直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期(予想) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,266 | 2,527 +261 / +11.5% | 2,900 +373 / +14.8% | 3,804 +904 / +31.2% | 4,540 +736 / +19.3% | 5,700 +1,160 / +25.6% |
| 営業損益 | 150 | 87 △63 / △42.0% | △85 △172 / △197.7% | 203 +288 / △338.8% | 266 +63 / +31.0% | 570 +304 / +114.3% |
| 経常損益 | 139 | 82 △57 / △41.0% | △51 △133 / △162.2% | 204 +255 / △500.0% | 264 +60 / +29.4% | 570 +306 / +115.9% |
| 当期純利益 | 175 | 11 △164 / △93.7% | △39 △50 / △454.5% | 184 +223 / △571.8% | 207 +23 / +12.5% | 350 +143 / +69.1% |
| EPS | 52.41 | 2.63 △49.78 / △95.0% | -9.19 △11.82 / △449.4% | 42.60 +51.79 / △563.5% | 47.63 +5.03 / +11.8% | 79.94 +32.31 / +67.8% |
| 一株配当金 | 0.00 | 0.00 ±0.00 / ±0.0% | 0.00 ±0.00 / ±0.0% | 0.00 ±0.00 / ±0.0% | 0.00 ±0.00 / ±0.0% | 0.00 ±0.00 / ±0.0% |
| 純資産 | 219 | 806 +587 / +268.0% | 791 △15 / △1.9% | 929 +138 / +17.4% | 1,267 +338 / +36.4% | — |
| 営業CF | 115 | △32 △147 / △127.8% | 105 +137 / △428.1% | 220 +115 / +109.5% | △57 △277 / △125.9% | — |
| 投資CF | △46 | △73 △27 / +58.7% | △102 △29 / +39.7% | △198 △96 / +94.1% | △233 △35 / +17.7% | — |
| 財務CF | △20 | 491 +511 / △2555.0% | 126 △365 / △74.3% | 4 △122 / △96.8% | △7 △11 / △275.0% | — |
| フリーCF | 69 | △105 △174 / △252.2% | 3 +108 / △102.9% | 23 +20 / +666.7% | △290 △313 / △1360.9% | — |
単位:EPS・一株配当金は円、その他は百万円。2024年3月期から連結ベース、2022~2023年3月期は個別ベースです。フリーCF=営業CF+投資CF。2027年3月期は最新会社予想のみを掲載しています。
1.会社予想と実績
2022年3月期は新規上場時の会社予想、2023~2026年3月期は各期首の通期会社予想と実績、2027年3月期は最新の通期会社予想を比較しています。
| 指標 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | 予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) | 2,264 | 2,266 | 100.1% | 2,783 | 2,527 | 90.8% | 3,266 | 2,900 | 88.8% | 3,650 | 3,804 | 104.2% | 4,600 | 4,540 | 98.7% | 5,700 | — | 最新予想 |
| 営業利益 (百万円) | 139 | 150 | 107.9% | 235 | 87 | 37.0% | 181 | △85 | -47.0% | 182 | 203 | 111.5% | 350 | 266 | 76.0% | 570 | — | 最新予想 |
