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3778 さくらインターネット

銘柄紹介
LIMIT-UP AFTERMATH // PERFORMANCE TRACKER

ストップ高後の株価推移

3778さくらインターネット東証プライム
● DATA UPDATED 2026.10.30
時価総額―
EVENT DATE―
LIMIT-UP CLOSE―
CATALYST特定できず
最新確定値
―
基準終値 ―
最新確定騰落率
―
ストップ高終値比
TOPIX超過
―
TOPIX騰落率 ―
経過営業日
00 DAYS
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基準日終値=100|相対パフォーマンス
さくらインターネットTOPIX
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3778 さくらインターネット株式会社

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事業内容と業績

インターネットインフラ事業(報告セグメント)

単一報告セグメントの業績推移
売上高・営業損益/直近5通期(単位:百万円)
売上高営業利益営業損失
事業内容

当社グループは、インターネットインフラ事業を単一の報告セグメントとして開示しています。クラウド基盤、生成AI向けGPU演算資源、物理サーバー・データセンター、その他付帯サービスを通じ、顧客のシステム構築・運用・デジタル化を支援しています。以下の4区分は会社が公表するサービスカテゴリーであり、独立した報告セグメントではありません。カテゴリー別営業利益・利益率は開示されていないため、推計値を記載していません。

クラウドサービス

クラウドサービス 売上高推移
2022~2026年3月期は通期、2027年3月期は中間期/単位:百万円
売上高

サービスカテゴリー別利益・利益率:非開示。2027年3月期の棒は上期6か月実績のため、通期とは単純比較できません。

事業内容

「さくらのクラウド」は仮想サーバー、ネットワーク、ストレージ等を利用者が構成できる国産クラウド基盤です。「さくらのVPS」は管理権限を持つ仮想専用サーバーを提供し、個人開発から業務システムまで対応します。「さくらのレンタルサーバ」はウェブサイトやWordPress、メール運用を支えるホスティングサービスです。法人顧客向けにクラウド基盤、運用・サポート、パートナー連携を拡充しています。2026年3月期決算説明資料では、さくらのクラウドのガバメントクラウド正式採択が報告されています。

GPUインフラストラクチャーサービス

GPUインフラストラクチャーサービス 売上高推移
2022~2026年3月期は通期、2027年3月期は中間期/単位:百万円
売上高

サービスカテゴリー別利益・利益率:非開示。2027年3月期の棒は上期6か月実績のため、通期とは単純比較できません。

事業内容

生成AIの学習・推論、大規模言語モデルの開発、科学技術計算など、高い演算性能を要する用途にGPU計算資源を提供する事業です。ベアメタル型「高火力 PHY」はGPUを搭載した物理マシンを利用でき、VM型「高火力 VRT」、コンテナー型「高火力 DOK」なども展開しています。また「さくらONE」はマネージドHPCクラスタとして大規模演算需要に対応します。2026年3月期にはH200やB200関連サービスの提供を進め、2027年3月期中間期は既存大型案件の継続利用・新規案件の受注を会社が説明しています。

物理基盤サービス

物理基盤サービス 売上高推移
2022~2026年3月期は通期、2027年3月期は中間期/単位:百万円
売上高

サービスカテゴリー別利益・利益率:非開示。2027年3月期の棒は上期6か月実績のため、通期とは単純比較できません。

事業内容

顧客がサーバーや機器を置くためにデータセンターの設置場所・電源・回線等を借りるハウジングサービスや、物理サーバーを専有して利用する専用サーバー関連サービスを提供します。クラウドだけでは対応しにくいシステム構成や、特定のハードウェア要件を持つ業務システムの運用などを支えます。クラウド環境や他サービスとの接続にも対応しています。一方、決算短信では旧サービスからの移行、契約満了、ハウジング・専用サーバーの利用減少が売上に影響したことが明記されています。

