直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期 通期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 34,401 | 42,890 +8,489 / +24.7% | 56,085 +13,195 / +30.8% | 68,768 +12,683 / +22.6% | 81,807 +13,039 / +19.0% | 90,000 +8,193 / +10.0% |
| 営業損益 (百万円) | -453 | 817 +1,270 / プラス転換 | 1,940 +1,123 / +137.5% | 3,164 +1,224 / +63.1% | 4,085 +921 / +29.1% | 5,000 +915 / +22.4% |
| 経常損益 (百万円) | -593 | 410 +1,003 / プラス転換 | 1,721 +1,311 / +319.8% | 3,310 +1,589 / +92.3% | 4,244 +934 / +28.2% | 5,100 +856 / +20.2% |
| 当期純利益 (百万円) | -571 | 275 +846 / プラス転換 | 1,214 +939 / +341.5% | 2,327 +1,113 / +91.7% | 3,011 +684 / +29.4% | 1,400 △1,611 / △53.5% |
| EPS (円) | -8.00 | 3.69 +11.69 / プラス転換 | 15.65 +11.96 / +324.1% | 28.97 +13.32 / +85.1% | 30.70 +1.73 / +6.0% | 14.00 △16.70 / △54.4% |
| 一株配当金 (円) | 0.00 | 0.00 ±0 / ±0.0% | 0.00 ±0 / ±0.0% | 1.00 +1.00 / - | 1.00 ±0.00 / ±0.0% | 2.00 +1.00 / +100.0% |
| 純資産 (百万円) | 8,652 | 10,690 +2,038 / +23.6% | 12,187 +1,497 / +14.0% | 17,007 +4,820 / +39.6% | 23,780 +6,773 / +39.8% | - |
| 営業CF (百万円) | 1,276 | 2,942 +1,666 / +130.6% | 3,336 +394 / +13.4% | 3,139 △197 / △5.9% | 5,959 +2,820 / +89.8% | - |
| 投資CF (百万円) | -1,529 | -1,247 +282 / +18.4% | -4,569 △3,322 / △266.4% | -2,658 +1,911 / +41.8% | -3,324 △666 / △25.1% | - |
| 財務CF (百万円) | -1,354 | -612 +742 / +54.8% | 160 +772 / プラス転換 | 1,012 +852 / +532.5% | -120 △1,132 / マイナス転換 | - |
| フリーCF (百万円) | -253 | 1,695 +1,948 / プラス転換 | -1,233 △2,928 / マイナス転換 | 481 +1,714 / プラス転換 | 2,635 +2,154 / +447.8% | - |
1.会社予想と実績
2023年6月期から2026年6月期は各期首に公表された通期会社予想と通期実績を比較。2027年6月期は最新の通期会社予想を掲載しています。2022年6月期は前期資料未提供のため期首予想比較を行っていません。
| 指標 | 2022年6月期 | 2023年6月期 | 2024年6月期 | 2025年6月期 | 2026年6月期 | 2027年6月期 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) | — | 34,401 | 期首予想なし | 40,000 | 42,890 | 107.2% | 50,000 | 56,085 | 112.2% | 64,000 | 68,768 | 107.5% | 83,000 | 81,807 | 98.6% | 90,000 | — | 最新会社予想 |
