7084 Smile Holdings

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Smile Holdings 7084 東証G

Smile Holdings Inc.|保育・幼児教育を基盤に、保育サポート、国際教育、産後ケア、介護、療育へ広げる総合パーソナルケアサービス企業。
※2026年6月15日時点の情報

事業内容

2026年6月15日終値ベースの時価総額は約76億円。Smile Holdingsは2018年4月2日設立、本社は東京都品川区西五反田、代表者は中西正文氏、東証グロース上場、3月決算の持株会社です。
事業はグループ会社の経営管理を起点に、保育・幼児教育を基盤とした総合パーソナルケアサービスへ拡張しています。2026年5月のWITHホールディングスのグループ入りで、認可保育園から企業主導型保育園、小規模保育、東京都認証保育所、介護、療育まで施設形態が広がり、グループ全体で183施設を運営する体制になりました。
直近の2026年3月期は売上高14,517百万円、営業利益370百万円、経常利益350百万円、親会社株主に帰属する当期純利益220百万円でした。M&A関連費用352百万円を計上したため営業利益は減少しましたが、同費用を除く営業利益は664百万円で、2027年3月期はWITH HDの9か月寄与を前提に売上高25,500百万円、営業利益1,000百万円を見込んでいます。

国内教育領域:認可保育・プレミアム教育

2026年3月期は幼児教育事業の単一セグメントとして、全社売上高14,517百万円、営業利益370百万円を計上しました。
中核は認可保育園、プレスクール、幼児教室、アフタースクール、スイミングスクールなどを含む国内教育領域です。
同社グループの出発点は保育・幼児教育であり、2009年のキッズガーデン自由が丘を起点に、2014年には認可保育所事業へ参入しました。
現在は、日常的な保育需要に対応する認可保育園と、教育付加価値を打ち出すプレミアム教育グループの二層構造で事業を展開しています。
プレミアム教育では、幼児教室やプレスクールを通じて、単なる預かり保育だけではなく、学び、運動、英語、知育、探究活動などを組み合わせることで、保護者の教育ニーズを取り込む形です。
同社は非認知能力を重視した独自プログラム「KID’S PREP. PROGRAM」を掲げ、モンテッソーリ、専門講師による教育、運動プログラムなどを組み合わせています。
保育園は行政制度や地域需要の影響を受ける一方で、一定の継続利用が見込まれるストック型に近い性格を持ちます。
そのため、施設の充足率、保育士確保、園児数、補助金制度、自治体ごとの運営条件が収益性を左右します。
国内教育領域は、WITH HDグループ入り後もSmile Holdingsの基盤事業であり、今後の統合効果や施設運営効率の改善が重要な確認ポイントになります。

国際教育領域:グローバルスクール・海外留学支援

国際教育領域の個別売上高は開示されておらず、2026年3月期の業績は全社ベースで売上高14,517百万円、営業利益370百万円です。
同社は保育・幼児教育を基盤としながら、グローバルスクール、海外留学支援、ネイチャーツーリズム、海外園運営などを国際教育領域として位置づけています。
この領域は、国内の少子化という構造的な課題に対し、教育単価の向上や高付加価値サービスの拡大を狙う事業です。
英語教育や国際経験への需要は、都市部の子育て世帯を中心に一定のニーズがあり、保育園や幼児教室と組み合わせることで、継続利用や追加サービス利用につなげやすい特徴があります。
同社はHawaii Palms English Schoolとの業務提携も公表しており、国内の保育・教育サービスに海外教育機会を組み合わせる方向性を示しています。
ただし、国際教育は景気、為替、渡航需要、保護者の教育支出余力の影響を受けやすい分野です。
収益化には、単なるイベント型サービスではなく、継続的なカリキュラム、施設運営、外部提携、価格設計をどう組み立てるかが重要になります。
同社にとっては、保育園・幼児教室で接点を持つ家庭へ追加価値を提供できる点が強みですが、拡大局面では人材、品質管理、安全管理、海外提携先の選定がリスク管理の焦点になります。

