640A ASNOVA Companies
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事業内容と業績
国内足場レンタル事業
海外足場レンタル事業
海外その他レンタル事業
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,679 | 3,141 +462 / +17.2% | 3,785 +644 / +20.5% | 4,266 +481 / +12.7% | 4,915 +649 / +15.2% | 5,079 +164 / +3.3% |
| 営業損益 | 166 | 187 +21 / +12.7% | 349 +162 / +86.6% | 48 △301 / △86.2% | 5 △43 / △89.6% | 86 +81 / +1620.0% |
| 経常損益 | 287 | 212 △75 / △26.1% | 324 +112 / +52.8% | 45 △279 / △86.1% | △84 △129 / △286.7% | 15 +99 / +117.9% |
| 当期純利益 | 204 | 144 △60 / △29.4% | 210 +66 / +45.8% | △24 △234 / △111.4% | △146 △122 / △508.3% | △98 +48 / +32.9% |
| EPS | 18.77円 | 11.79円 △6.98円 / △37.2% | 16.99円 +5.2円 / +44.1% | △1.99円 △18.98円 / △111.7% | △11.74円 △9.75円 / △489.9% | △7.96円 +3.78円 / +32.2% |
| 一株配当金 | 0.00円 | 11.00円 +11円 / — | 4.00円 △7円 / △63.6% | 2.00円 △2円 / △50.0% | 2.00円 ±0円 / ±0.0% | 2.00円 ±0円 / ±0.0% |
| 純資産 | 2,400 | 2,789 +389 / +16.2% | 3,027 +238 / +8.5% | 2,979 △48 / △1.6% | 2,975 △4 / △0.1% | — |
| 営業CF | 881 | 918 +37 / +4.2% | 1,730 +812 / +88.5% | 1,482 △248 / △14.3% | 1,784 +302 / +20.4% | — |
| 投資CF | △824 | △2,562 △1,738 / △210.9% | △3,109 △547 / △21.4% | △2,962 +147 / +4.7% | △2,022 +940 / +31.7% | — |
| 財務CF | 206 | 1,586 +1,380 / +669.9% | 1,635 +49 / +3.1% | 3,724 +2,089 / +127.8% | △2,089 △5,813 / △156.1% | — |
| フリーCF | 57 | △1,644 △1,701 / △2984.2% | △1,379 +265 / +16.1% | △1,480 △101 / △7.3% | △238 +1,242 / +83.9% | — |
単位:百万円(EPS・一株配当金は円)。2022年3月期は非連結、2023年3月期は第3四半期から連結。EPSは現在の株式数ベースに遡及調整。配当金は各期の開示上の1株当たり実額で、株式分割を跨ぐため単純比較には注意が必要です。フリーCF=営業CF+投資CF。2026年10月1日の単独株式移転により、旧ASNOVA(9223)の実績をASNOVA Companies(640A)の比較用履歴として表示しています。
1.会社予想と実績
2023~2026年は期初に公表された通期会社予想と通期実績を比較し、2027年3月期は2026年8月10日時点の最新会社予想を掲載しています。
2.達成・未達理由
低中層マンションの大規模修繕などの需要が旺盛で、機材稼働率も高水準となり、新規機材センターの開設による顧客増も寄与しました。期中には通期予想を上方修正しており、最終実績はその修正後予想には届かなかったものの、ここで比較している期初予想は上回りました。
原材料高の影響で販売が計画に届かず売上高は小幅未達となりました。一方、主力のレンタル需要、新規顧客の増加、機材の高稼働率が寄与し、粗利率が改善。営業利益・経常利益・純利益は期初計画を上回りました。
売上高は足場レンタルの顧客基盤拡大や販売の寄与で期初計画を上回りましたが、積極的な賃貸資産投資に伴う減価償却費の増加、高利益率のレンタル売上の弱さ、M&A関連費用の計上が利益を圧迫し、純利益は赤字となりました。
