ヒラノテクシード 6245 東証スタンダード
HIRANO TECSEED CO.,LTD.「熱と風の技術」と「塗布・ライン制御の技術」を融合させた塗工機・コーティング装置メーカー。塗工機の比率が高い産業用機械メーカー。
事業内容 ─ コーティング・乾燥の独自装置化技術
ヒラノテクシードは、奈良県北葛城郡河合町に本社を置く東証スタンダード上場の産業用機械メーカーです。当社および連結子会社で構成され、塗工機関連機器・化工機関連機器・その他の産業用機械の製造販売を主な事業としています。長年培ってきた「熱と風の技術」と「塗布・ライン制御の技術」を融合させた装置化技術を強みとし、コーティング・ラミネーティング装置や各種乾燥熱処理装置を手掛けます。2026年3月期は売上高322億85百万円(前期比33.2%減)、営業利益15億99百万円(同4.9%減)、経常利益17億6百万円(同9.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億13百万円(同45.1%増)となりました。
主要事業セグメント
塗工機関連機器
コーティング・ラミネーティング関係機器を製造・販売する主力事業です。磁気テープ、包装用複合フィルム、粘接着テープ、合成皮革、床材、壁紙、化粧板、絶縁板などの製造装置や、各種乾燥熱処理装置を提供します。
化工機関連機器
高分子化工機械を製造・販売する事業です。プラスチックフィルム、フィルム成膜、電子プリント基板、セラミックスシート成形、高熱処理機などの製造装置や乾燥熱処理装置を手掛けます。
その他(産業用機械)
染色整理機械装置や各種機器の部品の製造・販売、修理・改造などを行う事業です。
成長分野への技術開発
ペロブスカイト型太陽電池向け塗工機の開発(詳細仕様を発表)や、塗工機分野のデジタルツイン技術の深化など、最先端分野での技術開発に取り組んでいます。
直近5年の業績サマリー
2026年3月期は売上高322億85百万円(前期比33.2%減)、営業利益15億99百万円(同4.9%減)、経常利益17億6百万円(同9.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益13億13百万円(同45.1%増)となりました。受注産業のため売上高は期によって変動が大きく、直近期は減収となった一方で当期純利益は増益となっています。
| 項目(連結・百万円) | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2026年3月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 37,866 | 42,423 +12.0% |
46,946 +10.7% |
48,355 +3.0% |
32,285 △33.2% |
31,000 |
| 営業損益 | 3,986 | 3,093 △22.4% |
3,236 +4.6% |
1,681 △48.1% |
1,599 △4.9% |
2,100 |
| 経常損益 | 4,122 | 3,219 △21.9% |
3,394 +5.4% |
1,894 △44.2% |
1,706 △9.9% |
2,000 |
| 当期純損益 | 3,103 | 2,243 △27.7% |
2,438 +8.7% |
905 △62.9% |
1,313 +45.1% |
1,600 |
| EPS(一株利益) | 206.07円 | 148.87円 | 161.69円 | 59.91円 | 86.79円 | 105.82円 |
| 決算発表時株価 (参考) |
1,734円 | 2,250円 | 2,005円 | 1,551円 | 1,965円 | ― |
| 実績PER | 8.41倍 | 15.11倍 | 12.40倍 | 25.89倍 | 22.64倍 | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | 18.57倍 |
| PBR | 0.76倍 | 0.94倍 | 0.79倍 | 0.61倍 | 0.75倍 | ― |
| PSR | 0.69倍 | 0.80倍 | 0.64倍 | 0.48倍 | 0.92倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
中期経営計画(2024-2027年度/2025年11月14日見直し)
同社は2024年5月10日に「中期経営計画(2024-2027年度)」を公表しましたが、EV市場の減速等を背景として2025年5月9日に見直しを発表し、2025年11月14日に見直し後の方向性と数値目標を公表しました。EV需要に基づく二次電池塗工装置中心の生産能力向上重視の戦略から、各先端分野の薄膜新素材開発に重点をおいた戦略へ転換しています。
