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ワンダープラネット<4199>
ワンダープラネット 4199 東証G
WonderPlanet Inc.|スマートフォン向けゲームの企画、開発、運営を行うモバイルゲーム企業。IP協業タイトル、長期運営タイトル、ハイブリッドカジュアル領域、AI活用を成長テーマとする。
※2026年7月7日時点の情報
事業内容
2026年7月7日の時価総額は約20億円。株価は770円、発行済株式数は2,598,212株。
ワンダープラネットは2012年9月3日設立、10月1日創業。本社は名古屋市中区錦3-23-18 ニューサカエビル5F、東京オフィスは東京都千代田区神田錦町2-2-1 WeWork KANDA SQUARE 11F。事業内容はモバイルゲーム事業、決算期は8月、上場市場は東京証券取引所グロース市場。公式会社概要では代表取締役社長CEOとして佐藤彰紀氏が記載されている。
2026年8月期第2四半期累計は、売上高982百万円、営業損失142百万円、経常損失154百万円、中間純損失261百万円。売上高は前年同期比15.6%減で、通期業績予想は現時点で適正かつ合理的な算定が困難として非開示である。配信中タイトルは「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」「クラッシュフィーバー」で、パンドランド、アリスフィクション、ジャンプチ ヒーローズは配信終了タイトルとして掲載されている。
ワンダープラネットは2012年9月3日設立、10月1日創業。本社は名古屋市中区錦3-23-18 ニューサカエビル5F、東京オフィスは東京都千代田区神田錦町2-2-1 WeWork KANDA SQUARE 11F。事業内容はモバイルゲーム事業、決算期は8月、上場市場は東京証券取引所グロース市場。公式会社概要では代表取締役社長CEOとして佐藤彰紀氏が記載されている。
2026年8月期第2四半期累計は、売上高982百万円、営業損失142百万円、経常損失154百万円、中間純損失261百万円。売上高は前年同期比15.6%減で、通期業績予想は現時点で適正かつ合理的な算定が困難として非開示である。配信中タイトルは「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」「クラッシュフィーバー」で、パンドランド、アリスフィクション、ジャンプチ ヒーローズは配信終了タイトルとして掲載されている。
モバイルゲーム事業
ワンダープラネットは単一セグメントで、開示上の主力はモバイルゲーム事業。売上高は2021年8月期の3,585百万円から2025年8月期の2,316百万円へ縮小し、営業損益は2021年8月期の260百万円、2022年8月期の1,272百万円の赤字、2023年8月期の49百万円、2024年8月期の121百万円、2025年8月期の129百万円の赤字で推移した。
モバイルゲーム事業 業績推移(売上高・営業損益、百万円)
収益の中心は、アプリ内課金、運営イベント、IPタイトルの共同開発・運営、国内外への配信である。
2021年8月期は売上高3,585百万円、営業利益260百万円、当期純利益825百万円を計上し、上場直後の収益規模を確保していた。
2022年8月期は売上高3,422百万円に対して営業損失1,272百万円、当期純損失1,887百万円となり、広告投資や新規タイトルの費用負担が業績を大きく悪化させた。
2023年8月期は売上高3,464百万円、営業利益49百万円まで営業黒字へ戻したが、当期純損失は236百万円で残った。
2024年8月期は売上高2,449百万円へ減収となった一方、営業利益121百万円、当期純利益92百万円を確保し、コスト管理による黒字化が確認された。
2025年8月期は売上高2,316百万円、営業損失129百万円、当期純損失131百万円となり、再び赤字へ転落した。
2026年8月期第2四半期累計も売上高982百万円、営業損失142百万円であり、足元では売上規模の下げ止まりと営業黒字化の再現が投資判断の焦点になる。
この事業は、タイトルのヒット有無、配信開始タイミング、広告宣伝費、既存タイトルの経年減収、アプリストアランキング、IPコラボの話題性によって四半期業績が大きく変動する。