国内は建設需要自体が底堅かったものの、人手不足や資材高で着工が遅れ、レンタル機材の出庫が想定より低調でした。ベトナムでは行政区画再編の影響で案件が停滞し、Qoolの経営統合作業費も想定を上回ったため、2月に通期予想を大幅下方修正しました。
第1四半期はQoolの通期連結寄与と国内足場レンタルの増収で売上高が前年同期比37.3%増。営業損失は残るものの、会社は下期偏重の収益構造を踏まえて計画の範囲内と説明し、通期予想を変更していません。
3.事業セグメントの自信度
現行3セグメントは2026年3月期からの区分です。会社コメントと各セグメントの実績から、事業に対する自信度を推定しています。
国内足場レンタル事業
「仮設機材レンタルの需要が高まっております。」
需要拡大を明確に示し、新規機材センターの開設と賃貸資産投資を積極化していました。
「レンタル需要は引き続き底堅く推移しております。」
需要認識は前向きでしたが、着工遅れでレンタル売上が計画未達となり、利益面の慎重さが増しました。
「引き続きレンタル需要が底堅く推移しました。」
国内売上は前年同期比4.6%増。会社は下期の繁忙期へ向けた仕込みを進める姿勢を示しています。
需要の底堅さと国内売上の増収を確認。機材投資抑制による減価償却負担の低下も会社計画の利益改善要因です。
海外足場レンタル事業
「案件が停滞し、計画に対して低調に推移」
ベトナムの行政区画再編の影響で案件進捗が鈍り、セグメント損失が継続しました。
「契約顧客数が増加したものの、着工時期が遅れた」
顧客基盤の改善は見られる一方、売上規模はまだ小さく、損失も継続しています。
契約顧客数と売上は改善方向ですが、案件の売上計上まで時間を要し、黒字化にはなお距離があります。
海外その他レンタル事業
「売上高の増加に寄与いたしました。」
Qoolの連結子会社化が初年度から増収に寄与し、セグメント利益も黒字を確保しました。
「計画を上回るペースで進捗」
Qoolは第1四半期から売上・利益を計上し、会社は新たな成長エンジンとして位置付けています。
2027年3月期はQoolを12か月分取り込む計画で、グループ増収を支える主要因の一つです。
4.最新予想信頼度
2027年3月期の最新会社予想は、売上高5,079百万円、営業利益86百万円、経常利益15百万円、親会社株主帰属純損失98百万円、EPS△7.96円です。第1四半期は売上高1,239百万円、償却前営業利益407百万円、営業損失111百万円。会社は第1四半期の営業損失を期初計画に織り込み、通期予想を据え置いています。
達成できると判断する理由
- 第1四半期売上高は前年同期比37.3%増で、通期売上予想に対する単純進捗率は24.4%。Qoolの初めての第1四半期連結寄与と国内足場レンタルの増収が支えています。
- 会社は第1四半期の営業損失を期初から織り込んでおり、償却前営業利益の単純進捗率20.2%についても、下期偏重の収益構造を踏まえて計画の範囲内と説明しています。
- 2027年3月期はQoolを12か月分取り込むこと、国内のレンタル売上拡大、ベトナムの受注率改善を増収要因として計画しています。
達成できないと判断する理由
- 第1四半期の営業損失111百万円から通期営業利益86百万円へ到達するには、残り9か月で約197百万円の営業利益が必要です。
- 国内では人手不足・資材高などによる着工遅れが続いており、レンタル機材の出庫時期が後ずれすると売上・利益の計上が遅れる可能性があります。
- 海外足場レンタル事業は第1四半期も37百万円のセグメント損失で、ベトナム案件の受注から売上計上までの時間差が業績変動要因です。
収益計上時期を見る際の注意点
会社の有価証券報告書では、顧客案件の納期が3月末に集中し、その前段階で足場施工が行われるため、売上高は第3四半期に偏重する傾向があると説明しています。2026年3月期も第1四半期は営業損失121百万円でしたが、第2四半期・第3四半期には利益を計上しました。したがって24.4%・20.2%は季節性を調整していない単純進捗率です。
最終判断
現時点では会社予想の達成は可能と判断しますが、国内レンタルの出庫回復と第3四半期の利益確保が前提です。 Qoolの通期寄与と国内売上の増収は支援材料である一方、着工遅延と海外足場レンタルの赤字継続が主な未達リスクです。予想EPSが△7.96円のため、会社予想が達成された場合でもPERは算出できません。
ASNOVA Companies|2030年成長戦略 分析
