ジェイドグループ 3558 東証グロース
靴・衣料品通販「ロコンド(LOCONDO)」運営 ─ ECモール・プラットフォーム(DX)・ブランド(Reebok)の3事業、M&Aで取扱高拡大
事業内容 ─ ファッションEC「ロコンド」を核とする3事業構成
ジェイドグループ株式会社(JADE GROUP, Inc.)は、靴・衣料品の通販サイト「ロコンド(LOCONDO)」を運営する東証グロース上場のファッションEC企業。本社は東京都渋谷区。2011年2月にサービスを開始し2017年3月に上場した。30〜40代女性向けの靴の品揃えに強みを持ち、ECモール事業を中核としながら、ファッション業界向けのITインフラ・物流インフラを提供するプラットフォーム(DX)事業、ReebokやMANGOなどのブランド事業の3つを展開する。2024年1〜3月にかけてマガシーク、ブランデリ、ファシネイト、TCBジーンズの4社を相次いでM&Aし、取扱高を大きく拡大。2026年2月期は連結経常利益25.6億円(前期比+65.1%)と2期ぶりに過去最高益を更新し、4期連続増収を達成した。「ファッションEC市場における圧倒的な2位」を標榜し、M&Aと越境ECを成長エンジンに据える戦略を進めている。
主要事業セグメント
ECモール事業(ロコンド・マガシーク)
靴・衣料品通販サイト「ロコンド」と、2024年に連結子会社化したファッションECモール「マガシーク」を運営。30〜40代女性向けの靴の品揃えに強みを持ち、自宅試着・返品無料などのサービスで差別化。マガシークの買収により取扱高が大きく拡大し、ファッションEC市場でのポジションを強化している。
プラットフォーム(DX)事業
ファッション業界向けのITインフラと物流インフラを一括提供する事業。自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、店舗欠品フォロー(LOCOCHOC)、基幹システム(LoCORE)などをワンストップ(ALL-IN-ONE)で提供。百貨店や卸への出荷も対応できる点が他社にない強み。マガシーク子会社化でECS事業が加わり顧客層が拡大した。
ブランド事業(Reebok・MANGO)
2022年から伊藤忠商事との合弁会社RBKJ株式会社(出資比率ジェイドグループ66%・伊藤忠商事34%)を通じてグローバルスポーツブランド「Reebok」の国内販売権を獲得し、EC・直営店舗・卸事業を展開。各種インフルエンサーやキャラクターとのコラボレーション企画(ドラゴンクエスト、PEANUTS等)を積極展開。スペインのファッションブランド「MANGO」なども取り扱う。
越境EC・グローバル展開
中長期ビジョンの成長エンジンの一つとして越境ECを位置付け。国内ファッションECで培ったプラットフォーム基盤を活用し、海外市場への展開を進める方針。さらなるM&Aと併せて、2030年度の取扱高1,000億円目標達成に向けた中核施策と位置付けている。
M&A戦略によるグループ拡大
2024年1〜3月にマガシーク、ブランデリ、ファシネイト、TCBジーンズの4社を相次いで株式取得し、グループ規模を急拡大。買収後の統合(PMI)にあたっては自社のプラットフォーム事業を活用し、シナジー創出を図る。M&Aを継続的な成長戦略の柱の一つに据えている。
直近5年の業績サマリー
2026年2月期は売上高194.41億円(前期比+1.1%)、営業利益24.03億円(同+56.5%)、経常利益25.61億円(同+65.1%)、当期純利益15.70億円(同+177.9%)と大幅増益を達成し、経常利益は2期ぶりに過去最高益を更新、4期連続増収となった。直近3ヵ月の12-2月期(4Q)は売上営業利益率が前年同期の10.2%→15.2%へ大幅上昇。2027年2月期の業績見通しは「合理的な見通しが困難」として当初未開示だったが、2026年5月27日に通期連結業績予想(売上高250.00億円・営業利益25.00億円・経常利益26.00億円)を公表した。実績PERは2026年2月期で10.57倍と過去5年で最も低い水準、PBR2.25倍、PSR0.85倍。M&Aによる取扱高拡大の効果が利益面に結実し始めている。
| 項目(連結・百万円) | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | 2027年2月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 21,217 | 10,464 △50.7% |
13,356 +27.6% |
19,231 +44.0% |
19,441 +1.1% |
25,000 |
| 営業損益 | 883 | 991 +12.2% |
1,685 +70.0% |
1,535 △8.9% |
2,403 +56.5% |
2,500 |
| 経常損益 | 852 | 963 +13.0% |
1,705 +77.1% |
1,551 △9.0% |
2,561 +65.1% |
2,600 |
| 当期純損益 | 604 | 1,258 +108.3% |
1,001 △20.4% |
565 △43.6% |
1,570 +177.9% |
― |
| EPS(一株利益) | 53.42円 | 112.17円 | 91.78円 | 55.10円 | 154.62円 | ― |
