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インフォメティス 281A 東証G
Informetis Co., Ltd.|独自AI電力データ解析技術NILMを核に、家庭、電力事業者、法人向けのエネルギーデータ活用サービスを展開するエネルギーインフォマティクス企業。
※2026年6月15日時点の情報
事業内容
2026年6月15日終値ベースの時価総額は約37億円。終値634円、2026年12月期第1四半期末の発行済株式数5,799,657株を基に算出しています。
インフォメティスは2013年4月設立、本社は東京都港区芝大門、代表取締役社長は只野太郎氏、決算期は12月、市場区分は東証グロースです。連結子会社に英国のInformetis Europe Ltd.、関連会社に東京電力グループとの合弁であるエナジーゲートウェイを有します。
直近の2026年12月期第1四半期は、売上高203百万円、営業損失74百万円、経常利益2百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益2百万円でした。売上高は前年同期比72.0%増となり、売上総利益率も改善しましたが、通期会社計画では営業損失395百万円を見込んでおり、黒字定着に向けた移行期にあります。
インフォメティスは2013年4月設立、本社は東京都港区芝大門、代表取締役社長は只野太郎氏、決算期は12月、市場区分は東証グロースです。連結子会社に英国のInformetis Europe Ltd.、関連会社に東京電力グループとの合弁であるエナジーゲートウェイを有します。
直近の2026年12月期第1四半期は、売上高203百万円、営業損失74百万円、経常利益2百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益2百万円でした。売上高は前年同期比72.0%増となり、売上総利益率も改善しましたが、通期会社計画では営業損失395百万円を見込んでおり、黒字定着に向けた移行期にあります。
エナジー・インフォマティクス事業
2025年12月期の公式報告セグメントは単一セグメントで、売上高は530百万円、営業損失は628百万円でした。同社の中核は、電力センサーやスマートメーターデータをクラウド上に蓄積し、独自AIで解析して、電力消費の見える化、需要予測、機器制御、デマンドレスポンスを実現するエネルギーデータプラットフォームです。
特にNILMは、家庭全体の電力データから、冷蔵庫、エアコン、電子レンジ、洗濯機などの機器別使用状況を推定する技術です。
家電ごとにセンサーを取り付けるのではなく、分電盤やスマートメーター由来のデータを用いて推定するため、導入コストを抑えながら利用者の生活実態に近いデータを取得できる点が特徴です。
事業モデルは、センサー販売や導入時収入にあたるアップフロント、継続利用に近いプラットフォーム・アプリ提供、次世代スマートメーターなどの開発を含むその他売上で構成されています。
2025年12月期は大手賃貸事業者向けサービス終了に伴う電力センサー出荷の消失や、次世代スマートメーター関連開発の後ろ倒しが響き、大幅な減収赤字となりました。
プラットフォーム・アプリ提供
2025年12月期のプラットフォーム・アプリ提供売上は309.9百万円、売上構成比は58.5%でした。この区分には、家庭向け電力見える化アプリ、太陽光発電、蓄電池、EV、V2Hを組み合わせたエネルギーマネジメント、電力事業者向けアプリ基盤などが含まれます。
代表的なサービスには、家電別の電力使用量を見える化する「ienowa」、太陽光発電や蓄電池などの複雑な電力フローを表示する「enenowa」、生活リズムの変化を見守りに生かす「hitonowa」があります。
また、蓄電池AI最適制御やV2H AI最適制御では、家庭の電力消費や太陽光発電量を予測し、充放電のタイミングを制御することで、電気料金の最適化や自家消費率向上を狙います。
2023年12月期の同区分比率は31.8%でしたが、2025年12月期には58.5%まで高まり、アップフロント依存から継続的なサービス提供へ比重が移っています。
ただし、2025年は主要取引先向けサービスの縮小影響が大きく、売上規模そのものは黒字化に十分な水準に達していません。
電力事業者向けDR・スマートメーター活用
2025年12月期はBridgeLAB DRなどの本格収益化が遅れ、DR関連では成果報酬型契約への移行により利益計上タイミングが後ずれしました。BridgeLAB DRは、需要家へのDR参加依頼、効果測定、インセンティブ計算などを一体で支援するクラウドサービスです。
電力小売事業者は、需要家の電力使用を柔軟に変化させることで、市場価格高騰時の調達コスト抑制やインバランスリスクの低減を狙えます。
2026年4月には中国電力のDR支援サービスとしてBridgeLAB DRが採用され、2026年6月には関西電力とのエネルギー柔軟性ソリューションに関する技術協業も公表されました。
これらは、同社が電力会社向けにNILM、需要予測、需要家コミュニケーション、機器制御を組み合わせて提供できることを示す材料です。
一方で、成果報酬型の収益は発現タイミングが読みにくく、商用案件の拡大が遅れると業績変動が大きくなります。