小型ゲーム会社として、複数の大型タイトルを同時に抱える体力は大手競合より限られる。
そのため、ヒット確率を高める開発体制、外部パートナーとの共同開発、運営コストの最適化、AI活用による少人数開発が重要になる。
同社の業績を見る際は、売上高の絶対水準だけでなく、営業赤字幅、現金残高、自己資本比率、新規タイトルの配信後の継続率を確認する必要がある。
配信中タイトルとIP協業
2026年7月時点で公式サービスページに掲載されている配信中タイトルは、「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」「クラッシュフィーバー」。IP協業と長期運営タイトルが、同社の売上回復を左右する中核領域となる。
配信中タイトルのうち、「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」はiOS、Android向けに日本と海外で配信され、ブシロードとの配信・共同開発タイトルとして掲載されている。有力IPを活用することで初期認知を獲得しやすい一方、IP利用料、共同開発における収益配分、運営品質、イベント頻度、ファンコミュニティの期待水準が採算に影響する。
新規IPタイトルは配信直後のダウンロード数だけでなく、数カ月後の継続率、課金率、アップデート頻度、広告宣伝費回収が重要になる。
「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」は、日本向けにiOS、Androidで配信され、製作・配信元はバンダイナムコエンターテインメントとして掲載されている。
ジャンプ系IPは集客力が高いが、競合も大型IPを活用したゲームを継続的に投入している。
タイトル運営では、イベント設計、キャラクター追加、コラボ施策、ユーザー復帰施策、SNS上の話題化が収益を左右する。
「クラッシュフィーバー」は、ワンダープラネットの代表的な長期運営タイトルである。
長期運営タイトルは、開発済み資産を活用しながら一定の売上を積み上げられる点で重要だが、運営期間の長期化に伴い、既存ユーザーの離脱、新規ユーザー獲得効率の低下、イベントマンネリ化が起こりやすい。
そのため、周年施策、限定イベント、ゲームバランス調整、復帰導線の改善、開発・運営コストの抑制が利益面の鍵になる。
同社は大手ゲーム会社と比べて広告投資余力が限られるため、タイトルごとの自然流入、IPファンへの到達、パートナー企業との共同マーケティングが重要になる。
投資判断上は、配信中タイトルのストアランキング、売上順位、アップデート頻度、レビュー推移、イベント開催状況を継続確認する必要がある。
ハイブリッドカジュアル、SEED、AI活用
公式IRトップでは、洗練されたハイブリッドカジュアル基盤「SEED」を強みに第二の成長期を牽引する方針が示されている。2025年10月の新ビジョン・バリューでは、「技術で世界のスキマ時間を夢中にさせる、日本発のモバイルカジュアルゲームカンパニー」とし、「Max AI」を新バリューに掲げた。
ワンダープラネットの新しい成長軸は、従来型の重いネイティブゲームだけではなく、短時間で遊べるモバイルカジュアルゲーム領域にある。公式ニュースでは、強みと実績を有するカジュアル性の高いIPタイトルに注力し、「世界へ THE JAPAN IP を届ける」をテーマに複数の有力IPタイトルを開発していると説明している。
この方向性は、世界市場でのスキマ時間消費を狙う戦略であり、従来型の大規模ゲーム開発よりも短サイクル開発、テスト配信、改善運用が重視される。
ハイブリッドカジュアル領域では、開発期間、運営人数、外注費、広告宣伝費を抑えながら、IP認知とゲーム性を掛け合わせる必要がある。
ヒットした場合は、少人数運営でも収益化できる可能性がある一方、失敗したタイトルを早く見切る判断も求められる。
同社のような小型ゲーム企業にとって、短サイクルで検証できる開発基盤は、財務リスクを抑えながら新作を試せる点で重要である。
AI活用は、企画、仕様作成、素材制作、コード生成、テスト、分析、運営改善、カスタマーサポートなど、多くの工程に関与し得る。
公式ニュースの新バリューには「Max AI」が掲げられ、AIを創造の圧倒的パートナーにする方針が示されている。
