ストップ高後の株価推移
| 経過期間 | 騰落率 | TOPIX超過 | 最大上昇 | 最大下落 |
|---|
6969 松尾電機
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事業内容と業績
タンタルコンデンサ事業
回路保護素子事業
フィルムコンデンサ事業(その他)
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 4,709 | 4,649 △60 / △1.3% | 4,209 △440 / △9.5% | 4,545 +336 / +8.0% | 5,141 +596 / +13.1% | 6,000 +859 / +16.7% |
| 営業損益 | 642 | 546 △96 / △15.0% | 254 △292 / △53.5% | 491 +237 / +93.3% | 581 +90 / +18.3% | 800 +219 / +37.7% |
| 経常損益 | 568 | 528 △40 / △7.0% | 220 △308 / △58.3% | 460 +240 / +109.1% | 568 +108 / +23.5% | 750 +182 / +32.0% |
| 当期純利益 | △223 | 306 +529 / 前年比— | 28 △278 / △90.8% | 449 +421 / +1503.6% | 372 △77 / △17.1% | 470 +98 / +26.3% |
| EPS | -83.73円 | 95.60円 +179.33円 / 前年比— | 8.98円 △86.62円 / △90.6% | 140.30円 +131.32円 / +1462.4% | 116.14円 △24.16円 / △17.2% | 122.59円 +6.45円 / +5.6% |
| 一株配当金 | 0.00円 | 0.00円 ±0.00円 / 前年比— | 0.00円 ±0.00円 / 前年比— | 0.00円 ±0.00円 / 前年比— | 0.00円 ±0.00円 / 前年比— | 15.00円 +15.00円 / 前年比— |
| 純資産 | 1,974 | 2,280 +306 / +15.5% | 2,309 +29 / +1.3% | 2,759 +450 / +19.5% | 3,131 +372 / +13.5% | — |
| 営業CF | 290 | 244 △46 / △15.9% | 375 +131 / +53.7% | △85 △460 / 前年比— | 782 +867 / 前年比— | — |
| 投資CF | △197 | △268 △71 / △36.0% | △405 △137 / △51.1% | △298 +107 / +26.4% | △218 +80 / +26.8% | — |
| 財務CF | 437 | 242 △195 / △44.6% | △239 △481 / 前年比— | △247 △8 / △3.3% | △194 +53 / +21.5% | — |
| フリーCF | 93 | △24 △117 / 前年比— | △30 △6 / △25.0% | △383 △353 / △1176.7% | 564 +947 / 前年比— | — |
単位:百万円(EPS・一株配当金を除く)。フリーCF=営業CF+投資CF。2022年3月期の財務CFは訂正後の437,467千円を百万円単位で表示。受注残高は提供された決算短信に記載を確認できないため掲載していません。
1.会社予想と実績
各年度の期初通期会社予想と通期実績を比較しています。予想は青、実績は赤です。
2.達成・未達理由
タンタルコンデンサと回路保護素子の需要増に加え、売上増加と原価低減が奏功し、売上高・営業利益・経常利益は期初予想を大きく上回りました。一方、独占禁止法等関連損失821百万円を特別損失に計上したため、当期純損益とEPSは予想を大幅に下回り赤字となりました。
産業用電子機器向けタンタルコンデンサとリチウムイオン電池向け高電流ヒューズの需要が弱く、売上高は計画未達でした。原材料価格高騰に加えて光熱費・研究開発費が増加し、営業・経常利益も未達。独占禁止法等関連損失は前年より減少したものの、純利益も期初計画に届きませんでした。
産業用電子機器向けタンタルコンデンサとリチウムイオン電池向け高電流ヒューズが減少し、売上高は期初予想を大きく下回りました。さらに第4四半期に、不採算のため生産中止を決めた製品の棚卸資産を廃棄した影響が重なり、営業・経常利益が大幅に悪化。純利益も28百万円にとどまりました。
回路保護素子の伸長と原価低減で利益は大きく回復しましたが、売上高・営業利益・経常利益は期初計画をわずかに下回りました。一方、繰延税金資産の回収可能性見直しによる法人税等調整額(益)の計上が最終利益を押し上げ、当期純利益とEPSは期初予想を上回りました。
タンタルコンデンサと回路保護素子の売上高はいずれも増加し、売上高は期初予想を上回りました。一方、営業利益・経常利益は計画に届かず、当期純利益は一部製品の生産終了に伴う事業構造改革費用157百万円などの計上により372百万円となり、EPSも期初予想を下回りました。
