直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 通期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 (百万円) | 24,578 | 22,599 △1,979 / △8.1% | 19,018 △3,581 / △15.8% | 24,540 +5,522 / +29.0% | 36,572 +12,032 / +49.0% | 81,000 +44,428 / +121.5% |
| 営業損益 (百万円) | 783 | 810 +27 / +3.4% | 1,235 +425 / +52.5% | 767 △468 / △37.9% | 4,232 +3,465 / +451.8% | 10,000 +5,768 / +136.3% |
| 経常損益 (百万円) | 781 | 895 +114 / +14.6% | 1,224 +329 / +36.8% | 582 △642 / △52.5% | 4,042 +3,460 / +594.5% | 9,300 +5,258 / +130.1% |
| 当期純利益 (百万円) | 673 | 590 △83 / △12.3% | 1,483 +893 / +151.4% | 373 △1,110 / △74.8% | 2,108 +1,735 / +465.1% | 6,000 +3,892 / +184.6% |
| EPS (円) | 88.11 | 78.42 △9.69 / △11.0% | 198.63 +120.21 / +153.3% | 50.36 △148.27 / △74.6% | 283.22 +232.86 / +462.4% | 814.69 +531.47 / +187.7% |
| 一株配当金 (円) | 9.00 | 10.00 +1.00 / +11.1% | 14.00 +4.00 / +40.0% | 14.00 ±0 / ±0.0% | 18.00 +4.00 / +28.6% | 42.00 +24.00 / +133.3% |
| 純資産 (百万円) | 3,963 | 4,383 +420 / +10.6% | 5,749 +1,366 / +31.2% | 5,910 +161 / +2.8% | 8,083 +2,173 / +36.8% | - |
| 営業CF (百万円) | -454 | 1,768 +2,222 / +489.4% | 144 △1,624 / △91.9% | 92 △52 / △36.1% | -6,132 △6,224 / △6765.2% | - |
| 投資CF (百万円) | -122 | -289 △167 / △136.9% | -1,541 △1,252 / △433.2% | -1,642 △101 / △6.6% | -42 +1,600 / +97.4% | - |
| 財務CF (百万円) | 857 | -631 △1,488 / △173.6% | 336 +967 / +153.2% | 1,122 +786 / +233.9% | 6,412 +5,290 / +471.5% | - |
| フリーCF (百万円) | -576 | 1,479 +2,055 / +356.8% | -1,397 △2,876 / △194.5% | -1,550 △153 / △11.0% | -6,174 △4,624 / △298.3% | - |
1.会社予想と実績
2022年3月期から2026年3月期は、各期首に公表された通期会社予想と通期実績を比較。2027年3月期は2026年8月10日公表の修正後通期予想を掲載しています。
| 指標 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) | 20,000 | 24,578 | 122.9% | 22,000 | 22,599 | 102.7% | 23,000 | 19,018 | 82.7% | 20,000 | 24,540 | 122.7% | 24,000 | 36,572 | 152.4% | 81,000 | — | 最新予想 |
| 営業利益 (百万円) | 270 | 783 | 290.0% | 540 | 810 | 150.0% | 900 | 1,235 | 137.2% | 735 | 767 | 104.4% | 850 | 4,232 | 497.9% | 10,000 | — | 最新予想 |
