7875 竹田iPホールディングス

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竹田iPホールディングス 7875 東証S

TAKEDA iP HOLDINGS CO., LTD.|商業印刷、BPO、ロジスティクス、包装、印刷機材販売、半導体関連マスクを展開する印刷・半導体関連グループ。

※2026年6月18日時点の情報

事業内容

2026年6月18日本日の株価(終値ベース)の時価総額は約154億円。
竹田iPホールディングス株式会社は、1924年1月創業、1946年11月設立、愛知県名古屋市昭和区に本社を置く持株会社です。代表取締役社長COOは細野浩之氏、決算期は3月、東京証券取引所スタンダード市場および名古屋証券取引所メイン市場に上場しています。2023年4月に竹田印刷株式会社から商号変更し、持株会社体制へ移行しました。
直近の2026年3月期は、売上高34,479百万円、営業利益1,302百万円、経常利益1,455百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,114百万円でした。2027年3月期会社予想は、売上高35,500百万円、営業利益1,630百万円、経常利益1,624百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,139百万円です。

情報コミュニケーション

情報コミュニケーションは、商業印刷を中心に、広告宣伝物の企画・デザイン、各種印刷物の制作、イベントプロモーション、事務局運営などのBPO、Web・動画などのデジタルコンテンツ制作、システム構築、ロジスティクスサービス、包装紙器・ラベル・シール、通販、ノベルティ製品などを扱う中核事業です。
セグメント業績は、現行区分で把握できる2023年3月期が売上高15,852百万円、営業利益234百万円、2024年3月期が売上高15,892百万円、営業利益349百万円、2025年3月期が売上高16,607百万円、営業利益594百万円、2026年3月期が売上高16,181百万円、営業利益348百万円でした。なお、2022年3月期は印刷セグメントとして開示され、半導体関連マスクを含む印刷セグメント売上高は21,048百万円、営業利益は652百万円でした。
同社の情報コミュニケーションは、単純な紙の印刷にとどまらず、顧客の販売促進、広報、業務代行、物流、デジタル施策をまとめて支援する領域です。国内印刷市場では紙媒体の縮小、用紙価格の上昇、価格競争が続いています。そのため、同社は印刷物だけでなく、BPO、ロジスティクス、Web、動画、アプリ、システム、イベント、サイネージ、通販代行、ノベルティなどを組み合わせ、顧客課題を解決するワンストップ型の事業へ転換を進めています。
2026年3月期は、印刷事業で紙媒体需要を取り込みつつ、販売価格への転嫁が進みました。一方で、セグメント利益は前期比で減少しました。グローバルパッケージ事業では、TAKEDA PACKAGING (Thailand) CO., LTD.の操業開始に向けた準備が進み、海外パッケージ事業を成長領域として育成しています。ロジスティクス事業では、受発注管理システム「TS-BASE」の新規成約や既存顧客向け追加機能、事務局代行業務の受託拡大が進んでいます。

ソリューションセールス

ソリューションセールスは、印刷機械、製版機械、製本機械、印刷用資材、製版用資材、電子看板関連機器、日用雑貨、事務用品、事務用機器などを取り扱う印刷関連総合商社機能です。中核会社は株式会社光文堂で、国内各地の拠点を通じて印刷会社や関連事業者に機材・資材・サービスを提供しています。
セグメント業績は、2022年3月期が売上高10,068百万円、営業利益148百万円、2023年3月期が売上高11,361百万円、営業利益308百万円、2024年3月期が売上高10,565百万円、営業利益166百万円、2025年3月期が売上高11,849百万円、営業利益259百万円、2026年3月期が売上高13,825百万円、営業利益392百万円でした。直近2期は売上高・営業利益とも回復基調です。
この事業の特徴は、印刷業界向けの資材・機械販売に加えて、顧客の生産性向上や省人化ニーズに対応する提案型営業を行っている点です。印刷市場そのものは縮小傾向ですが、印刷会社の設備更新、省力化、自動化、加工領域の拡張、デジタル機器導入の需要は残ります。
2026年3月期は、資材販売・機械販売がともに好調でした。光文堂は各地で展示会や販売促進活動を行い、Print Doors 2026などを通じて顧客接点を広げています。新商品ではオンデマンド段ボール加工機「KBD AUTO SLOTTER」の販売を開始し、印刷業界に限定されない商品開発と新規顧客開拓を進めています。利益率の高い自社ブランド製品の販売増も、セグメント利益の改善に寄与しました。