第1四半期実績は売上高1,395百万円、営業利益123百万円、経常利益116百万円、四半期純利益78百万円。通期予想の売上高6,000百万円、営業利益800百万円、経常利益750百万円、当期純利益470百万円、EPS122.59円は据え置かれています。
3.事業セグメントの自信度
決算短信の事業コメントと業績の変化から、各年度の会社トーンを判定しています。原文コメントは各年度カード内にのみ掲載しています。
タンタルコンデンサ事業
補聴器等の海外市場向け、鉄道制御機器向け及びその他民生品向けの需要が増加
幅広い用途で需要が増え、売上高・利益とも大幅に伸びました。
産業用電子機器向けのリード付きタンタルコンデンサの需要が減少
需要減により減収・減益となり、会社説明も慎重な内容でした。
カーエレクトロニクス向けの需要が回復傾向にあるものの…需要が減少
車載は回復した一方、産業用の落ち込みが大きく、売上高・利益とも二桁減となりました。
カーエレクトロニクス向けチップタンタルコンデンサの需要が減少したものの産業用電子機器向けの需要が増加
需要の強弱が混在しましたが、売上・利益は小幅に回復しました。
導電性高分子タンタルコンデンサの売上高も増加
利益は減少したものの、会社は増産のため第三者割当増資で設備投資資金を確保しており、中期的な需要への姿勢は強いと判断しました。
利益は減少したものの、会社は増産のため第三者割当増資で設備投資資金を確保しており、中期的な需要への姿勢は強いと判断しました。
回路保護素子事業
リチウムイオン電池向けの高電流ヒューズの需要が増加
需要増を背景に売上・利益が大幅に伸びました。
高電流ヒューズの需要の減少があったものの、カーエレクトロニクス向けの需要が増加
用途別に強弱が分かれ、業績はほぼ横ばいでした。
高電流ヒューズの需要が減少したもののカーエレクトロニクス向けの需要が増加
リチウムイオン電池向け減少を車載向けが補い、増収増益を確保しました。
カーエレクトロニクス向け電流ヒューズ及びリチウムイオン電池向け高電流ヒューズの需要が増加
主要用途が同時に伸び、売上高20.9%増、利益32.0%増と成長が加速しました。
カーエレクトロニクス向け及びリチウムイオン電池向けの需要が増加
売上高25.5%増、利益43.5%増で、直近5年で最も強い収益拡大となりました。
売上高25.5%増、利益43.5%増で、直近5年で最も強い収益拡大となりました。
フィルムコンデンサ事業(その他)
その他の売上高は、192百万円
小規模ながら黒字を維持しました。
その他の売上高は、207百万円
増収増益となりましたが、全社売上に占める比率は小さい状態です。
セグメント利益は△17百万円
売上高が大幅に減少し赤字へ転落しました。
その他の売上高は147百万円
売上と利益が回復し黒字へ戻りました。
その他の売上高は194百万円
足元は黒字ですが、生産中止品が増え、会社は事業構造の整理を進めています。
足元は黒字ですが、生産中止品が増え、会社は事業構造の整理を進めています。
4.最新予想信頼度
2027年3月期の最新会社予想は、売上高6,000百万円、営業利益800百万円、経常利益750百万円、当期純利益470百万円、EPS122.59円です。第1四半期は売上高1,395百万円、営業利益123百万円、経常利益116百万円、四半期純利益78百万円で、通期予想は据え置かれています。
達成できると判断する理由
- 第1四半期売上高は前年同期比9.7%増と増収を維持しており、通期売上高6,000百万円に対する単純進捗率は23.3%です。
- 回路保護素子事業は2025年3月期、2026年3月期と売上高・セグメント利益が連続して大きく伸び、カーエレクトロニクスとリチウムイオン電池向けが成長を牽引しています。
- 導電性高分子タンタルコンデンサの増産に向けて508百万円を調達し、設備投資資金を確保しています。会社の中期経営計画でも2027年3月期を最終年度として成長投資を継続しています。
達成できないと判断する理由
- 第1四半期の営業利益は123百万円で、通期800百万円に対する単純進捗率は15.4%。残り9か月で677百万円、四半期平均約226百万円が必要です。
- 経常利益の単純進捗率は15.5%、純利益は16.6%にとどまり、会社が通期で想定する増益率に対して利益面の進捗は弱めです。
- 第1四半期は増収ながら営業利益が前年同期比25.7%減。売上原価増加と事業構造改革費用の計上が利益を圧迫しており、利益率の回復が必要です。
収益計上時期を見る際の注意点
提供された期末決算短信と最新第1四半期決算の範囲では、「下期偏重」「第4四半期偏重」などの明確な収益計上時期の説明は確認できません。上記の23.3%・15.4%などは季節性や設備投資効果を調整していない単純進捗率です。
最終判断
売上高は大きな失速がなければ射程圏ですが、営業利益・経常利益・純利益は第2四半期以降に明確な増益加速が必要です。回路保護素子の成長とタンタルコンデンサ増産投資が利益へつながれば達成余地はある一方、足元の原価負担が続けば利益未達リスクが残ります。2026年9月25日終値1,010円を会社予想EPS122.59円で割ると、会社予想が達成された場合のPERは約8.2倍です。