その他サービス

その他サービス 売上高推移
2022~2026年3月期は通期、2027年3月期は中間期/単位:百万円
売上高

サービスカテゴリー別利益・利益率:非開示。2027年3月期の棒は上期6か月実績のため、通期とは単純比較できません。

事業内容

主要なクラウド、GPUインフラ、物理基盤以外の提供サービスやグループ会社関連事業を含む区分です。決算短信で明示された内容には、ドメイン関連売上、政府・官公庁向けの衛星データ関連案件、グループ会社による機器販売や大口案件などが含まれます。年度により個別案件の影響が大きく、恒常的な同一商品群の売上と単純にはみなせません。2024年3月期にはGPUクラウドの立ち上げ分がこの区分に含まれ、2025年3月期からGPUクラウドが独立区分として表示されています。

※サービスカテゴリーの区分変更に注意:2024年3月期のGPU売上201.1百万円は当時の「その他サービス」に内包。2025年3月期にGPUクラウドを独立表示、2026年3月期は「GPUインフラストラクチャーサービス」へ名称変更し一部区分を組替えています。2022・2023年のGPU売上は独立開示がなく、ゼロとは扱いません。201.1百万円は内数であり、各区分の単純合算では重複します。

直近5年業績サマリー

業績項目2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期2027年3月期会社予想
売上高
百万円
20,019
20,622
前年差 +603 / +3.0%
21,826
前年差 +1,204 / +5.8%
31,412
前年差 +9,586 / +43.9%
35,301
前年差 +3,889 / +12.4%
46,600
営業損益
百万円
763
1,093
前年差 +330 / +43.3%
884
前年差 △209 / -19.1%
4,145
前年差 +3,261 / +368.9%
△403
前年差 △4,548 / 赤字転落
4,100
経常損益
百万円
649
965
前年差 +316 / +48.7%
764
前年差 △201 / -20.8%
4,060
前年差 +3,296 / +431.4%
105
前年差 △3,955 / -97.4%
3,900
当期純利益
百万円
275
666
前年差 +391 / +142.2%
651
前年差 △15 / -2.3%
2,937
前年差 +2,286 / +351.2%
216
前年差 △2,721 / -92.6%
2,550
EPS
円
7.55
18.29
前年差 +10.74 / +142.3%
18.26
前年差 △0.03 / -0.2%
75.23
前年差 +56.97 / +312.0%
5.40
前年差 △69.83 / -92.8%
63.68
1株配当金
円
3.00
3.50
前年差 +0.5 / +16.7%
3.50
前年差 0 / 0.0%
4.00
前年差 +0.5 / +14.3%
5.00
前年差 +1 / +25.0%
8.00
純資産
百万円
8,449
8,486
前年差 +37 / +0.4%
9,321
前年差 +835 / +9.8%
30,257
前年差 +20,936 / +224.6%
30,329
前年差 +72 / +0.2%
未公表
営業CF
百万円
3,957
3,963
前年差 +6 / +0.2%
2,884
前年差 △1,079 / -27.2%
5,787
前年差 +2,903 / +100.7%
6,223
前年差 +436 / +7.5%
未公表
投資CF
百万円
△1,674
△606
前年差 +1,068 / +63.8%
△2,025
前年差 △1,419 / -234.2%
△8,323
前年差 △6,298 / -311.0%
△24,643
前年差 △16,320 / -196.1%
未公表
財務CF
百万円
△1,005
△3,999
前年差 △2,994 / -297.9%
△410
前年差 +3,589 / +89.7%
26,763
前年差 27,173 / 黒字転換
4,319
前年差 △22,444 / -83.9%
未公表
フリーCF
百万円
2,283
3,357
前年差 +1,074 / +47.0%
859
前年差 △2,498 / -74.4%
△2,536
前年差 △3,395 / 赤字転落
△18,420
前年差 △15,884 / -626.3%
未公表

単位:百万円(EPSと1株配当金のみ円)。各数値は決算短信の百万円未満切捨て表示に準拠。フリーCF=営業CF+投資CF(表示値から算出)。前年比は表示値から算出し、損益の符号転換は黒字転換・赤字転落と表記。最新会社予想は2026年10月28日発表、配当予想は記念配当2.50円を含む8.00円。