| 経常利益 (百万円) | 240 | 781 | 325.4% | 520 | 895 | 172.1% | 850 | 1,224 | 144.0% | 665 | 582 | 87.5% | 750 | 4,042 | 538.9% | 9,300 | — | 最新予想 |
| 親会社株主帰属純利益 (百万円) | 200 | 673 | 336.5% | 400 | 590 | 147.5% | 1,450 | 1,483 | 102.3% | 485 | 373 | 76.9% | 480 | 2,108 | 439.2% | 6,000 | — | 最新予想 |
| EPS(1株当たり当期純利益) (円) | 25.89 | 88.11 | 340.3% | 53.08 | 78.42 | 147.7% | 194.49 | 198.63 | 102.1% | 65.28 | 50.36 | 77.1% | 64.78 | 283.22 | 437.2% | 814.69 | — | 最新予想 |
達成率=実績÷期首会社予想×100。訂正資料がある年度は訂正後数値を優先。レンジ予想はなく、中央値の適用対象はありません。2027年3月期は最新予想で、通期実績は未確定です。
2.達成・未達理由
M&Aによる連結規模拡大に加え、半導体不足下の先行調達需要、産業用途向けメモリー、ROM書込みサービスの回復が寄与しました。テレワーク関連の納期遅延や物流費上昇を他事業の伸長で吸収し、全指標が期首予想を大幅に上回りました。
顧客の在庫・生産調整で売上の伸びは抑えられたものの、高採算の自社ブランドメモリー、ROM書込み大型案件、価格見直しや販管費削減が利益を押し上げ、全指標を達成しました。
PC・サーバー需要の回復遅れや子会社売却による連結除外で売上は未達。一方、ROM書込み数量・単価の改善、ICTの採算改善で営業・経常利益は超過し、子会社株式売却益も純利益を押し上げました。
大型スポット案件などで売上・営業利益は達成しましたが、ROM書込み数量の谷間と減価償却負担に加え、為替差損、支払利息、シンジケートローン関連費用など営業外費用が増加し、経常利益・純利益・EPSは未達となりました。
メモリー需給逼迫と価格上昇、主要仕入先との関係を活かした安定調達、採算改善、デジタルエンジニアリングの減価償却負担減、M&A寄与が重なり、全指標を大幅に超過しました。子会社の減損損失を計上しても純利益は大幅達成でした。
第1四半期の大幅増収増益を受け、通期予想は売上81,000百万円、営業利益10,000百万円へ上方修正されました。ただし、Q1のデジタルデバイス利益には在庫販売や在庫評価の押上げが含まれ、会社はQ2以降の寄与を限定的とみています。
上記はQ1実績÷2026年8月10日修正後の通期予想による単純進捗率で、季節性や利益計上時期は考慮していません。
3.事業セグメントの自信度
セグメント再編をまたぐ年度は、事業内容の連続性が高い旧区分を現行区分へ対応付けています。各年度カード内の原文と業績変化から、会社の自信度を推理しています。
デジタルデバイス(旧メモリーモジュール)
メモリーモジュールの受注は好調に推移しました。特に、利益率の高い自社ブランドの産業用途向けメモリーモジュールにつきまして、半導体検査装置や工作機械、ロボット等に使用するための部材としての需要が堅調で、売上高が伸長したことから、大幅な増益となりました。
高採算の自社ブランド需要が利益を牽引。
顧客企業各社での在庫調整含む需要減少から、前年同期を下回る売上となりました。一方で、新規案件の獲得や、利益率の高い自社ブランドであるメモリーモジュール製品での販売が寄与し前年同期を超える利益を確保することができました。
需要減を高採算品で補い、利益は維持。
一方で、自社ブランドのメモリーモジュール製品を中心に利益率が向上しており、セグメント利益率の改善に寄与しております。
需要回復は弱いが、ミックス改善に自信。
一方で、大型スポット案件の受注や、新規案件の獲得等により、売上高、セグメント利益ともに前年同期を大幅に上回りました。
大型案件と新規開拓で成長へ転換。
需給の逼迫が生じている市場環境の中にあっても主要仕入先との良好な関係を活かして半導体メモリー製品の仕入を継続的に確保し、既存顧客の要望や新規案件にも応えて製品供給を進めたことから、売上高が大きく増加しました。
