ティムコ 7501 東証スタンダード
フィッシング用品・アウトドア用品の老舗メーカー ─ フライフィッシングのパイオニア、アウトドアブランド「Foxfire」、熊撃退スプレー「熊一目散」を展開、自社開発比率が高い
事業内容 ─ フィッシングとアウトドアの2事業を展開する老舗
株式会社ティムコ(TIEMCO LTD.)は、フィッシング用品およびアウトドア用品の企画・開発・販売を手掛ける東証スタンダード上場の老舗メーカー。フィッシング用品分野ではフライフィッシングのパイオニアとして知られ、ルアー・フライフィッシング用品の企画開発・輸出入・販売を行う。アウトドア用品分野ではオリジナル衣料ブランド「Foxfire(フォックスファイヤー)」を主力とし、アウトドア向け衣料品・アクセサリー等を展開する。商品の自社開発比率が高い点が特徴。近年は、安全性と実用性を兼ね備えた国産の熊撃退スプレー「熊一目散(くまいちもくさん)」を2025年5月下旬に発売した。関連会社として、キャンプ・フィッシング・食を融合した体験型施設を運営する株式会社キャンパーズアンドアングラーズを有する。2025年11月期は売上高32.19億円(前期比+0.2%)とほぼ横ばいで、営業損益0.98億円の赤字、当期純損益1.28億円の赤字(赤字拡大)。アウトドア・アクティビティ関連事業のため気象・天候の影響を受けやすく、原価高騰・円安による採算悪化が続いている。なお本日の株価上昇について、明確な好材料の適時開示は確認されていない。
主要事業セグメント・製品
フィッシング事業(フライフィッシングのパイオニア)
ルアーやフライフィッシング用品の企画開発・輸出入・販売を行う中核事業。日本のフライフィッシングのパイオニアとして長年の実績を持つ。名作ルアー「野良ネズミ」などの自社開発製品を展開し、自社開発比率が高い。気象要因やコロナ後の在庫調整局面の影響を受け、釣り市場は低迷が続いている。
アウトドア事業(Foxfire/フォックスファイヤー)
オリジナルアウトドアブランド「Foxfire」を中心に、アウトドア向け衣料品・アクセサリー等を企画開発・販売。防寒衣料が主力商品の一つで、寒波・気温低下時に販売が堅調となる傾向。直営店専売のアクセサリー等も展開する。2026年11月期第1四半期はアウトドア事業が好調でセグメント利益が大幅改善した。
熊撃退スプレー「熊一目散」
安全性と実用性を兼ね備えた国産の熊撃退スプレー。2025年5月下旬に新発売し、販売は好調に推移している。近年の熊被害の増加を背景に需要が見込まれる製品で、フィッシング・アウトドアに続く新たな収益源として会社が拡大を図る分野。
体験型施設運営(関連会社)
関連会社の株式会社キャンパーズアンドアングラーズが、キャンプ・フィッシング・食を融合した体験型施設を運営。フィッシング・アウトドアの実体験を提供することで、ブランド体験価値の向上と顧客接点の拡大を図る。
EC・海外展開の強化
自社ECを開始し、市況全体が低調な中でEC分野は堅調に推移。中期経営戦略でEC比率の引き上げを掲げる。また米国の追加関税のマイナス要素はあるものの、輸出強化策により海外売上の増加を図る。デジタル戦略とグローバル展開を成長の両輪に位置付けている。
直近5年の業績サマリー
2025年11月期は売上高32.19億円(前期比+0.2%)とほぼ横ばい、営業損益0.98億円の赤字、経常損益0.85億円の赤字、当期純損益1.28億円の赤字(前期比赤字拡大)となった。釣り市場の低迷、原価高騰・円安に起因する値上げによる買い控えと原価率上昇、在庫処分等による売上総利益率の低下が響いた。2024年11月期に営業赤字へ転落して以降、2期連続の最終赤字。2022年11月期・2023年11月期は黒字だったが、その後の業績悪化で過去12四半期は悪化傾向にある。2026年11月期会社予想は売上高35.72億円(前期比+11.0%)、営業利益0.28億円、経常利益0.36億円、当期純利益0.16億円と2桁増収・黒字転換を見込む。第1四半期は売上+12.0%・損失縮小と滑り出しは順調。EPSは2025年11月期で△52.04円、PBR0.91倍、PSR1.23倍。気象・天候の影響を受けやすい事業特性を持つ。
| 項目(単体・百万円) | 2021年11月期 | 2022年11月期 | 2023年11月期 | 2024年11月期 | 2025年11月期 | 2026年11月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,951 | 3,290 +11.5% |
3,403 +3.4% |
3,212 △5.6% |
3,219 +0.2% |
3,572 |
| 営業損益 | △26 | 113 黒字転換 |
116 +2.7% |
△30 赤字転落 |
△98 赤字拡大 |
28 |
| 経常損益 | △14 | 119 黒字転換 |
118 △0.8% |
△24 赤字転落 |
△85 赤字拡大 |
36 |
| 当期純損益 | △9 | 126 黒字転換 |
108 △14.3% |
△109 赤字転落 |
△128 赤字拡大 |
16 |
