6926 岡谷電機産業

岡谷電機産業(6926)企業分析|ノイズ対策コンデンサ世界大手 | ストップ高安研究所

岡谷電機産業 6926 東証スタンダード

1939年設立の電子部品メーカー(OKAYA)─ ノイズ対策コンデンサ・サージ対策製品で世界大手、車載・EV関連向け需要に注目

※2026年5月28日時点の情報

事業内容 ─ EMC対策(ノイズ・サージ対策)を軸とする電子部品メーカー

岡谷電機産業株式会社(OKAYA)は1939年設立の電子部品メーカー。商用電源を通して流入流出する電磁雑音(ノイズ)や、送配電線・通信回線を通じて流入する誘導雷サージから機器を守る「EMC対策(電磁両立性)」関連製品を主力とする。ノイズ対策用コンデンサでは世界大手の地位を持つ。当社及び連結子会社9社で構成され、海外売上比率は約47〜50%。事業は、商用電源の電磁雑音から機器を守る「コンデンサ製品」、誘導雷サージ対策の「ノイズ・サージ対策製品」、LEDに代表される「表示・照明製品」、物体検出・監視システム用赤外LED光源等の「センサ製品」の4分野で構成される。スリランカ・タイ・中国・香港・シンガポールなどに生産・販売拠点を持つグローバル体制。2026年3月期は売上高102.28億円(前期比+6.6%)と増収だったが、原材料調達コストの上昇や新製品立上げに伴う一時的費用増加が響き、営業損失17.38億円・経常損失17.71億円・当期純損益16.22億円の赤字と2期連続の営業損失を計上。2026年5月に第12次中期経営計画(2026年4月〜2029年3月)を策定し、収益性改善による構造改革の加速を打ち出している。車載・EV関連向けコンデンサの需要拡大が成長分野として注目されている。

主要事業セグメント

コンデンサ製品(主力・売上構成比約40%)

商用電源を通して流入流出する電磁雑音(ノイズ)による誤作動や故障から機器を守るコンデンサ。ノイズ対策用コンデンサでは世界大手の地位を持つ。耐高温・高湿性能を向上させた製品(LE-RXシリーズ等)を展開し、車載関連向けコンデンサの生産能力拡大を推進。EV・空調機器・産業機器など幅広い分野で使用される。

ノイズ・サージ対策製品(売上構成比約34%)

電磁雑音に加え、送配電線・通信回線などを通して流入する誘導雷サージによる誤作動や故障から機器を守る製品。北米向けSCCR規格対応の小型サージプロテクタ、交換時期表示機能と小型化を両立したサージプロテクタ(LE-NXシリーズ)などを展開。データセンター・交通・再生エネルギー・通信関係などのインフラ分野で需要がある。

表示・照明製品(売上構成比約23%)

LEDに代表される表示・照明製品。各種表示部品やLCD関連部品などを展開する。電子機器の表示・照明用途に対応し、コンデンサ・ノイズ対策製品に次ぐ事業の柱となっている。

センサ製品

物体検出用および監視システム用の赤外LED光源などのセンサ製品。オプトセンサを中心に、産業用途・監視用途向けに展開する。4事業の中では売上構成比は小さいが、独自の光源技術を持つ分野。

グローバル生産・販売体制

東北オカヤ、OSD、岡谷香港有限公司、東莞岡谷電子有限公司、OKAYA LANKA(スリランカ)、岡谷香港貿易、OKAYA ELECTRIC(THAILAND)など連結子会社9社で構成。海外売上比率は約47〜50%と高く、スリランカ工場の生産能力強化や工場間の生産移管・外部リソース活用による生産体制の変革を進めている。

直近5年の業績サマリー

2026年3月期は売上高102.28億円(前期比+6.6%)と増収。コンデンサ製品とノイズ・サージ対策製品の売上が伸長したが、原材料調達コストの上昇や新製品立上げに伴う一時的費用増加が響き、営業損失17.38億円・経常損失17.71億円・当期純損益16.22億円の赤字と、2期連続の営業損失を計上した。2025年3月期に営業損益17.49億円の赤字へ転落して以降、構造改革を進めるも売上高減少・原材料価格高騰に対する固定費縮減・変動費率改善の遅れで赤字が続いている。2023年3月期(売上171.09億円・営業利益6.68億円)をピークに売上は減少傾向。第12次中期経営計画では2026年度(2027年3月期)売上115.0億円・営業損失△5.4億円、2027年度に営業黒字化(営業利益1.3億円)、2028年度に営業利益4.7億円・ROE5.8%を目標とする。過去12四半期は業績悪化傾向で、自己資本比率の低下と有利子負債の増加も指摘される。配当は無配が継続。PBR0.71倍・PSR0.41倍と低水準。