半導体関連マスク

半導体関連マスクは、スクリーンマスク、フォトマスク、半導体パッケージ用バンプマスク、電子部品実装用メタルマスクなどを設計・製造・販売する事業です。国内では竹田東京プロセスサービス株式会社と株式会社プロセス・ラボ・ミクロンが中心となり、中国、ベトナム、タイの海外拠点も活用しています。
セグメント業績は、2022年3月期が印刷セグメント内の半導体マスク関連売上高6,042百万円、2023年3月期が売上高6,034百万円、営業利益274百万円、2024年3月期が売上高5,514百万円、営業利益193百万円、2025年3月期が売上高6,081百万円、営業利益441百万円、2026年3月期が売上高6,388百万円、営業利益566百万円でした。2026年3月期は、売上・利益ともに5年推移の中で高水準となりました。
半導体関連マスクは、同社の中で印刷技術を高精度工業用途へ展開する重要な領域です。スクリーンマスクやフォトマスクは、電子部品や半導体パッケージの製造工程で使われる精密部材であり、品質、寸法精度、安定供給、短納期対応が競争力になります。
2026年3月期は、スマートフォンや情報通信関連向けが堅調に推移し、AIサーバー関連向けも好調でした。国内では生産能力増強投資の効果を取り込み、東南アジアではタイ子会社が好調に推移しました。一方で、中国経済の低迷やEV需要の減速などの影響も残っています。半導体市場は循環性が大きいものの、AI、通信、車載、電子部品実装の高度化により、マスク需要の中長期的な拡大余地があります。

不動産賃貸・持株会社機能

不動産賃貸は、連結子会社や外部顧客に対する不動産の賃貸と管理運営を行う事業です。2024年3月期から独立した報告セグメントとして区分され、持株会社体制の中で安定収益を支える位置づけになっています。
セグメント業績は、2023年3月期が売上高358百万円、営業利益159百万円、2024年3月期が売上高808百万円、営業利益475百万円、2025年3月期が売上高775百万円、営業利益447百万円、2026年3月期が売上高782百万円、営業利益424百万円でした。売上規模は小さいものの、利益率が高く、グループ全体の収益安定に寄与しています。
持株会社としては、グループ全体の経営方針策定、経営管理、資本配分、事業ポートフォリオ改革を担っています。2023年4月の持株会社体制移行により、印刷事業と半導体関連マスク事業を事業会社へ承継し、意思決定の迅速化とグループ経営資源の最適化を進めています。
2026年4月には、連結子会社であった株式会社光風企画を吸収合併しています。不動産、印刷、半導体関連マスク、海外パッケージ、BPO、ソリューションセールスをグループ全体で組み合わせ、縮小する国内印刷市場への依存を抑えながら、成長領域への投資を進める構造です。

