2026年10月1日(木)のストップ高銘柄と理由
本日のポイント
本ページでは、10月1日の提供データに含まれるストップ高7銘柄を掲載します。材料の性質は大きく3つに分かれ、エルテスとマツモトは企業発表が株価上昇と直接結び付く材料株、ASNOVA Companiesは持株会社化に伴うテクニカル上場初日の特殊ケース、ZenmuTechとアズジェントはサイバーセキュリティ関連へのテーマ物色が中心でした。
リベルタは前日にFREEZETECHの海外露出に関する発表がありましたが、当日のストップ高を直接説明する新規材料までは確認できていません。スバル興業も連日の急騰となった一方、当日の新規企業材料は確認できず、材料面では説明の難しい値動きでした。
サイバーセキュリティではZenmuTechとアズジェントが同時に上昇。ZenmuTechは9月1日にHAIPと「秘密分散プロキシ技術」を活用したサイバーセキュリティ事業の開始を発表しており、テーマの中核材料として引き続き意識されました。エルテスはX Corp.とのパートナー契約、マツモトはAI基盤のキャリア形成支援ツール「むねしげくん」の実証導入が明確な個別材料です。
ストップ高銘柄(7銘柄)
個別銘柄をクリックすると詳細が開きます
TradingViewの銘柄検索に張り付けると既存ウォッチリストに追加されます。
338AZenmuTech東証G時価総額 約109億円サイバーセキュリティ4,010円(前日比 +700円 +21.15%)
秘密分散技術を中核に、端末内データの保護や安全なデータ利活用を支援するセキュリティ企業です。独自技術「ZENMU-AONT」を基礎に、ZENMU Virtual DriveやZENMU Engineなどを展開しています。
10月1日は4,010円、前日比+700円でストップ高となり、9月30日に続く2営業日連続のストップ高です。市場ではサイバーセキュリティ関連銘柄への資金流入が継続し、同テーマのアズジェントもストップ高となりました。
直近の重要材料は9月1日に発表したHAIPとのサイバーセキュリティ事業開始です。両者が共同開発し特許を取得した「秘密分散プロキシ技術」を活用し、通信データを複数の分散片に分けて無意味化しながら複数経路で送信する仕組みを提供します。
医療機関を狙うランサムウェアや情報漏えいへの対策を背景に、従来の「侵入を完全に防ぐ」考え方だけでなく、攻撃を受けても情報の価値を失わせるサイバーレジリエンスの考え方を前面に出した事業です。医療に加え、自治体、企業、研究機関などへの展開も視野に入ります。
10月1日当日に大型受注や業績修正などの追加IRは確認されていません。したがって、足元では9月1日の事業開始材料とサイバーセキュリティテーマへの関心が継続している点が主要な注目材料です。
出典
3967エルテス東証G時価総額 約42億円SNS・デジタルリスク673円(前日比 +100円 +17.45%)
企業のSNS炎上、誹謗中傷、風評、内部不正などのデジタルリスク対策を主力とし、24時間365日のSNSモニタリングやデータ解析を提供する企業です。
10月1日は673円、前日比+100円でストップ高。明確な上昇材料は、X(旧Twitter)を運営するX Corp.とのパートナー契約です。発表後、株価は急速に買いを集めました。
同社の「Webリスクモニタリングサービス」ではX上の投稿データを継続的に監視し、企業やブランドにとって重要なリスク情報を検知しています。今回の契約により、Xの投稿データをX社から直接取得する体制へ切り替えることが可能になります。
従来のデータ取得経路を短縮することで安定性と対応速度の改善が見込まれるほか、X社のエンジニアや公式サポートとの直接連携も可能になります。2006年以降の投稿データを対象とした遡及検索など、検索機能の拡張も材料として示されています。
既存の主力サービスの競争力に直接関係する提携であり、単なるテーマ材料ではなく、サービス品質とデータ取得基盤の強化につながる企業固有の材料として評価された点が特徴です。
出典
4288アズジェント東証S時価総額 約20億円サイバーセキュリティ516円(前日比 +80円 +18.35%)
ネットワークセキュリティ製品の輸入販売から、セキュリティ構築・運用・監視までを扱うサイバーセキュリティ専業色の強い企業です。企業・公共分野に向けたセキュリティ製品やサービスを展開しています。
10月1日は516円、前日比+80円でストップ高。ZenmuTechも同時にストップ高となり、サイバーセキュリティ関連への資金流入が目立つ一日となりました。
アズジェント自身について10月1日に大型受注、業務提携、業績修正などの新規開示は確認されていません。直近の決算開示は8月14日の2027年3月期第1四半期決算です。
同社は売上の中心がネットワークセキュリティ関連であり、テーマとの事業上の結び付きは明確です。特定の新規IRではなく、サイバー攻撃対策、情報漏えい対策、サプライチェーンセキュリティなどへの市場関心の高まりの中で物色対象になった銘柄です。
