6614 シキノハイテック

シキノハイテック <6614> 企業紹介 | ストップ高安研究所

シキノハイテック 6614 東証スタンダード

富山県魚津市本社の半導体検査装置ニッチトップ ─ 車載向け半導体バーンイン装置で国内トップシェア、LSI設計・カメラ事業も展開

※2026年5月21日時点の情報

事業内容

シキノハイテックは1975年創業、富山県魚津市に本社を置くエレクトロニクス企業で、東証スタンダード上場(業種:電気機器)。計測、デバイス、カメラの3つのコア技術を保有し、半導体信頼性試験装置、LSI設計、産業用カメラなどを展開する。長年培ったアナログ技術とデジタル技術の融合を強みとするニッチトップ型企業。3つの事業セグメント(電子システム事業、マイクロエレクトロニクス事業、製品開発事業)で構成され、半導体の設計・製造・検査という一連の製造工程において多面的に技術を提供。主要顧客はソニーグループ、デンソー等の大手電機・半導体メーカー。

主要事業セグメント(3セグメント体制)

① 電子システム事業(売上構成比約4割)

半導体の検査装置等を生産する主力事業。主要製品はバーンイン装置、バーンイン装置レンタル、バーンインボード、半導体部品の検査ボード、半導体のテストプログラム、各種電子機器検査用ボード、専用計測器等。半導体製造の後工程で使用される信頼性試験用基板や信頼性試験装置、車載用電子機器の計測器を手掛け、車載向け半導体バーンイン装置で国内トップシェア。特にEVやパワー半導体向けの大電流・高放熱対応技術において高い競争優位性を持つ。保守・メンテナンスにも力を入れて差別化を図っている。

② マイクロエレクトロニクス事業

大規模集積回路(LSI)の設計や知的財産(IP)コアの開発を行う事業。電源半導体IC設計、高速I/F回路設計、イメージセンサ回路設計、画像処理系LSI設計、FPGA設計、ASIC設計、設計技術者派遣等を展開。自動化が困難で熟練技術を要するアナログLSI設計に強みがあり、半導体メーカーからの信頼が厚い。アナログ系では回路設計、レイアウト設計、特性評価、テスト部門との連携によるLSIテストプログラム作成まで一貫設計体制を構築。

③ 製品開発事業

画像関連機器、CMOSカメラモジュール、画像処理システム、画像処理モジュール等の生産・開発を行う。銀行ATMや医療機器向けなどの産業用組込みカメラを開発・製造。同事業は2004年のカメラ開発からスタートした比較的新しい領域。

直近の業績サマリー

2026年3月期は売上高6,485百万円(前期比△0.5%減)、営業損失△169百万円(前期56百万円から赤字転落)、経常損失△165百万円、当期純損失△109百万円(前期△14百万円から赤字拡大)と、2期連続営業赤字を計上した。2023年3月期の営業利益604百万円をピークに業績は急速に悪化(営業利益604→56→△169百万円)。2027年3月期会社予想は売上高6,446百万円(△0.6%減)、営業損失△183百万円、経常損失△180百万円、当期純損失△123百万円と、3期連続営業赤字見通し。EPSは△28.12円見通し。業績悪化は半導体市況の調整、車載向け需要の停滞等が主因とされる。

項目(連結・百万円) 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高 5,359 6,476
+20.8%
7,091
+9.5%
6,516
△8.1%
6,485
△0.5%
6,446
営業損益 396 657
+65.9%
604
△8.1%
56
△90.7%
△169
赤字転落
△183
経常損益 416 668
+60.6%
639
△4.3%
54
△91.5%
△165
赤字転落
△180
当期純損益 327 477
+45.9%
509
+6.7%
△14
赤字転落
△109
赤字拡大
△123
EPS(一株利益) 75.35円 107.99円 115.23円 △3.29円 △24.92円 △28.12円
決算発表時株価
(参考)
1,960円 3,770円 2,291円 998円 820円
実績PER 26.01倍 34.91倍 19.88倍 -303.34倍 -32.91倍
予想PER -29.16倍
PBR 5.27倍 8.01倍 3.98倍 1.79倍 1.57倍
PSR 1.59倍 2.57倍 1.43倍 0.68倍 0.56倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。

