| 業績項目 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 2026年12月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,806 | 2,589 △217 / △7.7% | 2,120 △469 / △18.1% | 2,280 +160 / +7.5% | 2,400 +120 / +5.3% |
| 営業損益 | 627 | 129 △498 / △79.4% | △382 △511 / △396.1% | 9 +391 / +102.4% | 100 +91 / +1011.1% |
| 経常損益 | 614 | 128 △486 / △79.2% | △373 △501 / △391.4% | 21 +394 / +105.6% | 100 +79 / +376.2% |
| 当期純利益 | 405 | 75 △330 / △81.5% | △852 △927 / △1236.0% | 22 +874 / +102.6% | 70 +48 / +218.2% |
| EPS | 64.51円 | 10.59円 △53.92 / △83.6% | -115.61円 △126.20 / △1191.7% | 3.05円 +118.66 / +102.6% | 9.60円 +6.55 / +214.8% |
| 一株配当金 | 0.00円 | 0.00円 ±0.00 / — | 0.00円 ±0.00 / — | 0.00円 ±0.00 / — | 7.00円 +7.00 / — |
| 純資産 | 2,399 | 2,495 +96 / +4.0% | 1,654 △841 / △33.7% | 1,677 +23 / +1.4% | — |
| 営業CF | 432.969 | -84.118 △517.087 / △119.4% | -136.677 △52.559 / △62.5% | -137.974 △1.297 / △0.9% | — |
| 投資CF | -5.194 | -505.939 △500.745 / △9640.8% | 0.391 +506.330 / +100.1% | -7.031 △7.422 / △1898.2% | — |
| 財務CF | 1,324.800 | 13.900 △1,310.900 / △99.0% | -0.031 △13.931 / △100.2% | 2.700 +2.731 / +8809.7% | — |
| フリーCF | 427.775 | -590.057 △1,017.832 / △237.9% | -136.286 +453.771 / +76.9% | -145.005 △8.719 / △6.4% | — |
単位はEPS・一株配当金を除き百万円。2022年12月期は単体、2023年12月期以降は連結。損益・CFの増減率は前年値の絶対値を分母に計算し、前年が0の場合は「—」としています。
1.会社予想と実績
2022年12月期は上場後初回の公表予想、2023~2025年12月期は期初の通期会社予想と通期実績を比較。2026年12月期は最新の修正後通期予想と中間期実績を比較しています。
| 指標 | 2022/12予想 | 2022/12実績 | 2022/12比較 | 2023/12予想 | 2023/12実績 | 2023/12比較 | 2024/12予想 | 2024/12実績 | 2024/12比較 | 2025/12予想 | 2025/12実績 | 2025/12比較 | 2026/12予想 | 2026/12実績 | 2026/12比較 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 2,699 | 2,806 | 104.0% | 3,506 | 2,589 | 73.8% | 2,261 | 2,120 | 93.8% | 2,378 | 2,280 | 95.9% | 2,400 | 1,187 | 49.5% |
| 営業利益 | 654 | 627 | 95.9% | 743 | 129 | 17.4% | -375 | -382 | 101.9% | 30 | 9 | 30.0% | 100 | 86 | 86.0% |
| 経常利益 | 647 | 614 | 94.9% | 743 | 128 | 17.2% | -371 | -373 | 100.5% | 30 | 21 | 70.0% | 100 | 94 | 94.6% |
| 親会社株主帰属純利益 | 424 | 405 | 95.5% | 446 | 75 | 16.8% | -372 | -852 | 229.0% | 31 | 22 | 71.0% | 70 | 68 | 98.6% |