調達力そのものが競争優位として収益化。
前連結会計年度までに確保した在庫を活用し、既存顧客の需要及び新規案件に対応した安定的な製品供給を継続しました。これにより、顧客需要を着実に取り込み、売上高は大幅に増加しました。在庫評価に係る一時的な利益押上げの影響等もあり、営業利益は前年同期を大幅に上回りました。
Q1は極めて好調だが、一時的利益を明示しており慎重さも残る。
メモリー需給と価格環境、安定調達力は追い風。一方、Q1の利益には一時的な在庫要因も含まれるため、非常に強気ではなく強気と判断します。
デジタルエンジニアリング(旧デバイスプログラミング・ディスプレイソリューション中心)
前年度より大規模な設備投資を進めてきたROM書込みサービスにおける新規プロジェクトについても順調に進捗し、収益拡大に貢献しました。
設備投資が新規案件の収益化につながる。
ROM書込みサービスでは日本サムスン株式会社、株式会社トーメンデバイスと共同で実施する国内大手メーカーに向けたプロジェクトは計画を大きく上回る結果となりました。
大型プロジェクトが計画を大幅超過。
前年同期と比較して書込み数量の増加と書込み単価の上昇等により大幅な増収増益となりました。
数量と単価の両方が改善。
一時的な書込み数量の減少に加え、前期までに実施した設備投資による減価償却費が増加しました。
数量減と固定費負担で赤字転落。
書込み数量が前年同期比で増加し、売上高が増加しました。また、これまでの設備投資に伴う減価償却費が減少したことが、利益の増加に寄与しました。
数量回復と減価償却減で収益正常化。
書込み数量及び単価がともに前年同期をやや下回りました。
主力ROM書込みの数量・単価が同時に弱含み。
Q1はROM書込み数量・単価がともに弱含み。電子機器設計など周辺領域が下支えするため、事業全体では中立と判断します。
ICTプロダクツ(旧テレワークソリューション+デジタル機器周辺)
半導体部品の需給ひっ迫による製品の納期遅延、輸送コストの高騰、為替レートの変動等の影響もあり、計画よりも収益は伸び悩みました。
需要はあるが供給制約とコストが重荷。
需要の立ち上がりは想定よりも遅く、また特に上半期を中心に円安による調達コスト増加の影響を受け販売実績は伸び悩みました。
需要回復の遅れと円安コストが継続。
セグメント売上高が大幅に減少する中におきましても、仕入れや販売戦略の見直しに基づく利益率の向上と、前期後半より取り組んだ販管費削減の効果も本格的に発現し、セグメント利益の大幅な改善に大きく寄与しました。
売上は弱いが採算改善策が機能。
法人向け市場でのハードウェアの入れ替え需要を的確に捉えたことによりパソコン周辺機器の販売実績は前期比で大幅に伸長しました。
法人更新需要の取り込みに成功。
前々期より取り扱いを開始した新たなデジタル会議システムの販売が本格化し、据置型デジタル会議システムや、ウエブカメラ等のUSBデバイスにおいて売上高及び利益が前年同期比で増加しました。
新商材が本格寄与し、売上・利益を押し上げ。
業務用モバイル端末やハンディーターミナル等の需要を取り込み、売上高の増加に寄与しました。
新たな法人向け需要が成長ドライバー。
デジタル会議システムに加え、業務用モバイル端末など新しい需要源が拡大。納期後ろ倒しはあるものの、収益源の多角化が進んでいます。
その他 → デジタルマーケティング
前年度に比べて売上高、利益ともに大幅に拡大いたしました。一方でISC事業は、今年度中を目指していた量産型商品の出荷が、半導体不足による部品調達遅延等の影響を受けて来年度以降へ持ち越しとなりました。
成長した一方、量産立上げの遅延が残る。
Webサイト構築での新規案件獲得やエレクトロニクス設計事業における映像伝送装置のスポット案件獲得が業績に大きく寄与しました。
新規・スポット案件が明確に業績寄与。
日本ジョイントソリューションズの営業利益が過去最高益を達成したことから、セグメント利益率は大きく向上しました。
連結縮小の中でも残存事業の採算は改善。
新たな案件獲得が進みましたが、当連結会計年度においては費用が先行する形となりました。
案件獲得は進むが先行費用で利益が出ない。
ブレーンに係る事業計画の見直しを行い、保守的な判断のもと、のれん及び固定資産に係る減損損失536百万円を特別損失として計上しました。
M&A拡大の一方、事業計画見直しと減損で確度に課題。