ただし、AI活用は方針だけでは投資材料として不十分であり、開発期間短縮、外注費削減、品質向上、運営効率改善として数値に表れる必要がある。
2026年8月期第2四半期時点では営業赤字が継続しており、AI活用とSEEDが実際に損益改善へつながるかが次の確認点になる。
配信終了タイトルとポートフォリオ管理
公式サービスページでは、パンドランド、アリスフィクション、ジャンプチ ヒーローズが配信終了タイトルとして掲載されている。モバイルゲーム事業では、配信終了の判断と固定費圧縮が、収益回復の重要な管理項目になる。
モバイルゲーム企業の収益は、ヒットタイトルの立ち上げだけでなく、低採算タイトルをいつ終了するかにも左右される。ワンダープラネットでは、パンドランド、アリスフィクション、ジャンプチ ヒーローズが配信終了タイトルとして掲載されている。
特に新規オリジナルタイトルや大型IPタイトルは、開発費、広告宣伝費、運営人員が先行し、初期ユーザー獲得が想定を下回ると損益が急速に悪化する。
2022年8月期の大幅赤字は、モバイルゲーム会社における新作投資リスクを明確に示した局面である。
その後、2023年8月期と2024年8月期に営業黒字へ戻したことは、タイトルポートフォリオの見直しとコスト管理が効いたことを示す。
一方、2025年8月期と2026年8月期第2四半期では再び赤字となり、既存タイトルの減収と新規開発投資のバランスが再び課題になっている。
今後のポートフォリオ管理では、既存タイトルの維持費、IP契約、開発人員の配分、新作開発の進捗、配信終了時の減損や特別損失の有無を見極める必要がある。
ゲーム会社は、配信終了を先送りすると短期売上は残るが、運営人員やサーバー費、カスタマーサポート費が残り、利益率を悪化させる。
逆に、終了判断を早く行いすぎると、既存ユーザー基盤やIP関係を失う可能性がある。
ワンダープラネットにとって、配信中タイトルへの集中と、次の有力IPタイトルへの投資配分は、財務安全性と成長期待を両立するための重要な経営判断である。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2021年8月期 | 2022年8月期 | 2023年8月期 | 2024年8月期 | 2025年8月期 | 2026年8月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,585百万円 | 3,422百万円 △163 / △4.5% |
3,464百万円 +42 / +1.2% |
2,449百万円 △1,015 / △29.3% |
2,316百万円 △133 / △5.4% |
非開示 |
| 営業損益 | 260百万円 | △1,272百万円 △1,532 / 赤字転落 |
49百万円 +1,321 / 黒字転換 |
121百万円 +72 / +146.9% |
△129百万円 △250 / 赤字転落 |
非開示 |
| 経常損益 | 261百万円 | △1,291百万円 △1,552 / 赤字転落 |
28百万円 +1,319 / 黒字転換 |
113百万円 +85 / +303.6% |
△153百万円 △266 / 赤字転落 |
非開示 |
| 当期純利益 | 825百万円 | △1,887百万円 △2,712 / 赤字転落 |
△236百万円 +1,651 / 赤字縮小 |
92百万円 +328 / 黒字転換 |
△131百万円 △223 / 赤字転落 |
非開示 |
| EPS | 323.59円 | △740.13円 △1,063.72 / 赤字転落 |
△92.57円 +647.56 / 赤字縮小 |
36.08円 +128.65 / 黒字転換 |
△51.38円 △87.47 / 赤字転落 |
非開示 |
| PER | 6.0倍 | — | — | 25.7倍 | — | — |
| PBR | 2.1倍 | 9.5倍 | 4.6倍 | 3.2倍 | 5.4倍 | — |
| BPS | 927.61円 | 167.48円 △760.13 / △81.9% |
246.71円 +79.23 / +47.3% |
288.68円 +41.97 / +17.0% |
233.37円 △55.30 / △19.2% |
— |
| 純資産 | 2,365百万円 | 427百万円 △1,938 / △81.9% |