| EPS | 67.49 | 64.51 | 95.6% | 62.92 | 10.59 | 16.8% | -50.48 | -115.61 | 229.0% | 4.20 | 3.05 | 72.6% | 9.60 | 9.28 | 96.7% |
達成率は実績÷会社予想。赤字予想年度は「赤字幅」で表示し、小さいほど良好です。2026年は中間期実績÷修正後通期予想の単純進捗で、季節性・案件計上時期を調整していません。
2.達成・未達理由
新規顧客の獲得と既存顧客の深耕で売上高は予想を上回りました。一方、売上総利益が予想をやや下回り、上場関連費用も計上したため、営業利益以下は予想に届かなかったものの、各利益は約95%の水準を確保しました。
一部プロジェクトの売上減少が発生し、他案件の追加受注によるリカバリーも想定どおり進みませんでした。さらにコンサルタント人件費・業務委託費の高止まり、採用施策、海外M&Aに伴う販管費増が重なり、期中に大幅な下方修正を実施しました。
銀行・証券・保険など新規サービスの案件パイプラインは積み上がったものの、2024年内の収益化が十分に進まず翌期へ後ろ倒しとなり、売上は予想未達でした。利益面では赤字計画をやや下回り、Kapronasia社ののれん減損483百万円で最終損失が大幅に拡大しました。
新規サービス分野の受注・収益貢献は始まり、通期では営業黒字へ転換しましたが、期初に想定した収益貢献の立ち上がりには届かず、売上・利益とも期初予想を下回りました。一方、既存の決済分野の収益貢献と販管費・投資管理により赤字基調からの転換は達成しました。
中間期売上は上期計画を概ね達成し、コンサルタントの稼働効率向上と規律ある投資・コスト管理により各利益は上期予想を大幅に上回りました。その結果、通期の利益予想は上方修正され、売上2,400百万円は据え置き、営業・経常各100百万円、純利益70百万円となっています。
3.事業セグメントの自信度
デジタルソリューション事業
新規クライアントの獲得と継続クライアントの深耕
顧客数拡大と既存顧客のアップセルが実績に直結し、高収益を維持。
一部のプロジェクトの売上減少
主要案件の減収とリカバリー難で期中に大幅下方修正。事業の短期的な確度は低下。
プロジェクトのパイプラインが大きく積み上がっております
新領域への手応えは強い一方、当期中の収益化は不十分で、成果は翌期へ後ろ倒し。
新規サービス分野の「銀行」「保険」「証券」「PMO」「ITリスク」においても新規に受注獲得し収益貢献を開始
新サービスが受注段階から収益貢献段階へ進み、黒字化に向けた確度が上昇。
拡大領域におけるパイプラインを着実に積み上げ、新規顧客の獲得を推進しました
売上拡大に加えて稼働効率とコスト管理が利益に結びつき、会社は通期利益予想を上方修正。
拡大領域のパイプラインと新規顧客獲得に加え、コンサルタントの稼働効率・コスト管理が利益へ結びついています。中間期時点で各利益の通期予想に対する単純進捗が高く、会社自身も利益予想を上方修正しています。
4.最新予想信頼度
2026年12月期の修正後通期予想に対し、中間期時点で利益指標は86~99%まで進捗しています。売上高は49.5%で、下期には1,213百万円の売上が必要です。
進捗率は中間期実績÷修正後通期予想の単純計算です。
達成できると判断する理由
- 中間期で営業利益86百万円、経常利益94百万円、純利益68百万円まで積み上がり、修正後通期利益予想に対する残額は小さい状態です。
- 会社は上期のコンサルタント稼働効率改善とコストマネジメントの効果が下期も続くと判断し、通期利益予想を上方修正しています。
- 営業利益の残り必要額は14百万円。売上の残り必要額1,213百万円に対して必要な下期営業利益率は約1.2%で、利益計画には大きなバッファがあります。
- 既存の決済・金融領域の深耕に加え、銀行・保険・証券・PMO・ITリスク・セキュリティでパイプラインと新規顧客獲得を進めています。
達成できない可能性がある理由
- 売上高の単純進捗は49.5%で、下期売上は上期の1,187百万円を約2.2%上回る1,213百万円が必要です。案件の開始・終了時期がずれると売上未達になり得ます。
- 同社は過去にプロジェクト売上の減少や新サービスの収益化後ろ倒しで期初予想を下方修正・未達とした年度があり、案件タイミングの変動リスクがあります。
- 利益の進捗が高くても、中間期には売上債権減少などによりキャッシュ・フローが改善しており、損益の高進捗だけで下期の受注確度を断定はできません。
収益計上時期の見方
会社は過去の決算説明で売上高に明確な季節変動性はなく、プロジェクトの受注状況によって変動すると説明しています。したがって、H1の単純進捗だけを四半期均等で年換算するのではなく、下期の案件開始・継続・稼働率を重視する必要があります。
中期経営計画・成長戦略分析
計画期間:FY2025~FY2028 | 基準日:2026年8月17日 | 2026年8月14日最新アップデート反映
01 最新中期経営計画の位置付け
計画期間