当日の上昇理由を直接示す一次情報は確認できていないため、個別材料を推測して補完せず、サイバーセキュリティ関連としての物色という確認可能な範囲にとどめます。
出典
4935リベルタ東証S時価総額 約77億円猛暑・暑熱対策223円(前日比 +50円 +28.90%)
美容、日用品、機能性衣料などの企画・販売を手掛けるファブレス型の消費財企業です。近年は暑熱対策ブランド「FREEZETECH」が成長テーマの一つになっています。
10月1日は223円、前日比+50円でストップ高。ただし、当日のストップ高を直接説明できる新規企業材料は確認できませんでした。
直近では9月30日に、シンガポールでの暑熱対策義務化に関連し、FREEZETECHが現地主要メディア「CNA」に取り上げられたことを発表しています。海外市場での認知拡大を示す材料としては注目されます。
FREEZETECHは2026年7月末時点でシリーズ累計販売290万点を突破し、発売初年度比で売上が約43倍となったことも公表されています。猛暑・熱中症対策需要の長期化を背景に、国内外での商品展開拡大が事業テーマです。
一方で、9月30日の発表と10月1日のストップ高との直接的な因果関係を裏付ける情報までは確認できません。したがって、本日の上昇理由については「明確な当日材料は確認できず」とします。
出典
640AASNOVA Companies東証G時価総額 約55億円建設・レンタル440円(上場初日・基準値360円から+80円)
クサビ緊結式足場などの仮設資材レンタル・販売を展開するASNOVAグループの持株会社です。2026年10月1日に株式会社ASNOVA Companiesとして設立・上場し、グループ経営管理を担う体制へ移行しました。
旧ASNOVA(9223)は9月29日に上場廃止となり、単独株式移転によって新会社へ移行しました。旧ASNOVA普通株式1株に対してASNOVA Companies普通株式1株を割り当てる1対1の株式移転です。
これは資金調達を目的とした通常のIPOではなく、持株会社化に伴うテクニカル上場です。東京証券取引所が設定した上場初日の基準値段は360円、制限値幅は80円でした。
10月1日の終値440円は360円+80円で上限値に到達しており、上場初日にストップ高となりました。前日終値が存在しないため、通常銘柄のような前日比率はありません。
持株会社化の目的として、M&Aの推進、意思決定の迅速化、グループ経営の効率化、ガバナンス強化などが掲げられています。今後は国内の足場レンタル事業に加え、海外子会社や周辺領域を含むグループ拡大が注目点です。
出典
7901マツモト東証S時価総額 約11億円AI・生成AI関連968円(前日比 +150円 +18.34%)
卒業アルバムを中心とする印刷事業を基盤に、教育分野のデジタル化やAI活用へ事業領域を広げている企業です。
10月1日は968円、前日比+150円でストップ高。材料は9月30日の取引終了後に発表した、AI基盤のキャリア形成支援ツール「むねしげくん」の実証導入開始です。
「むねしげくん」は、学生がスマートフォンやPCから就業体験、気づき、挑戦、失敗などを記録し、AIを使って振り返りや成長を可視化するWebアプリです。10月から高等学校などで実証導入を開始します。
同社が進める「次世代DAT構想」の教育分野における中核事業と位置付けられており、個人の経験や成長をデジタル資産として蓄積し、進路選択やキャリア形成につなげる教育プラットフォームを目指しています。
従来の印刷・卒業アルバム関連事業とは異なるAI・教育DX領域への展開であり、既存事業からの事業ポートフォリオ変化を示す材料として注目されました。発表翌日にストップ高となっており、材料と株価反応の時間的な関係が明確です。
出典
9632スバル興業東証S時価総額 約648億円道路・インフラ4,870円(前日比 +700円 +16.79%)
道路の維持・補修、清掃、道路付帯設備の管理などを中核とするインフラメンテナンス企業です。道路関連事業に加え、レジャー・不動産関連も手掛けています。
10月1日は4,870円、前日比+700円でストップ高配分。取引時間中に売買が成立せず、大引けで2,000株の買い注文を残した状態で配分されました。前日に続く連日の急騰です。
一方、10月1日の株価上昇を直接説明する新たな企業発表、業績修正、大型受注、資本政策などは確認できませんでした。会社公式サイトで確認できる直近の主要IRは9月8日の2027年1月期第2四半期決算です。
道路インフラの維持管理は同社の主力事業であり、公共投資やインフラ更新需要との関連はありますが、10月1日の急騰を直接説明する一次情報は確認できていません。
そのため、本日の上昇理由については明確な企業材料なしとし、需給や思惑を具体的な理由として断定しません。


コメント