広済堂ホールディングス 7868 東証プライム
1949年創業の持株会社(KOSAIDO)─ エンディング関連(葬祭)・情報ソリューション(公共印刷)・人材サービスの3事業を展開する多角化企業
事業内容 ─ 葬祭・印刷・人材を軸とする多角化持株会社
株式会社広済堂ホールディングス(KOSAIDO Holdings)は、1949年創業の持株会社。当社及び子会社20社で構成され、エンディング関連事業、情報ソリューション事業、人材サービス事業の3事業を展開する。エンディング関連事業では、総合斎場・式場の運営、葬儀サービス、国内最大規模のエンディング産業展「ENDEX」の運営などを手掛け、近年は新式場の増床・改修により利用率を高めている。情報ソリューション事業は、公共関連印刷に強みを持つ祖業の印刷事業を中核とする。人材サービス事業も展開する。このほかゴルフ場経営にも多角化している。2025年には選択と集中の観点から、子会社が手掛けていた求人媒体・HRテック事業を株式会社中広へ事業譲渡することを決定した。2026年3月期は葬祭公益と資産コンサルティングセグメントの減収により売上高362.28億円(前期比-5.4%)・営業利益67.40億円(同-18.8%)と減収減益だったが、情報セグメントの好調や経費削減により当期純利益は47.38億円(同+6.2%)と増益を確保した。中期経営計画4.0(2024〜2026年度)に基づき、業績向上・成長投資・株主還元充実に取り組んでいる。なお本日の株価上昇について、当社からの個別の適時開示は確認されていない。
主要事業セグメント
エンディング関連事業(葬祭)
総合斎場・式場の運営、葬儀サービスを手掛ける事業。2023年9月に増床した新式場の利用が好調で、式場内装の改修による利便性向上もあり繁忙期の利用率が高い。TVCM放映効果で葬儀施行件数も順調に推移。国内最大規模のエンディング産業展「ENDEX」も運営する。高齢化を背景とした需要が見込まれる分野で、中期経営計画でも式場増築等の戦略的投資を進めている。
情報ソリューション事業(公共関連印刷)
公共関連印刷に強みを持つ祖業の印刷事業を中核とする情報ソリューション事業。官公庁向けの印刷・情報処理サービスなどを手掛ける。2026年3月期は情報セグメントが好調に推移し、全社の最終増益に寄与した。デジタル化が進む環境下で、印刷技術とITを組み合わせたソリューション提供を図っている。
人材サービス事業
人材サービスを展開する事業。従来は東北・北陸地方で求人フリーペーパー「Workin」「Workin.jp」を展開していたが、クローリング型求人サイトの台頭による収益力低下を受け、選択と集中の観点から求人媒体・HRテック事業を中広へ譲渡。経営資源の配分を見直し、他の人材サービスに注力することで資本効率の向上を図る方針。
資産コンサルティング・その他
資産コンサルティングセグメントやゴルフ場経営など、多角化した事業を展開。2023年に新セグメントとして資産コンサルティング事業を立ち上げた。持株会社体制のもと、複数の事業領域でグループ経営を行っている。
直近5年の業績サマリー
2026年3月期は、葬祭公益と資産コンサルティングセグメントの減収により売上高362.28億円(前期比-5.4%)、営業利益67.40億円(同-18.8%)、経常利益65.71億円(同-18.2%)と減収減益。一方、情報セグメントの好調や経費削減により当期純利益は47.38億円(同+6.2%)と増益を確保した。売上・営業利益は2025年3月期(売上383.02億円・営業利益83.02億円)をピークに減少したが、最終利益は5期連続の増益基調を維持している。ROEは10.6%。中期経営計画4.0(2024〜2026年度)では最終年度に連結売上高440億円・連結営業利益94億円を達成目標としているが、足元の実績は売上・営業利益とも目標に対し距離がある。来期(2027年3月期)は売上高394.00億円・営業利益71.00億円と増収増益基調を見込む一方、当期純利益は46.20億円と減益見通し。PBR・配当については公式IRで最新情報の確認が必要。本日の株価上昇について、当社からの個別の適時開示は確認されていない。
| 項目(連結・百万円) | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 35,361 | 36,668 +3.7% |
35,457 △3.3% |
38,302 +8.0% |
36,228 △5.4% |
36,220 |
| 営業損益 | 3,729 | 4,280 +14.8% |
5,323 +24.4% |
8,302 +56.0% |
6,740 △18.8% |
6,740 |
| 経常損益 | 3,610 | 4,185 +15.9% |
5,312 +26.9% |
8,032 +51.2% |
6,571 △18.2% |
6,570 |
| 当期純損益 | 3,643 | 4,042 +11.0% |
4,336 +7.3% |
4,462 +2.9% |
4,738 +6.2% |
4,740 |
