の60.6%から67.8%へ上昇した。
販売費及び一般管理費は前期の269百万円から229百万円へ14.7%削減された。 EBITDAは前期の103百万円の損失から53百万円の損失へ改善し、営業損失も約48百万円縮小した。
2026年5月期末の現金及び現金同等物は421百万円、純資産は307百万円、自己資本比率は46.0%。 現預金は売上高を上回る規模を維持しているが、営業キャッシュフローは5期連続で支出となっている。
収益改善では、売上総利益率の上昇だけでなく、売上高そのものを再成長させる必要がある。 SEOや広告案件の解約率、新規契約件数、顧客単価、外注費、人件費、AIOとミエルモの売上化が主要な確認項目となる。
株価評価では、単発の新サービス発表だけでなく、四半期売上高の底打ち、営業損失の継続的な縮小、営業キャッシュフローの黒字化を確認する必要がある。
グローバルマーケティング|国内SEO・海外SEO・多言語支援
グローバルマーケティングは、SEO、海外SEO、検索連動型広告、SNS広告、コンテンツ改善、アクセス解析などを組み合わせ、企業の国内外における販売促進を支援する。
同社は1999年からSEOサービスを提供し、2002年からリスティング広告の運用支援を開始した。 検索エンジンマーケティングの長期運用実績を基礎に、検索順位の改善だけでなく、流入後の問い合わせや購入につながるサイト改善を提案する。
国内SEOでは、検索キーワード調査、競合サイト分析、技術的な内部施策、コンテンツ評価、リンク構造、順位計測、アクセス解析を通じ、自然検索からの流入拡大を支援する。
SEO施策では、検索順位そのものを最終目的とせず、問い合わせ、資料請求、購入、来店など、顧客企業が設定するコンバージョンへの寄与を検証する必要がある。
海外SEOでは、対象国の言語だけでなく、現地で利用される検索エンジン、検索語句、文化、商習慣、競合環境を調査する。 日本語ページの単純翻訳ではなく、国や地域ごとの検索需要に合わせてサイト構造とコンテンツを設計する。
英語、中国語、タイ語などの多言語対応を通じ、日本企業の海外進出、越境販売、海外拠点の集客、訪日外国人向けプロモーションを支援する。
アウトバウンド領域では、日本企業が海外市場で認知と販売機会を得るためのSEO、広告、SNS施策を提供する。 対象市場の需要調査から広告配信、サイト改善までを一体で提案できる点が特徴となる。
インバウンド領域では、訪日前の情報収集に利用される検索エンジンやSNSを対象に、日本国内の観光、宿泊、小売、サービス事業者への送客を支援する。
日本在住外国人向けでは、国内に居住する外国人の言語、生活課題、検索行動に合わせ、教育、金融、通信、住宅、医療などの情報発信を最適化する余地がある。
海外SEOの競争力は、対応可能な言語数だけでなく、現地検索データの取得、ネイティブチェック、対象国の競合調査、施策実行後の検証体制によって決まる。
2025年5月期には、海外・多言語需要が見込まれる日本本社へ経営資源を集約した。 問い合わせ件数、新規顧客獲得、既存顧客の維持拡大につながった一方、解約案件と海外法人整理による売上減少を補うまでには至らなかった。
2026年5月期も、海外SEO、海外広告、多言語対応の品質向上と提案力強化を進めた。 売上基盤の回復には、相談件数だけでなく契約転換率、契約継続率、平均顧客単価、海外案件比率の改善が必要となる。
Faber CompanyなどのSEOツール企業に対しては、海外・多言語対応とコンサルタントによる個別支援が差別化要因になる。 大手広告代理店に対しては、特定国や特定言語へ絞った小規模案件への柔軟性が競争軸となる。
Web広告|検索広告・SNS広告・ChatGPT広告
Web広告運用支援では、Google広告などの検索連動型広告、ディスプレイ広告、SNS広告、動画広告などを対象に、広告設計から運用改善までを支援する。
検索連動型広告は、利用者が入力した検索語句に対応して広告を表示する。 購買や問い合わせに近い需要を捉えやすい一方、競合入札の増加によってクリック単価が上昇するリスクがある。
広告運用では、対象地域、言語、端末、時間帯、年齢層、興味関心などを設定し、広告費に対する問い合わせ数や売上を検証する。
海外広告では、国ごとに主要な広告媒体、利用者属性、広告表現、規制、決済環境が異なる。 国内広告の設定をそのまま転用せず、市場ごとにキーワード、広告文、ランディングページを調整する必要がある。
SNS広告では、検索前の潜在顧客へ画像、動画、短尺コンテンツを配信する。 同社は検索広告とSEOを組み合わせ、認知から比較、問い合わせまでの導線を横断的に支援する。