FY2025~FY20284カ年度を対象とした成長戦略。 決済・金融領域を中心に事業価値を継続的・複利的に高めることを目指す。
戦略①
サービス拡大決済領域の専門性を深化させるとともに、 銀行・保険・証券や海外へサービス領域を拡大し、高付加価値化を進める。
戦略②
人材の採用・育成決済・金融業界の実務経験を持つプロフェッショナルを獲得。 知見を組織資産化し、教育・高付加価値サービスへ循環させる。
戦略③
顧客獲得・深耕既存顧客へのアップセル・クロスセル、 グループ企業への横展開、アライアンス経由の新規獲得を推進する。
02 現在有効な目標業績数字
| 指標 | FY2026上期実績 | FY2026最新会社予想 | 進捗率 | 8月14日の修正 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,187百万円 | 2,400百万円 | 49.5% | 据え置き |
| 営業利益 | 86百万円 | 100百万円 | 86.0% | 60 → 100百万円 |
| 経常利益 | 94百万円 | 100百万円 | 94.6% | 60 → 100百万円 |
| 親会社株主帰属純利益 | 68百万円 | 70百万円 | 98.6% | 40 → 70百万円 |
| 営業利益率 | 約7.2% | 約4.2% | - | 利益計画上方修正 |
※上記は現在有効なFY2026単年度会社予想。 FY2026以降の中期財務計画は取り下げ中であり、FY2028の新たな数値目標はまだ公表されていない。
03 取り下げ済みの旧中期数値目標
当初の中期経営計画では FY2028累計売上高50億円以上、 FY2028営業利益率15%以上 という定量目標が設定されていた。 しかし、銀行・保険・証券、ITリスク、セキュリティ等の新規領域からの FY2025売上貢献が当初想定を下回ったことなどから、 FY2026以降の財務計画を再検討する必要があると判断し、取り下げた。 新財務計画は合理的に策定可能となった時点で改めて開示する方針。
04 目標達成へのロードマップ
Atlas Technologiesの原点である決済領域で、 規制・セキュリティ・業務・テクノロジーにまたがる高度な専門性を蓄積。 他社が代替しにくい専門家ポジションを構築し、 顧客当たりLTVと案件単価の向上を狙う。
決済で蓄積した知見と、金融機関出身者などの実務経験を組み合わせ、 ITリスク、サイバーセキュリティ、DX、PMO等へ展開。 決済専業から「決済・金融領域の専門コンサルティング企業」へ対象市場を広げる。
日本とシンガポールの知見・顧客基盤を連携させ、 日本企業の海外進出と海外企業の日本進出を双方向で支援。 東南アジアを中心に新規海外顧客の獲得と既存顧客の深耕を進める。
①既存顧客へのアップセル・クロスセル、 ②関連会社・グループ会社への横展開、 ③SIer等のアライアンス・ビジネスパートナー経由、 という3つの経路で案件獲得を拡大する。
決済・金融の実務経験を持つプロフェッショナルを採用し、 プロジェクトで得た知見を組織内へ蓄積・体系化。 教育、新サービス、より高難度の案件へ再利用することで、 高付加価値・高還元の好循環を目指す。
AIを単なる業務効率化ツールではなく「経営OS」と位置付け、 サービス提供方法と組織そのものを再設計。 高付加価値サービスと圧倒的な生産性を両立し、 利益率・競争力の構造的向上を狙う。
収益性と資本効率を重視した事業投資を継続しつつ、 非連続成長につながるアライアンス・M&Aも検討。 稼得利益については投資とのバランスを見ながら、 配当・自己株式取得等による株主還元にも機動的に振り向ける。
05 最新進捗 ― FY2026上期
売上高進捗
49.5%上期売上高1,187百万円。 通期計画2,400百万円に対してほぼ半分まで進捗。
営業利益進捗
86.0%上期だけで86百万円を確保。 稼働効率改善と投資規律・コスト管理が奏功し、 通期計画を60百万円から100百万円へ上方修正した。
経常利益進捗
94.6%上期94百万円に対し、通期予想100百万円。 利益面は売上高以上のスピードで進捗している。
純利益進捗
98.6%上期68百万円、通期予想70百万円。 第2四半期終了時点で最新通期計画にほぼ到達している。
FY2026上期は、売上高進捗49.5%に対して営業利益86.0%、 経常利益94.6%、純利益98.6%と、 「売上成長より収益性改善が先行」している。 会社はコンサルタントの稼働効率向上や厳格な投資執行・コスト管理の効果が 下期にも継続すると見込み、上方修正後の業績予想をさらに上回ることを目指している。
06 成長戦略を測る非財務KPI
累計支援クライアント
26社FY2026第2四半期累計。 継続顧客16社、新規顧客10社となり、 新規開拓と既存深耕を並行して進めている。
継続顧客売上比率
94.8%高い継続率を背景に、既存顧客へのアップセル・クロスセルを 成長の重要な基盤としている。
NTTドコモ売上比率
