7746 岡本硝子

岡本硝子 7746 東証S

OKAMOTO GLASS CO., LTD.|特殊ガラス及び薄膜製品の製造販売を主力とするメーカーです。光学、照明、機能性薄膜・ガラスを基盤に、放熱基板やガラス偏光子などAIデータセンター向け製品の拡大を進めています。

※2026年6月11日時点の情報

事業内容

2026年6月11日終値ベースの時価総額は約204億円。岡本硝子は1928年設立、千葉県柏市十余二380番地に本社を置く特殊ガラスメーカーで、代表者は代表取締役会長兼CEOの岡本毅、決算期は3月、市場区分は東証スタンダードです。直近の2026年3月期では、売上高4,731百万円、営業利益78百万円、経常損失82百万円、親会社株主に帰属する当期純損失149百万円を計上しました。

光学事業

プロジェクター用反射鏡、フライアイレンズ、デジタルシネマ用映写機の反射鏡などの製造及び販売を行っています。2026年3月期はプロジェクター需要低迷の中、販売数量が減少しました。

照明事業

自動車用ヘッドライト・フォグライト用カバーガラス、一般用照明用ガラス製品などの製造及び販売を行っています。2026年3月期は自動車ヘッドライト・フォグライト用カバーガラスの売上高が減少しました。

機能性薄膜・ガラス事業

ガラス偏光子、ガラス容器への加飾蒸着、高耐久性銀ミラー、フリットなどを扱います。2026年3月期は偏光子の売上高が減少した一方、ガラス容器への加飾蒸着の売上高が増加しました。

その他事業

デンタルミラーなどの医療向けガラス製品、洗濯機用ドアガラスなどの製造及び販売を行っています。2026年3月期は江戸っ子1号などの海洋・特機の売上高が増加しました。

AIデータセンター向け製品

中期経営計画GROWTH28では、放熱基板とガラス偏光子を戦略製品として位置付け、AIデータセンター市場の需要に対応する生産能力拡大を進める方針です。

直近5年業績サマリー

売上高は2022年3月期の5,069百万円から2024年3月期に4,583百万円まで減少した後、2025年3月期と2026年3月期は小幅に増加しました。営業損益は2022年3月期以降黒字を維持していますが、2026年3月期は78百万円に減少しました。経常損益と親会社株主に帰属する当期純損益は、2026年3月期に赤字へ転落しました。2027年3月期の会社予想は、売上高5,547百万円、営業利益192百万円、経常利益123百万円、親会社株主に帰属する当期純利益75百万円です。

項目 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2027年3月期
会社予想
売上高 5,069+15.0% 4,886△3.6% 4,583△6.2% 4,686+2.2% 4,731+1.0% 5,547+17.2%
営業損益 225黒字転換 133△40.9% 61△54.1% 126+106.6% 78△38.1% 192+146.2%
経常損益 159黒字転換 146△8.2% 146+0.0% 84△42.5% △82赤字転落 123黒字転換
親会社株主に帰属する当期純損益 △87赤字縮小 214黒字転換 101△52.8% 89△11.9% △149赤字転落 75黒字転換
EPS(一株利益) △3.77円 9.23円 4.38円 3.82円 △5.62円 2.58円
PER(期末日株価ベース) 14.8倍 31.3倍 45.0倍 271.3倍
PBR(期末日株価ベース) 2.4倍 2.1倍 1.9倍 2.2倍 12.2倍 7.7倍
※売上高、営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期純損益は百万円単位。EPSは円、PERとPBRは倍。実績数値は決算短信に基づきます。PERとPBRは、過去5期は期末日終値、会社予想列は2026年6月11日終値700円を基準に算出しています。2024年3月期は期末日が市場休業日のため2024年3月29日終値137円を使用し、2026年3月期は2026年3月31日終値1,108円を使用しています。2027年3月期会社予想列のPBRは2026年3月期末BPS90.47円を基準に算出しています。会社予想は会社発表時点の内容であり、将来の業績を保証するものではありません。

中期経営計画

中期経営計画 GROWTH28(2027年3月期から2029年3月期)

岡本硝子は、2027年3月期を初年度とする3カ年の中期経営計画GROWTH28を策定しています。2029年3月期の連結財務数値目標として、売上高100億円、営業利益率10.0%以上を掲げています。

基本方針は、AIデータセンター市場の急拡大に伴う製品需要に対応した生産能力拡大投資等による成長分野へのシフトです。放熱基板、ガラス偏光子の増産体制を確立し、海洋事業向け製品ではレアアース採掘向け超高圧耐圧ガラス球の供給、既存主力分野では微細フライアイレンズや新導光体デバイスの拡充を進める方針です。

GROWTH28では、3カ年で総額31億円の設備投資を計画しています。主な内訳は、放熱基板1,435百万円、ガラス偏光子300百万円、新導光体デバイス・DX600百万円、既存事業の設備更新765百万円です。

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強みと注目点

① 硝材開発・精密成型・薄膜蒸着のコア技術

同社は、硝材開発技術、精密成型技術、薄膜蒸着技術をコアコンピタンスとして掲げています。中期経営計画資料では、プロジェクター用反射鏡、プロジェクター用フライアイレンズ、歯科用デンタルミラーで同社推定の世界シェア上位製品を持つとしています。

② AIデータセンター向け放熱基板とガラス偏光子

GROWTH28では、AIデータセンター向け製品として放熱基板とガラス偏光子を重点分野に位置付けています。放熱基板は新潟工場、ガラス偏光子は本社工場で生産能力を拡大する計画です。

③ 海洋・特機や新導光体デバイスへの展開

2026年3月期は江戸っ子1号などの海洋・特機の売上高が増加しました。中期経営計画では、海洋事業向け製品の拡充としてレアアース採掘向け超高圧耐圧ガラス球の供給、既存主力分野の競争力強化として新導光体デバイスの供給を掲げています。

弱み・リスク要因

① プロジェクター需要の低迷

2026年3月期は、プロジェクター需要が世界的に低迷し、ビジネス用途の縮小傾向が継続しました。この影響で、フライアイレンズ及び反射鏡の販売数量が減少しており、既存主力製品の需要動向には注意が必要です。

② 偏光子の受注変動と顧客側サプライチェーン

2026年3月期は、データセンター投資の活発化によりファラデー回転子の需給逼迫が生じ、その影響で同社への偏光子の発注が急減しました。2025年11月から受注・生産数量は回復したとされていますが、顧客側部材の需給に左右される点はリスクです。

③ 設備投資負担と収益回復の不確実性

GROWTH28では3カ年で総額31億円の設備投資を計画しています。2026年3月期にはフライアイレンズ生産用ガラス溶融炉の更新により減価償却費が増加し、セグメント利益が減少しました。成長投資の効果が売上・利益に反映される時期には不確実性があります。

出典

本ページは、企業の公式IR資料、決算短信、有価証券報告書、適時開示資料などの一次情報を基に作成しています。掲載内容は作成時点の情報であり、投資判断を推奨するものではありません。株式投資には価格変動リスクがあるため、最終的な投資判断はご自身の責任で行ってください。

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