イノバセル 504A 東証G
Innovacell Inc.|便失禁・尿失禁を対象とした自家細胞由来の再生医療等製品を開発するバイオベンチャー。2026年2月東証グロース新規上場。
※2026年6月8日時点の情報
事業内容
2026年6月8日終値ベースの時価総額は約321億円。イノバセルは2021年1月設立の日本法人で、オーストリア・インスブルックの細胞治療スタートアップ「Innovacell GmbH」(旧Innovacell Biotechnologie AG)の親会社として組成された再生医療バイオベンチャー。2026年2月24日に東証グロース市場へ新規上場し、IPOで約117.5億円を調達した。便失禁・尿失禁領域を中心に、患者自身の細胞由来の自家骨格筋細胞製剤を開発。主力パイプラインICEF15(切迫性便失禁向け)は欧州11カ国および日本で第Ⅲ相国際共同治験中。日本においてはアルフレッサと2024年12月に資本業務提携を締結し、共同販売体制の構築を進めている。代表取締役Co-CEOはノビック・コーリン氏とシーガー・ジェイソン氏。
ICEF15(切迫性便失禁向け)
自家骨格筋由来細胞による主力パイプライン。切迫性便失禁を対象に欧州11カ国および日本で第Ⅲ相国際共同治験を実施中。承認後はアルフレッサとの共同販売を予定。
ICES13(腹圧性尿失禁向け)
自家骨格筋由来細胞の尿失禁向けパイプライン。腹圧性尿失禁を対象とし、過去に第Ⅱb相臨床試験を完了している。
その他のパイプライン
失禁領域における3つ目のパイプライン製品を含め、複数の再生医療等製品の開発を推進。臨床試験の準備または開始を計画している。
細胞治療グローバルアグリゲーションモデル
世界中の有望な再生医療シーズを発掘し、開発・製造・販売まで一貫して組み立てる独自のビジネスモデル「Regenerative Medicine Product Global Aggregation Model」を掲げる。
直近5年業績サマリー
2026年2月24日新規上場のため、上場後の通期決算実績は限定的。製品上市前のバイオベンチャーであり、継続的な事業収益はまだ発生していない。会社公表の業績予想によれば2026年12月期は事業収益1,000百万円(うち主にICEF15の日本における共同販売促進契約の契約一時金を見込む)、経常損失△3,461百万円と赤字幅拡大の見通し。2026年第1四半期は当期純損失953百万円を計上した一方、IPO調達等により総資産は12,877百万円に増加し、財務基盤は大幅に強化されている。
| 項目(連結・百万円) | 2021年12月期 | 2022年12月期 | 2023年12月期 | 2024年12月期 | 2025年12月期 | 2026年12月期 会社予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 事業収益 | ― | ― | ― | ― | ― | 1,000 |
| 営業損益 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 経常損益 | ― | ― | ― | ― | ― | △3,461 |
| 当期純損益 | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| EPS(一株利益) | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 決算発表時株価 (参考) |
― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 実績PER | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| 予想PER | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| PBR | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
| PSR | ― | ― | ― | ― | ― | ― |
※当社は2026年2月24日に東証グロース市場へ新規上場した製品上市前のバイオベンチャーであり、本表に掲載できる過去通期実績は限定的です。本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する一次情報に基づき作成しています。業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。正確な情報は公式IRサイトをご確認ください。
中期経営計画
事業計画及び成長可能性に関する事項
同社は新規上場時の「事業計画及び成長可能性に関する事項に関する説明資料」において、ICEF15を中核とする失禁領域パイプラインの第Ⅲ相治験完了・承認取得、共同販売による上市、および「細胞治療・再生医療グローバルアグリゲーションモデル」を通じた新規パイプライン拡充を成長戦略として示している。独立した形式の「中期経営計画」としての開示は確認できていない。詳細は同社IRページ及び有価証券届出書をご確認ください。
イノバセル公式サイトへ強みと注目点
① ICEF15が第Ⅲ相国際共同治験段階
主力パイプラインICEF15は欧州11カ国および日本で第Ⅲ相国際共同治験段階。日本で最初の患者投与も完了している。承認申請に向けた最終段階のパイプラインを保有することは再生医療ベンチャーとして大きな優位性。
② アルフレッサとの資本業務提携
2024年12月に医薬品卸大手のアルフレッサとの資本業務提携を締結し、10億円の出資を受けている。ICEF15の日本での販売を含む基本業務提携契約を締結しており、商業化体制を構築中。
③ 上場による財務基盤強化
2026年2月のIPOで約117.5億円を調達し、シリーズDも含めて潤沢な開発資金を確保。2026年第1四半期末時点の総資産は12,877百万円に拡大し、第Ⅲ相治験推進に必要な財務基盤を整えた。
弱み・リスク要因
① 製品上市前・継続的な赤字
主要パイプライン未承認のため継続的な事業収益はまだ発生していない。会社予想で2026年12月期は経常損失△3,461百万円と赤字幅拡大の見通し。承認取得・上市までは赤字継続の見通し。
② 単一パイプライン承認リスク
事業価値の中核は主力ICEF15の第Ⅲ相治験結果と承認取得可否に大きく依存する。治験結果や薬事承認のタイミング、承認後の治療効果評価次第で株価が大きく変動する典型的なバイオベンチャーリスクを抱える。
③ 海外子会社中心の研究開発体制
研究開発の中核はオーストリアの連結子会社Innovacell GmbH。為替変動、海外当局規制、海外人員管理等のオペレーション上のリスクを抱える。また2026年8月22日まで180日ロックアップ期間が設定されており、その後の需給動向にも留意が必要。
出典
本記事は公開情報をもとに作成した情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。

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