2026年7月22日には、ChatGPT広告の運用支援開始を公表した。 対象は日本、米国、カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、韓国の7カ国。
支援範囲は、広告配信の企画、アカウント及びキャンペーン設定、広告文や配信条件の設計、効果測定、配信後の改善までとしている。
ChatGPT広告は、従来の検索結果ページやSNSフィードとは異なり、生成AIとの対話を通じて情報を探す利用者との接点になる。 広告の表示条件、計測方法、広告受容性が従来媒体と異なる可能性がある。
同社は海外向けデジタル広告と多言語対応の経験を活用し、国内外での新たな顧客接点構築を支援する方針である。
ChatGPT広告関連の発表は新規性が高いが、契約社数、広告取扱高、運用手数料、粗利益への寄与は開示されていない。 株価材料と事業収益を分けて評価する必要がある。
サイバーエージェントやMacbee Planetは、大規模な広告運用データ、制作体制、営業力、AI活用基盤を持つ。 アウンコンサルティングは、海外向け少額案件、多言語広告、SEOとの一体提案、個別対応の速さで差別化する必要がある。
広告事業の収益性を見る際は、広告取扱高ではなく、運用手数料を含む売上高、売上総利益、担当者1人当たりの運用案件数、解約率を確認する必要がある。
AIO|生成AI検索における言及・引用の最適化
AIOはAI Optimizationの略で、ChatGPT、Gemini、AI検索サービスなどが生成する回答において、企業、ブランド、商品、サービスの情報が正確に理解され、引用されやすい状態を目指す施策である。
従来のSEOは検索結果ページにおける順位や自然検索流入を主要指標としてきた。 AIOでは、生成AIの回答内での言及率、引用元、競合との比較、情報の正確性などが新たな評価対象となる。
生成AIは複数のウェブサイト、ニュース、比較記事、公式情報などを参照して回答を作る。 自社サイトだけを改善しても、外部情報源との整合性が低ければ、ブランドが十分に引用されない可能性がある。
アウンコンサルティングは、SEOとコンテンツ最適化の知見を基礎に、AIが理解しやすい情報構造へサイトを改善する役割を担う。
AI Hackは、主要な生成AI及びAI検索サービス上で、企業名、ブランド名、商品情報がどのように掲載・引用されているかを診断し、可視化する。
COLOR ADSは、アフィリエイトASP「CANVAS」を活用し、生成AIが参照する外部情報源の最適化を担う。
3社の協業では、現状把握、競合比較、改善方針、公式サイト改善、外部情報源整備、効果測定までを一気通貫で支援することを目指す。
2025年10月にはAI Hackとの業務提携を開始し、2026年1月にはAI Hack及びCOLOR ADSとの総合支援ソリューションへ拡張した。
2026年5月にはAIOリサーチを更新し、ChatGPTやGeminiなど主要5種類のAIツール分析へ対応した。 複数のAIサービスを横断して言及状況を確認することで、単一サービスだけでは把握できない差異を検証する。
AIO市場は新しく、業界内でGEO、LLMO、AEOなど複数の用語が用いられている。 サービス内容、成果指標、料金体系、効果測定方法の標準化は進行段階にある。
Faber Companyは「ミエルカGEO」を提供し、AI検索上のブランド露出をツールで可視化している。 アウンコンサルティングは、ツール提供だけでなく、海外SEO、多言語広告、外部情報源整備を組み合わせる点で差別化を図る。
AIOの収益性を判断するには、問い合わせ件数、契約社数、月額単価、契約期間、既存SEO顧客への追加販売率、分析作業の自動化率を確認する必要がある。
会社はAIO関連サービスの早期収益化を掲げている。 AIOが既存SEO売上を置き換えるだけなのか、新たな追加売上と粗利益を生むのかが中期的な評価点となる。
メディアマーケティング|損害保険申請サポート「ミエルモ」
メディアマーケティングは、顧客企業から運用業務を受託する従来型のマーケティング支援とは異なり、自社がメディアやサービスを運営して収益を得る事業領域である。
会社は2026年5月期決算補足資料で、基幹技術をSEO、広告、SNS、AI、アフィリエイトなどのデジタルマーケティングと定義した。 この技術を既存事業だけでなく、新規事業開発、営業活動、生産性向上にも活用する方針である。
メディアマーケティングの最初の主要サービスが、火災保険・地震保険の申請を支援する「ミエルモ」である。 2025年7月にクラサポから事業を譲り受け、運営を開始した。
ミエルモは、自然災害や事故などによる住宅被害について、保険契約者が申請に必要な情報を確認し、手続きを進める際の支援を提供する。