保育サポート・産後ケア・ファミリーサポート

保育サポート、産後ケア、ファミリーサポートの個別業績は開示されておらず、2026年3月期は全社売上高14,517百万円、営業利益370百万円として開示されています。
保育サポート事業では、法人向け保育運営支援、給食運営管理、フードデリバリー、プライベートブランド商品の企画、人材派遣・人材紹介など、保育施設の周辺業務に関わるサービスを展開しています。
保育園運営だけでは、人件費や施設費の上昇を価格へ転嫁しにくい場面があります。
そのため、給食、教材、人材、運営受託、業務支援などの周辺領域を取り込むことは、グループ全体の収益源を分散するうえで意味があります。
産後ケア領域では、出産後の母親や家庭を支えるオーダーメイド型の産後ケア施設を事業領域に掲げています。
産後ケアは自治体の支援制度や社会的関心が高まる一方、供給不足や人材確保が課題になりやすい分野です。
同社が保育・教育で蓄積した子どもや家庭との接点を活用できれば、妊娠・出産後から幼児教育までをつなぐライフステージ型のサービス展開が可能になります。
ファミリーサポート領域では、建築デザイン等も含めた生活支援領域を掲げており、保育施設の運営会社から、家族の生活全体を支える企業グループへ事業定義を広げている点が特徴です。

WITH HDグループ入りによる介護・療育領域の拡張

2026年3月期はWITH HDの通期連結前であり、業績は全社売上高14,517百万円、営業利益370百万円です。2027年3月期会社予想では、WITH HDの9か月分の業績寄与を織り込み、売上高25,500百万円、営業利益1,000百万円を見込んでいます。
2026年5月にWITHホールディングスがグループ入りしたことで、Smile Holdingsの事業領域は大きく広がりました。
WITH HDは認可保育園、企業主導型保育園、小規模保育所、東京都認証保育所などに加え、介護や療育領域も含む事業基盤を持ちます。
これにより、Smile Holdingsは保育・幼児教育に加えて、居宅介護支援、認知症対応型通所介護、都市型軽費老人ホーム、児童発達支援、放課後等デイサービスなどの領域も取り込む形になりました。
保育と療育は、子どもの成長支援という点で親和性があります。
介護は高齢者向けサービスであり、保育とは対象年齢が異なりますが、施設運営、人材採用、行政制度対応、地域密着型サービスという点で共通する管理ノウハウがあります。
今後の焦点は、単なる規模拡大にとどまらず、園児・利用者の獲得、職員採用、施設稼働率、管理部門統合、ブランド整理、のれん償却負担をどう吸収していくかです。
2028年3月期にはWITH HDの12か月寄与と一過性費用の消失を前提に、営業利益1,500百万円を見込んでおり、買収後の統合成果が業績に表れるかが最大の注目点になります。

直近5年業績サマリー

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高 10,659 11,860
+11.3%
12,867
+8.5%
13,656
+6.1%
14,517
+6.3%
25,500
+75.7%
営業損益 △214 △31
赤字縮小
232
黒字転換
410
+76.7%
370
△9.9%
1,000
+170.3%
経常損益 1,147 378
△67.0%
311
△17.7%
413
+32.8%
350
△15.1%
450
+28.6%
親会社株主帰属当期純損益 686 188
△72.6%
132
△29.8%
151
+14.4%
220
+45.6%
221
+0.5%
EPS(一株利益) 216.19円 58.01円 40.79円 46.99円 68.42円 68.53円
BPS 1,855.30円 1,910.67円 1,946.05円 1,994.75円 1,918.52円
純資産 6,009 6,196
+3.1%
6,321
+2.0%
6,497
+2.8%
6,149
△5.4%
営業CF 2,276 1,177 976 929 577
投資CF △1,021 △347 △224 △413 △967
財務CF △241 △1,213 70 562 1,437
現金及び現金同等物 3,153 2,770 3,592 4,670 5,718
PER(期末日株価ベース) 5.0倍 18.6倍 21.8倍 27.4倍
PBR(期末日株価ベース) 0.6倍 0.6倍 0.5倍 0.6倍
単位は百万円。EPS、BPSは円、PER、PBRは倍。
PER、PBRは期末日株価ベース。2026年3月期の期末日終値は確認できなかったため「―」表記。2027年3月期会社予想列のBPS、純資産、キャッシュ・フロー、現金及び現金同等物、PER、PBRは会社予想が未開示のため「―」表記。継続企業の前提に関する注記は、確認した決算短信では該当事項なし。