見直し後の財務目標(2027年度/2028年3月期)
- 売上高 300億円(当初目標510億円から下方修正)
- 営業利益 30億円(当初目標41億円から下方修正)
- 営業利益率 10%以上(新規明示)
- ROE:当初の「7.5%」目標は撤回。2028年度以降にROE 8.0%以上の早期実現を目指す。
- PBR 1倍以上を目指す。
計画期間中の数値見通し
- 2024年度(実績):売上高484億円、営業利益16億円、営業利益率3.5%
- 2025年度(見込み):売上高335億円、営業利益15億円
- 2026年度(概算):売上高230~250億円、営業利益15~20億円
- 2027年度(目標):売上高300億円、営業利益30億円以上、営業利益率10%以上
- 2030年度(長期ビジョン2030):売上高469億円、営業利益32億円、営業利益率12%
見直しの方向性
- EV需要に基づく二次電池塗工装置中心の戦略から、薄膜新素材開発に重点をおいた戦略へ転換。
- 市況の不安定なこの時期を将来の成長戦略への基盤固めの時期と位置づけ、体制強化に注力。
- 開発部の強化と世界のアカデミアとの協業により、ペロブスカイト型太陽電池塗工機等の最先端分野での技術開発でトップランナーの地位維持を目指す。
- 塗工機分野のデジタルツイン技術の深化に取り組む。
- カスタマーサポート部の人員を強化し、アフターサービス・メンテナンスを通じた顧客の生産性向上を最優先に掲げる。
収益構造改革の3軸
- ① 費用構造の改革:高コスト体質からの脱却、工程全体におけるリードタイムの短縮。
- ② 収益源の多様化:エネルギー分野をはじめ対象市場の多様化、テクニカム(研究実験施設)の積極活用、アフターサービス体制の強化。
- ③ 組織力の向上:組織体制の拡充・強化、持続的な成長に向けた経営基盤の構築。
キャピタルアロケーション
- 基盤投資 約20億円(既存工場インフラ更新、3D化・BOM展開等)
- 成長投資 約30億円(DX強化、米国アフターサービス、人的資本投資等)
- 戦略的アライアンスまたは株主還元等 約30億円
株主還元方針
- DOE 3.5%または配当性向60%のいずれか高い金額を目安に配当を実施。
- 自己株式取得は、成長投資に必要な資金を確保しつつ、財務状況や株価水準等を総合的に勘案し機動的に実施。
強みと注目点
① 塗工・コーティング技術の蓄積
「熱と風の技術」と「塗布・ライン制御の技術」を融合させた装置化技術を強みとし、塗工機の比率が高いコーティング装置メーカーとしての専門性を有します。
② ペロブスカイトなど最先端分野への展開
次世代太陽電池として注目されるペロブスカイト型太陽電池向けの塗工機開発を進めるなど、成長分野での技術開発に取り組んでいます。
③ 幅広い装置ラインナップ
各種コーター(コンマ・ダイ・グラビア・ロール等)やドライヤー、化工機械まで幅広い装置をそろえ、フィルム・電子基板・各種素材向けに対応できる製品群を持ちます。
弱み・リスク要因
有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。
① 受注変動による業績のブレ
産業用機械の受注産業であるため売上高が期によって大きく変動し、2026年3月期は前期比33.2%の減収となりました。
② 世界経済・設備投資動向への依存
製造販売する産業用機械は世界経済の動向に左右され、素材価格の高騰や災害・感染症等の特殊要因が業績に影響を与える可能性があるとしています。
③ 株価純資産倍率(PBR)の水準
PBRが1倍を下回る水準で推移しており、同社自身もPBR改善を課題として認識しています。
- 株式会社ヒラノテクシード 公式サイト
- ヒラノテクシード IRニュース
- ヒラノテクシード「2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」
- ヒラノテクシード「決算説明資料(連結)」
- ヒラノテクシード「中期経営計画(2024-2027年度)」(2024年5月10日公表)
- ヒラノテクシード「中期経営計画(2024-2027年度)事業方向性の見直しに関するお知らせ」(2025年11月14日)
- ヒラノテクシード「有価証券報告書」
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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