| EPS(一株利益) | △3.90円 | 50.89円 | 43.89円 | △44.12円 | △52.04円 | 6.46円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
839円 | 903円 | 817円 | 803円 | 1,600円 | ― |
| 実績PER | -215.13倍 | 17.74倍 | 18.61倍 | -18.20倍 | -30.75倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 247.68倍 |
| PBR | 0.46倍 | 0.49倍 | 0.43倍 | 0.44倍 | 0.91倍 | ― |
| PSR | 0.70倍 | 0.68倍 | 0.59倍 | 0.62倍 | 1.23倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
中期経営戦略
同社は「BRAND」「NET」「GLOBAL」の3つを重点課題とする中期経営戦略を推進。デジタル戦略の強化(EC)とグローバル展開(輸出)を両輪に、フィッシング・アウトドア・熊撃退スプレー等の事業拡大を図り、2026年11月期の黒字転換とその後の収益水準向上を目指す。
3つの重点課題
- BRAND:ブランド価値の向上(フィッシング・Foxfire・新製品)
- NET:EC・デジタル戦略の強化、オムニチャネル化
- GLOBAL:輸出強化によるグローバル展開
主な数値目標(公表ベース)
- EC比率:約7.6%→3年後12.8%→将来的に25%
- 会員数:約4万人→3年後約7万人→5年後約10万人
- 輸出比率:4.9%→3年後8.7%→将来的に20%
- AIを活用した在庫管理システム導入による適正在庫維持
業績見通し(2026年11月期会社予想)
- 売上高35.72億円(前期比+11.0%)・2桁増収、当期純利益0.16億円で黒字転換
- 熊撃退スプレー拡大、フィッシング・アウトドア両事業の増収を見込む
強みと注目点
① フライフィッシングのパイオニアとしてのブランド力
日本のフライフィッシングのパイオニアとして長年の実績とブランド力を持ち、ルアー「野良ネズミ」など自社開発製品を展開。アウトドアでもオリジナルブランド「Foxfire」を主力とする。商品の自社開発比率が高く、企画開発力が事業の核。フィッシングとアウトドアの相互連携による事業展開を強みとする。
② 熊撃退スプレー等の新製品と事業の多角化
2025年5月下旬発売の国産熊撃退スプレー「熊一目散」が好調に推移。近年の熊被害増加を背景に需要が見込まれ、フィッシング・アウトドアに続く新たな収益源として期待される。体験型施設の運営や自社EC開始など、本業の周辺領域への多角化を進めている。
③ 黒字転換見通しとEC・海外による成長戦略
2026年11月期は売上高35.72億円(前期比+11.0%)・黒字転換を会社予想とし、第1四半期は売上+12.0%・損失縮小と順調な滑り出し。中期経営戦略「BRAND」「NET」「GLOBAL」のもと、EC比率・会員数・輸出比率の引き上げ目標を掲げ、デジタル戦略とグローバル展開を成長の両輪に据えている。
弱み・リスク要因
有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。
① 2期連続の最終赤字と収益性の低迷
2024年11月期に営業赤字へ転落し、2025年11月期は当期純損益1.28億円の赤字(赤字拡大)と2期連続の最終赤字。原価高騰・円安による値上げで買い控えが生じ、原価率上昇・在庫処分等で売上総利益率が低下した。過去12四半期で純利益率・営業利益率が悪化傾向にあり、黒字転換予想の達成には販売回復とコスト管理が不可欠。
② 気象・天候に左右されやすい事業特性
アウトドア・アクティビティ関連事業のため、気象や天候の影響を受けやすい。春季の天候不順や、釣行に影響する要因(近年は熊被害増加による釣行減少も指摘)で売上が変動する。防寒衣料は寒波・気温低下で堅調となる一方、暖冬では振るわないなど、季節・天候要因による業績のブレが構造的なリスク。
③ 上場維持基準(流通株式時価総額)への対応
流通株式時価総額が上場維持基準の10億円のハードルに関わる水準にあるとされ、上場維持に向けた企業価値向上が課題として指摘されている。過去にはスノーピークとの資本業務提携を解消した経緯もある。小型銘柄で流動性が限定的なため株価変動が大きくなりやすく、本日の株価上昇についても明確な好材料の適時開示は確認されておらず、需給・思惑による値動きの可能性がある。
- 株式会社ティムコ 公式サイト
- 株式会社ティムコ IR情報
- 株式会社ティムコ「2025年11月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」
- 株式会社ティムコ「2025年11月期 決算説明補足資料」(2026年1月16日版)
- 株式会社ティムコ「有価証券報告書」
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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