| 決算発表時株価 (参考) |
1,026円 | 1,760円 | 2,260円 | 1,226円 | 1,634円 | ― |
| 実績PER | 19.21倍 | 15.69倍 | 24.62倍 | 22.25倍 | 10.57倍 | ― |
| PBR | 2.44倍 | 3.34倍 | 3.91倍 | 2.21倍 | 2.25倍 | ― |
| PSR | 0.56倍 | 1.89倍 | 1.85倍 | 0.65倍 | 0.85倍 | ― |
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。
中長期ビジョン・成長戦略
同社は中長期の経営目標として「2030年度に取扱高1,000億円・営業利益100億円」を掲げている。2024年のマガシーク等4社のM&Aを経て中長期戦略を刷新し、ECモール事業・プラットフォーム事業・ブランド事業の3本柱それぞれで取扱高の積み上げを図る。M&Aと越境ECを成長加速の両輪に位置付け、「ファッションEC市場における圧倒的な2位」の獲得を目指す。
中長期ビジョンの基本方針
- 「ファッションEC市場における圧倒的な2位」の獲得
- M&Aによる事業拡大・グループ規模の積み上げ
- 越境EC・グローバル展開の強化
事業戦略
- ECモール事業:ロコンド・マガシークの統合運営による取扱高拡大
- プラットフォーム事業:ALL-IN-ONEのITインフラ・物流インフラ提供拡大
- ブランド事業:Reebok・MANGO等のコラボ展開とブランド価値向上
- 買収後の統合(PMI)でのプラットフォーム事業活用によるシナジー創出
2030年度 数値目標
- 取扱高:1,000億円
- 営業利益:100億円
- (内訳)ECモール事業520億円・プラットフォーム事業330億円・ブランド事業150億円
強みと注目点
① ファッションEC市場での独自ポジションと靴の品揃え
30〜40代女性向けの靴の品揃えで高いシェアを持ち、「ロコンド」ブランドの認知度と自宅試着・返品無料サービスで差別化を実現。マガシーク買収により取扱高が大きく拡大し、ファッションEC市場における存在感を高めている。靴中心のファッション関連商品という明確な強みの軸を持つ。
② ALL-IN-ONEのプラットフォーム事業
自社公式EC運営(BOEM)、倉庫受託(e-3PL)、店舗POSレジ(LOCOPOS)、基幹システム(LoCORE)など、ファッション業界に必要なITインフラ・物流インフラを全て自社で保有し、一括受託(ALL-IN-ONE)が可能。百貨店や卸への出荷にも対応できる点は他のEC企業にない独自の強みで、安定的なストック収益基盤となっている。
③ 2026年2月期に過去最高益・収益性改善が鮮明
2026年2月期は経常利益25.6億円(前期比+65.1%)と2期ぶりに過去最高益を更新、4期連続増収を達成。直近4Qの売上営業利益率は前年同期10.2%→15.2%へ大幅上昇し、M&Aで拡大した事業基盤の収益化が進展。実績PER10.57倍は過去5年で最も低い水準で、利益成長に対する株価の出遅れ感も指摘される。
弱み・リスク要因
有価証券報告書・決算短信および公開情報から判明している同社の事業上の課題・リスクは以下のとおりです。
① M&A統合(PMI)の不確実性・のれん負担
2024年に4社を相次いで買収しグループ規模を急拡大したが、買収後の統合(PMI)が想定通りに進むかは不確実性を伴う。統合プロセスでの一時費用やのれんの負担、システム統合の遅延などが利益を圧迫するリスクがある。M&Aを成長戦略の柱とするため、買収案件の成否が業績ボラティリティの要因となる。
② ファッションEC市場の競争激化
ファッションEC市場はZOZOをはじめとする大手や新規参入企業との競争が激しく、価格競争・販促コストの増加が収益性を圧迫する構造的リスクがある。「圧倒的な2位」を目標とするが、首位との差は大きく、競合との差別化を継続的に維持できるかが課題。消費者の嗜好変化やトレンド変動の影響も受けやすい。
③ 業績の変動と当期純利益の不安定さ
過去の業績は当期純利益が2023年2月期12.58億円→2025年2月期5.65億円→2026年2月期15.70億円と大きく変動しており、特別損失やM&A関連費用の影響で最終損益が振れやすい。2027年2月期は当初業績見通しを「合理的な見通しが困難」として未開示としていた経緯があり、先行きの業績予測の難しさが投資判断上の留意点となる。
- ジェイドグループ株式会社 公式サイト
- ジェイドグループ株式会社 IR情報
- ジェイドグループ株式会社 ニュース(適時開示・IRニュース)
- ジェイドグループ株式会社「2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年4月14日発表)
- ジェイドグループ株式会社「通期連結業績予想の公表に関するお知らせ」(2026年5月27日適時開示)
- ジェイドグループ株式会社「第16期 有価証券報告書」
本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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