5337 ダントーホールディングス

ダントーホールディングス <5337> 企業紹介 | ストップ高安研究所

ダントーホールディングス 5337 東証スタンダード

1885年創業130年超のタイルメーカー ─ 自己資本比率77%の鉄壁を武器に、投資・不動産・再エネ事業へ多角化中

※2026年5月23日時点の情報

事業内容

ダントーホールディングスは1885年(明治18年)に兵庫県淡路島をルーツに創業した130年超の歴史を持つタイルメーカーの持株会社。「タイル(建設用陶磁器)づくり一筋」を本業としつつ、2016年に販売・製造・投資の3事業を統合し、現在は本業のタイル事業に加え、不動産事業(ハワイ住宅開発・アセットマネジメント)、住宅金融事業(米国住宅ローン)、発電機事業(非常用LPガス発電機)、再生可能エネルギー事業など、強固な財務基盤を武器に事業の多角化を進めている。本社は大阪市北区梅田。自己資本比率77%の鉄壁を背景に、投資会社的な変貌期にある銘柄。

主要事業セグメント(5セグメント、2025年12月期売上構成比)

① 建設用陶磁器等事業(売上構成比85%)

本業のタイル製造・販売・施工事業。連結子会社の東日本ダントータイル、株式会社淡陶社(旧Danto Tile)などを通じて展開。淡路島に自社工場を保有し、内外装タイルを製造。本業再建中で、営業利益率はマイナスが続くが、マイナス幅は前年同期比で縮小傾向。2025年5月15日に連結子会社株式の追加取得による完全子会社化を実施。

② 不動産事業(売上構成比11%)

不動産アセット・マネジメント及び投資アドバイザリー業務、米国ハワイ諸島における住宅開発関連事業、その他工場用地の一部賃貸。Danto Investment Management, Inc.等を通じて展開。2025年12月期セグメント利益は41ポイントとセグメント利益への貢献度が大きい。

③ 住宅金融事業

米国における住宅ローンのためのマルチソリューションプラットフォーム事業。主な関係会社:SRE Mortgage Alliance Inc.(同社が実施した第三者割当増資により持分比率が36.8%に減少、持分法適用関連会社)。

④ 発電機事業(売上構成比0%)

非常用LPガス発電機の販売事業。全国規模の販売網構築などに取り組む。2025年12月期は0%の売上構成比、セグメント利益寄与は-870ポイントと事業立ち上げ期の損失計上中。

⑤ 再生可能エネルギー事業(売上構成比4%)

再生可能エネルギー関連事業。2025年12月19日に新たな事業として「系統用蓄電池事業」の開始を発表。電力需給安定化に貢献する蓄電池ビジネスへ新規参入。

主な関係会社

Danto Investment Management, Inc.

不動産アセット・マネジメント業務を担う米国子会社。

SRE Mortgage Alliance Inc.(持分法適用関連会社)

米国住宅金融事業を担う関係会社。持分比率36.8%。

TAT Capital Fund LLC(ティーエイティー・キャピタル・ファンド・エルエルシー)

ベンチャーキャピタル投資ファンド。ワールドワイド・イノベーションテクノロジーの可能性を持つ企業への投資を担う。

直近3年の業績サマリー

2025年12月期は売上53.15億円(前期比-4.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益0.33億円と黒字転換。黒字化の主因は固定資産売却益による特別利益の計上。本業の建設用陶磁器等事業は赤字続きで、営業利益率はマイナスが続くもののマイナス幅は縮小傾向。自己資本比率は前期比上昇し77%の鉄壁を維持。現金及び現金同等物の増加など財務体質は改善。一方、2026年12月期1Q決算(2026年5月15日発表)では、売上10.09億円(前年比-28.3%減)、営業損失2.59億円(営業利益率-25.67%)と再び赤字決算となり、通期予想は赤字予想となっている。

項目(連結・百万円) 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期 2026年12月期
会社予想
売上高 5,018 4,644
△7.5%
5,554
+19.6%
5,315
△4.3%
4,915
△7.5%
5,900
営業損益 △898 △1,044
赤字拡大
△860
赤字縮小
△987
赤字拡大
△664
赤字縮小
△150
経常損益 △1,031 △1,082
赤字拡大
△954
赤字縮小
△991
赤字拡大
△653
赤字縮小
△140
当期純損益 △967 △370
赤字縮小
△955
赤字拡大
33
黒字転換
740
+2142.4%
△260
EPS(一株利益) △32.61円 △12.49円 △29.47円 1.05円 23.10円 △8.11円
決算発表時株価
(参考)
364円 310円 912円 282円 650円
実績PER -11.16倍 -24.82倍 -30.95倍 268.57倍 28.14倍
予想PER -80.15倍
PBR 1.38倍 1.15倍 3.60倍 1.21倍 2.49倍
PSR 2.15倍 1.98倍 5.33倍 1.70倍 4.24倍
【業績数値に関する免責事項】
本ページに掲載している業績数値は、各社が公表する決算短信を一次情報として作成しています。 数値は決算短信発表時点のものであり、将来的に修正される可能性があります。 業績予想は会社発表時点のものであり、実績と異なる場合があります。 PER・PBR・PSRは決算発表日の終値で算出した参考値です。 正確な情報は各社公式IRサイトを必ずご確認ください。