| 営業利益 (百万円) | — | -453 | 期首予想なし | 500 | 817 | 163.4% | 1,200 | 1,940 | 161.7% | 2,400 | 3,164 | 131.8% | 3,800 | 4,085 | 107.5% | 5,000 | — | 最新会社予想 |
| 経常利益 (百万円) | — | -593 | 期首予想なし | 170 | 410 | 241.2% | 1,000 | 1,721 | 172.1% | 2,400 | 3,310 | 137.9% | 3,800 | 4,244 | 111.7% | 5,100 | — | 最新会社予想 |
| 親会社株主帰属純利益 (百万円) | — | -571 | 期首予想なし | 30 | 275 | 916.7% | 700 | 1,214 | 173.4% | 1,600 | 2,327 | 145.4% | 2,650 | 3,011 | 113.6% | 1,400 | — | 最新会社予想 |
| EPS (円) | — | -8.00 | 期首予想なし | 0.42 | 3.69 | 878.6% | 9.11 | 15.65 | 171.8% | 20.31 | 28.97 | 142.6% | 29.72 | 30.70 | 103.3% | 14.00 | — | 最新会社予想 |
2022年6月期の期首会社予想は、今回提供された資料より前の決算資料がないため比較対象外です。2023年6月期~2026年6月期は各前期末の決算短信に記載された期首会社予想を使用しています。レンジ予想はありません。
2.達成・未達理由
前期末の会社予想資料が今回の提供資料に含まれていないため、期首予想との達成判定は行っていません。実績ではBeauty Service事業のEC・店舗が伸長し、On Platformも増収した一方、Globalの中国ロックダウンや香港店舗縮小、全社費用が重く、連結営業損失となりました。
人流と化粧品需要、インバウンド需要の回復を背景に、店舗が46.1%増収、ECが16.3%増収となりBeauty Service事業が業績を牽引しました。販売促進を含むブランドキャンペーン需要も拡大しOn Platform事業が伸長。営業黒字転換により利益指標は期首計画を大幅に上回りました。
大型旗艦店「@cosme OSAKA」、既存店、ECの大型イベント、Amazon.co.jp上の「@cosme SHOPPING」が寄与し、リテール事業が44.2%増収。マーケティング支援も店頭販促とオンライン広告の連携で伸長し、人件費・プロモーション費用の増加を吸収して全指標が期首予想を上回りました。
リテール事業はEC・店舗がともに成長して26.9%増収。マーケティング支援では大手だけでなく中堅・新興ブランドとの取引が拡大し、高い限界利益率とグループ内ライセンス料も利益拡大に寄与しました。香港旗艦店の期初計画外の開業前費用を吸収し、全社で売上・各利益とも期首予想を超過しました。
マーケティング支援は25.2%増収・24.6%増益と好調でしたが、リテールでは物流倉庫移転に伴う一時的な機会損失や一部インバウンド客の減少、グローバルでは香港旗艦店の運営最適化に時間を要して売上が当初計画を下回ったことがトップラインの重石となりました。一方、高限界利益率のマーケティング支援と国内リテールの増益により、営業利益以下は期首予想を上回りました。
売上10.0%増、営業利益22.4%増を計画。マーケティング支援の広告・独自データ活用、リテールの体験価値と接点拡大、香港旗艦店の運営正常化によるグローバル早期黒字化を成長要因としています。純利益は第24回新株予約権の消却に伴う特別損失3,036百万円を織り込み53.5%減の計画ですが、その影響を除く参考純利益は3,400百万円で12.9%増の見込みです。
3.事業セグメントの自信度
2024年6月期からOn Platform事業は「マーケティング支援事業」、Beauty Service事業は「リテール事業」、Global事業は「グローバル事業」へ名称変更され、BtoC課金サービスは旧On Platformからその他事業へ移管されました。2023年6月期のセグメント数値は変更後区分に組み替えた開示値を使用し、カード内の原文は各年度の当時の決算コメントを掲載しています。