| EPS(一株利益) | 149.09円 | 141.68円 | 31.66円 | 31.18円 | 34.26円 | 34.27円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
163円 | 520円 | 520円 | 530円 | 633円 | ― |
| 実績PER | 1.10倍 | 3.67倍 | 16.42倍 | 17.00倍 | 18.48倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 18.47倍 |
| PBR | 0.12倍 | 0.36倍 | 1.63倍 | 1.59倍 | 1.90倍 | ― |
| PSR | 0.11倍 | 0.40倍 | 2.01倍 | 1.98倍 | 2.42倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
中期経営計画4.0(2024〜2026年度)
同社は中期経営計画4.0(2024〜2026年度)に基づき、「①業績の更なる向上」「②長期的成長へ向けた投資」「③株主還元の更なる充実」の3つを基本方針として経営に取り組んでいる。3年の中期経営計画を1年毎に最新状況を反映・更新する方針をとる。エンディング関連事業での式場増築など戦略的投資を進める一方、求人媒体事業の譲渡など選択と集中も実行している。
中期経営計画4.0の基本方針
- ①業績の更なる向上
- ②長期的成長へ向けた投資
- ③株主還元の更なる充実
主な施策
- エンディング関連事業での式場増築・新規葬儀場の出店等の戦略的投資
- 求人媒体・HRテック事業の譲渡による選択と集中・資本効率向上
- 情報ソリューション事業の収益強化
数値目標(最終年度=2026年度)
- 連結売上高:440億円
- 連結営業利益:94億円
- ※2026年3月期実績(売上362.28億円・営業利益67.40億円)は目標に対し距離がある
強みと注目点
① 高齢化を背景としたエンディング(葬祭)事業
総合斎場・式場運営、葬儀サービス、エンディング産業展「ENDEX」運営など、エンディング関連事業を幅広く展開。新式場の増床・改修により利用率が向上し、TVCM効果で葬儀施行件数も順調。日本の高齢化の進行を背景に中長期的な需要が見込まれる分野で、式場増築など戦略的投資を進めている。
② 公共関連印刷を核とする安定的な情報事業
1949年創業の祖業である印刷事業を中核とする情報ソリューション事業は、公共関連印刷に強みを持つ。官公庁向けの安定した受注基盤があり、2026年3月期は情報セグメントが好調に推移して全社の最終増益に寄与した。印刷とITを組み合わせたソリューション提供を図っている。
③ 選択と集中による資本効率の向上と最終増益基調
収益力が低下した求人媒体・HRテック事業を譲渡するなど、選択と集中を実行し資本効率の向上を図っている。経費削減も奏功し、2026年3月期は減収減益ながら当期純利益は増益を確保。最終利益は増益基調を維持し、ROEは10.6%と一定の水準を確保している。中期経営計画4.0で株主還元の充実も掲げている。
弱み・リスク要因
有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。
① 中期経営計画目標と実績の乖離
中期経営計画4.0(2024〜2026年度)では最終年度に連結売上高440億円・連結営業利益94億円を目標としているが、2026年3月期実績は売上362.28億円・営業利益67.40億円と、いずれも目標に対し距離がある。2026年3月期は葬祭公益・資産コンサルティングセグメントの減収で売上・営業利益が減少しており、目標達成に向けたハードルは高い状況。
② 売上・営業利益の減少傾向
売上高・営業利益は2025年3月期(売上383.02億円・営業利益83.02億円)をピークに、2026年3月期は減収減益に転じた。最終利益は経費削減等で増益を確保したものの、本業の利益である営業利益が前期比-18.8%と二桁減益となっており、各事業の収益力の維持・拡大が課題。来期も当期純利益は減益見通しとなっている。
③ 構造変化への対応と株価変動リスク
印刷業界はデジタル化による構造的な需要減少に直面し、求人媒体事業はクローリング型求人サイトの台頭で収益力が低下し譲渡に至った。事業ポートフォリオの再構築途上にあり、各事業の環境変化への対応が継続的な課題。本日の株価上昇についても当社からの個別の適時開示は確認されておらず、需給・思惑による値動きの可能性があり、反動安のリスクに留意が必要。
- 株式会社広済堂ホールディングス 公式サイト
- 株式会社広済堂ホールディングス IR情報
- 株式会社広済堂ホールディングス「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年5月15日発表)
- 株式会社広済堂ホールディングス「中期経営計画4.0」
- 株式会社広済堂ホールディングス「有価証券報告書」
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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