| 経常利益 (百万円) | 133 | 139 | 104.5% | 221 | 82 | 37.1% | 180 | △51 | -28.3% | 181 | 204 | 112.7% | 350 | 264 | 75.4% | 570 | — | 最新予想 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) | 132 | 175 | 132.6% | 220 | 11 | 5.0% | 152 | △39 | -25.7% | 153 | 184 | 120.3% | 230 | 207 | 90.0% | 350 | — | 最新予想 |
| EPS (円) | 39.64 | 52.41 | 132.2% | 53.94 | 2.63 | 4.9% | 36.52 | -9.19 | -25.2% | 35.90 | 42.60 | 118.7% | 52.94 | 47.63 | 90.0% | 79.94 | — | 最新予想 |
2.達成・未達理由
Salesforce Consulting、Anaplan Consulting、Platform Servicesがいずれも伸長し、福岡拠点や大手企業のDX需要も寄与しました。売上・利益は新規上場時の会社予想を上回り、さらに法人税等調整額の計上で税負担が軽減されたため、純利益とEPSは特に大きく超過しました。
売上は増加したものの、エンジニア採用の難しさに加え、上場関連の広告・租税公課、本社移転、採用強化などで販管費が増加しました。システム開発案件の遅延に伴う損害賠償金も特別損失となり、法人税等調整額の負担も重なって、とりわけ純利益・EPSが会社予想を大幅に下回りました。
Salesforceは伸長した一方、Anaplanや一部Platform Servicesが弱含みました。ベトナム子会社、FTLのM&A・統合、アオラナウ設立など将来成長に向けた先行投資に加え、採用・外注費などが増加し、営業赤字へ転落。なお、期初予想は単体、実績は連結で会計範囲が一致しないため、達成率は参考となる単純比較です。
コンサルティングで稼働率・利益率が改善し、アオラナウは受注を大幅に拡大して第4四半期に黒字化しました。増収効果が採用・外注費などの増加を吸収し、営業・経常利益とも会社予想を超過。親会社株主帰属利益は非支配株主に帰属する損失の影響もあり、予想をさらに上回りました。
AI・データ領域やAGAVE、アオラナウは伸長したものの、主力コンサルティングの一部が想定を下回りました。Salesforce事業の構造改革投資で第1~第3四半期の稼働率が低下し、採用・外注・システム関連費も増加。第4四半期に改善したものの、期初の利益計画を取り戻すまでには至りませんでした。
第1四半期は売上高1,242百万円と前年同期比24.1%増でしたが、営業損失79百万円でした。会社は通期予想を据え置いています。前年も売上・利益の第4四半期偏重を説明しており、足元の四半期損失だけで通期未達とは判断できませんが、通期営業利益570百万円の達成には残り9か月で大幅な利益改善が必要です。
3.事業セグメントの自信度
2025年3月期から現在の2セグメント区分となっています。コンサルティング事業については、それ以前の同事業に連なるサービス説明も時系列で確認しています。原文コメントは各年度カード内にのみ掲載しています。
コンサルティング事業
この分野においては、着実に業績を伸ばすことができるものと思われます。
Salesforce・Anaplan・Platform Servicesの伸長を背景に成長継続への自信が強い。
今後も着実に業績を伸ばすことができるものと思われます。
需要見通しは前向きだが、採用難と費用増が収益面の重し。
中長期の成長において、今後の売上拡大が見込まれます。
投資を優先しながら成長機会を見込む段階。
稼働率・利益率ともに向上いたしました。
リソース最適化が利益改善に直結し、収益性への手応えが明確。
コンサルティングは一部想定を下回ったものの、効率化の取り組みを継続しております。
成長領域は伸びる一方、主力の稼働率改善が未完で慎重さが残る。
Salesforceを主力としたコンサルティングサービスの売上は堅調に推移しております。
売上は堅調だが、セグメント損失が前年同期より拡大しており利益面はまだ中立。
売上は成長しているものの、2027年3月期第1四半期のセグメント損失は前年同期より拡大しました。通期達成にはSalesforceの稼働率改善とAI・データ領域の利益寄与が必要です。