マーケティング支援事業(旧On Platform事業)
マーケティングサービス「ブランドオフィシャル」を用いた分析・プロモーション施策・販売まで一貫したマーケティング提案等が功を奏し、前年同期比で増収となりました。
増収は実現した一方、ソフトウェア償却やユーザー活性化費用で減益。
Beauty Service事業の成長により当セグメントにおける販売促進サービスを含むブランドキャンペーンが伸長し、前年同期比で増収となりました。
リテールとの相乗効果が売上と利益の双方に波及。
店頭におけるポップアップイベントなどの販売促進への需要増加と、それと連携したオンラインにおける広告・ソリューションサービスの受注増加により、増収となりました。
オンライン・店頭連携が定着し、利益成長も加速。
大手化粧品ブランドだけでなく中堅・新興ブランドとの取引が引き続き拡大し、前年同期比15.7%の増収となりました。
顧客層拡大と高限界利益率で利益が74.5%増。
引き続き大手および新たな中堅ブランドとの取引規模が増加したことにより前年同期比25.2%の増収となりました。
戦略的投資の年でも高成長・高収益を維持。
既存の広告事業をさらに拡大させるとともに、独自データを活用したマネタイズをより一層推進いたします。
既存広告の拡大に加え、データ収益化を次の成長軸に明示。
高限界利益率のビジネスモデルとブランド取引拡大が利益成長の中核。2027年6月期は広告拡大に加えて独自データのマネタイズを深める段階です。
リテール事業(旧Beauty Service事業)
ECの躍進や店舗の増収により、黒字転換となりました。
コロナ影響下でもECと店舗の両輪で黒字転換。
店舗では、人流の戻りが著しいことやオンライン・オフラインを一気通貫したブランドキャンペーンにおける販売促進イベントなどにより客数が増え、46.1%の増収となりました。
人流回復とOMO施策が強く、利益も大幅増。
「@cosme BEAUTY DAY」や「@cosme SPECIAL WEEK」が過去最高の流通総額を達成
ECイベント、OSAKA、新規M&A店舗、既存店がそろって成長。
ネットとリアルを融合した体験が生活者にさらに浸透したことやインバウンド需要の増加もあり、26.5%の増収となりました。
高成長を継続し、店舗体験の優位性が拡大。
物流倉庫の移転に伴う一時的な機会損失がありつつも、引き続きプラットフォーム連携による新規顧客の獲得や販売イベントである「@cosme BEAUTY DAY」及び「@cosme SPECIAL WEEK」の成功により、前年同期比17.0%の増収となりました。
一時的な制約をこなしながらEC・店舗とも2桁増収。
ユーザーとブランドの出会いを充実させるため、体験価値の向上と接点拡大に引き続き注力してまいります。
接点拡大を続け、マーケティング支援へデータを還流する計画。
EC・店舗の継続成長と新規出店によるユーザー接点拡大が続いています。トップライン成長だけでなく、蓄積データをマーケティング支援へ還流させる役割も強まっています。
グローバル事業(旧Global事業)
中国の一部地域におけるロックダウンの影響により、物流の停止や個人消費の冷え込みが発生したため、当社グループのEC・卸売事業は減収となりました。
外部環境悪化と店舗整理で赤字拡大。
前期に不採算店舗を3つ閉店しましたが、残りの3店舗は堅調に回復してきており
構造改革は進んだが韓国不振で赤字継続。
香港店舗などが健闘したものの、中国越境ECや韓国事業の不調により減収となりました。
売上減と在庫評価損で赤字が拡大。
中国越境ECの復調に加え、韓国事業における日本進出支援が引き続き成長した結果、セグメント全体で前年同期比6.1%の増収となりました。
基礎事業は改善する一方、香港旗艦店の先行費用が残る。
香港旗艦店において上期でオープン関連費用251百万円を計上したことや、オペレーションの最適化に時間を要したことで売上高が当初計画を下回り、赤字幅を拡大しての着地となりました。
37.9%増収でも赤字拡大。旗艦店の収益化が課題。
香港旗艦店「@cosme HONG KONG」の運営を軌道に乗せることでセグメント全体の早期黒字化を目指し
成長余地は大きいが、黒字化は運営正常化が条件。
中国越境ECと香港旗艦店で売上は大きく伸びていますが、2026年6月期は赤字が拡大。2027年6月期の黒字化は香港旗艦店のオペレーション改善が鍵です。
その他事業