その他開発・次世代スマートメーター・海外展開
2025年12月期のその他売上は205.0百万円、売上構成比は38.7%でした。この区分には、次世代スマートメーター関連の周辺システム開発や、蓄電池、エコキュート、法人向けエネルギーマネジメントに関する開発案件が含まれます。
国内では、スマートメーターの30分値データを活用した簡易家電分離や、漏電、引込線の異常、スマートメーター焼損予測など、電力会社の運用改善につながる技術提供を進めています。
海外では英国子会社を通じて、ヒートポンプ制御や暖房機器関連のエネルギーマネジメント領域に取り組んでいます。
2026年12月期第1四半期決算説明資料では、英国モデルを欧州全体に展開する方針や、次世代スマートメーターサービスを中期的な重点領域とする方針が示されています。
ただし、受託開発は案件の開始時期や検収時期に売上が左右されやすく、ストック型売上と比べて四半期ごとの変動が大きくなりやすい点には注意が必要です。
直近5年業績サマリー
| 項目 | 2022年3月期 単体 |
2022年12月期 連結・9か月 |
2023年12月期 連結 |
2024年12月期 連結 |
2025年12月期 連結 |
2026年12月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 683 | 496 | 923 +427 / +86.0% |
982 +59 / +6.4% |
530 △452 / △46.0% |
845 +315 / +59.4% |
| 営業損益 | ― | △287 | △169 +118 / 赤字縮小 |
50 +219 / 黒字化 |
△629 △678 / 赤字転落 |
△395 +234 / 赤字縮小見通し |
| 経常損益 | △260 | △300 | △72 +228 / 赤字縮小 |
55 +127 / 黒字化 |
△718 △773 / 赤字転落 |
△350 +368 / 赤字縮小見通し |
| 当期純損益 | △636 | △370 | △313 +57 / 赤字縮小 |
56 +369 / 黒字化 |
△722 △778 / 赤字転落 |
△351 +371 / 赤字縮小見通し |
| EPS(一株利益) | △173.59円 | △96.23円 | △76.90円 | 13.11円 | △147.95円 | △60.45円 |
| BPS | 222.15円 | 109.72円 | 144.09円 | 261.91円 | 118.49円 | ― |
| 純資産 | 853 | 421 | 614 | 1,274 | 586 | ― |
| 営業CF | ― | 239 | 19 | 13 | △440 | ― |
| 投資CF | ― | △246 | △372 | △319 | △285 | ― |
| 財務CF | ― | 43 | 536 | 638 | 344 | ― |
| 現金及び現金同等物 | ― | 314 | 463 | 797 | 418 | ― |
| PER(期末日株価ベース) | ― | ― | ― | 82.8倍 | ― 赤字 |
― |
| PBR(期末日株価ベース) | ― | ― | ― | 4.1倍 | 3.2倍 | ― |
単位は百万円。EPS、BPSは円、PER、PBRは倍。
2022年3月期は提出会社単体、2022年12月期以降は連結。2022年12月期は決算期変更に伴う9か月決算です。PER、PBRは2024年12月期が2024年12月30日終値1,086円、2025年12月期が2025年12月30日終値374円を基準に算出しています。2025年12月期は継続企業の前提に関する重要事象等の記載があります。
2022年3月期は提出会社単体、2022年12月期以降は連結。2022年12月期は決算期変更に伴う9か月決算です。PER、PBRは2024年12月期が2024年12月30日終値1,086円、2025年12月期が2025年12月30日終値374円を基準に算出しています。2025年12月期は継続企業の前提に関する重要事象等の記載があります。
中期経営計画
中期的な重点施策:次世代スマートメーター、DR、海外展開
独立した中期経営計画資料としての詳細な数値計画は確認できません。ただし、2026年12月期第1四半期決算説明資料では、中期的な重点施策として、次世代スマートメーターサービス、スマートメーター関連システム開発、海外事業の拡大が示されています。
2026年12月期の会社予想は、売上高845百万円、営業損失395百万円、経常損失350百万円、親会社株主に帰属する当期純損失351百万円です。
売上面では、家庭向けアプリや電力見える化サービスの継続提供、BridgeLAB DRの成果報酬型案件、次世代スマートメーター関連開発の進捗が焦点になります。
利益面では、アップフロント型売上の減少をプラットフォーム・アプリ提供売上でどこまで補えるか、DRの本格寄与が2026年後半以降にどれだけ積み上がるかが重要です。
海外では、英国でのヒートポンプ制御モデルを欧州へ横展開する方針が示されており、国内電力会社向けに加え、空調・暖房機器メーカーとの連携余地も中期テーマになります。
現時点では、成長投資の継続と黒字化時期の見極めが同時に必要な局面です。