業績のポイント

2025年12月期は売上高53.15億円と前年比4.3%減収だったものの、固定資産売却益(特別利益)により親会社株主に帰属する当期純利益が0.33億円と黒字転換。前期は2億円の純損失だったため、利益面では大きな改善。財務体質は自己資本比率77%・現金及び現金同等物の増加と着実に改善。一方、本業の建設用陶磁器等事業は依然として赤字が続いており、営業利益・経常利益はマイナス基調。2026年12月期1Q(2026年5月15日発表)は売上10.09億円(前年比-28.3%減)、営業損失2.59億円と再び大幅な減収・赤字計上で、通期予想も赤字予想。各事業セグメントの強化により業績回復を目指す姿勢を示しているが、収益性の回復は道半ば。

事業戦略・成長方針

事業の3本柱(公式IR資料より)

当社グループは、本業であるタイル事業と、成長戦略である不動産事業及びワールドワイド・イノベーションテクノロジーの可能性を持つ企業に対するベンチャーキャピタル事業を柱としています。

  • 本業:タイル事業(建設用陶磁器等)
  • 成長戦略①:不動産事業(アセットマネジメント、ハワイ住宅開発、工場用地賃貸)
  • 成長戦略②:ベンチャーキャピタル事業(ワールドワイド・イノベーションテクノロジー領域への投資)

2025年の主な動き

  • 2025年5月15日:連結子会社株式の追加取得による完全子会社化を実施
  • 2025年5月15日:2025年12月期通期業績予想の修正
  • 2025年8月14日:連結子会社の固定資産の譲渡、特別利益(固定資産売却益)の発生に関するお知らせ
  • 2025年12月19日:新たな事業(系統用蓄電池事業)の開始を発表

新規領域の開拓

  • 系統用蓄電池事業(2025年12月19日開始発表)
  • 非常用LPガス発電機事業の全国展開
  • 連結子会社ダントーテクノロジーズと株式会社アルプス建設との業務提携
  • ベンチャーキャピタル投資(TAT Capital Fund LLCを通じて)

強みと注目点

① 自己資本比率77%の鉄壁の財務基盤

自己資本比率77%という圧倒的な財務健全性。日本上場企業の平均的な自己資本比率は40%前後で、77%は極めて高い水準。投資失敗のリスクが財務体質を毀損しにくい安全網となっており、新規事業への積極的な挑戦を可能にする基盤。

② 投資会社的な多角化戦略

かつての単純なタイルメーカーから、強固な財務健全性を武器に投資事業や不動産事業へ大胆な舵切りを行っている「変革期」の銘柄。「資産背景を持ったベンチャー企業」のような側面を持つ。

③ 130年超の老舗ブランドと淡路島の自社工場

1885年(明治18年)創業の130年超の歴史を持つタイルメーカー。兵庫県淡路島をルーツに、現在も自社工場を保有して内外装タイルを製造。老舗ブランド「淡陶」(DANTO=DAN-TOH)を継承。

④ 米国不動産・住宅金融へのアクセス

Danto Investment Management, Inc.を通じた米国ハワイ諸島での住宅開発、SRE Mortgage Alliance Inc.(持分法適用関連会社)を通じた米国住宅ローン事業など、海外マーケットへのアクセスチャネルを保有。

⑤ 純利益率の明確な回復・固定資産売却益

2025年12月期は固定資産売却益により純利益が黒字転換。前期は2億円の純損失だったため、利益改善幅は大きい。ROE実績ベースで9.34%と日本企業の平均水準を確保し始めた。

⑥ 系統用蓄電池事業など新規領域への参入

2025年12月19日に系統用蓄電池事業の開始を発表。再生可能エネルギー普及に伴う電力需給安定化ニーズへの対応として、新たな成長領域として注目。

弱み・リスク要因

① 本業タイル事業の収益性低迷

建設用陶磁器等事業(売上構成比85%)は依然として赤字基調。営業利益率はマイナスが続いており、本業の収益力回復は道半ば。建設市場の停滞、原燃料費高騰、人件費上昇など外部環境も逆風。