人材派遣事業におきましては、新型コロナウイルスの影響を受け減収となりましたが、黒字を維持しての着地となりました。
需要低下の中でも採算は維持。
稼働人員の増強を図ったことや新型コロナウイルスの影響が徐々に緩和されたことを受け、増収となりました。
人材派遣は回復したが投資育成の減損で全体赤字。
人材派遣事業において利益率の高い案件の獲得により増益となりました。
減収でも高採算案件で利益を確保。
「BLOOMBOX」が2024年12月で終了した影響を受け、前年同期比10.9%の減収となりました。
サービス終了で売上・利益が縮小。
美容部員の人材派遣事業が復調したことに加え、第4四半期に営業投資有価証券の売却により、前年同期比53.5%の増収となりました。
人材派遣回復と投資売却が増収を押し上げ、新規事業は投資段階。
人材派遣は回復していますが、投資有価証券の売却益など変動要因も含みます。サプリメントを含む新規事業は先行投資段階で、安定収益化の確認が必要です。
4.最新予想信頼度
最新資料は2026年6月期の期末決算であり、2027年6月期の四半期進捗はまだありません。したがって単純進捗率は表示せず、過去の予想達成実績、直近セグメントの成長率、2027年6月期の会社計画を比較して判断しています。
達成できると判断する理由
- 2026年6月期は売上が期首予想を1.4%下回った一方、営業利益・経常利益・純利益・EPSはすべて期首予想を上回り、利益面の収益力が計画以上に改善しました。
- マーケティング支援事業は2026年6月期に25.2%増収・24.6%増益。2027年計画では既存広告に加え、独自データのマネタイズ拡大を明示しています。
- リテール事業も物流倉庫移転や一部インバウンド鈍化を抱えながら15.4%増収・15.6%増益を確保し、2027年の全社売上成長率10%を上回る伸びを直近で実現しています。
- 2027年の営業利益率目標は約5.6%で、2026年の約5.0%から0.6ポイント程度の改善。高限界利益率のマーケティング支援が伸びれば十分に射程内です。
- 営業CFは2026年6月期に5,959百万円、自己資本比率は56.1%まで改善しており、成長投資を継続しやすい財務余力が高まっています。
達成できないと判断する理由
- グローバル事業は2026年6月期に37.9%増収した一方、香港旗艦店の運営最適化が遅れ営業損失356百万円へ悪化。2027年計画は同事業の早期黒字化を重要な前提としています。
- リテールでは物流倉庫移転、一部インバウンド客の減少、地方店舗の成長率鈍化が発生しており、新規出店・ECイベントの伸びが弱まれば売上90,000百万円の達成余力が縮小します。
- 「戦略的投資の年」に続き、新規事業の収益化を急ぐ局面です。人材・システム・新規事業投資が想定以上に膨らむと、売上達成でも営業利益率の改善が遅れる可能性があります。
- 親会社株主帰属純利益1,400百万円は、第24回新株予約権消却による特別損失3,036百万円を織り込んだ数値です。法定利益の前年比だけでは本業の達成度を判断しにくく、参考純利益3,400百万円との両方を見る必要があります。
収益計上時期の見方
2027年6月期は期末決算発表直後で、まだ四半期進捗率を算出できる最新実績がありません。アイスタイルはECの「@cosme BEAUTY DAY」「@cosme SPECIAL WEEK」、新店開業、香港旗艦店の立ち上げ費用などにより四半期ごとの売上・費用が変動します。そのため、今後Q1以降の進捗を見る際は単純な25%刻みだけでなく、販売イベント、新店、先行費用の計上時期を合わせて確認する必要があります。
総合判断
2027年6月期の売上高90,000百万円、営業利益5,000百万円、経常利益5,100百万円は、現時点では達成可能性が高めと判断します。 国内のマーケティング支援とリテールが直近計画を上回る収益成長を続けており、全社売上10%成長は過去2年の実績成長率より低い水準です。最大の不確実性はグローバル事業の香港旗艦店黒字化と成長投資の費用管理です。純利益1,400百万円は予定済みの特別損失を含むため、本業の収益力を見る際は会社が併記する特別損失影響除外後3,400百万円の達成状況を併せて確認するのが適切です。
株式会社アイスタイル
最新中期事業方針分析
@cosme × リテール × マーケティング支援 × データ × グローバル
① 企業が掲げる目標業績数字