アオラナウ事業
設立後ではあるものの堅調に売上が推移いたしました。
立ち上げ初年度で売上の手応えはあるが、投資先行。
順調に受注を拡大し、第4四半期には黒字化を達成するなど、収益基盤の改善が進んでおります。
急成長と四半期黒字化が収益化への自信を高めた。
売上は引き続き堅調に推移しており、受注拡大と収益基盤の強化が進み、今後の成長に向けた基盤整備も進展しております。
通期でセグメント黒字へ転換し、投資フェーズ終了を示す段階。
売上は実績が急伸し、業績に大きく貢献しました。
ServiceNow需要を取り込み売上が84.4%増、損失も縮小して成長牽引役が鮮明。
ServiceNow需要を背景に第1四半期売上が前年同期比84.4%増。まだ四半期赤字ですが損失幅は縮小し、通期の成長ドライバーとしての確度は高まっています。
4.最新予想信頼度
達成できると考えられる理由
- 2027年3月期第1四半期の売上高は前年同期比24.1%増で、通期売上計画の25.5%増に近い成長ペースです。
- アオラナウ事業は第1四半期売上が前年同期比84.4%増と急伸し、セグメント損失も縮小。ServiceNow領域が全社成長をけん引しています。
- 会社はSalesforce 33.2億円、ServiceNow 16.0億円、Databricks・Microsoft・xP&A 5.4億円、AGAVE 2.4億円という売上構成を計画し、成長源を複線化しています。
- 前期も利益が第4四半期に偏重し、Salesforce事業の稼働率が第4四半期に改善しました。季節性と案件進行を踏まえると、第1四半期赤字だけで通期計画を否定するのは早計です。
達成できない可能性がある理由
- 第1四半期の営業損失は79百万円で、通期営業利益570百万円には残り9か月で約650百万円の営業利益が必要です。
- コンサルティング事業は売上が増えた一方、セグメント損失が前年同期より拡大。主力Salesforce領域の生産性・稼働率改善が遅れると利益計画への影響が大きくなります。
- 第1四半期は外注費を含む売上原価の増加率が売上成長率を上回っており、粗利率改善が通期達成の重要条件です。
- 2026年3月期も会社は第3四半期時点で第4四半期への売上・利益偏重を説明し予想を据え置きましたが、最終的に営業利益は期初予想を約24%下回りました。
売上成長は計画線に近く、アオラナウの伸びも強いため、5,700百万円の売上目標は十分に狙える水準です。一方で、営業利益570百万円は第1四半期赤字から大きな利益率改善を必要とします。コンサルティングの稼働率回復、外注費負担の正常化、ServiceNowの増収が利益へ転化すること、そして前年同様の第4四半期偏重が実際に再現されることが達成条件です。
上記は2027年3月期第1四半期実績を通期会社予想で割った単純進捗率です。収益計上時期や四半期偏重を調整した指標ではありません。
サークレイス|中期経営計画分析
2026年5月開示「事業計画及び成長可能性に関する事項」を中心に、2026年8月公表の2027年3月期第1四半期資料まで反映。
中期計画の結論
① 企業が掲げる目標業績数字
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|
| 2026年3月期 実績 | 45.4億円 | 2.66億円 | 5.9% |
| 2027年3月期 計画 | 57.0億円 | 5.70億円 | 10.0% |
| 2028年3月期 計画 | 69.0億円 | 9.00億円 | 約13.0% |
| 2029年3月期 計画 | 83.0億円 | 13.30億円 | 約16.0% |
| 2030年3月期 計画 | 100.0億円 | 20.00億円 | 20.0% |
※2028年3月期・2029年3月期の営業利益率は、会社公表の売上高・営業利益から算出した概算値。
2030年3月期に向けた事業別売上計画
| 事業 | 2027/3 | 2028/3 | 2029/3 | 2030/3 |
|---|---|---|---|---|
| Salesforce事業 | 33.2億円 | 37.0億円 | 41.0億円 | 45.0億円 |
| ServiceNow事業 | 16.0億円 | 20.0億円 | 25.0億円 | 30.0億円 |
| Databricks / Microsoft / xP&A | 5.4億円 | 9.0億円 | 13.0億円 | 20.0億円 |