1.会社予想と実績

2023~2026年3月期は前年度の期末決算短信で示された翌期予想と実績を比較(期中修正後の最終予想ではありません)。2022年3月期の期初予想は添付資料に含まれないため比較対象外です。

売上高 会社予想と実績

2023年3月期

売上高
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 20,350 / 実績 20,622

達成率 101.3%

2024年3月期

売上高
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 22,800 / 実績 21,826

達成率 95.7%

2025年3月期

売上高
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 28,000 / 実績 31,412

達成率 112.2%

2026年3月期

売上高
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 40,400 / 実績 35,301

達成率 87.4%

営業損益 会社予想と実績

2023年3月期

営業損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,390 / 実績 1,093

達成率 78.6%

2024年3月期

営業損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,450 / 実績 884

達成率 61.0%

2025年3月期

営業損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 2,000 / 実績 4,145

達成率 207.2%

2026年3月期

営業損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 3,800 / 実績 △403

赤字転落

経常損益 会社予想と実績

2023年3月期

経常損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,230 / 実績 965

達成率 78.5%

2024年3月期

経常損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,300 / 実績 764

達成率 58.8%

2025年3月期

経常損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,960 / 実績 4,060

達成率 207.1%

2026年3月期

経常損益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 3,400 / 実績 105

達成率 3.1%

当期純利益 会社予想と実績

2023年3月期

当期純利益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 800 / 実績 666

達成率 83.2%

2024年3月期

当期純利益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 850 / 実績 651

達成率 76.6%

2025年3月期

当期純利益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 1,250 / 実績 2,937

達成率 235.0%

2026年3月期

当期純利益
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 2,400 / 実績 216

達成率 9.0%

EPS 会社予想と実績

2023年3月期

EPS
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 21.93 / 実績 18.29

達成率 83.4%

2024年3月期

EPS
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 23.83 / 実績 18.26

達成率 76.6%

2025年3月期

EPS
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 35.01 / 実績 75.23

達成率 214.9%

2026年3月期

EPS
シアン=会社予想 マゼンタ=実績
予想 60.00 / 実績 5.40

達成率 9.0%

会社予想・実績の比較は発表時点の当初予想ベースです。営業損益等で赤字に転落した場合、達成率の数値は投資判断上の意味が限定的なため赤字転落と表示しています。

2.達成・未達理由

2023年3月期:売上高 達成/営業損益 未達/経常損益 未達/当期純利益 未達

クラウドサービスは成長したものの、当初予想と比較して営業利益・経常利益・純利益が未達。2023年3月期決算短信は、クラウド集中を進める中で物理基盤サービスの大口案件契約終了等があったと記述しています。売上高は当初予想をわずかに上回っています。

2024年3月期:売上高 未達/営業損益 未達/経常損益 未達/当期純利益 未達

売上高・利益はいずれも当初予想未達。2024年3月期決算短信は、クラウドサービス売上が増加する一方、クラウド機能開発強化の人材関連費用増などが営業利益を圧迫したと説明しています。

2025年3月期:売上高 達成/営業損益 達成/経常損益 達成/当期純利益 達成

売上高と各利益が当初予想を大幅に超過。2024年1月開始のGPUクラウドが2024年6月から本格提供に移行したこと、クラウドの成長、グループ会社の案件獲得等が売上に寄与したと短信に記載されています。

2026年3月期:売上高 未達/営業損益 未達/経常損益 未達/当期純利益 未達

当初予想を売上・利益とも下回り、営業損益は赤字転落。GPUとクラウドの売上成長は続いたものの、クラウド開発・販促の人材投資、GPU関連の減価償却・サーバー保守費などが先行し、収益性が低下しました。

3.事業セグメントの自信度

単一報告セグメントのため、以下は決算短信のサービスカテゴリー別コメントの語調を整理した定性的評価であり、会社が公式に発表した「自信度」ではありません。引用は各年度の短信本文から採録しています。