連結売上高 1,000億円 FY2029目標
連結営業利益 80億円 営業利益率 8%
売上高CAGR 12~15% 策定時の成長目標
目標 ROE > 資本コスト 現在の想定資本コスト12~13%
| 指標 | FY2024 | FY2025 | FY2026実績 | FY2027計画 | FY2029目標 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 560.85億円 | 687.68億円 | 818.07億円 | 900億円 | 1,000億円 |
| 営業利益 | 19.4億円 | 31.6億円 | 40.85億円 | 50億円 | 80億円 |
| 営業利益率 | 約3.5% | 約4.6% | 約5.0% | 約5.6% | 8.0% |
FY2026実績 ― 中計の現在地
売上高 818.07億円 前年比 +19.0%
営業利益 40.85億円 前年比 +29.1%
経常利益 42.44億円 前年比 +28.2%
ROE 15.6% 想定資本コスト12~13%超
FY2027会社計画
売上高 900億円 前年比 +10.0%
営業利益 50億円 前年比 +22.4%
経常利益 51億円 前年比 +20.2%
営業利益率 5.6% FY2026 約5.0%
FY2027 セグメント別計画
| 事業 | FY2026売上 | FY2027売上計画 | FY2026営業利益 | FY2027営業利益計画 |
|---|---|---|---|---|
| マーケティング支援 | 120.83億円 | 135億円 | 35.16億円 | 37億円 |
| リテール | 616.95億円 | 667億円 | 35.99億円 | 41億円 |
| グローバル | 57.57億円 | 80億円 | ▲3.56億円 | 1億円 |
| その他 | 22.72億円 | 18億円 | 1.91億円 | 1億円 |
| 全社費用等 | ― | ― | ▲28.64億円 | ▲30億円 |
中期目標への距離
| 中期目標達成に必要な成長 | FY2026 | FY2029目標 | FY26→FY29必要CAGR |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 818.07億円 | 1,000億円 | 約6.9% |
| 営業利益 | 40.85億円 | 80億円 | 約25.1% |
② 目標達成へのロードマップ・達成計画
リテールでユーザー接点を増やす
@cosme STORE・@cosme TOKYOなどリアル店舗と @cosme SHOPPINGを拡大。 FY2027は新規2店舗、既存3店舗の増床・改装を計画し、 大型商圏での接点をさらに増やす。
店舗・EC・メディアを連携
クチコミを調べる、商品を試す、購入するという ユーザー行動を一つのプラットフォーム上でつなげる。 BEAUTY DAYなど大型イベントも利用し、 新規顧客獲得と購買頻度向上を狙う。
BtoBで接点・データを収益化
リテールやメディアで蓄積するユーザーデータを活用し、 化粧品ブランドへの広告・ソリューションサービスを拡大。 ブランドとの取引規模・取引社数を伸ばし、 高利益率のマーケティング支援を利益成長の中心にする。
AI・DX・システムへ先行投資
AI・DX人材やシステム、セキュリティへの投資を継続。 FY2027は短期的にはマーケティング支援の利益成長を抑えるが、 将来的なデータ活用・業務効率・サービス高度化の基盤を作る。
香港旗艦店を黒字化
FY2026に赤字要因となった「@cosme HONG KONG」は、 在庫補充・陳列などのオペレーション改善を進め、 プロモーションを再開。 FY2027下期からの黒字化を会社は見込む。
海外モデルを再構築
香港、中国越境EC、韓国などで 日本国内で確立したメディア・EC・店舗のモデルを展開。 FY2027はグローバル売上80億円、 セグメント営業黒字化を目指す。
化粧品以外のBEAUTYへ進出
サプリメント・健康食品、美容医療などへ事業領域を拡大。 2025年7月にはサプリメント「@cosme+」を開始。 @cosmeブランド・ユーザー基盤を新たな収益源へ横展開する。
営業レバレッジを高める
売上規模拡大に対して固定的な費用増を抑え、 高利益率のマーケティング支援比率を高めることで 全社営業利益率をFY2027の5.6%から 中期目標8%へ引き上げる。