対象:ASNOVAグループの最新成長戦略。2026年10月1日の持株会社化・テクニカル上場後はASNOVA Companiesがグループ経営を担う。
1. 2030年の定量目標
FY2025実績49.15億円から約3倍。FY2025→FY2030の想定CAGRは約25%。
会社が重視する収益指標。国内足場の高収益化とM&Aによる事業規模拡大を組み合わせる。
2. 目標達成へのロードマップ
① 国内足場レンタルをキャッシュ創出基盤へ
- 大規模な追加投資を抑え、既存足場資産の稼働率を引き上げる。
- 減価償却負担の縮小により利益率改善を狙う。
- FY2030の国内足場レンタル事業の営業利益率は40%超を想定。
- 拠点集約、顧客数拡大、売上構成の最適化を進める。
② ASEAN中心のM&A
- 最優先ターゲットはASEANを中心としたアジア太平洋のレンタル会社。
- 次点で国内レンタル会社、国内既存事業周辺領域を対象。
- FY2026~FY2028の3年間で約60億円のM&A投資を想定。
③ 規律ある買収基準
- 対象規模:売上高7億円以上。
- 収益力:EBITDAマージン30%以上。
- ROICがWACCを上回ること、のれん負けをしないことを重視。
- 投資規律:EV/EBITDA倍率は概ね5倍まで。
④ 持株会社+ASEAN統括会社
- 2026年4月にASNOVA Singaporeを設立。
- 2026年10月1日にASNOVA Companiesを設立し持株会社体制へ移行。
- 経営資源の最適配分、M&Aの機動力向上、ASEAN地域での意思決定迅速化を狙う。
3. M&A後の成長モデル
買収後は、足場レンタルで培った再現性のある運営ノウハウを「ASNOVAの型」として展開する方針。
- 資産管理:レンタル資産の高稼働・長寿命化
- 営業:新規顧客獲得手法と営業戦略の横展開
- 経営管理:予算・設備投資・経営数値管理の強化
- 組織:クロスボーダー人材・組織開発
- IT:共通ITツールによる効率化
- 財務:ROIC経営と資金管理の標準化
4. 直近の進捗|2027年3月期1Q
| 指標 | 1Q実績 | 前年同期比・進捗 |
|---|---|---|
| 連結売上高 | 12.39億円 | +37.3% |
| EBITDA | 4.07億円 | +19.8% |
| EBITDAマージン | 32.8% | 前年同期比 ▲4.8pt |
| 営業利益 | ▲1.11億円 | 前年同期比で赤字幅0.10億円縮小 |
| 国内顧客数 | 3,548社 | 前年同期末比 +202社 |
| 国内足場稼働率 | 58.7% | 前年同期比 +0.4pt |
| Net Debt / EBITDA | 3.2倍 | 会社上限4.0倍以内 |
5. 2027年3月期の会社計画
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 49.15億円 | 50.79億円 |
| EBITDA | 20.72億円 | 20.12億円 |
| EBITDAマージン | 42.2% | 39.6% |
| 営業利益 | 0.05億円 | 0.86億円 |
| 親会社株主帰属純利益 | ▲1.46億円 | ▲0.98億円 |
6. 達成リスク
工事着工の遅延
原材料不足や建設コスト上昇により着工時期が遅れる傾向があり、国内レンタル売上への影響を会社が注視している。
M&A実行・PMI
2030年目標には非連続成長が大きく織り込まれるため、対象案件の確保、買収価格、買収後の利益成長が重要になる。
財務レバレッジ
積極M&Aを進める一方、会社は自己資本比率25%程度、Net Debt/EBITDA上限4.0倍を財務規律としている。
ベトナム事業
投資フェーズが続く。会社は2028年のEBITDA黒字化、2030年度の営業利益黒字化を目標としている。
7. 2030年目標達成時の割安度
算定不可。
2030年の会社目標は売上高150億円、EBITDA50億円であり、純利益・EPSの目標値は公表されていない。このため「現在PERと2030年PERが同一」という前提を用いた株価割安度の計算は行えない。
・株式会社ASNOVA「2026年3月期 決算説明資料」(2026年5月14日)
・株式会社ASNOVA「2027年3月期 第1四半期 決算説明資料」(2026年8月10日)
・株式会社ASNOVA Companies 会社概要(2026年10月1日時点)
・日本取引所グループ「株式会社ASNOVA Companies 株式(コード640A)新規上場日の基準値段等」(2026年9月29日)


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