クラウドサービス

2022年3月期 強気
「さくらのクラウド、さくらのVPS、さくらのレンタルサーバが好調に推移」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2023年3月期 中立
「さくらのクラウド、さくらのVPSが順調に推移」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2024年3月期 中立
「さくらのクラウド、さくらのVPSが順調に推移」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2025年3月期 強気
「さくらのクラウド、さくらのレンタルサーバが順調に推移」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2026年3月期 強気
「さくらのクラウド、さくらのレンタルサーバが順調に推移」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2027年3月期中間期 強気
「さくらのクラウド、さくらのレンタルサーバが順調に推移」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

GPUインフラストラクチャーサービス

2024年3月期 中立
「2024年1月からのGPUクラウドサービス提供開始」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2025年3月期 強気
「2024年6月から本格提供を開始」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2026年3月期 強気
「B200のサービス提供を開始」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2027年3月期中間期 強気
「大型案件の継続利用及び、新規案件の受注」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

物理基盤サービス

2022年3月期 弱気
「高火力コンピューティングサービス大口案件の契約期間満了」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

2023年3月期 弱気
「高火力コンピューティングサービス大口案件の契約期間満了」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

2024年3月期 弱気
「他サービスへの移行や解約等」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

2025年3月期 中立
「専用サーバサービスの利用増加等」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2026年3月期 弱気
「ハウジングサービス、専用サーバサービスの利用減少等」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

2027年3月期中間期 弱気
「ハウジングサービス、専用サーバサービスの利用減少等」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

その他サービス

2022年3月期 弱気
「政府衛星データ案件の満了」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

2023年3月期 中立
「政府衛星データ関連売上の計上」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2024年3月期 中立
「ドメイン売上の増加等」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2025年3月期 強気
「グループ会社売上の増加等」

成長・需要継続を示す説明を根拠とした定性的判定。

2026年3月期 中立
「官公庁向けの大口案件等」

安定または個別案件への依存を示す説明を根拠とした定性的判定。

2027年3月期中間期 弱気
「前年同期に大口案件を獲得していたこと等」

減少・契約満了などの説明を根拠とした定性的判定。

4.最新予想信頼度
2027年3月期・2026年10月28日修正会社予想
現時点では達成余地あり(GPU稼働継続が条件)

売上高46,600百万円、営業利益4,100百万円、経常利益3,900百万円、当期純利益2,550百万円、EPS63.68円。中間期は売上高22,827百万円、営業利益2,963百万円、経常利益3,013百万円、純利益1,903百万円。中間期の業績が2026年7月の修正予想を上回ったため、会社は通期予想も修正しました。

売上高・単純進捗率49.0%22,827 / 46,600
営業利益・単純進捗率72.3%2,963 / 4,100
経常利益・単純進捗率77.3%3,013 / 3,900
純利益・単純進捗率74.6%1,903 / 2,550
EPS・単純進捗率74.7%47.55 / 63.68

進捗率は通期予想に対する単純比率で、季節性や大型案件の納入時期を調整していません。

達成できると判断する理由

  • 中間期の営業利益2,963百万円は通期予想の72.3%。通期到達に必要な下期営業利益は1,137百万円と中間実績より小さい。
  • GPUインフラストラクチャーサービスの中間売上高は前年同期比258.9%増の10,124百万円。「さくら ONE」の大型案件継続利用と新規受注が確認できる。
  • 2026年10月28日には中間実績を受け通期業績予想を上方修正した。

達成できないと判断する理由

  • 下期に必要な売上高は23,773百万円で、中間期22,827百万円に対し約4.1%の増収が必要。
  • GPU関連投資による減価償却費、保守費用、人材関連費用の増加が継続する。稼働率・提供単価の悪化が利益を圧迫しうる。
  • 一部大型案件の継続利用、新規案件の発生時期に売上が左右される可能性がある。前期は設備投資拡大と営業赤字が同時に発生した。