集客では、火災保険、地震保険、台風、雹害、雪害、住宅修繕などの検索需要を把握し、SEOやWeb広告を利用して相談者との接点を作る。
同社は受託業務で蓄積した検索キーワード分析、広告配信、ランディングページ改善、問い合わせ対応の知見を自社サービスへ適用できる。
自社サービスでは、広告運用を外部顧客へ提供する場合と異なり、成約率や1案件当たり収益の改善が直接的に自社利益へ反映される可能性がある。
一方、保険申請支援は、説明内容の正確性、契約条件の確認、個人情報管理、提携事業者の品質、法令順守が重要となる。 集客量だけでなく、相談者対応と業務管理の適切性が事業継続の前提となる。
2026年5月期には、立ち上げに伴う体制整備と運営プロセスの構築が先行した。 会社は集客、問い合わせ対応、案件管理、業務運営の各プロセスを改善し、安定的に収益を獲得できる体制を目指す。
売上高の一部には販売用不動産の売却による一過性収益が含まれる。 2026年5月期第4四半期のOther売上高49百万円のうち、47百万円は販売用不動産売却に伴う収益だった。
このため、メディアマーケティングの継続収益を評価する際は、一過性の不動産売却収益とミエルモの事業売上を分けて確認する必要がある。
会社は今後もM&Aによるメディア事業取得を事業戦略に掲げている。 新規事業の取得価格、運転資金、PMI、既存マーケティング技術との相乗効果が財務負担と収益性を左右する。
ミエルモの評価指標は、問い合わせ件数、案件化率、成約率、1件当たり売上高、広告獲得費、対応期間、返金・解約率、営業利益への寄与となる。
直近5年業績サマリー
単位:百万円。EPS・BPSは円、PER・PBRは倍。 2022年5月期から2026年5月期までの発行済株式総数は7,502,800株で変化していないため、開示されたEPS・BPSを採用。 PER・PBRは各期末最終取引日の終値を使用。 2027年5月期は会社予想が未定のため空欄。
| 業績項目 | 2022年5月期 | 2023年5月期 | 2024年5月期 | 2025年5月期 | 2026年5月期 | 2027年5月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 500 | 454 -46 / -9.1% | 441 -13 / -2.9% | 270 -171 / -38.7% | 254 -16 / -6.0% | – |
| 営業損益 | -40 | -71 -31 / 赤字拡大 | -92 -21 / 赤字拡大 | -105 -13 / 赤字拡大 | -57 +48 / 赤字縮小45.7% | – |
| 経常損益 | 3 | -78 -81 / 赤字転落 | -85 -7 / 赤字拡大 | -92 -7 / 赤字拡大 | -50 +42 / 赤字縮小45.7% | – |
| 当期純利益 | 4 | -89 -93 / 赤字転落 | -138 -49 / 赤字拡大 | -115 +23 / 赤字縮小16.9% | -42 +73 / 赤字縮小63.2% | – |
| EPS | 0.53 | -11.87 -12.40 / 赤字転落 | -18.46 -6.59 / 赤字拡大 | -15.35 +3.11 / 赤字縮小 | -5.64 +9.71 / 赤字縮小 | – |
| PER | 309.4 期末株価164円 | – 期末株価162円 | – 期末株価213円 | – 期末株価242円 | – 期末株価200円 | – |
| PBR | 1.9 期末株価164円 | 2.1 期末株価162円 | 3.5 期末株価213円 | 5.4 期末株価242円 | 4.9 期末株価200円 | – |
| BPS | 85.58 | 76.23 -9.35 / -10.9% | 60.49 -15.74 / -20.6% | 44.60 -15.89 / -26.3% | 40.96 -3.64 / -8.2% | – |
| 純資産 | 642 | 571 -71 / -11.1% | 453 -118 / -20.7% | 334 -119 / -26.3% | 307 -27 / -8.2% | – |
| 営業CF | -21 | -91 -70 / 支出拡大 | -121 -30 / 支出拡大 | -47 +74 / 支出縮小61.2% | -38 +9 / 支出縮小19.1% | – |
| 投資CF | 40 | 28 -12 / -30.0% | 39 +11 / +39.3% | 1 -38 / -97.4% | 27 +26 / 収入増加 | – |
| 財務CF | 60 | 25 -35 / -58.3% | 27 +2 / +8.0% | -16 -43 / 支出転換 | -16 0 / 横ばい | – |