6969 / MATSUO ELECTRIC / 2026.09.25 時点
松尾電機|中期経営計画分析
2025〜2027年3月期「Challenge10・100」。最終年度の売上高60億円・営業利益8億円という中計目標は、現行の2027年3月期通期予想と一致します。焦点は増収を利益に変えられるかです。
01|会社が掲げる最終年度目標
「10年後に売上高100億円」を目指し、この3年間を基盤固めと位置づけています。上記は会社が公表した中計目標で、ROEについては現行の通期業績予想に予想値がありません。出典:会社の中計ページ、2026年3月期決算短信。
02|実績、目標、足元の進捗
| 指標 | 2025年3月期 実績 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 中計目標=会社予想 | 2027年3月期 1Q実績 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 45.45 | 51.41 | 60.00 | 13.95 |
| 営業利益 | 4.91 | 5.81 | 8.00 | 1.23 |
| 営業利益率※ | 約10.8% | 約11.3% | 公表目標13% | 約8.8% |
※営業利益率の実績は各期の公表額から概算。中計の公表目標は13%ですが、目標額の8億円÷60億円は約13.3%です。億円表示は百万円未満切り捨ての決算短信数値を換算。2026年3月期決算短信/2027年3月期1Q決算短信
残り3四半期で売上高46.05億円、営業利益6.77億円
1Qの通期進捗は売上高23.25%、営業利益15.38%。2Q〜4Qの必要営業利益率は約14.7%で、1Qの約8.8%から改善が必要です。四半期ごとの季節性は織り込んでいない単純な差額計算であり、達成確率の推定ではありません。1Q決算短信
03|事業別の売上計画
| 事業 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 会社目標 | 伸び率 | 増減額 |
|---|---|---|---|---|
| タンタルコンデンサ | 31.71 | 37.06 | +16.9% | +5.35 |
| 回路保護素子 | 17.76 | 21.46 | +20.8% | +3.70 |
| その他 | 1.94 | 1.48 | −23.6% | −0.46 |
| 合計 | 51.41 | 60.00 | +16.7% | +8.59 |
百万円単位で開示された各事業の金額を億円に換算。増減額は表示値の差で、伸び率は会社開示値です。出典:2026年3月期決算短信 p.4。
04|目標達成へのロードマップ
導電性高分子タンタルコンデンサ
増産設備を整備し、車載用と海外市場の民生用に新製品を展開。2026年4月に釜屋電機を割当先とする第三者割当で約5.08億円を調達し、うち5億円を2027年3月までの増産設備投資に充てる予定です。決算短信 p.4、p.15–16
回路保護素子の販路拡大
自動車の電子化に伴う需要に向け、車載用の新製品を開発し、海外と車載市場で販売を伸ばす方針。1Qはカーエレクトロニクスとリチウムイオン電池向け需要が伸び、同事業の売上高は前年同期比19.1%増でした。中計/1Q短信 p.2
製品整理と販管費管理
不採算品種の生産中止に伴うEOL対応を進め、販売費及び一般管理費を売上高の20%以内に管理する計画。増収分を営業利益に結び付けることが年間8億円の達成条件です。決算短信 p.4
05|資料と足元の数字から見える達成リスク
売上増だけでは利益目標に届かない
1Qは売上高が9.7%増えた一方、営業利益は25.7%減少。両主力事業も売上増に対してセグメント利益はそれぞれ前年同期比5.1%減でした。増産・拡販に伴う費用を吸収できるかが焦点です。費用増の具体的な内訳は1Q短信だけからは断定できません。1Q決算短信 p.2
設備投資とEOLの実行
会社は導電性高分子タンタルコンデンサの増産計画、新製品の開発・量産、不採算品種の生産中止対応を課題に挙げています。立ち上がりや切り替えが計画どおり進むかを確認する必要があります。2026年3月期決算短信 p.4
主要顧客への依存と増資後のROE
2026年3月期のデンソーグループ向け売上高は19.05億円で、全体の約37.0%。また、第三者割当により発行済株式数は321万株から383.7万株に増えました。主要顧客の需要変化と、純資産増加後もROE12%を達成できるかが確認点です。通期短信 p.14–15/1Q短信
一次資料
2026年9月25日確認。通期予想・配当予想は会社予想であり、実現を保証するものではありません。四捨五入や百万円未満切り捨てにより表示値の合計・率には微差があります。

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