項目(連結・百万円) 2022年3月期 2023年3月期 2024年3月期 2025年3月期 2026年3月期 2026年3月期
会社予想
売上高 13,366 17,109
+28.0%
14,323
△16.3%
9,598
△33.0%
10,228
+6.6%
11,000
営業損益 △453 668
黒字転換
400
△40.1%
△1,749
赤字転落
△1,738
赤字縮小
△970
経常損益 △354 830
黒字転換
429
△48.3%
△1,702
赤字転落
△1,771
赤字拡大
△945
当期純損益 △436 613
黒字転換
120
△80.4%
△1,705
赤字転落
△1,622
赤字縮小
△970
EPS(一株利益) △19.51円 27.42円 5.41円 △76.24円 △72.47円 △43.33円
決算発表時株価
(参考)
277円 284円 246円 197円 187円
実績PER -14.20倍 10.36倍 45.47倍 -2.58倍 -2.58倍
予想PER -4.32倍
PBR 0.85倍 0.77倍 0.61倍 0.62倍 0.71倍
PSR 0.46倍 0.37倍 0.38倍 0.46倍 0.41倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
※同社は2026年5月26日に2026年3月期決算短信の一部訂正・数値データ訂正を開示しています。最新の数値は公式IRをご確認ください。

第12次中期経営計画(2026年4月〜2029年3月)

同社は2026年5月14日に、2026年4月から2029年3月までの3ヶ年を対象とする「第12次中期経営計画」を策定。「ノイズ・サージ対策のパートナー」を目指す姿に掲げ、コンデンサ製品・ノイズ/サージ対策製品を軸とした売上高増加と、収益性改善に向けた構造改革の加速により、強固な経営基盤の再構築を図る。中計2年目の2027年度(2028年3月期)の営業黒字化を目標とする。

第12次中期経営計画の基本方針

  • 目指す姿:「ノイズ・サージ対策のパートナー」
  • コンデンサ製品・ノイズ/サージ対策製品を軸とした売上高増加
  • 収益性改善に向けた構造改革の加速(中計2年目2027年度の黒字化)

重点分野・成長分野

  • 車載関連:EV・周辺設備(成長分野)
  • インフラ:データセンター・交通・再生エネ・通信関係
  • 空調機器:高省エネ性能機器
  • 産業機器:拡大する半導体製造装置・工作機械

経営目標(1USD=150円前提)

  • 2026年度(2027年3月期):売上115.0億円・営業損失△5.4億円
  • 2027年度(2028年3月期):売上126.0億円・営業利益1.3億円(黒字化)・ROE1.8%
  • 2028年度(2029年3月期):売上135.0億円・営業利益4.7億円・ROE5.8%
  • 株主還元:収益力回復を図り、配当の早期復活を目指す

強みと注目点

① ノイズ対策コンデンサで世界大手の技術基盤

1939年設立の老舗電子部品メーカーで、ノイズ対策用コンデンサでは世界大手の地位を持つ。電磁両立性(EMC)対策に長年蓄積してきた技術力・ノウハウが事業の核。耐高温・高湿性能を向上させたコンデンサ、北米向けSCCR規格対応サージプロテクタ、平角銅線コイルなど、独自の新製品開発力を持つ。コンデンサ製品とノイズ・サージ対策製品のシナジー最大化を進めている。

② 車載・EV関連、データセンター等の成長分野への展開

第12次中期経営計画で、車載関連(EV・周辺設備)を成長分野、データセンター・半導体製造装置・工作機械・再生エネ等を重点分野と位置付け。車載関連向けコンデンサの生産能力拡大を推進しており、EV化・電装化の進展による需要拡大が期待される。本日の株価上昇も、EV関連の一角としての物色が背景とされる。

③ 中期経営計画による構造改革と低バリュエーション

2026年5月に第12次中期経営計画を策定し、低採算製品の統廃合、価格改定、原価低減、スリランカ工場の生産能力強化、DX化・省人化などの構造改革を加速。2027年度の営業黒字化、2028年度に営業利益4.7億円・ROE5.8%を目標とする。PBR0.71倍・PSR0.41倍と低水準で、構造改革による収益回復が実現すれば見直し余地が意識される。

弱み・リスク要因

有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。

① 2期連続の営業損失・収益性の低迷

2025年3月期に営業赤字へ転落し、2026年3月期も営業損失17.38億円・当期純損益16.22億円の赤字と2期連続の営業損失を計上。原材料価格の高騰に対する固定費縮減・変動費率改善が遅れており、構造改革は道半ば。過去12四半期は業績悪化傾向で、自己資本比率の低下と有利子負債の増加も指摘されている。中計でも黒字化は2027年度(中計2年目)の計画で、当面は赤字が続く見通し。

② 原材料価格・為替変動への高い感応度

原材料調達コストの上昇が継続的に収益を圧迫している。海外売上比率が約47〜50%と高く、グローバルに生産・販売を展開するため、原材料価格・エネルギー価格の変動や為替変動の影響を受けやすい構造。中期経営計画は1USD=150円を前提としており、想定を超える円高・円安や原材料高が進行した場合、計画達成に影響が及ぶリスクがある。

③ 決算数値の訂正開示・無配の継続

同社は2026年5月26日に2026年3月期決算短信の一部訂正・数値データ訂正を開示しており、最新の確定数値は公式IRでの確認が必要。配当は無配が継続しており、株主還元は中計で「配当の早期復活を目指す」とされるものの、復配は収益回復が前提。中計目標(2028年度ROE5.8%)の達成には構造改革の着実な実行が不可欠で、計画未達となれば株価・株主還元両面でのリスクとなる。

主な出典:

本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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