直近5年業績サマリー

業績項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期予想
売上高 30,600 32,863
前年差 +2,263 / +7.4%
31,669
前年差 △1,194 / △3.6%
34,198
前年差 +2,529 / +8.0%
34,479
前年差 +281 / +0.8%
35,500
前年差 +1,021 / +3.0%
営業損益 813 939
前年差 +126 / +15.5%
820
前年差 △119 / △12.7%
1,375
前年差 +555 / +67.7%
1,302
前年差 △73 / △5.3%
1,630
前年差 +328 / +25.2%
経常損益 921 1,061
前年差 +140 / +15.2%
932
前年差 △129 / △12.2%
1,478
前年差 +546 / +58.6%
1,455
前年差 △23 / △1.6%
1,624
前年差 +169 / +11.6%
当期純損益 758 840
前年差 +82 / +10.8%
851
前年差 +11 / +1.3%
1,248
前年差 +397 / +46.7%
1,114
前年差 △134 / △10.7%
1,139
前年差 +25 / +2.2%
EPS(一株利益) 45.33円 50.23円
前年差 +4.90円 / +10.8%
50.89円
前年差 +0.66円 / +1.3%
74.63円
前年差 +23.74円 / +46.7%
66.61円
前年差 △8.01円 / △10.7%
68.11円
前年差 +1.49円 / +2.2%
PER(期末日株価ベース) 6.91倍 6.97倍
前年差 +0.06倍 / +0.9%
8.58倍
前年差 +1.61倍 / +23.1%
6.28倍
前年差 △2.30倍 / △26.8%
9.19倍
前年差 +2.91倍 / +46.3%
PBR(期末日株価ベース) 0.35倍 0.37倍
前年差 +0.02倍 / +5.5%
0.42倍
前年差 +0.05倍 / +13.4%
0.43倍
前年差 +0.01倍 / +1.8%
0.52倍
前年差 +0.09倍 / +19.8%
BPS 885.35円 938.63円
前年差 +53.28円 / +6.0%
1,032.15円
前年差 +93.52円 / +10.0%
1,088.60円
前年差 +56.45円 / +5.5%
1,187.38円
前年差 +98.78円 / +9.1%
純資産 14,932 15,821
前年差 +889 / +6.0%
17,387
前年差 +1,566 / +9.9%
18,345
前年差 +958 / +5.5%
19,998
前年差 +1,653 / +9.0%
営業CF 1,615 2,235
前年差 +620 / +38.4%
1,249
前年差 △986 / △44.1%
2,816
前年差 +1,567 / +125.5%
1,129
前年差 △1,687 / △59.9%
投資CF 651 △772
前年差 △1,423 / △218.6%
△627
前年差 +145 / +18.8%
△1,274
前年差 △647 / △103.2%
△1,458
前年差 △184 / △14.4%
財務CF △1,635 △900
前年差 +735 / +45.0%
△600
前年差 +300 / +33.3%
△921
前年差 △321 / △53.5%
△477
前年差 +444 / +48.2%
現金及び現金同等物 5,346 5,921
前年差 +575 / +10.8%
6,016
前年差 +95 / +1.6%
6,686
前年差 +670 / +11.1%
5,935
前年差 △751 / △11.2%
単位は百万円。
2026年4月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を実施。EPS・BPS・PER・PBRは、分割後基準の2026年3月期末自己株式控除後株式数16,723,358株で再計算。2025年3月期の投資CFおよび現金及び現金同等物は訂正後の数値を使用。2024年3月期は不動産賃貸に係る表示方法変更の影響があり、前期比は表示数値ベースで算出。

中期経営計画

Takeda iP Create a Value Project(2024年度から2026年度)

竹田iPホールディングスは、2024年度から2026年度までの3年間を対象とする第1次中期経営計画「Takeda iP Create a Value Project」を掲げています。基本方針は、既存事業の収益力強化、事業ポートフォリオ変革、ガバナンス体制変革です。

最終年度である2026年度の連結財務目標は、売上高350億円以上、営業利益16億円以上、営業利益率4.5%以上です。経営指標として、ROE7.0%以上、PBR0.7倍以上、海外売上比率12%以上、連結配当性向30%以上を掲げています。2027年3月期会社予想は、売上高355億円、営業利益16.3億円であり、計画上の売上高・営業利益目標に対して達成圏に入る水準です。

事業戦略では、情報コミュニケーションでグローバルパッケージ、ロジスティクス、システム関連、プロモーション支援を育成し、紙印刷依存を引き下げる方針です。ソリューションセールスでは、印刷関連総合商社としての全国拠点と自社ブランド製品を活かし、機材・資材販売に加えて省人化・生産性向上提案を強化します。半導体関連マスクでは、国内、中国、ベトナム、タイを結ぶ商圏を活かし、グループシナジーの最大化と生産能力の活用を進める方針です。

中期経営計画資料へ

競合他社

① TOPPANホールディングス(7911)

TOPPANホールディングスは、時価総額が約1兆3,406億円規模の大手印刷・情報・パッケージ・エレクトロニクス企業です。2026年3月期は売上高1兆8,050億円、営業利益671億円でした。
竹田iPホールディングスとは、商業印刷、広告・販促印刷、BPO、パッケージ、半導体関連フォトマスク・電子部材で競合します。TOPPANは情報コミュニケーション、生活・産業、エレクトロニクスを広く展開しており、規模、技術開発力、顧客基盤の面で非常に強い競合です。

② 大日本印刷(7912)