業績ハイライト

2023年3月期の営業利益657百万円(過去最高)をピークに、半導体市況の調整で業績が急速に悪化。2026年3月期は2期連続営業赤字、2027年3月期予想も赤字継続見通し。一方、PBR1.57倍と落ち着いた水準にあり、業績ターンアラウンドが見えれば株価反発余地は大きい。同社は半導体検査装置のニッチトップ企業として、AI・パワー半導体需要拡大による中長期の業績回復シナリオを描いている。

強みと注目点

① 車載向け半導体バーンイン装置で国内トップシェア

半導体製造の後工程で使用されるバーンイン装置(信頼性試験装置)について、特に車載向け半導体バーンイン装置で国内トップシェアを確保。EV・パワー半導体向けの大電流・高放熱対応技術は競合に対する明確な優位性を持つ。

② アナログLSI設計の熟練技術

マイクロエレクトロニクス事業では、自動化が困難で熟練技術を要するアナログLSI設計に強みを持つ。アナログ技術者の人材育成・確保が業界で困難となる中、長年蓄積した技術者層が競争優位性の源泉。半導体メーカーからの信頼性が高い。

③ 半導体検査装置の総合ソリューション

バーンイン装置、バーンインボード、半導体のテストプログラム、各種電子機器検査用ボード等、半導体検査領域の総合ソリューションを提供。設計、製造、検査の一連工程に幅広く関わる体制が顧客との関係を強固にする。

④ 主要顧客との安定関係

ソニーグループやデンソー等の大手電機・半導体メーカーが主要顧客。長期の取引関係に基づく安定した受注基盤を持つ。AI・パワー半導体需要拡大で主要顧客の投資が活発化すれば業績回復の追い風となる可能性。

⑤ AI半導体・先進パッケージング物色テーマ

2026年5月21日のストップ高は、AI半導体・半導体検査装置物色のテーマに乗ったもの。FIG(4392)、東京エレクトロン等のAI半導体関連株への資金流入の中で、半導体検査装置関連銘柄として注目された。

弱み・リスク要因

① 2期連続営業赤字、3期目も予想赤字

2025年3月期営業損失△169百万円、2026年3月期営業損失△169百万円、2027年3月期予想△183百万円と、3期連続の営業赤字見通し。当期純利益も2024年3月期509百万円から急速に悪化し、2027年3月期予想△123百万円。

② 半導体市況の循環性に直接依存

事業ポートフォリオの中核が半導体検査装置のため、半導体市況の循環的な変動を直接受ける。EV需要の停滞、車載向け半導体在庫調整等が業績悪化の主因。

③ 5月21日固有材料なし、テーマ性物色のみ

5月21日の当社固有の適時開示・ニュースは確認できず、AI・半導体物色の波に乗った形でのストップ高。テーマが冷めた場合の株価調整リスクがある。

④ 小型株ゆえの流動性リスク

時価総額が比較的小さく(2024年3月時点で約114億円)、株価が個人投資家の売買動向に左右されやすい。ボラティリティが高く、テーマ性物色時には急騰急落しやすい銘柄特性。

⑤ 富山県本社地方企業の事業展開

富山県魚津市本社の地方企業として、人材確保(特に若手エンジニア)や事業拡大に地理的制約がある可能性。グローバル展開のための営業・サービス体制の構築は中長期の課題。

直近の急騰要因(2026年5月21日 ストップ高)

当日2026年5月21日の同社固有の適時開示・プレスリリースは確認できなかった。同社は半導体製造工場で使用される検査関連機器・装置(電子システム事業)と半導体LSI設計(マイクロエレクトロニクス事業)を展開し、車載用半導体部品の検査に要求されるバーンイン装置・バーンインボード等を主力としている。同日はソフトバンクグループ(米OpenAI IPO申請観測)、FIG(4392、台湾企業共同のAI半導体検査装置開発)、データセクション(3905、NVIDIA決算前のAI関連物色)等のAI・半導体関連株が軒並み急騰した相場の中で、半導体検査装置関連銘柄として物色対象となり、終値1,070円(前日比+150円、+16.30%)でストップ高となった。なお2026年3月期通期決算(5月15日発表)は売上微減・営業損失計上だったが、2027年3月期は赤字脱却を見据えた経営計画を開示している。

出典: 株式会社シキノハイテック 公式サイト / 株式会社シキノハイテック「2026年3月期 決算短信」(2026/5/15) / 株式会社シキノハイテック「2027年3月期 業績予想」

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