中期経営計画

WITHホールディングス完全子会社化後の成長見通し

Smile Holdingsは、2024年6月発表の新中期経営計画に基づき、国内教育領域、国際教育領域、産後ケア領域、ファミリーサポート領域の4つの新事業領域を編成しています。
さらに2026年5月にWITHホールディングスをグループ化したことで、2027年3月期および2028年3月期の業績予想を新たに開示しています。
2027年3月期予想は売上高25,500百万円、EBITDA2,500百万円、営業利益1,000百万円、経常利益450百万円、当期純利益221百万円です。WITH HDの業績は9か月寄与とし、M&A一過性費用としてファイナンス組成費用約2億円、オフィス移転統合費用約2億円の合計約4億円を見込んでいます。
2028年3月期予想は売上高28,500百万円、EBITDA3,300百万円、営業利益1,500百万円、経常利益1,100百万円、当期純利益700百万円です。WITH HDの12か月寄与とM&A一過性費用の消失を前提に、本来の収益力がより明確に表れる計画です。
株主還元では、2027年3月期の年間配当予想を105円へ上方修正し、300株以上を継続保有する株主に対して年間最低30,000円分のデジタルギフトを進呈する方針も示しています。
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強みと注目点

① 保育・幼児教育の運営基盤と施設拡大

Smile Holdingsの最大の基盤は、保育・幼児教育の施設運営ノウハウです。
保育園や幼児教室は、短期的な流行商品ではなく、地域の子育て需要に根ざしたサービスです。
認可保育園は行政制度の影響を受ける一方、安定した利用需要が見込みやすく、一定の稼働率を維持できれば収益の見通しを立てやすい事業です。
同社は保育・幼児教育の運営を起点に、プレスクール、幼児教室、アフタースクール、スイミングスクールへ展開しており、単なる保育会社ではなく教育付加価値を取り込む方向に進んでいます。
非認知能力を重視した独自プログラムを掲げている点も、価格競争だけに巻き込まれにくい差別化要素になります。
WITH HDのグループ入り後は、グループ全体で183施設規模となり、採用、研修、教材、給食、管理部門、施設運営などで規模の経済を追求しやすくなります。
少子化は長期的な逆風ですが、都市部や共働き世帯では保育・教育への需要が残りやすく、質の高いサービスや多様な施設形態を持つ企業に集約が進む可能性があります。
今後は、施設数の拡大だけでなく、1施設あたりの稼働率、職員定着率、保護者満足度、教育付加価値の単価向上が重要な評価軸になります。

② WITH HD子会社化による収益基盤と事業領域の拡大

2026年5月のWITHホールディングス完全子会社化は、同社の事業規模を大きく変える出来事です。
2026年3月期の売上高14,517百万円に対し、2027年3月期会社予想は売上高25,500百万円で、買収効果を含めて大幅な増収を見込んでいます。
営業利益も2026年3月期の370百万円から、2027年3月期予想では1,000百万円、2028年3月期予想では1,500百万円へ伸びる計画です。
WITH HDは保育施設だけでなく、介護、療育などの領域も含むため、Smile Holdingsの掲げる総合パーソナルケアサービスという方向性と親和性があります。
子ども、保護者、高齢者、支援を必要とする家庭へサービス対象を広げることで、単一の保育園運営会社から、地域生活インフラ型のサービス企業へ近づく可能性があります。
また、M&A後の統合が進めば、本部機能、採用、教育研修、システム、給食、購買、施設管理などで重複コストの削減や効率化を狙えます。
2027年3月期はM&A一過性費用約4億円を織り込むため、当期純利益は221百万円にとどまる予想ですが、2028年3月期には当期純利益700百万円を見込んでいます。
そのため、短期的には統合費用やのれん償却負担を確認しつつ、中期的にはWITH HDの業績が計画どおり連結利益へ反映されるかが最大の注目点です。