大日本印刷は、時価総額が約1兆2,141億円規模の大手印刷・情報・包装・エレクトロニクス企業です。2026年3月期は売上高1兆5,125億円、営業利益1,010億円、経常利益1,192億円でした。
競合領域は、商業印刷、情報セキュリティ印刷、BPO、包装材、産業資材、半導体フォトマスクです。竹田iPホールディングスの情報コミュニケーション、包装、半導体関連マスクと重なる領域があり、大企業向け案件や高度な電子部材領域では特に強力な競合になります。

③ 共同印刷(7914)

共同印刷は、時価総額が約456億円規模の印刷会社です。2026年3月期は売上高982.05億円、営業利益21.34億円、経常利益27.27億円でした。
競合領域は、商業印刷、POP、販促物、IR関連印刷、BPO、データプリント、カード、包装・産業資材です。竹田iPホールディングスとは、商業印刷、販促物、BPO、包装資材で競合します。TOPPANやDNPほど半導体関連マスクでの直接競合度は高くありませんが、印刷・情報コミュニケーション領域では近い比較対象です。

強みと将来性

印刷を起点に、BPO・物流・包装・半導体関連マスクへ広げる複合展開

竹田iPホールディングスの強みは、創業100年を超える印刷技術と顧客基盤を起点に、BPO、ロジスティクス、システム、プロモーション、包装、印刷機材販売、半導体関連マスクまで複数の事業を持つ点です。単純な紙印刷市場は縮小していますが、顧客の販促、業務代行、物流、デジタル化、包装、設備投資、電子部品製造支援へ事業領域を広げることで、紙媒体への依存を下げようとしています。

特に半導体関連マスクは、同社の中で成長性と収益性の両面から重要です。2026年3月期の半導体関連マスクセグメントは、売上高6,388百万円、営業利益566百万円となり、営業利益は前期比で増加しました。AIサーバー、スマートフォン、情報通信関連向け需要を取り込み、国内と東南アジア拠点の活用も進んでいます。

ソリューションセールスも回復が目立ちます。2026年3月期は売上高13,825百万円、営業利益392百万円となり、資材販売・機械販売ともに好調でした。印刷市場が縮小しても、印刷会社や関連事業者の省人化、効率化、加工対応、設備更新需要は続くため、機材・資材販売に提案型営業を組み合わせる余地があります。

中期経営計画では、2027年3月期に売上高355億円、営業利益16.3億円を見込んでおり、第1次中期経営計画の売上高350億円以上、営業利益16億円以上という目標水準に到達する計画です。PBR1倍超の早期実現を掲げており、利益成長、ROE改善、株主還元、海外売上比率の上昇が進めば、株式市場での評価改善余地があります。

弱みとリスク要因

国内印刷市場の構造的縮小と、成長投資の回収リスク

最大の弱みは、主力の情報コミュニケーションが国内印刷市場の構造的縮小にさらされている点です。紙媒体の電子化、広告宣伝媒体のデジタル化、用紙価格やエネルギー価格の上昇、価格競争は長期的な逆風です。2026年3月期の情報コミュニケーションセグメントは売上高16,181百万円、営業利益348百万円で、前期比では減収減益となりました。

同社はBPO、ロジスティクス、システム、プロモーション支援、グローバルパッケージへ事業を広げていますが、これらの新しいサービスが既存印刷の減少を十分に補えるかは継続的な確認が必要です。包装や海外事業は成長余地がある一方、現地での立ち上げ、品質管理、顧客開拓、為替、地政学リスク、設備投資回収の負担があります。

半導体関連マスクは成長領域ですが、半導体市場の景気循環に影響されやすい点がリスクです。スマートフォン、車載、通信、AIサーバーなどの需要動向に左右され、中国経済の低迷やEV需要の減速が出荷に影響する可能性があります。また、TOPPANや大日本印刷のような大手企業は、電子部材・フォトマスク分野で規模と技術力を持っており、競争は容易ではありません。

財務面では自己資本比率57.3%と安定していますが、2026年3月期の営業キャッシュ・フローは1,129百万円に減少し、投資キャッシュ・フローは1,458百万円の支出でした。成長投資を続けながら、キャッシュ創出力と株主還元を両立できるかが重要です。2027年3月期の会社予想は増収増益ですが、営業利益16.3億円の達成には、情報コミュニケーションの収益回復、ソリューションセールスの好調維持、半導体関連マスクの需要継続が必要になります。

出典

本ページは公開情報を基に作成した情報提供資料であり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。掲載内容の正確性・完全性を保証するものではなく、投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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