収益計上時期を見る際の注意点

2027年3月期中間決算は「前期に投資したGPUの高稼働や提供単価の改善」を売上増加の理由としています。ただし添付の中間短信からは、下期の各四半期にどの程度の利益を計上するかまで確定できません。単純進捗率の高さだけで通期達成を断定することはできません。

最終判断と予想PER

上期営業利益が通期予想の72.3%に達し、GPUインフラ事業は大型案件継続・新規受注で大幅増収となっています。下期に必要な営業利益1,137百万円は上期実績の約38.4%。一方で上期売上高は通期の49.0%であり、下期の売上確保、GPU稼働率、減価償却・保守費の動向を検証する必要があります。

2026年10月27日終値2,967円 ÷ 予想EPS63.68円 = 予想達成時PER 約46.6倍。 株価は2026年10月27日終値を採用。業績予想とPERはいずれも将来の達成や投資収益を保証しません。

COMPANY STRATEGY / 3778 / 2026.10.28

さくらインターネット
中長期経営方針・成長戦略分析

国内クラウドと生成AI向けGPU基盤に経営資源を集中。最新決算で示された業績目標、GPU投資の工程、成長を左右するリスクを一次資料に基づき整理する。

東証プライム|37782026年10月28日公表資料を反映連結決算・会社公表値
計画の位置づけ:2026年10月28日時点で確認した最新の公式資料は「中長期的な経営方針」と「2027年3月期業績予想」。2028年3月期以降の売上高・営業利益などについて、期限を定めた数値目標は同資料に開示されていない。以下では確定した実績、2027年3月期の会社予想、中長期戦略を明確に区別する。

01会社が掲げる最新の業績目標

2027年3月期の通期予想は、2026年10月28日に上方修正された。特に営業利益は2026年7月時点の予想25億円から41億円へ引き上げられた。

2027年3月期 売上高予想
466億円
前期比 +32.0%
2027年3月期 営業利益予想
41億円
前期 △4.03億円 → 黒字転換
2027年3月期 純利益予想
25.5億円
親会社株主に帰属
GPUインフラ売上予想
208.5億円
前期比 +156.0%
業績項目2026年3月期実績2027年3月期予想比較・進捗
売上高353.01億円466.00億円前期比 +32.0%
営業利益△4.03億円41.00億円黒字転換
経常利益1.05億円39.00億円大幅増益予想
当期純利益(親会社株主帰属)2.16億円25.50億円大幅増益予想
1株当たり当期純利益5.40円63.68円会社予想EPS
GPUインフラサービス売上81.44億円208.50億円前期比 +156.0%

単位変換に伴う小数処理あり。2026年3月期実績は2026年4月27日決算説明資料、2027年3月期予想は2026年10月28日決算短信・説明資料に基づく。GPUインフラ売上高はカテゴリー別の会社予想。

2027年3月期上期の実績:売上高228.27億円、営業利益29.63億円。通期会社予想に対する進捗率はそれぞれ約49.0%、72.3%。下期の営業利益計画は約11.36億円であり、売上成長に加えて成長投資関連費用が下期に集中する想定。

02目標達成のロードマップ

CORE 01 / GPU

GPUの高稼働率と販売単価改善

H100・H200・B200など既存GPUを継続して高稼働させ、単価の改善を進める。特定の大口顧客だけに依存せず、営業パイプラインを積み上げ、契約終了後のGPUを次の顧客へ速やかに提供する。

CORE 02 / CLOUD

国産クラウドの公共・民間展開

ガバメントクラウド正式採択を契機に、行政向けの導入実績・ノウハウを蓄積し、エンタープライズ市場へ横展開。国産クラウドの機能・品質・運用基盤を強化する。

CORE 03 / PARTNER

パートナー共創による販路拡大

販売チャネル拡大に加え、提案・構築・運用まで伴走するパートナーエコシステムへ転換。2026年10月21日時点でパートナー企業数は80社。

CORE 04 / AI PLATFORM

GPUの貸出から高付加価値AI基盤へ

「さくらのAI Engine」および企業専用のプライベートエディションなどを通じ、学習から推論まで用途を拡大。Preferred Networks・NICTとの共同施策も推進する。