46.4%FY2025の51.6%から低下。 最大顧客への依存はなお大きいものの、 顧客ポートフォリオ分散が進み始めている。
コンサルタント数
57名FY2026第2四半期時点、執行役員パートナーを含む。 人数だけでなく専門家密度と一人当たり生産性を重視する戦略へ移行している。
07 人的資本・資本政策
コンサルタント平均年収
1,103万円2026年の給与改定後、役員を除くコンサルタント平均。 従来1,026万円から約7.5%上昇。 高度人材へ積極的に還元し、採用力・定着率を高める。
初配当
7円FY2026期末に1株7円の初配当を予定。 原則として累進配当を採用し、 DOE3%以上を配当水準の目安とする方針。
事業投資
投資規律重視将来成長に必要な人材・サービス・海外事業へ投資しながら、 収益性と資本効率を重視し、投資案件を厳選する。
非連続成長
M&Aも検討オーガニック成長だけでなく、 アライアンスやM&Aによる事業領域・顧客基盤の拡張も選択肢とする。
08 目標達成上の主なリスク
Fintech・金融・DX分野では専門人材の獲得競争が激しい。 必要な人材を採用・定着できなければ案件受注力やサービス品質が低下し、 事業計画を下回る可能性がある。
大口顧客との取引が大幅に減少した場合、 業績への影響が大きくなる可能性がある。 会社は新規顧客獲得、既存顧客への追加提案、 顧客ポートフォリオの分散で対応する。
コンサルティング・DX市場への新規参入や競争激化によって、 単価・受注件数・営業利益が低下する可能性がある。 高い専門性とサービス領域の多様化で差別化を図る。
決済・金融・DX関連の法規制や制度変更によって、 既存サービスの提供方法に制約が生じる可能性がある。 専門家と連携して法改正を継続的にモニタリングする。
中核経営人材への依存度が高い場合、 離脱によって意思決定や営業・事業開発に影響が出る可能性がある。 経営人材育成と権限移譲によって依存度の低下を進める。
09 中期計画の達成可能性をどう見るか
FY2026上期の営業利益率は約7.2%。 売上高は計画の約半分だが、営業利益は通期予想の86%まで進んでいる。 稼働効率・投資規律・コスト管理という最新戦略が、 足元の利益率改善として表れ始めている点はプラス材料。
分析② | 最大の確認点は新規金融領域の本格収益化
中期財務計画を取り下げた直接的な背景の一つは、
銀行・保険・証券、ITリスク、セキュリティ等の新領域の
売上貢献が当初想定を下回ったこと。
今後これらの領域が決済事業に続く収益柱へ育つかが、
中長期の成長率を左右する。
分析③ | 顧客集中リスクの改善速度も重要
最大顧客であるNTTドコモ向け売上比率は
FY2025の51.6%からFY2026上期46.4%へ低下している。
今後、新規顧客・金融機関・海外顧客が増え、
40%台からさらに低下するかが事業基盤の安定性を見る重要指標となる。
分析④ | 現在は「最終年度利益目標」ではなくKPI推移を追う局面
FY2028の定量的財務目標は取り下げられているため、
現段階では売上・利益の最終年度目標だけで中計達成度を測ることはできない。
当面は
①顧客数、②顧客集中度、③金融領域売上、④海外展開、
⑤コンサルタント生産性、⑥営業利益率
の改善を追うことが重要となる。
10 要約
| 論点 | 内容 |
|---|---|
| 中計期間 | FY2025~FY2028 |
| 中期財務計画 | FY2026以降の定量目標は2026年1月21日に取り下げ済み |
| 最新FY2026売上予想 | 2,400百万円 |
| 最新FY2026営業利益予想 | 100百万円(60百万円から上方修正) |
| 主要戦略 | 決済深化、金融領域拡大、海外開拓、顧客深耕、人材高度化 |
| 最新追加テーマ | AIネイティブ企業への進化、資本効率、M&A・アライアンス |
| FY2026上期の特徴 | 売上進捗49.5%に対し営業利益進捗86.0%。利益改善が先行 |
| 最大顧客依存 | NTTドコモ売上比率46.4%。FY2025の51.6%から改善 |
| 最重要チェックポイント | 新規金融領域の収益化、顧客分散、営業利益率、人材生産性、海外展開 |
- Atlas Technologies株式会社「2026年12月期 第2四半期 決算説明資料」2026年8月14日
- Atlas Technologies株式会社「2026年12月期 第2四半期累計期間の業績予想と実績との差異、通期業績予想の修正及び配当予想に関するお知らせ」2026年8月14日
- Atlas Technologies株式会社「2025年12月期 通期決算説明資料(事業計画及び成長可能性に関する事項)」2026年2月13日
- Atlas Technologies株式会社「業績予想の修正、次期業績予想、及び中期経営計画の財務計画取り下げに関するお知らせ」2026年1月21日

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