629百万円 +202 / +47.3% |
736百万円 +107 / +17.0% |
595百万円 △141 / △19.2% |
— |
| 営業CF | 17百万円 | △890百万円 △907 / 赤字転落 |
△331百万円 +559 / 赤字縮小 |
298百万円 +629 / 黒字転換 |
△310百万円 △608 / 赤字転落 |
— |
| 投資CF | 83百万円 | △399百万円 △482 / 赤字転落 |
△255百万円 +144 / 赤字縮小 |
248百万円 +503 / 黒字転換 |
4百万円 △244 / △98.4% |
— |
| 財務CF | 684百万円 | 645百万円 △39 / △5.7% |
152百万円 △493 / △76.4% |
13百万円 △139 / △91.4% |
231百万円 +218 / +1676.9% |
— |
| 現金及び現金同等物 | 1,847百万円 | 1,203百万円 △644 / △34.9% |
769百万円 △434 / △36.1% |
1,330百万円 +561 / +73.0% |
1,255百万円 △75 / △5.6% |
— |
中期経営計画
独立した中期経営計画資料は確認できず、新ビジョン・バリューと成長戦略を代替確認
ワンダープラネットでは、独立した中期経営計画資料は確認できない。2026年8月期の通期業績予想も、現時点で適正かつ合理的な算定が困難であるとして非開示である。
そのため、現時点では公式IRトップ、決算短信、2025年10月6日の新ビジョン・バリューを中期視点の確認材料とする。
公式IRトップでは、自社オリジナルIPと有力IP協業の両輪で成長していく考えが示され、洗練されたハイブリッドカジュアル基盤「SEED」を強みに、第二の成長期を牽引すると説明されている。
2025年10月6日の新ビジョン・バリューでは、「技術で世界のスキマ時間を夢中にさせる、日本発のモバイルカジュアルゲームカンパニー」を新ビジョンとして掲げた。
同ニュースでは、強みと実績を有するカジュアル性の高いIPタイトルに注力し、「世界へ THE JAPAN IP を届ける」をテーマに、複数の有力IPタイトルを開発していると記載されている。
数値目標は開示されていないが、戦略上の焦点は、有力IPタイトルの開発・配信、配信中タイトルの運営改善、ハイブリッドカジュアル基盤の活用、AIによる開発・運営効率化、海外展開である。
特に新バリューの「Max AI」は、AIを創造の圧倒的パートナーにする方針であり、開発期間短縮、外注費削減、運営効率改善に結び付くかが重要になる。
財務面では、2026年8月期第2四半期末の純資産337百万円、自己資本比率17.9%となっており、成長投資と財務安全性のバランスを確認する必要がある。
新ビジョン・バリューへ
競合他社
1. MIXI(2121)
株価は2,940円水準、時価総額は約2,024億円。MIXIは、デジタルエンターテインメント、スポーツ、ライフスタイル関連サービスを展開する企業で、ワンダープラネットとの競合領域はスマートフォンゲームである。
2026年3月期は、売上高1,713億円、EBITDA311億円、営業利益222億円、親会社株主帰属利益172億円。
デジタルエンターテインメント事業では、「モンスターストライク」や「共闘ことばRPG コトダマン」を展開し、IPコラボ、イベント運営、メディアミックス、コミュニティ施策で強い競争力を持つ。
ワンダープラネットとは、「クラッシュフィーバー」「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」などのIPゲーム、パズル・RPG系タイトル、長期運営ノウハウ、ユーザーの可処分時間、課金、広告宣伝費で競合する。
MIXIは資金力、広告投資余力、ブランド力、ユーザー基盤でワンダープラネットを大きく上回るため、ワンダープラネットは正面から広告投下競争を行うより、有力IP協業、少人数開発、AI活用、ハイブリッドカジュアル領域で差別化する必要がある。
2. ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)