2024~2026年3月期|GPU・DC基盤の先行整備

GPUインフラとコンテナ型データセンターを拡充。生成AI向けGPU基盤等の投資計画1,130億円のうち、2026年3月期までに521億円を投資済み。

2027年3月期|既存設備の収益化と次世代投資

GPUインフラ売上208.5億円を計画。次世代GPU「Rubin」等に260億円、発電機棟等に44億円を2027年3月期以降の投資計画として記載。人材採用、営業、マーケティングを強化。

2028~2031年3月期|需要に応じた順次拡張

次世代GPUの継続増強とデータセンターの順次拡張を構想。コンテナ型データセンター第3期等65億円は検討段階。各期の売上高・利益目標は数値開示されていない。

投資計画の読み方:1,130億円は生成AI向けGPU基盤等の大枠の計画であり、521億円は2026年3月期までの投資実績。260億円、44億円、65億円は開示上の今後の案件であり、投資時期・実行状況が異なる。2027年3月期の設備投資予算198億円と単純に合計しない。

03中長期で目指す事業構造

「コアビジネスへの集中」が中長期方針の中心。クラウドサービスとAI向けGPU基盤の両軸で、国内の公共機関、企業、研究機関に提供する価値を拡大し、将来的にはアジア等への海外展開も視野に入れる。国産デジタルインフラ企業として、単なる計算資源提供からサービス・パートナーを含むプラットフォーム型へ事業領域を広げる。

  • AI計算資源:GPUの稼働率、提供単価、契約更新・新規案件の継続を収益の主要ドライバーとする。
  • クラウド:ガバメントクラウド対応機能の充実を入口に、公共から民間の大口需要へ広げる。
  • 成長投資:創出した利益・キャッシュを人材、次世代GPU、データセンター、サービス品質へ循環させる。

04会社開示資料に基づく主なリスク・留意点

GPU技術の陳腐化・償却負担

GPUサーバーを3年間で早期償却し、技術進化に伴う陳腐化リスクを抑える方針。一方、機材投資・減価償却費が短期間で損益を左右する。

資金調達と投資回収

大規模投資にあたり財務健全性とのバランスを重視。設備増強に伴うリース債務や保守・電力費用も収益性を左右する。

不正アクセス・セキュリティ

2026年8月の不正アクセス事案について、会社は当期業績への影響を限定的と説明。認証・監視・再発防止策の継続的な強化を進める。

下期の成長投資関連費用

下期に採用、広告・イベント、サービス機材・データセンター保守等の費用が集中。高稼働を維持しても費用増により利益率は変動し得る。

05株価評価|最新会社予想に対する参考PER

REFERENCE / FORWARD P/E
約46.6倍
2026年10月27日終値 2,967円 ÷ 2027年3月期会社予想EPS 63.68円

2026年10月27日の終値は、10月28日の決算発表前の市場価格である。中長期計画の最終年度EPSとその達成時期が開示されていないため、「将来のPERが同じなら株価が何%割安か」という数値は算定しない。 上記46.6倍は、当日公表された2027年3月期予想に対し、前営業日の終値を当てはめた参考値であり、2026年10月28日場中の現在PERではない。

06確認した一次資料

  1. さくらインターネット|2027年3月期 第2四半期 決算説明資料(2026年10月28日) — 中長期方針、GPU投資工程、最新業績予想、リスクに関する説明。
  2. さくらインターネット|2027年3月期 第2四半期 決算短信(2026年10月28日) — 連結実績、通期会社予想、EPS。
  3. さくらインターネット|2026年3月期 期末決算説明資料(2026年4月27日) — 前年度実績・従前の中長期方針。
  4. 株探|3778 株価時系列 — 2026年10月27日終値2,967円。

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