| 現金及び現金同等物 | 566 | 545 -21 / -3.7% | 506 -39 / -7.2% | 442 -64 / -12.6% | 421 -21 / -4.8% | – |
中期経営計画
正式な中期数値計画は未公表
2026年7月23日時点で、複数年度の売上高、営業利益、契約社数などの数値目標を示した正式な中期経営計画は確認できない。 2027年5月期の連結業績予想も、未確定要素が多く合理的な数値算定が困難として未定である。
経営の方向性は、2026年5月期決算補足資料に掲げる「Vision2028」と、公式IRの経営方針から確認できる。 Vision2028は「マーケティングの力で日本を元気に!」を掲げ、グローバル領域におけるマーケティング支援を事業ドメインとする。
基本方針
最優先課題は業績回復である。 売上基盤の再構築、収益構造の改善、固定費抑制、業務効率化を進め、営業赤字からの黒字転換を目指す。
基幹技術はSEO、広告、SNS、AI、アフィリエイトなどのデジタルマーケティング。 これをグローバルマーケティングとメディアマーケティングの2領域へ展開する。
グローバルマーケティングでは、国内企業向け支援、日本企業の海外進出を支援するアウトバウンド、訪日外国人を対象とするインバウンド、日本在住外国人向け支援を対象とする。
メディアマーケティングでは、損害保険申請サポート「ミエルモ」を育成し、今後はM&Aによる新規事業取得も検討する。
事業戦略
既存顧客との取引深耕と新規顧客獲得を進め、海外SEO、海外広告、多言語対応の売上を回復させる。 特定顧客や特定案件への依存を抑え、継続契約を積み上げることが必要となる。
AIOでは、AI HackとCOLOR ADSとの協業を活用し、生成AI上の言及・引用状況の可視化、公式サイトの情報構造改善、外部情報源の最適化を一体で提供する。
ChatGPT広告支援を含む新しい広告領域では、海外向け運用と多言語対応の経験を生かし、既存顧客への追加提案と新規顧客獲得を進める。
ミエルモでは、集客、問い合わせ対応、案件管理、業務運営の各工程を改善し、効率的かつ安定的に収益を獲得できる体制を構築する。
案件ごとの採算管理、費用対効果の検証、経営資源の重点配分を徹底する。 売上高だけを追うのではなく、売上総利益、担当者稼働率、顧客継続率、営業キャッシュフローを重視する方針となる。
2026年5月期は売上総利益率と販管費が改善し、営業赤字は縮小した。 次の段階では、SEO、広告、AIO、ミエルモの継続売上を伸ばし、固定費を吸収できる売上規模へ戻せるかが焦点となる。
数値目標が開示されていないため、四半期ごとの売上高、売上総利益率、営業損失、営業キャッシュフロー、現預金残高を用いて進捗を確認する必要がある。
経営方針へ
競合他社
① サイバーエージェント(4751・東証P)
サイバーエージェントは、メディア&IP、インターネット広告、ゲーム、投資育成を展開する大手インターネット企業である。 アウンコンサルティングとは、検索連動型広告、SNS広告、動画広告、AIを利用した広告運用、デジタルマーケティング支援で競合する。
インターネット広告事業では、広告戦略、媒体選定、広告運用、クリエイティブ制作、効果測定、データ分析、DX支援を統合して提供する。
大量の広告配信データと専門人材を保有し、大手広告主の広告予算を複数媒体へ配分できる点が強みである。
AIを広告効果予測、入札、ターゲティング、広告文、画像、動画制作などに活用し、運用速度と制作量を高めている。
2026年9月期第2四半期累計は、売上高478,584百万円で前年同期比13.6%増。 営業利益は52,459百万円で同79.8%増、経常利益は53,920百万円で同84.8%増となった。
親会社株主に帰属する中間純利益は27,336百万円で前年同期比72.3%増。 売上規模、利益規模、研究開発力、営業力はアウンコンサルティングを大幅に上回る。
広告主がWeb集客予算を配分する場面では、検索広告、SNS、動画、AI広告、クリエイティブ制作を一括で受注できるサイバーエージェントが強力な競合となる。
アウンコンサルティングは、大規模運用では対抗しにくい。 海外SEO、多言語広告、特定国向けの市場調査、中小規模案件への個別対応を組み合わせる必要がある。
AIOやChatGPT広告でも競争が想定される。 サイバーエージェントは広告データと制作体制、アウンコンサルティングは海外SEOと多言語対応を主要な差別化要因とする。
② Macbee Planet(7095・東証P)
Macbee Planetは、顧客生涯価値を意味するLTVの予測と改善を基礎に、成果報酬型のデジタルマーケティングを展開する。