③ 配当・優待を含む株主還元強化

同社は2027年3月期の配当予想を年間105円へ引き上げ、さらに300株以上を継続保有する株主に対して年間最低30,000円分のデジタルギフトを進呈する方針を示しました。
成長株としての評価だけでなく、配当と株主優待を合わせた株主還元銘柄としても注目されやすい状況です。
会社側は、WITH HDの完全子会社化により収益基盤が強化されたことを、還元拡充の背景として説明しています。
2027年3月期は一過性費用の影響により配当性向が高くなる見込みですが、2028年3月期にはEPS217.06円を前提に、年間105円配当でも配当性向48.4%程度に収まる計画です。
株主優待は、個人投資家の保有動機を強めやすく、需給面での支えになる場合があります。
特に同社のように時価総額が大きすぎない銘柄では、配当・優待・業績成長が同時に材料視されると、株価変動が大きくなりやすい点があります。
一方で、還元強化は会社のキャッシュ・フロー創出力に裏付けられている必要があります。
今後は、営業キャッシュ・フロー、買収後の借入金、配当総額、優待費用、設備投資、人件費をあわせて確認することが重要です。

弱み・リスク要因

① 人件費・保育士確保・施設運営コストの上昇

保育・幼児教育、介護、療育はいずれも人材依存度の高い事業です。
園児や利用者を増やすだけではなく、保育士、看護師、介護職員、療育スタッフ、給食スタッフ、施設運営人材を安定的に確保する必要があります。
人件費が上昇した場合、サービス価格や補助金単価へすぐに転嫁できるとは限りません。
特に認可保育園や介護領域は行政制度との関係が強く、料金体系、補助金、配置基準、監査対応などの制約があります。
職員の採用難や離職率上昇が起きると、施設稼働率の低下、採用費の増加、教育研修コストの増加、サービス品質の低下につながります。
施設数が拡大するほど、本部管理、園長・施設長の育成、内部統制、事故防止、苦情対応、衛生管理、安全管理の重要性も高まります。
少子化が進む地域では園児数の確保が難しくなる可能性があり、施設ごとの立地、競合状況、自治体政策によって収益性の差が広がります。
事業基盤は安定的に見える一方、現場オペレーションの質が利益率を左右するため、売上成長だけでなく営業利益率の推移を継続確認する必要があります。

② M&A統合と一過性費用の影響

WITH HDの子会社化は成長機会である一方、統合リスクも大きい材料です。
2026年3月期にはM&A関連費用352百万円を計上しており、2027年3月期にもファイナンス組成費用とオフィス移転統合費用を合わせて約4億円の一過性費用を見込んでいます。
そのため、2027年3月期は営業利益1,000百万円を予想しながら、当期純利益は221百万円にとどまる計画です。
M&Aでは、買収時に見込んだシナジーが想定どおり実現するとは限りません。
ブランド、雇用条件、処遇制度、会計システム、人事制度、施設運営基準、社内ルールを統合する過程で、追加費用や時間がかかる可能性があります。
また、のれん償却や借入金の増加が利益や財務体質に影響する可能性もあります。
2028年3月期予想では一過性費用がなくなり、営業利益1,500百万円、当期純利益700百万円を見込んでいますが、この計画はWITH HDの通期寄与と統合効果が前提です。
実績が計画を下回った場合、株価は高い成長期待の修正を迫られる可能性があります。

③ 株主還元の持続性と制度変更リスク

配当と株主優待の拡充は株価材料になりやすい一方、持続性の確認が欠かせません。
2027年3月期の年間配当予想105円は、予想EPS68.53円を上回る水準であり、会社側も一過性費用の影響で配当性向が100%を超える見込みであることを説明しています。
2028年3月期はEPS217.06円を前提に配当性向48.4%程度へ下がる計画ですが、これは営業利益1,500百万円、当期純利益700百万円の達成が前提です。
株主優待についても、300株以上の継続保有株主に年間最低30,000円分のデジタルギフトを進呈する方針は、個人投資家にとって大きな魅力になる一方、会社にとっては現金流出または費用負担を伴います。
業績が想定を下回った場合、配当や優待を維持するために財務負担が重くなる可能性があります。
また、株主優待制度は将来の業績、株主数、財務状況、制度設計により変更される可能性があります。
株価が還元利回りを強く織り込んだ場合、優待条件の変更、配当方針の修正、業績未達が出たときの反動も大きくなります。
投資判断では、表面的な配当利回りや優待利回りだけでなく、営業キャッシュ・フロー、自己資本比率、借入金、買収後の利益進捗をあわせて確認する必要があります。
出典
本ページは公開情報をもとに作成したものであり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載情報は作成時点の内容であり、企業開示や市場環境により変更される可能性があります。投資判断は必ず最新の公式開示を確認したうえでご自身の責任で行ってください。

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