株価は2,405円水準、時価総額は約1,274億円。ガンホー・オンライン・エンターテイメントは、スマートフォンゲーム、コンソールゲーム、PCオンラインゲームを展開するオンラインゲーム企業である。
2026年12月期第1四半期は、売上高265億94百万円、営業利益36億93百万円、経常利益45億75百万円、親会社株主帰属利益17億円。
主力の「パズル&ドラゴンズ」は長期運営型パズルRPGの代表的タイトルであり、周年施策、キャラクター追加、イベント、コラボ、ゲームバランス調整によってユーザー継続と復帰を狙う運営力を持つ。
ワンダープラネットの「クラッシュフィーバー」はパズルRPG領域に属し、ユーザー層、イベント設計、課金イベント、周年施策、コラボ施策で競合する。
また、ガンホーはGravityグループを通じた海外展開力もあり、ワンダープラネットがIPタイトルを海外展開する場合の比較対象となる。
3. コロプラ(3668)
株価は394円水準、時価総額は約510億円。コロプラは、スマートフォンゲーム、PC・コンソールゲーム、XR、Web3、リアルエンターテインメント、投資育成などを展開する企業である。
2026年9月期第2四半期累計は、売上高100億88百万円、営業利益5億33百万円、経常利益14億35百万円、親会社株主帰属利益8億25百万円。
エンターテインメント事業では、スマートフォン向けゲームの開発・運営を中心に展開し、「白猫プロジェクト」「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」「ドラゴンクエストウォーク」などを持つ。
ワンダープラネットとは、IP共同開発、長期運営、既存タイトルの収益維持、新規タイトルの立ち上げ、運営コスト最適化で課題が近い。
コロプラは大型IP共同開発の実績とAI活用・新技術活用の比較対象となり、ワンダープラネットが「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」や「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」を育てる際の競争相手となる。
強みと将来性
有力IP協業、カジュアルゲーム開発、AI活用を小型企業の機動力に結び付ける余地
ワンダープラネットの強みは、スマートフォンゲームに特化した開発・運営経験と、有力IP協業タイトルを扱うポジションにある。公式サービスページでは、「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」「ジャンプ+ジャンブルラッシュ」「クラッシュフィーバー」が配信中タイトルとして掲載されている。
IPタイトルは初期認知を獲得しやすく、広告宣伝費の効率化、ファンコミュニティへの到達、SNS上の話題化に結び付きやすい。
同社は大手ゲーム会社と比べて資金力は小さいが、開発体制を絞り、外部パートナーと協業しながら有力IPタイトルを展開できれば、小型企業として高い変化率を生みやすい。
長期運営タイトル「クラッシュフィーバー」は、同社の代表的な運営資産である。
長期運営タイトルは、既存ユーザーの維持、周年施策、イベント更新、復帰施策によって一定の売上を維持できる可能性がある。
完全新作だけに依存せず、既存タイトルの固定費を抑えながら運営できれば、営業損益の安定に寄与する。
将来性の中心は、ハイブリッドカジュアル領域とAI活用である。
公式IRトップでは、ハイブリッドカジュアル基盤「SEED」を強みに第二の成長期を牽引する方針が示されている。
2025年10月の新ビジョン・バリューでは、「技術で世界のスキマ時間を夢中にさせる、日本発のモバイルカジュアルゲームカンパニー」を掲げ、カジュアル性の高いIPタイトルへの注力を明記している。
カジュアルゲームは、ユーザーの短時間利用と相性が良く、海外展開や広告運用と組み合わせやすい。
大型開発に比べて検証サイクルを短くできる場合、失敗時の損失を抑えながらヒット確率を積み上げられる。
AI活用は、同社にとって重要な差別化テーマである。
新バリューの「Max AI」は、AIを創造の圧倒的パートナーにする考え方であり、企画、開発、分析、運営、カスタマーサポート、素材制作、コード生成の効率化につながる可能性がある。
小型ゲーム会社は、大手と同じ人数・広告予算で競争することが難しい。
そのため、AIを活用して開発スピードを上げ、外注費を抑え、タイトル改善サイクルを短くできれば、規模の劣位を一定程度補える。