広告による新規顧客獲得だけでなく、Web接客、解約防止、継続利用、アップセルなどを通じ、広告主の最終的な収益拡大を支援する。
アウンコンサルティングとは、検索広告、SNS広告、ディスプレイ広告、広告効果測定、サイト改善、顧客獲得単価の抑制で競合する。
Macbee Planetは、成果が発生した場合に報酬を得るモデルを軸とする。 広告主にとって初期負担を抑えやすい一方、成果計測、承認条件、不正防止、媒体コストの管理が重要になる。
2026年4月期の売上収益は50,579百万円で前期比2.1%減。 営業利益は3,650百万円で同29.4%減となった。
一部主要顧客の影響により減収減益となったが、売上高と営業利益の規模はアウンコンサルティングを大きく上回る。
強みは、顧客獲得後の継続期間や利用金額まで含めて広告効果を評価し、広告、Web接客、リテンションを一体で改善する点にある。
アウンコンサルティングは検索流入の獲得、海外SEO、多言語広告に強みを持つ。 Macbee Planetは獲得後のLTV、解約防止、成果報酬型運用で優位性を持つ。
広告主が順位やクリック数よりも売上、利益、継続率を重視する場合、Macbee Planetの提案と直接競合しやすい。
アウンコンサルティングは、海外進出企業に対して、市場調査、海外SEO、多言語広告、AIOを一体で提供できるかが差別化の焦点となる。
③ Faber Company(220A・東証S)
Faber Companyは、「ミエルカSEO」を中心とするデジタルマーケティング支援ツールと、SEO、コンテンツ制作、人材、コンサルティングを提供する。
アウンコンサルティングの国内SEO、コンテンツ改善、アクセス解析、AIOと最も直接的に競合する企業である。
ミエルカSEOは、検索ニーズ分析、キーワード調査、競合分析、コンテンツ改善、SEO施策管理などをツール化し、マーケティング担当者の業務を効率化する。
SaaS型ツールとして多数の顧客へ同じ基盤を提供できるため、顧客数の増加に対して人員増加を抑えやすい収益構造を持つ。
2026年には、AI検索におけるブランドの表示状況、引用、競合との差を分析する「ミエルカGEO」を展開した。 ChatGPT、Gemini、Google AI Overviewsなどにおけるブランド露出を可視化する。
2026年9月期第2四半期累計は、売上高1,365百万円で前年同期比8.5%増。 営業利益は157百万円で同22.3%減、経常利益は161百万円で同20.6%減となった。
親会社株主に帰属する中間純利益は108百万円で前年同期比21.5%減。 採用費などの先行投資により増収減益となった。
ミエルカ事業の売上高は1,360百万円、セグメント利益は236百万円。 連結売上高の大部分をSEOとデジタルマーケティング支援が占める。
Faber Companyは、ツールによるデータ可視化、自動化、継続課金に強みを持つ。 アウンコンサルティングは、コンサルタントによる個別支援、海外SEO、多言語対応、広告運用を組み合わせる。
AIOでは両社とも、生成AI上の言及状況と引用元を分析する。 Faber Companyは自社ツール、アウンコンサルティングはAI Hack及びCOLOR ADSとの協業体制が主要な違いとなる。
海外・多言語案件を除く国内SEOでは、機能、価格、分析精度、レポート作成工数、担当者支援の品質が比較対象となる。
出典
- アウンコンサルティング株式会社 公式サイト
- アウンコンサルティング株式会社 会社概要
- アウンコンサルティング株式会社 デジタルマーケティング支援サービス
- アウンコンサルティング株式会社 SEOコンサルティング
- アウンコンサルティング株式会社 海外・多言語SEO
- アウンコンサルティング株式会社 Web広告運用支援
- アウンコンサルティング株式会社 AIOサービス
- アウンコンサルティング株式会社 IR情報
- アウンコンサルティング株式会社 IRライブラリー
- アウンコンサルティング株式会社 2026年5月期決算補足資料
- アウンコンサルティング株式会社 経営方針
- アウンコンサルティング株式会社 ChatGPT広告7カ国の運用支援開始
- 株式会社サイバーエージェント インターネット広告事業
- 株式会社サイバーエージェント 2026年9月期第2四半期決算
- 株式会社Macbee Planet 事業領域
- 株式会社Macbee Planet 決算短信
- 株式会社Faber Company IR情報
- 株式会社Faber Company 2026年9月期第2四半期決算短信
- 株式会社Faber Company ミエルカGEO
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