② 2026年12月期の赤字予想

2026年12月期は再び赤字予想。2026年12月期1Q決算(5/15発表)では売上10.09億円(前年比-28.3%減)、営業損失2.59億円(営業利益率-25.67%)と大幅な減収・赤字を計上。固定資産売却益による2025年12月期の黒字化が一時的な要因だったことが明確に。

③ ベンチャーキャピタル投資のリスク

投資事業はワールドワイド・イノベーションテクノロジー領域への投資が中心で、回収まで時間を要する上、投資先企業の業績不振や上場失敗などにより投資損失が発生するリスクがある。

④ 海外為替・地政学リスク

ハワイ住宅開発、米国住宅ローンプラットフォームなど米ドル建て事業を多く保有。為替変動・米国不動産市況・米国金利動向・米中地政学リスクなどが業績に影響を与える可能性。

⑤ 小型スタンダード銘柄の流動性

時価総額100億円程度の小型株。VINTAGE CAVE系列・TSK CAPITAL PARTNERSなどの大株主の保有割合変更により株価が大きく動く局面がある。「折に触れ材料ない中で一時急騰する銘柄」と評される投機的な値動きを示す傾向。

⑥ 経営トップの議決権保有率の低さ

代表取締役社長 前山達史氏(55歳)の議決権保有率は0.09%と極めて低水準。経営陣のスキンインザゲーム(自社株保有による業績との一致)が限定的。

⑦ 配当について

無配継続中(直近の配当開示無し)。財務基盤は堅固だが、株主還元方針が明確に示されていない。

会社概要

社名ダントーホールディングス株式会社(DANTO HOLDINGS)
創業1885年(明治18年)
代表取締役社長前山 達史(55歳、議決権保有率0.09%)
本社所在地大阪市北区梅田三丁目3番10号 梅田ダイビル
事業内容建設用陶磁器等事業/不動産事業/住宅金融事業/発電機事業/再生可能エネルギー事業の5セグメント
業種ガラス・土石製品
上場市場東証スタンダード
決算月12月
従業員数連結189名/単体9名(平均年齢49.1歳、平均勤続21.0年)
主要連結子会社株式会社東日本ダントータイル、株式会社淡陶社(旧Danto Tile)、ダントーテクノロジーズ株式会社、Danto Investment Management, Inc.、TAT Capital Fund LLC等
持分法適用関連会社SRE Mortgage Alliance Inc.(持分比率36.8%)
自己資本比率約77%(鉄壁の財務体質)
大株主VINTAGE CAVE TOKYO、VINTAGECAVECAPITAL、TSK CAPITAL PARTNERS LLC 等

沿革 ─ 創業からの歩み

  • 1885年兵庫県淡路島で創業、タイル製造事業を開始
  • 高度成長期タイル製造販売を主軸として事業基盤を確立
  • 2016年販売・製造・投資の3事業を統合
  • 2023年12月期経常損失9.54億円(前期比11.8%改善)
  • 2024年12月期通期業績修正:売上54億円、親会社株主に帰属する当期純利益△2億円(赤字)
  • 2025年5月15日連結子会社株式の追加取得による完全子会社化を実施、2025年12月期通期業績予想を修正
  • 2025年8月14日連結子会社の固定資産の譲渡、特別利益(固定資産売却益)の発生を発表
  • 2025年12月19日新たな事業として「系統用蓄電池事業」の開始を発表
  • 2025年12月期売上53.15億円(-4.3%減)、純利益0.33億円と黒字転換(固定資産売却益による)
  • 2026年2月13日2025年12月期通期決算発表、2026年12月期は再び赤字予想を開示
  • 2026年5月15日2026年12月期1Q決算発表:売上10.09億円(-28.3%減)、営業損失2.59億円
  • 2026年5月22日株価ストップ高、個別好材料として注目を集める
主な出典:
  • ダントーホールディングス株式会社 公式サイト
  • ダントーホールディングス「2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年2月13日開示)
  • ダントーホールディングス「2026年12月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年5月15日開示)
  • ダントーホールディングス「新たな事業(系統用蓄電池事業)の開始に関するお知らせ」(2025年12月19日開示)
  • ダントーホールディングス「連結子会社株式の追加取得による完全子会社化に関するお知らせ」(2025年5月15日開示)
  • Yahoo!ファイナンス「ダントーホールディングス(株)【5337】株価・株式情報」
  • キタイシホン「ダントーホールディングス【5337】の企業情報」
  • 株予報Pro「ダントーH(5337) 株式・株価、企業概要」

本ページは投資情報の提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。最終的な投資判断はご自身の責任において行ってください。

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