決算説明資料へ
強みと注目点
① NILMを核にした独自AI電力データ解析技術
インフォメティスの最大の特徴は、家庭全体の電力データから機器別の使用状況を推定するNILM技術です。家電ごとに専用センサーを設置せず、分電盤やスマートメーター由来のデータを活用できるため、電力会社や住宅関連企業にとっては導入しやすい設計です。
電力見える化にとどまらず、生活リズムの把握、見守り、蓄電池制御、V2H制御、DRまで応用できるため、単一アプリではなくエネルギーデータ基盤として展開できる点が強みです。
生成されるデータは、電力小売、住宅設備、再生可能エネルギー、EV、蓄電池、介護見守りなど複数分野に接続しやすく、用途拡張の余地があります。
② 電力会社・設備メーカーとの協業基盤
同社は東京電力グループとの合弁であるエナジーゲートウェイを通じ、家庭向けエネルギーサービスの実装経験を積んできました。さらに、中国電力のDR支援サービスへの採用や、関西電力とのエネルギー柔軟性ソリューションに関する技術協業も公表されています。
電力会社は再生可能エネルギー拡大、燃料価格変動、市場価格変動、需給調整という課題を抱えており、需要家側の柔軟性を扱う技術へのニーズは高まっています。
インフォメティスは、NILM、需要予測、需要家コミュニケーション、機器制御をまとめて提供できるため、単なる電力見える化企業ではなく、電力需給調整の支援企業として評価される可能性があります。
③ ストック型売上への移行余地
2025年12月期は大幅赤字でしたが、売上構成を見るとプラットフォーム・アプリ提供の比率は58.5%まで上昇しています。センサー販売などアップフロント売上への依存が低下し、継続利用型の売上比率が高まっている点は、中期的な収益安定化につながる可能性があります。
次世代スマートメーターの普及、DRの商用化、家庭内エネルギーマネジメント需要の拡大が進めば、同社の解析基盤やアプリ基盤の利用機会は増えます。
特に2026年12月期第1四半期では売上総利益率が改善し、経常損益も黒字化したため、今後は粗利率を維持しながら売上規模を戻せるかが注目点です。
弱み・リスク要因
① 黒字定着前で財務負担が重い
2025年12月期は売上高530百万円に対し、営業損失628百万円、親会社株主に帰属する当期純損失721百万円となりました。売上規模を上回る営業損失となっており、研究開発、人員、システム開発、営業活動に対する固定費負担が重い状態です。
2026年12月期も会社計画では営業損失395百万円を見込んでいるため、短期的には赤字継続を前提に見る必要があります。
有価証券報告書では継続企業の前提に関する重要事象等の記載もあり、資金調達や費用管理、売上回復の進捗が遅れた場合には、株式希薄化や財務面の不安が意識されやすくなります。
② 顧客集中と案件タイミングの影響
2025年12月期の減収要因には、大手賃貸事業者向けサービス終了に伴う電力センサー出荷の消失、次世代スマートメーター関連開発の後ろ倒し、DRの成果報酬型契約への移行が含まれます。これは、同社の売上がまだ特定顧客や特定案件の時期に左右されやすいことを示しています。
エナジーゲートウェイ向け売上比率は低下傾向にあるものの、依然として重要取引先であることに変わりはありません。
DRやスマートメーター関連の案件は、市場ニーズは大きい一方、電力会社側の投資計画、制度対応、検証期間、契約形態に左右されやすく、想定通りに売上化しないリスクがあります。
③ 技術実装・制度・競争リスク
NILMや需要予測、機器制御は高度な技術であり、実環境での精度、説明可能性、セキュリティ、プライバシー対応が求められます。スマートメーターやDRの市場は、電力会社、IT企業、計測機器メーカー、住宅設備メーカー、エネルギーマネジメント企業が関与する競争領域です。
インフォメティスの技術が優れていても、標準化、価格、導入負担、既存システムとの接続、契約条件で競合に劣れば、商用展開の速度は鈍ります。
また、成果報酬型のDRでは、需要抑制効果や市場価格の状況によって収益が変動するため、売上の読みやすさは従来の受託開発や固定利用料型サービスより低くなる可能性があります。
出典
- インフォメティス株式会社 公式サイト
- インフォメティス株式会社 会社概要
- インフォメティス株式会社 サービスページ
- インフォメティス株式会社 NILMサービスページ
- インフォメティス株式会社 電力消費者向けサービス
- インフォメティス株式会社 電力事業者向けサービス
- インフォメティス株式会社 第13期有価証券報告書
- 2026年12月期 第1四半期決算短信
- 2026年12月期 第1四半期決算説明資料
- 関西電力とのエネルギー柔軟性ソリューションに関する技術協業開始のお知らせ
- 中国電力におけるBridgeLAB DR採用に関するお知らせ
本ページは公開情報に基づく銘柄分析であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。業績予想、成長戦略、株価指標は将来変更される可能性があります。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。

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