資本効率・株主還元
ROE 15.6% 資本コスト超過
株主資本コスト 12~13% 2026年6月末算定
年間配当予想 2円 FY2026 1円から増配
③ 会社開示から確認できる主な達成リスク
FY2026には特定国・地域の地政学的要因から 一部インバウンド需要が減少。 FY2027計画では店舗のインバウンド鈍化を前期下期実績ベースで織り込む一方、 中東情勢による追加的な減収リスクは基本的に織り込んでいない。
中期計画は大型店・既存店増床など店舗網の拡大を重要戦略としている。 市場環境が変化し店舗売上が計画を下回った場合、 固定費負担や固定資産の減損が業績に影響する可能性がある。
FY2026は香港旗艦店のオペレーション最適化に時間を要し、 グローバル事業は営業赤字となった。 海外では法令・規制、政治情勢、文化・商習慣、為替変動などの影響も受ける。
健康食品、サプリメント、美容医療など 化粧品以外のBEAUTY領域への進出を中期成長源としている。 顧客ニーズを捉えられない場合や、 市場環境の変化で計画通りに事業化できない場合には業績へ影響する。
EC・店舗を大規模展開するため、 販売予測の誤りによる在庫不足・過剰在庫が収益へ影響する可能性がある。 FY2026にはEC倉庫移転に伴う発送遅延も発生しており、 安定した物流運営が成長の前提となる。
@cosmeはクチコミ履歴、購買履歴など大量のユーザーデータを保有する。 情報漏洩、不正アクセス、システム障害が発生した場合には、 信用低下や損害賠償、サービス停止につながる可能性がある。
中計ではAI・DX、システム、事業開発などへの投資を拡大する。 高度な技術・マネジメント人材を十分に採用・育成できない場合、 新規事業やデータ活用の進展が遅れる可能性がある。
達成可能性の分析
アイスタイルはFY2024の売上561億円・営業利益19億円から、 FY2026には売上818億円・営業利益40.85億円まで拡大した。 中計開始以降の進捗を見ると、 売上・利益ともに明確な成長軌道に乗っている。
特に売上高については、 FY2027計画900億円を達成すれば1,000億円まで残り100億円。 FY2029までの必要売上成長率は年平均約5.4%となり、 過去数年の成長率と比較すると数値上のハードルは相対的に低くなる。
一方、営業利益はFY2027計画50億円から FY2029目標80億円へ2年間で60%増やす必要がある。 必要CAGRは約26.5%で、 売上成長を大きく上回る。 営業利益率を5.6%から8.0%へ引き上げられるかが最大の焦点となる。
利益率向上には、 高収益のマーケティング支援事業の拡大、 香港を中心とするグローバル事業の黒字化、 リテールの規模拡大、 AI・DX・データ投資の収益化が必要となる。 特にFY2027は先行投資を継続するため、 FY2028~FY2029に投資効果が利益率として顕在化するか が中計達成を左右する。
今後の確認ポイントは、 ①FY2027売上900億円を達成できるか、 ②営業利益率が5.6%以上へ改善するか、 ③香港旗艦店が下期から黒字化するか、 ④マーケティング支援の売上・利益が継続拡大するか、 ⑤新規事業が利益貢献を開始するか、 ⑥FY2028以降に営業利益の成長率が売上成長率を大きく上回るか の6点となる。
※FY2026→FY2029、FY2027→FY2029のCAGR等は会社公表値を基に単純計算しています。
※FY2027純利益には第24回新株予約権の取得・消却に伴う特別損失が含まれるため、
本業の利益トレンドを見る際には営業利益・経常利益も併せて確認する必要があります。
※本コンテンツは企業開示資料の整理・分析を目的とするもので、
特定の投資行動を推奨するものではありません。
・株式会社アイスタイル「2024年6月期通期決算及び 中期事業方針について」2024年8月14日
・株式会社アイスタイル「2026年6月期 決算短信」2026年8月13日
・株式会社アイスタイル「2026年6月期 通期決算及び2027年6月期 事業計画について」2026年8月13日
・株式会社アイスタイル「中期事業方針」公式IRページ
・株式会社アイスタイル「事業等のリスク」公式IRページ

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