| SaaS(AGAVE) | 2.4億円 | 3.0億円 | 4.0億円 | 5.0億円 |
| 合計 | 57.0億円 | 69.0億円 | 83.0億円 | 100.0億円 |
② 目標達成へのロードマップ
既存顧客の保守・運用・定着化などカスタマーサクセス領域を基盤にしながら、 AI・データ活用による業務改善へ提供価値を拡張。 新規システム開発への依存を抑え、継続収益と高付加価値案件を増やす。
連結子会社アオラナウを成長エンジンとして拡大。 新規導入に加え、AIエージェント、AMS、内製化・運用高度化支援を強化し、 2030年3月期に売上高30億円規模を目指す。
Databricksなどを活用し、企業データの構造化・分析から生成AI活用基盤、 データガバナンス、セキュリティまでを支援。 従来の「業務効率化+システム開発」から「データドリブン経営+DX」へサービス領域を上げる。
海外人事・労務、海外給与計算を基盤にサービス領域を拡張。 契約ユーザーID増加、新機能、顧客接点強化を通じて、 2030年3月期に売上高5億円を目指す。
AIを顧客向けサービスだけでなく社内業務にも組み込み、 人の工数に依存するビジネスモデルから生産性の高い事業構造へ移行。 2027年3月期に営業利益率10%、2030年3月期に20%へ引き上げる。
Global事業本部と海外人材を活用し、国内外の提供体制を強化。 グループ各社との連携を拡大し、対応可能なテクノロジー・地域・顧客領域を広げる。
成長投資計画
2027年3月期〜2030年3月期
会社は営業キャッシュフローに加え、必要に応じて外部資金も活用して成長投資を実施する方針。
資金調達の想定構成
営業活動からのCash In:50%
外部調達:50%
投資先
M&A:50%
新規事業:20%
AI活用:20%
社内DX推進:10%
狙い
自前成長だけでなくM&Aを積極利用し、事業領域を拡張。 AI・新規事業・社内DXにも資本を振り向け、 売上拡大と営業利益率向上を並行して実現する計画。
直近の進捗|2027年3月期 第1四半期
売上高:12.42億円(前年同期比+24.1%)
通期売上高57億円計画に対する進捗率は21.8%。
営業利益は△0.79億円。 新規ツール開発などの一時的な投資負担が影響した一方、 会社は本業の収益性改善が進んでいると説明しています。
2027年3月期の通期計画 売上高57億円・営業利益5.7億円・営業利益率10.0% は、2026年8月時点でも維持されています。
③ 会社資料に記載された達成上のリスク
Salesforceなど特定技術領域の市場ニーズ変化や競合参入により、 競争優位性が低下する可能性。CRM市場の成熟に伴い、 Salesforceの新規導入を起点とする案件獲得難易度も上昇しています。
対応: 既存顧客の運用改善・データ活用・AI連携へ価値提供を広げ、 Salesforce営業に依存しない案件創出力を強化。 ServiceNowなどへの事業ポートフォリオ分散も進める。
景気や顧客企業の方針変更によるIT投資停滞、 案件中止・延期・規模縮小の可能性があります。 AI普及によるユーザー数変化に伴い、SaaSライセンスの課金モデルが変化する可能性も継続検討事項としています。
対応: 国内外の市場・技術動向を継続的にモニタリングし、環境変化への対応を進める。
生成AIの普及により、人の工数を基軸とする従来型ビジネスモデルが構造変化し、 業務効率化が収益性を変動させる可能性があります。
対応: AI&Data戦略へシフトし、顧客へのAI提案やPoC実績を蓄積。 市場動向を観測しながら知見の蓄積・社内共有を強化する。
IT人材の採用競争激化により、最新技術・ビジネススキルを持つ人材が不足する可能性があります。
対応: 研修・勉強会による人材育成と安定採用を推進。 一方、会社自身が「戦略的パートナーの活用拡大は未実現で継続課題」と記載しています。
計画を読むポイント
・サークレイス株式会社「事業計画及び成長可能性に関する事項」(2026年5月開示)
・サークレイス株式会社「2027年3月期 第1四半期決算説明資料」(2026年8月12日)
※本ページは公開IR資料をもとに中期経営計画を整理したもので、投資判断を推奨するものではありません。
※2024年3月期途中から連結会計へ移行しているため、過年度数値の比較には会計範囲の違いがあります。

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