連結範囲の拡大により売上高が大幅に増加し、利益面では、音楽・映像コンテンツの流通・販売による利益貢献や既存事業の収益改善により、前年同期の営業損失から営業利益に転じました。
M&Aと既存事業改善が黒字化として表面化。
M&Aで音楽・映像コンテンツ領域を拡張し、Q1は前年の営業損失から黒字化。統合効果が見え始めています。
エレクトリカルマテリアルズ(2027年3月期から新設)
AI関連分野や半導体製造装置をはじめとする産業機械関連向けの販売が好調に推移しました。
成長市場の需要を直接取り込む新セグメント。
AI関連・半導体製造装置など需要領域は強い一方、統合初年度で利益率はまだ低く、今後の採算改善余地を確認する局面です。
旧システム開発(クレイトソリューションズ中心)
主力ビジネスである技術支援型(人材派遣型)案件において、両社の人材を活かした提案活動が実を結び、受注は安定的に推移しました。
安定受注だが成長の強さは限定的。
前年度に比べて通期での売上高は微増ながら、営業利益及び営業利益率は大幅に拡大しました。
利益率改善が鮮明。
当社が全株式を譲渡したクレイトソリューションズにつきましては2023年6月より連結範囲から除外しております。
売却により以後の継続評価対象外。
2023年6月の株式譲渡で連結から外れたため、以後は独立した継続セグメントとして評価しません。
4.最新予想信頼度
最新予想は売上高81,000百万円、営業利益10,000百万円、経常利益9,300百万円、親会社株主帰属純利益6,000百万円、EPS814.69円。第1四半期実績を踏まえて通期予想が大幅に上方修正されており、修正後予想に対しても利益指標の単純進捗は約48〜54%に達しています。
進捗率はQ1実績÷修正後通期予想の単純計算で、季節性・案件計上時期・一時的利益を調整していません。
達成できると判断する理由
- 通期予想はQ1実績を確認した後に上方修正されており、Q1の大幅上振れを織り込んだ数字です。
- 修正後予想に対するQ1単純進捗は、売上28.4%、営業利益47.7%、経常利益51.6%、純利益54.3%、EPS53.9%。利益面には大きな先行余裕があります。
- 残り9か月で必要な売上は57,973百万円、営業利益は5,229百万円。単純平均では四半期あたり売上19,324百万円・営業利益1,743百万円で、残期間に必要な営業利益率は約9.0%です。
- 残期間に必要な営業利益率約9.0%は、2026年3月期通期の約11.6%を下回ります。Q1の約20.7%から大きく正常化しても、計画達成余地があります。
- デジタルデバイスの調達力に加え、ICTプロダクツ、デジタルマーケティング、M&Aで加わった事業が売上基盤を広げています。
達成できないと判断する理由
- Q1のデジタルデバイス利益には、前期までに確保した在庫の販売や在庫評価による一時的な押上げが含まれます。会社もQ2以降はその寄与が限定的になる前提です。
- メモリー価格・需給は変動が大きく、供給逼迫や価格上昇が反転した場合、デジタルデバイスの高い粗利水準が縮小する可能性があります。
- 2025年3月期には売上・営業利益を達成しながら、為替差損、支払利息、ローン関連費用などで経常利益以下が未達でした。営業外損益は依然として純利益予想のリスクです。
- 2026年3月期は在庫や売上債権等の増加で営業キャッシュ・フローが大幅なマイナスとなり、短期借入も増加しました。成長局面の運転資金と金利負担には注意が必要です。
- M&Aで連結範囲が広がる一方、過去には買収子会社で事業計画見直しと減損も発生しており、統合・採算管理の不確実性があります。
利益計上時期の見方
Q1の利益率は約20.7%と非常に高い一方、会社は在庫販売等の利益押上げがQ2以降は限定的になる前提を置いています。したがって、Q1の約50%前後という利益進捗を4倍して通期を推計するのは不適切です。修正後通期営業利益率は約12.3%であり、残り9か月に必要な営業利益率は約9.0%まで低下します。
総合判断
現時点では、最新会社予想の達成可能性は高いと判断します。 Q1後に会社自身が通期予想を大幅上方修正し、その修正後計画に対しても利益進捗に余裕があります。最大の確認点は、Q2以降に一時的な在庫利益が剥落した後でも、残期間で約9%の営業利益率を維持できるかです。メモリー価格の急反落、営業外費用の再増加、M&A統合費用が重ならなければ、全5指標の達成圏内とみます。

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