2026年8月期第2四半期時点では赤字が続くが、株価・時価総額が小さいため、配信中タイトルの売上寄与、新規IPタイトルの進捗、営業赤字幅の縮小が確認される局面では、業績変化率に対する評価が大きくなりやすい。
投資判断では、「HUNTER×HUNTER NEN×SURVIVOR」の売上貢献、クラッシュフィーバーの維持、ジャンプ+ジャンブルラッシュの運営状況、AI活用によるコスト低減、SEEDのタイトル供給力を継続的に確認する必要がある。
弱みとリスク要因
タイトル依存、赤字継続、自己資本低下、競合規模差が重い
ワンダープラネットの最大の弱みは、タイトル依存度が高いことである。モバイルゲーム事業は、1本の新規タイトルの成否が売上高、広告宣伝費、営業損益、現金残高に大きく影響する。
2022年8月期には営業損失1,272百万円、当期純損失1,887百万円を計上し、新作投資や広告投資が想定通り回収できなかった場合のリスクが顕在化した。
2024年8月期には営業利益121百万円、当期純利益92百万円まで回復したが、2025年8月期は再び営業損失129百万円、当期純損失131百万円となった。
2026年8月期第2四半期累計も営業損失142百万円、中間純損失261百万円であり、赤字継続が自己資本を圧迫している。
2026年8月期第2四半期末の純資産は337百万円、自己資本比率は17.9%で、2025年8月期末の純資産595百万円、自己資本比率30.0%から低下している。
小型ゲーム会社にとって、現金残高と自己資本比率の低下は、次の開発投資、広告宣伝、外部パートナーとの交渉に影響する可能性がある。
競合規模差も大きい。
MIXI、ガンホー、コロプラは、いずれもワンダープラネットより時価総額、開発人員、広告投資余力、既存タイトル基盤で大きい。
人気IPを使ったゲームは、初期認知を得やすい一方、同じIPファンの時間と課金を複数タイトルが奪い合う。
大手競合が大型広告、周年施策、IPコラボを強化すれば、ワンダープラネットの新作タイトルはランキング上位を維持しにくくなる。
配信終了リスクも重要である。
公式サービスページでは、パンドランド、アリスフィクション、ジャンプチ ヒーローズが配信終了タイトルとして掲載されている。
配信終了はコスト削減につながる一方、売上基盤の縮小、開発資産の回収不足、IP関係への影響が残る。
今後も新作タイトルの初期KPIが未達となった場合、追加広告投資を行うか、早期に運営縮小するかの判断が求められる。
AI活用やハイブリッドカジュアル基盤は将来性があるが、短期的な収益改善を保証するものではない。
AI導入が実際に開発期間短縮、外注費削減、品質改善、売上向上に結び付かない場合、方針だけが先行し、営業赤字が継続するリスクがある。
株価面では、EPSが赤字の期はPER評価ができず、PBRは純資産の変動に敏感になる。
2025年8月期末のBPSを最新株式数で再計算すると233.37円で、期末株価1,251円ベースのPBRは5.4倍となる。
赤字が続き純資産がさらに低下する場合、PBRの見え方は高くなり、資金調達や株式希薄化への警戒も高まりやすい。
投資判断では、売上高の反転、営業赤字幅、現金残高、自己資本比率、配信中タイトルのランキング、新規IPタイトルの配信時期、AI活用によるコスト削減実績を四半期ごとに確認する必要がある。
出典
- ワンダープラネット 公式サイト
- ワンダープラネット 会社概要
- ワンダープラネット サービス
- ワンダープラネット 投資家情報
- ワンダープラネット IRライブラリー
- ワンダープラネット 新たなビジョン・バリューを策定
- MIXI 決算短信
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント IR情報
- コロプラ IR情報
本ページは公開情報をもとに作成した銘柄分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載情報の正確性・完全性を保証するものではなく、投資判断は最新の開示資料および市場情報を確認したうえで自己責任にて行ってください。

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